成功する企業ブログの書き方7ステップ|運用のメリットや注意点も解説
企業ブログをこれから始める、または始めて間もない企業には、「記事の書き方が分からない」という悩みがつきものです。また最初のうちは書くネタがあっても、次第にネタが枯渇し更新が滞ってしまうケースも。
実は、企業ブログは書きたいことを書くだけではなかなか成果が出ません。正しい書き方を学び、検索エンジンに評価される記事を制作しましょう。
本記事では、数多くのSEO記事を制作してきた弊社が考える「成功する企業ブログの書き方7ステップ」を紹介します。運用のメリットや注意点も解説しておりますので、ぜひ最後までご覧ください。
企業ブログとは
そもそも企業ブログ(会社ブログ/ビジネスブログ)とは企業が運用するブログのことで、認知拡大やリード獲得、採用強化などを目的として取り組まれています。ここでは、企業ブログのメリットやオウンドメディアとの違いなど、最初に押さえておきたい基礎知識について解説します。
企業ブログのメリット
はじめに、企業ブログのメリットは下記3つです。
- 新規顧客獲得を狙える
- ブランディングに効果的
- 比較的低コストで運用できる
新規顧客獲得を狙える
企業ブログの集客は、何か悩みを持ったユーザーに向けてお役立ち情報を発信し、ファンになってもらうことで顧客化を目指す仕組みです。そのため、今まで接点のなかった新規顧客の獲得を狙える点がメリットとして挙げられます。
例:「ダイエット 食事」と検索するユーザーに対し、宅配食メーカーが「ダイエット中におすすめの食事例」の記事を発信する
今までメールマーケティングや訪問営業などプッシュ型営業をメインに行っていた企業は、保有しているリストで営業をかけるため、ターゲットが既存企業に限定されます。そこで企業ブログを活用し、幅広いユーザーに情報を発信することで、新規顧客の獲得を期待できるのです。
ブランディングに効果的
常にユーザーの役に立つ情報を発信し続けていれば、ユーザーに「この企業は信頼できるな」と感じてもらえます。つまり、企業ブログで情報発信を続けることは、ブランディングに大きくつながるといえます。
またブランディングの対象はユーザーだけではありません。たとえば専門性の高い情報を発信することで、クライアントにも安心感を抱いてもらえるでしょう。社内イベントなど企業の雰囲気が分かる様子を発信すれば、求職者に興味を持ってもらえるかもしれません。
このように、企業ブログを活用することで、幅広い人にプラスのイメージを広められます。ブランディングが成功すれば競合との差別化や価格競争の回避にもつながることから、とくに競争が激しい業界の企業は取り組む価値があるといえます。
比較的低コストで運用できる
比較的低コストで運用できる点も、企業ブログのメリットです。
WordPressなど無料のCMSを利用し、運用を自社で行う場合、月1万円以下(サーバー代・ドメイン代)で運用が可能です。ただし企業ブログの場合、情報漏えいやサイト改ざんなどを防止するために、有料CMSや保守運用の代行を利用する企業も多く見られます。そのため現実的には月1万5,000円~5万円程度が運用費の最低ラインといえるでしょう。
もちろん記事を外注したり、コンサルティングを受けたりする場合、月々の費用は高くなります。しかし、ノウハウを蓄積して内製化すれば最終的に運用費を抑えることも可能です。一度作成した記事は資産になるため、運用費が低額、つまり続けやすい価格であることは、企業ブログの大きなメリットといえます。
オウンドメディアと企業ブログの違い
企業ブログと混同しやすい言葉として「オウンドメディア」が挙げられます。
- 企業ブログ:企業が集客やブランディングを目的として運用するブログ
- オウンドメディア:企業が自社で保有するメディア。とりわけWebサイトやブログを指すが、広義では広報誌やパンフレット、カタログなども該当する
オウンドメディアは、自社で保有するメディアの総称です。企業ブログもオウンドメディアに含まれると考えて良いでしょう。
noteは企業ブログの代わりになるのか
企業ブログの立ち上げでは、「どのCMSでブログを立ち上げるべきか」といった悩みをよく耳にします。王道のWordPressや有料CMSのほか、noteの利用を検討した方もいらっしゃるのではないでしょうか?
結論から述べると、note pro(noteの企業向けプラン)は企業ブログとして使えます。しかし、noteと他CMSには、それぞれ強み・弱みがあることを理解しておきましょう。以下はnote proとWordPressの比較表です。
note | WordPress | |
メリット | 操作性が高いメンテナンスが不要noteユーザーを集客できる運用サポートを受けられる | 低額で利用できる拡張性・カスタマイズ性が高い幅広いSEO設定ができるコンテンツを自社で所有できる |
デメリット | カスタマイズができない最低限の装飾しかできないSEO設定が限定的コンテンツの所有者がnoteになる | 立ち上げに専門知識が必要使いこなすのに時間がかかる最初は集客が難しい自社でのメンテナンスが必要 |
向いている企業 | 導入のしやすさ・操作性を重視する運用サポートを受けたいメンテナンスを任せたい | HTML/CSSの知識があるデザイン性を重視するSEOに力を入れたい |
noteは誰でも直感的に扱える操作感が魅力的な一方で、カスタマイズ性が低い点や、施せるSEO設定が限定的な点はデメリットといえるでしょう。どのCMSを利用すべきかは企業ブログの方針によって異なるため、導入は慎重に検討することをおすすめします。
成功する企業ブログの書き方7ステップ
企業ブログの基礎知識を押さえたうえで、実際の書き方を7ステップで解説します。
- 企業ブログの目的やペルソナを明確化する
- 目的に合わせてキーワード設計を行う
- 狙いたいキーワードの競合ページをリサーチする
- リサーチを元に記事構成を作る
- 記事を執筆する
- CMSに入稿する
- 効果測定とリライトを繰り返す
1. 企業ブログの目的やペルソナを明確化する
認知拡大、リード獲得、ブランディング、採用など、企業ブログの目的によって最適な発信内容は異なります。そのため、まずは企業ブログを通して何を実現したいのかを明確にしましょう。
目的を明確化したら、次はペルソナを決めます。ペルソナとは、自社のサービスや商品を購入する顧客像を詳細に描いたもので、企業ブログにおいては「想定読者像」と表現できるでしょう。下記にBtoB、BtoCそれぞれのペルソナ項目例を紹介します。
ビジネスモデル | ペルソナ項目例 |
BtoB | 性別、年齢、役職、意思決定権の有無、業種、職種、企業規模、抱えている課題、情報収集手段、製品・サービスの導入で重視すること、自社の製品・サービスに興味を持つ動機、自社の製品・サービスに望むこと など |
BtoC | 性別、年齢、家族構成、勤務地/居住地、年収、職種、趣味、休日の過ごし方、情報収集手段、よく利用するWebサイト/SNS、趣味に使う費用、抱えている悩み など |
このように詳細にペルソナを決めることで、読者が知りたい情報を正しく捉えて発信することができます。
2. 目的に合わせてキーワード設計を行う
企業ブログの目的とペルソナを決定したら、次はキーワード設計を行います。
キーワードとは、たとえば「企業ブログ 書き方」のように、検索エンジンに打ち込む語句のことです。企業ブログでは、「1. 企業ブログの目的やペルソナを明確化する」で決めたペルソナが検索するであろうキーワードを調査し、狙ったキーワードで上位表示を獲得することでアクセスを獲得します。
キーワードは単に検索ボリュームが大きいものを選ぶのではなく、検索ボリュームが小さくても問い合わせにつながりそうなものを選ぶなど、戦略的な選定が必要です。キーワードプランナーやラッコキーワードといったツールを活用し、目的やターゲットに合致したキーワードを選定しましょう。
3. 狙いたいキーワードの競合ページをリサーチする
キーワードの選定後は、対策するキーワードで上位表示を獲得している競合ページをリサーチしていきます。競合リサーチで確認するのはおもに下記の内容です。
- 文字数
- 獲得しているキーワード
- どのような内容を盛り込んでいるか
検索エンジンの1ページ目に表示されている記事をすべて確認し、傾向を把握します。
4. リサーチをもとに記事構成を作る
「3. 狙いたいキーワードの競合ページをリサーチする」でリサーチした内容をもとに、記事構成を作成します。
記事構成は記事の骨格であり、ここが曖昧だと本文の方向性にもブレが生じてしまいます。スムーズに執筆を進めるために、構成を作り全体の流れを把握しましょう。
また構成段階で下記のポイントを押さえているかチェックすることも大切です。
- 競合が触れている内容を網羅しているか
- 競合が触れていないオリジナル要素があるか
- 見出しタグ(H2~H4)は入れ子構造になっているか
- 見出しを読んだだけで記事の内容が分かるようになっているか
5. 記事を執筆する
作成した記事作成をベースに記事を執筆します。
SEOに強い文章を書くためには、PREP法を意識すると良いでしょう。PREP法とは「Point(結論)」「Reason(理由)」「Example(具体例)」「Point(結論)」の頭文字をとった文章の型で、説得力を持たせながら要旨を分かりやすく伝えられる特徴を持ちます。
下記はPREP法で書いた文章の一例です。
(結論)企業ブログを書くなら、PREP法を身につけるべきでしょう。
(理由)なぜなら、PREP法を用いれば、読者の離脱を防止できるからです。
(具体例)なかなか結論が出てこない文章を読むとき、読者は「結局何が言いたいの?」と感じてしまいます。
(結論)PREP法を用いた文章ならはじめに結論を伝えられるため、話の要点が掴みやすくストレスなく文章を読み進められるでしょう。
PREP法を意識すれば「次に何を書くべきか」が分かり、文章作成のスピードも上がります。PREP法以外にも文章の型は存在しますので、ライティング担当者は一度調べてみることをおすすめします。
6. CMSに入稿する
完成した原稿をCMSに入稿します。画像の挿入や太字装飾などを施し、視覚的な読みやすさにもこだわりましょう。
また関連する内容の記事には内部リンクを設置することで、サイト内回遊を促すことができます。サイト全体のSEO評価を高めるためにも、積極的に実施しましょう。
7. 効果測定とリライトを繰り返す
立ち上げ直後の企業ブログでは、一度公開した記事がすぐに1ページ目に表示されるとは限りません。効果測定とリライトを繰り返し、少しずつ順位を上げていくようにしましょう。
以下は企業ブログで検証すべき指標です。
- 検索順位
- クリック数
- CVR(コンバージョン率)
- 直帰率・離脱率・滞在時間
- 被リンク数
また公開後の記事は、時間が経過すると情報が古くなってしまいます。引用資料は常に最新のものを使用し、リンク切れにも注意しましょう。
企業ブログで書く記事ネタの例
企業ブログでは「何を書くべきか分からない」「ネタが尽きてしまった」と悩む担当者の方も少なくありません。
しかしSEOを意識したブログ運営では、「書きたいこと」ではなく「読者が求めている情報」を書くことが前提となります。そのため企業ブログで書くネタは、「ターゲットとなる人物の悩み、それも最終的に自社製品を購入することで解決されるような悩み」を基準に選定したキーワードを中心に考えることになるでしょう。
そのうえで、オリジナリティを高めるために下記を取り入れてみることをおすすめします。
- 導入事例や体験レポート
- 社内イベントや社風の紹介
- お客様からよく質問されること
- 意外と知られていない自社製品・サービスの使い道 など
昨今のSEOではオリジナリティを高めることが重要視されています。自社にしか書けないことは積極的にコンテンツ化し、他社との差別化を図りましょう。
企業ブログで成功するためのポイントと注意点
企業ブログで成果を得るためには、すでに成功している他サイトを参考にすることが大切です。ここでは、成功している企業ブログが意識している5つのポイント/注意点を紹介します。
- 戦略を立ててから記事を書き始める
- 記事の文字数は上位記事の傾向を読み取って決める
- 専門性の高い情報を発信する
- 図解や画像を活用して読者の負担を軽減する
- 自社の宣伝ばかり行わない
戦略を立ててから記事を書き始める
企業ブログは必ず戦略を立ててから施策を実行しましょう。
昨今のSEOでは専門性が求められる傾向にあるため、たとえば「ダイエットサプリ」というキーワードを狙うなら、「ダイエットサプリ 効果」や「ダイエットサプリ 口コミ」など、関連するキーワードの対策も求められます。このように、あらかじめ制作する記事群を設計することで、SEOに強い記事を計画的に制作できるでしょう。
また事前にキーワードを選定しておけば、重複コンテンツの作成も避けられます。何度もキーワード選定をしたり、重複コンテンツの修正を行ったりしていると、時間もリソースも消費してしまいます。無駄な作業を省くためにも、事前に戦略を立てておくことが重要となるのです。
なおWriters-hubでは、SEOキーワード設計代行サービスを提供しております。企業様のビジネスとターゲットをヒアリングのうえ、最も効果的なキーワード群とコンテンツ戦略を提案します。詳しくは下記より詳細をご覧ください。
記事の文字数は上位記事の傾向を読み取って決める
SEO記事に取り組むにあたり、「1記事につき何文字書けばいいですか?」と質問を受けることがあります。
文字数を判断する一つの指標として、競合記事の文字数を確認すると良いでしょう。そのうえで「何文字あればユーザーが求める情報を網羅することができるか」という視点で文字数を算出します。
ネット上では「文字数が多い記事が有利」との書き込みも見られますが、実際には多ければ多いほどいいとも限りません。仮に端的な情報だけで検索ニーズが満たされるのであれば、文字数が極端に多い記事はそれだけで離脱の原因となってしまいます。そのため、制作する記事の文字数はキーワードごとに調査し決定するようにしましょう。
コンテンツの質を重視する
企業ブログで成果を出すためには、読者の役に立つ有益なコンテンツを発信することが不可欠となります。そのため、コンテンツは量ではなく質を重視しましょう。
自社が質の高いコンテンツを発信できているかは、Googleが公式に発表している「質の高いサイトの作成方法についてのガイダンス |Google検索セントラル」でチェックできます。
質の高いサイトの作成方法についてのガイダンス |Google検索セントラル
- 記事に掲載されている情報は信頼できるものであるか。
- 記事は、トピックに関して明らかに充分な知識を持つ専門家や愛好家によって書かれているか。あるいは、内容の薄いものであるか。
- サイトに、同じトピックや類似のトピックに対してキーワードのバリエーションをわずかに変えただけの、重複している記事や冗長な記事が含まれているか。
- サイトにクレジット カード情報を登録することに抵抗はないか。
- スペルや文体の間違い、事実誤認がないか。
- トピックは、サイトの訪問者が本当に求めるものを提供しているか。検索エンジンで上位に表示されることだけを狙って作成されていないか。
- 独自のコンテンツや情報、独自のレポート、独自の調査、独自の分析内容が記載されているか。
- 検索結果に表示された他のページと比較して、より実質的な価値を提供しているか。
- コンテンツの品質管理はどの程度行われているか。
- 記事は公平に書かれているか。
- サイトは、そのトピックの専門家として認知された機関が運営しているか。
- コンテンツが多数のクリエイターへの外部委託によって大量に制作されているために、または複数サイトの大規模なネットワークに拡散されているために、個々のページまたはサイトのプレゼンスが低下していないか。
- 記事は適切に編集されているか。急いで制作されたような印象を与えていないか。
- 医療関連のクエリの場合、サイトの情報が信用できるものであるか。
- サイトの名前を見て、信頼できるソースから提供されていると認識できるか。
- 特定のトピックについて包括的または詳細に説明しているか。
- 自明のことだけでなく、洞察に富んだ分析や興味深い情報を提供しているか。
- 自らブックマークしたり、友人と共有したり、友人にすすめたくなるようなページか。
- 主要なコンテンツから注意をそらす、またはコンテンツの妨害となるほどの大量の広告が掲載されていないか。
- 印刷物としての雑誌、百科事典、書籍に掲載または引用されるような価値があるか。
- 記事は、長さが短くないか、不完全でないか、有用な詳細情報が不足していないか。
- ページに、細部まで注意を払ったコンテンツと、注意を払っていないコンテンツが混在していないか。
- サイトのページを閲覧するユーザーからの不満が想定されないか。
図解や画像を活用して読者の負担を軽減する
SEO記事においては、内容だけでなく視覚的な見やすさの配慮も必要です。
とくに文章だけで伝わりにくい内容は、図解すると分かりやすくなります。図解は読者にとって親切なだけでなく、競合との差別化や画像検索からの流入獲得など、さまざまなメリットをもたらします。
また図解や画像を挿入することは、SNSでシェアされやすくなる、読者の記憶に残りやすくなるといったメリットもあります。パワーポイントやCanvaなど手軽に図解を作成できるツールもあるため、活用してみましょう。
自社の宣伝ばかり行わない
企業ブログは、読者に有益なコンテンツを提供することでファンを増やす施策です。自社の宣伝ばかり行ってしまうと、読者は押し売りを受けているような気持ちになり、記事の効果が半減してしまいます。
自社の宣伝を行う場合は記事に関連する部分にリンクを挿入するなど、押し売りにならないように気を付けましょう。また問い合わせや資料請求ページはサイト内の分かりやすい場所に設置することで、読者自らアクションを起こしてくれるケースもあります。
企業ブログ成功の鍵は、正しい知識と制作の仕組み化にあり
企業ブログは認知拡大やリード獲得、求職者へのアピールなど、さまざまな目的で活用できるメディアです。効果が出るまで少なくとも1年程度と時間はかかりますが、その分得られるメリットが大きい施策といえるでしょう。
しかし企業ブログの立ち上げを検討している企業担当者のなかには、「SEOの知識がない」「自社でのコンテンツ制作が難しい」とお悩みの方も少なくありません。企業ブログの運営に不安を感じるなら、SEO支援を行う専門会社に相談を行うことをおすすめします。
Writers-hubはSEOライティングのプロ集団として、SEO記事コンテンツ作成サービスを提供しております。SEO要件が担保されていることはもちろんのこと、貴社の強みを最大限に生かし、コンバージョンまで意識した記事を納品いたします。またSEOキーワード設計代行や、SEO記事内製化支援についてもご相談ください。
サービスの詳細は下記よりご確認ください。