「AIO対策となると、サイト全体を作り直すくらいの大がかりな取り組みになるのだろう」。AIという言葉が付くだけで技術の刷新を思わせますし、目にする施策も構造化データの実装のように専門的なものが並ぶため、自社の記事に当てはめる前に身構えてしまいます。ところが、AIO対策で手を入れる中身の大半は、段落の冒頭で結論を書く、自社の実務で分かったことを書くといった、これまでのSEOの作業と重なります。大きく変わるのは成果の測り方で、確かめる先は検索順位ではなく、ChatGPT・Gemini・Claudeの回答に自社の名前が出るかどうかです。
本記事では、SEO対策と比べて作業のどこが変わるのかから、押さえるべき3つのレイヤー、着手するページの順番、3つのAIに30問を聞いて効果を測るやり方まで、SEO記事を制作する現場の視点で順を追ってお伝えします。
- AIO対策では、SEOをやめずに、今の記事を一段落だけ抜き出されても答えになる形へ直す
- 答えが短くまとまる解説記事と、会社概要・料金のページから先に直す
- GoogleのAIによる概要に載るために特別な構造化データは要らず、ChatGPT・Claude・Geminiに読まれるかはrobots.txtで、AIによる概要とAIモードに出るかはSearch Consoleの「検索の生成AI設定」で先に確かめる
- 効果は、ChatGPT・Gemini・Claudeに同じ30問を毎月聞き、社名が出た回数と情報の正しさで測る
- 1つのAIだけ名前が出ないときはrobots.txtを、どのAIにも出ないときは記事の中身と外部の言及を直す
AIO対策とは、AIの回答に選ばれるための取り組み
AIO対策とは、生成AIの回答のなかで自社の情報が引用・推奨される状態を目指す施策の総称です。ChatGPTに質問したとき、あるいはGoogle検索の最上部にAIによる概要が表示されたときに、その答えの根拠として自社のページが選ばれるよう働きかける取り組みが、AIO対策にあたります。
従来の検索では、ユーザーが自分でリンクを選んでページを開いていました。生成AIが間に入る検索では、AIが複数のページから要点を抜き出し、ひとつの答えにまとめて先に提示します。読み手が最初に触れるのは、ページそのものではなくAIがまとめた答えのほうです。この構造の変化に合わせて記事の作り方を見直す作業が、対策の出発点になります。
SEO対策とは、作業のどこが変わるのか
よくある誤解が、AIO対策はSEOをやめて乗り換える話だ、というものです。実際はその逆で、AIO対策はSEOをやめる話ではなく、SEOに上乗せする話だと考えてください。土台となる作業の大半は共通していて、そこに「答えの一部として抜き出されても意味が通るか」という視点が足されるだけです。両者の力点の違いを、作業レベルで並べてみます。
| SEO対策 | AIO対策で足される視点 | |
|---|---|---|
| 最適化する相手 | 検索エンジン | 生成AIとAI検索 |
| 評価される単位 | ページ全体 | 答えとして抜き出される一文・一段落 |
| ねらう成果 | 検索結果での上位表示 | AIの回答への引用・推奨 |
| 効果の現れ方 | クリック・流入 | 指名検索や問い合わせなど下流の動き |
表にすると別物のように見えますが、手を動かす中身はかなりの部分が重なります。読み手に親切な構成、明示された根拠、信頼できる発信元といった、SEOで評価されてきた要素は、AIが情報源を選ぶときにもそのまま評価されます。まったく新しい技能を覚え直す必要はない、という点はまず安心材料として押さえておきたいところです。
AIO対策というと、SEOとは別に予算と人を取らないといけない、大がかりな話なのでしょうか。
編集部
いえ、多くの場合はいまの記事運用の延長で始められます。既存ページを引用されやすい形へ直していく作業が中心なので、まったく別チームを立てるより、今の体制に視点を一枚足すイメージが実態に近いです。

関連記事:LLMOとは?SEOとの違いとAIに選ばれる対策をわかりやすく解説
AIO対策をしないと何が起きるのか
「まだ様子見でいい」という判断も、もちろんあり得ます。ただ、何もしないことにも、気づかないうちに積み上がるコストがある点は、知っておいたほうが判断を誤りません。AIによる要約が検索結果に組み込まれたことで、すでに次のような変化が現場で起き始めています。
いちばん分かりやすいのが、順位は落ちていないのに流入だけが減る現象です。答えがAIの回答のなかで完結してしまえば、わざわざページを開いてもらう機会は減ります。とくに「◯◯とは」「◯◯ 方法」といった、短くまとまるタイプの問いほど、要約で用が足りてしまい流入が削られやすい傾向があります。
順位という指標だけを見ていると、この変化を見落とします。「表示回数は横ばいか微増なのに、クリック数だけが下がっている」という動きが出ていたら、AIの要約に流入を吸収され始めているサインだと考えてください。まず確認すべきは順位ではなく、表示回数に対するクリックの推移です。
流入の減少に加えて、じわじわ効いてくるのが競合との差です。AIは学習の過程で、あるテーマと特定の企業名やサービス名の結びつきを蓄えていきます。先に引用され始めた企業は、AIの回答のなかで繰り返し名前を出され、その分野の情報源として想起されやすくなります。出遅れるほど、この積み重ねの差を後から詰めるのは骨が折れます。
- AI検索やAIの回答から、自社ページへの流入が減っていく
- 先に対策した競合が、AIの回答で繰り返し引用され差が開く
- 誤った情報や古い情報のまま、AIに要約されて拡散される
- 指名検索やブランド想起の面で、じわじわ機会を逃す
見落とされがちなのが、三つ目の「誤った要約」です。情報を整えていないページは、AIに都合よく切り取られ、意図と違う文脈で引用されることがあります。放置は、流入を逃すだけでなく、伝わり方のコントロールを手放すことでもあります。ここは早めに手を打っておきたい部分です。
AIO対策で押さえる3つのレイヤー
具体的な施策に入ります。ばらばらの小技として捉えると抜け漏れが出るため、ここでは対策を点で追わず、3つのレイヤーに束ねて考える方法をおすすめします。コンテンツ、サイト構造、外部評価の三層でチェックすると、自社に足りていない層が見えてきます。

レイヤー1 引用されやすいコンテンツに整える
もっとも成果に直結するのが、記事そのものの整え方です。AIは、問いへの答えが明快な箇所を好んで抜き出します。段落の冒頭で結論を述べ、その直後に理由や数値を添える順番を徹底するだけで、要約の材料として拾われやすくなります。「本記事では順を追って説明します」という前置きから入る段落は、抜き出しても何も答えていないため、まず引用されません。
もうひとつの決め手が、そのページにしかない情報です。どこかで読んだ一般論の焼き直しは、誰が書いても同じ内容になり、選ばれる理由が生まれません。自社の実務で分かったこと、独自に取った数値、具体的な手順で事実の裏づけがはっきりしているページほど、AIは安心して引用できます。数字を出すときは、出典と時点を添える一手間が役に立ちます。
言葉だけでは伝わりにくいので、実際の直し方を一つお見せします。たとえば効果測定について、「AIO対策の効果測定は、さまざまな観点から総合的に判断していくことが求められます」という段落があったとします。もっともらしく見えますが、AIがここから抜き出せる答えはありません。何を、どう測るのかが一言も書かれていないからです。これを「AIO対策の効果は、対象キーワードでAIに質問して引用の有無を目視で確かめ、あわせてSearch Consoleの表示回数と指名検索の推移を追って測ります」と直すと、一文だけで答えとして成立します。抽象的な前置きを削り、主語と手段を固有名詞のレベルまで具体的に書き直す作業を段落ごとに繰り返すのが、レイヤー1の実務にあたります。
レイヤー2 AIが読み取れるサイト構造にする
どれだけ中身が良くても、機械が理解しにくい構造では拾われにくくなります。見出しの階層を検索意図の流れに沿って並べ、ひとつの見出しにはひとつの論点を対応させます。
見出しより先に確かめたいのが、AIのクローラーがページを読めるかどうかです。ChatGPT・Claude・Geminiは、robots.txtの中で、それぞれ別の名前の指定を読みます。次の名前を拒否していると、記事をどれだけ直しても、そのAIの回答の材料に使われにくくなります。
AI | robots.txtで指定する名前 | 拒否したときの扱い |
|---|---|---|
ChatGPT | OAI-SearchBot | 検索の回答に表示されなくなる。ナビゲーション用のリンクとしては出ることがある |
Claude | Claude-SearchBot、Claude-User | 検索用の索引に入らず、質問を受けてページを読みに行くこともできなくなる |
Gemini | Google-Extended | Geminiアプリが、回答の裏づけにそのサイトの内容を使わなくなる。Google検索の掲載と順位には影響しない |
学習用のGPTBotを拒否したまま、検索用のOAI-SearchBotだけを許可することもできると、OpenAIは説明しています。AIの学習に使われたくないという理由で拒否の指定を入れているサイトは、検索用の名前まで拒否していないかを見直してください。
※ OpenAI「Overview of OpenAI Crawlers」、Anthropic「Does Anthropic crawl data from the web, and how can site owners block the crawler?」、Google「Google の一般的なクローラーの一覧」による(2026年10月時点)。
構造化データは、GoogleのAIによる概要に載るための条件ではありません。Googleは、AIによる概要やAIモードに表示されるために特別な構造化データを追加する必要はないとしており、入れる場合は、ページに表示されているテキストと一致させるよう求めています。

HowToとFAQの構造化データも、Google検索での扱いが変わりました。HowToのリッチリザルトは2023年9月に表示が終わり、FAQのリッチリザルトは2026年5月7日に、Google検索で表示されなくなりました。入れたまま残しても問題はなく、Googleは削除する必要はないとしています。
本文と一致しない構造化データは、Googleのガイドラインに反します。手動による対策を受けると、そのページはリッチリザルトとして表示されなくなるため、書かれている内容を正確に伝える目的でだけ使ってください。
※ Google 検索セントラル ブログ「HowTo とよくある質問のリッチリザルトにおける変更」(2023年8月8日、9月14日更新)、Google 検索セントラル「構造化データに関する一般的なガイドライン」、Google 検索セントラル「ドキュメントの更新情報」(2026年5月8日の項)による。
レイヤー3 外部からの言及を増やす
三つ目は、自社サイトの外側での評価です。他サイトからの言及(サイテーション)や被リンクは、AIが情報源の信頼度を測るうえでも効いてきます。自分のページで「信頼できます」と述べるより、業界の別の場所で名前が語られている状態のほうが、はるかに説得力を持ちます。
Googleは、経験・専門性・権威性・信頼性を指すE-E-A-Tの考え方を、有用で信頼できるコンテンツの基準として整理しています。この考え方は、AIが引用元を選ぶ場面でも軸になります。著者や運営主体の実態を明示し、外に言及が生まれる状態をどう作るかまで含めて設計できると、AIO対策は一段深くなります。

外部の言及は、待っていても増えません。現実的な打ち手は、自社の実務から得た調査データや事例を一次情報として公開し、引用しやすい形で置いておくことと、専門メディアへの寄稿や、業界の登壇・取材を通じて社名が語られる場を増やすことです。地道ですが、この積み上げによって、「あの分野ならこの会社」という結びつきがAIの側にもできていきます。自社サイトの内側を磨く作業と違って成果が出るまで時間がかかるぶん、早く仕込み始めた企業ほど後で差がつく領域です。
AIO対策の進め方
三層の全体像がつかめたら、次は着手の順番です。いきなり全ページに手を入れようとすると必ず息切れするため、現状把握から始めて、小さく直して観測する流れを回していきます。
ChatGPT・Gemini・Claudeの3つに、顧客が聞きそうな質問を30問聞き、自社の名前と自社のページが回答に出るかを記録します。1回目の記録が、直した後の変化を比べる基準になります。あわせて、Search Consoleで表示回数とクリックの推移を見て、流入が削られ始めているページを洗い出します。
すべてを一度に直すのは現実的ではありません。流入への影響が大きく、かつ改善余地のあるページから優先して選びます。優先順位の考え方は次章で詳しく扱います。
選んだページを、結論ファーストの構成に組み替え、一次情報や具体的な数値を足します。各段落の一文目だけを縦に読み、それだけで意味が通るかを確かめると、引用されやすさの目安になります。
robots.txtで、OAI-SearchBot・Claude-SearchBot・Google-Extendedなど、AIごとにrobots.txtで指定する名前を拒否していないかを確かめます。GoogleのAIによる概要とAIモードに出すかどうかは、Search Consoleの「検索の生成AI設定」で確かめます(初期設定では含まれています)。構造化データを入れているページは、画面に表示されている文と食い違いがないかを見直します。
関連する媒体での寄稿や、事実に基づく発信を通じて、社名やサービス名が外で語られる機会を増やしていきます。ここは時間のかかる仕込みなので、早めに着手しておくほど後で効きます。
同じ30問を毎月聞き直して社名が出た回数を追い、あわせて直したページの表示回数、指名検索、問い合わせの動きを見て、効果の出た型を別のページへ展開します。一度直して終わりにせず、観測と改善を回し続けることが対策の中心です。
一連の流れで肝になるのは、最初の一巡目を小さく設計することです。数ページで型を確かめ、成果の測り方まで固めてから広げる順番のほうが、いきなり全社展開するより結局は速く定着します。
自社の名前は、いまAIの回答に出ていますか
業種と地域、社名を入れると、その地域のお客さんが聞きそうな質問をAIに聞き、自社の名前が何回出るかをその場で見られます。現状の把握に取りかかる前に、今の出方の見当をつけられます。
関連記事:AI検索最適化(AIO)とは?SEOとの違いとAIに引用される進め方
どのページから手をつけるか、優先順位の考え方
進め方のなかで、多くの担当者がいちばん悩むのが「どのページから直すか」です。ここは工数を大きく左右するので、少し掘り下げておきます。基準はシンプルで、流入への影響が大きいページから直すのが原則です。ただし、影響の受け方はページのタイプによってかなり違います。
| AIの要約による影響 | 着手の優先度 | |
|---|---|---|
| 「◯◯とは」「◯◯ 方法」など答えが短い解説 | 大きい(要約で完結しやすい) | 高 |
| 比較・選び方など複数情報を突き合わせる記事 | 中(読み比べる行動が残る) | 中 |
| 事例・独自調査など一次情報が中心の記事 | 小(代替されにくい) | 中 |
| 会社概要・料金など事実確認の受け皿 | 小(引用の裏取りに使われる) | 高(整合性の面で) |
いちばん流入が削られやすいのは、答えが短くまとまる解説記事です。ここは要約で用が足りてしまうため、AIの回答のなかで引用元として名前が出る状態を早く作りたいところです。一方で、比較検討や導入判断のように読み手が複数の情報を見比べたい問いでは、いまもページを開いて読む行動が残っています。
判断に迷ったら、そのページの狙いキーワードを実際にAIへ質問してみるのが手っ取り早い見分け方です。AIがその場で完結した答えを返し、しかも自社が引用元に入っていないなら、流入を奪われつつ機会も逃している状態なので、優先度は高いと判断できます。逆に、AIが「詳しくは各社の情報を確認してください」と促すような問いなら、ページを開く動機がまだ残っており、少し後回しにしても大きな問題にはなりません。この二分だけでも、着手の順番はかなり整理できます。
記事が何十本もあります。全部を直すのは無理なのですが、どこから見ればいいのでしょうか。
編集部
まずは表示回数が多く、かつクリックが落ちてきている解説系のページを数本だけ選んでください。影響が大きい順に手を入れれば、限られた工数でも変化を感じやすくなります。会社概要や料金ページは、直接の流入源ではなくても引用の裏取りに使われるので、事実の整合性だけは先に揃えておくと安心です。
見落とされがちなのが、四段目の会社概要や料金ページです。流入を生むページではないものの、AIが引用の裏を取りにくる先になります。社名や料金の表記がサイト内で食い違っていると、AIは「どちらが正しいか判断できない」として引用を避けることがあります。整合性を揃えるだけの作業なので、優先度は高く見ておきたいところです。
AIO対策でつまずきやすいポイント
対策を進める現場では、良かれと思った工夫が裏目に出ることが少なくありません。とくに多いつまずきを、先に共有しておきます。
- AI向けを意識しすぎて、同じ語句を不自然に詰め込む
- 略語の定義を追うことに時間を使い、肝心の記事に手が回らない
- 一般論だけで、そのページ固有の根拠や出典がない
- 一度直して終わりにし、更新も効果の観測もしない
- SEOの土台を放置したまま、AIO対策だけを追いかける
どれも、「読み手のためになっているか」という一点に立ち返れば避けられるものばかりです。キーワードの詰め込みより自然な文章を、略語の議論より自社の一次情報を、一度きりの対応より観測と改善の継続を優先すべきです。この軸を取り違えなければ、大きく外すことはありません。
もうひとつ、成果の測り方でつまずく例も目立ちます。AIの回答に引用されても、その場ではクリックされないことがあります。成果はクリックではなく、指名検索と引用の可視化で測るという前提に切り替えないと、機能している対策まで「効果がない」と早合点して止めてしまいます。効果はクリック数より一歩下流、つまり指名検索や問い合わせに現れると考えてください。
関連記事:AIO(AI検索最適化)とは?SEOとの違いとAI検索で選ばれる記事の条件
AIO対策の効果を3つのAIと30問で測る方法
AIO対策の効果は、ChatGPT・Gemini・Claudeの3つに同じ30問を毎月聞き、自社の名前が回答に出た回数と、自社についての情報が正しいかを数えて測ります。Search Consoleで分けて見られるのは、GoogleのAIによる概要とAIモードに自社ページのリンクが表示された回数までで、ChatGPT・Claude・Geminiの回答や、リンクなしで社名が挙がった回答は残らないためです。
Search Consoleで測れる範囲
Search Consoleで追えるのは、Google検索の中の動きまでです。Googleは、AIによる概要やAIモードに表示された分も、検索タイプ「ウェブ」のパフォーマンスレポートに含めて集計するとしています。2026年8月31日からは、その表示回数だけを「生成AIパフォーマンスレポート」で分けて見られます。ただし数えるのはリンクが表示された回数で、クリック数は分けて見られません。
※ Google 検索セントラル「AI 機能とウェブサイト」による(2026年10月時点)。生成AIパフォーマンスレポートは、Search Consoleヘルプ「生成 AI パフォーマンス レポート(検索)」による。
ChatGPTやClaudeの回答に自社の名前が出ても、Search Consoleには何も残りません。回答の出典のリンクから訪問があれば、アクセス解析に参照元として残ることはありますが、名前が挙がっただけでクリックされなかった回答は、どこにも記録されません。3つのAIは回答の材料にするページを別々の仕組みで集めているため、1つのAIで名前が出ても、ほかのAIで出るとは限らないのです。
30問の作り方
30問は、顧客がAIに聞きそうな質問を、次の3つの種類に10問ずつ分けて作ります。種類ごとに、回答から分かることと、結果が悪かったときに直すページが違います。
質問の種類 | 質問の例 | 回答から分かること | 直すページ |
|---|---|---|---|
用語・やり方を聞く質問 | 「◯◯とは」「◯◯のやり方を教えて」 | 自社の解説記事が回答の材料に使われているか | 解説記事 |
比較・おすすめを聞く質問 | 「◯◯を頼むならどこがいい?」「◯◯でおすすめの会社は」 | 自社が候補として名前で挙がるか | サービスページ、比較・選び方の記事 |
社名を入れた質問 | 「(社名)の料金は」「(社名)はどんな会社?」 | 料金や所在地、サービスの内容が正しく伝わっているか | 会社概要、料金のページ |
問い合わせにいちばん近いのは、比較・おすすめを聞く質問です。依頼先を探している人が使う聞き方なので、10問のうち何問で名前が挙がったかを、3つの種類の中で最も重く見ます。
質問の言葉は、営業の場や問い合わせで顧客が実際に使った言い方に合わせます。Search Consoleで自社のページが表示されている検索語も、そのまま質問の候補に使えます。
では、なぜ30問なのか。生成AIの回答は、同じ質問でも聞くたびに挙がる会社が変わることがあります。数問だけでは、名前が出た・出なかったが偶然なのか、対策の結果なのかを見分けられません。10問ずつ3種類に分けると、種類ごとに「10問中何問で出たか」を比べられ、3つのAIで合わせて90の回答になります。90の回答なら、担当者が手作業で記録しても、月に1回は続けられる量だと見ています。

3つのAIに聞いて記録する手順
記録は、表計算ソフトに1つの回答を1行として残し、次の4つの手順を毎月繰り返します。
作った30問は、毎月変えずに使います。質問を入れ替えると、名前が出た回数の増減が、対策の結果なのか質問の違いなのかを見分けられなくなります。
メモリのように、過去の会話や自分の設定を回答に反映する機能は切っておきます。1問ごとに新しいチャットを開き、Web検索を使うかどうかの設定も毎月同じにします。
質問、AIの名前、聞いた日に加えて、次の4つを1行に書き込みます。
- 自社の名前が出たか
- 出典のリンクに自社のページがあるか
- 自社についての情報が正しいか
- 代わりにどの会社の名前が挙がったか
種類ごと・AIごとに名前が出た回数を数え、前の月と比べます。直したページに対応する質問と、まだ直していないページの質問を分けて数えると、増えた分が対策によるものかを見分けやすくなります。
AIの回答に名前が出た後の動きを追う先は、指名検索と問い合わせです。Search Consoleでは社名を含む検索語の表示回数を見て、問い合わせフォームでは「何で知りましたか」の選択肢に「AI(ChatGPTなど)」を足し、選ばれた件数を数えます。名前が出た回数が増えても問い合わせが増えていなければ、比較・おすすめを聞く質問で名前が挙がっているか、挙がった後に読まれるサービスページから問い合わせへ進めるかを見直します。
結果から次に直す場所の決め方
記録の結果が次の3つのどれに当たるかで、次に直す場所が決まります。
記録の結果 | 次に確かめて直すこと |
|---|---|
どのAIにも名前が出ない | 自社にしかない情報を記事に足し、外部で社名が語られる場を増やす |
1つのAIだけ名前が出ない | robots.txtで、そのAIについてrobots.txtで指定する名前を拒否していないかを確かめる |
名前は出るが情報が違う | 出典のリンク先を開き、会社概要や料金のページとの食い違いを直す |
自社で進めるか、制作会社と組むか
方針と優先順位が見えてくると、次に悩むのが体制です。社内で内製するか、制作会社と組むか。どちらが正解ということはなく、自社の状況で決まります。まずは内製で進める場合の実際を、率直に整理してみます。
- 自社の一次情報や現場のニュアンスを直接反映できる
- 公開後の細かな更新を自分たちのペースで回せる
- 運用が軌道に乗れば外注費を抑えられる
- 検索とAIの両方に明るい人材を確保しづらい
- 本数を増やすほど担当者の工数が逼迫する
- 品質のばらつきを自社だけで吸収することになる
内製の理想は、自社の知見がそのまま記事になり、更新も自走する状態です。ただ、そこへ至るには、検索とAI検索の知識を持つ人と、品質を一定に保つ編集の仕組みが要ります。立ち上げの負荷は想像より大きく、数本で息切れしてしまうこともあります。まずは外部と組んで型を作り、運用が固まってから内製へ寄せていく順番のほうが、遠回りに見えて定着しやすいと考えています。
よくある質問
よくある質問を、いくつかまとめておきます。
検索経由の流入が事業の柱になっているなら、早いほど有利です。外部からの言及のように、成果が出るまで時間のかかる施策があり、始めるのが遅いほど、結果を確かめられる時期も遅れるためです。全ページを一度に直す必要はないので、影響の大きい数ページから小さく始めるのがおすすめです。
即効性を期待する施策ではありません。コンテンツの修正が評価に反映されるまで時間がかかり、外部評価の積み上げはさらに緩やかです。成果はクリックの回復より、指名検索や問い合わせといった下流の指標に先に現れることが多いと考えてください。
下書きにAIを使うこと自体は問題ありません。ただし、そのページにしかない一次情報や具体例がなければ、引用の決め手を欠きます。独自性と事実確認は、人の手で担保する必要があります。
あります。むしろ、特定の分野に絞って一次情報を厚くできる小規模サイトのほうが、AIに引用される決め手を作りやすい面があります。網羅性で大手と張り合うより、狭い領域で「ここにしかない情報」を積むほうが現実的です。
まとめ
AIO対策とは、生成AIの回答に引用・推奨されることを目指す施策の総称でした。特別な裏技ではなく、SEOで積み上げた土台に「引用される整え方」を一枚重ねる作業です。用語の見た目ほど、やるべきことは大きく変わっていません。
進め方の筋は明快です。現状を把握し、影響の大きいページから絞り、結論ファーストと一次情報でコンテンツを直し、AIのクローラーが読める状態と外部評価で支えます。そしてChatGPT・Gemini・Claudeに同じ30問を毎月聞き、社名が出た回数と指名検索、問い合わせで成果を測りながら、効いた型を横へ広げていきます。直して終わりではなく、出し続ける体制こそが対策の本体だと捉えると、次の一手が見えてきます。
合同会社Writers-hubは、滋賀の会社を対象に、AIに聞かれたときに社名が答えに出るようにするLLMO対策・AI検索対策を行っています。地域を問わず、自社の名前が今AIの回答に出ているかは、AIおすすめチェックで確かめられます。
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30問の計測を始める前に、今の出方を見てみませんか
AIおすすめチェックでは、業種と地域、社名を入れると、その地域でおすすめを聞く質問をAIに聞き、自社の名前が何回挙がるかをその場で見られます。30問のうち問い合わせにいちばん近い、比較・おすすめを聞く質問での出方を、最初に確かめられます。







