「検索意図は、上位の記事を何本か読めばつかめそう」。上位に並ぶ記事は、Googleが検索した人に合うと判断したページなので、内容をなぞれば意図に合う記事になると考えられがちです。ところが、上位の記事を読み込んでも、狙うキーワードに解説や手順、比較などのどの形で答えるかや、関連キーワードを同じ記事で扱ってよいかは決まりません。検索意図は、上位10件を読むより、数えるほうが確かめられます。
本記事では、検索意図の意味と4つの種類から、上位10件を数える調べ方、上位URLの共通率で意図の重なりを確かめる方法、記事の形式の選び方まで、記事制作会社の視点で順を追ってお伝えします。
- 検索意図は検索した人がキーワードの先で得たい答えで、Know・Do・Go・Buyの4つに分けて考える
- 上位10件をページの種類ごとに数えると、書く記事の形式が決まる
- 関連キーワードと上位10件のURLが4件以上重なれば、1本の記事にまとめる目安になる
- キーワードに出ない潜在ニーズは、検索する前の行動から読み取る
- 上位10件の多くが公式サイトや商品ページなら、そのキーワードは記事で狙わない
検索意図とは何か
検索意図とは、検索した人がキーワードを入力して得たい答えや、果たしたい目的のことです。検索窓に入力されるのは数語だけなので、たとえば「SEO 記事」と入力した人が、書き方を知りたいのか、外注先を探しているのかは、キーワードを見ても分かりません。
Googleが検索結果の順位の決め方を説明するページにも、関連性の高い結果を返すには「検索クエリの背後にあるユーザーの意図を理解する必要があります」と書かれています。

検索意図に合わない記事は、文章が丁寧でも検索した人の問いに答えていないため、上位に並びにくくなります。キーワードの検索数は需要の大きさを示しますが、何を書くかは示しません。
検索意図の4つの種類
検索意図は、SEOの実務では一般に、Know・Do・Go・Buyの4つの種類に分けて考えます。種類ごとに違うのは、検索した人がしたいことと、よく使われるキーワードの形です。
| Know | Do | Go | Buy | |
|---|---|---|---|---|
| 検索した人がしたいこと | 意味や仕組みを知る | やり方を知って実行する | 特定のサイトやページへ行く | 買う物や申し込む先を選ぶ |
| キーワードの例 | 「〇〇とは」「〇〇 意味」 | 「〇〇 やり方」「〇〇 手順」 | 「〇〇 ログイン」「〇〇 公式」 | 「〇〇 おすすめ」「〇〇 比較」 |
情報型、案内型、取引型の3つに分ける考え方もあり、Knowは情報型、Goは案内型、Buyは取引型にあたります。Doは、何をしたいかによって情報型にも取引型にもなります。1つのキーワードの検索意図が1つに決まるとは限らず、上位10件に、Knowに答えるページとBuyに答えるページが混ざることもあります。
上位10件を数える検索意図の調べ方
検索意図の調べ方の中心は、狙うキーワードで検索し、上位10件のページを種類ごとに数えることです。上位10件を眺めて「解説記事が多い」と感じるだけでは、書く記事の形式を決める根拠になりません。
広告と地図の欄を除いた上位10件を、解説記事、手順の記事、比較記事、公式サイトや商品ページに分けて数えます。10件中8件が解説記事なら、Googleは狙うキーワードを、意味を知りたい人の検索として扱っていると読み取れるでしょう。
検索窓に出る候補(サジェスト)と、検索結果の下に並ぶ関連キーワードには、狙うキーワードと一緒に検索される語が出ます。「確定申告 やり方」の候補に「会社員」「スマホ」「初めて」が並ぶなら、読者を、初めて申告する会社員で、スマートフォンで済ませたい人に絞れます。
上位の記事のリード文に表れるのは、誰に向けて書いたかです。5本ほどのリード文を並べ、読者の立場や状況がそろっているかを確かめます。
数えた比率は、記事の形式を決める根拠になります。解説記事が多く並ぶキーワードに比較記事を書くと、検索した人の問いと記事の形が合わず、上位に入りにくくなるのです。検索意図のずれは、書き手の文章力ではなく書く前の設計で起きます。

上位URLの共通率で意図の重なりを確かめる方法
上位URLの共通率は、2つのキーワードの上位10件に同じURLが何件あるかで、Googleが2つの検索を同じ意図として扱っているかを確かめる手がかりになります。ページの種類を数える調べ方では、1つのキーワードの意図は分かっても、関連キーワードを同じ記事で扱ってよいかまでは分かりません。
同じページが2つのキーワードの両方で上位に並ぶなら、Googleは1つのページで両方の検索に答えられると見ていると読み取れます。言葉が似ているかで判断すると人によって結果が変わりますが、同じURLの数なら誰が数えても同じ結果です。

共通率の数え方
共通率は、表計算ソフトのシート1枚と次の3つの手順で数えられます。
狙うキーワードと関連キーワードを、同じ日に同じ端末とブラウザで検索します。記録するのは、広告と地図の欄を除いた上位10件のURLです。
2つのキーワードのURLを表計算ソフトに並べ、片方の10件のURLが、もう片方にいくつ含まれているかを数えます。COUNTIF関数を使えば、目で見比べる必要はありません。
同じURLの数ごとの目安に当てはめ、1本の記事にまとめるか、別の記事にするかを決めます。
同じURLの数で決める目安
同じURLの数で記事の分け方を決める目安は、次の3段階です。
上位10件の同じURLの数 | 読み取れること | 記事の分け方 |
|---|---|---|
4件以上 | 同じ意図と見られている | 1本の記事にまとめる |
2〜3件 | 意図が一部重なっている | 1つの見出しで答え切れるなら同じ記事、答え切れないなら別の記事 |
1件以下 | 別の意図と見られている | 別の記事にする |
※ 4件という線は、Googleが示した基準ではなく、記事を作る側が決める目安です。上位10件は、検索した日時や場所、端末、検索した人の履歴によって変わります。
言葉がほとんど同じでも、同じURLが1件以下なら、Googleは2つを別の問いとして扱っていると読み取れます。1本の記事に詰め込めば、片方の問いへの答えは見出し1つ分に薄まるでしょう。反対に、「〇〇 やり方」と「〇〇 手順」のように言葉が違っても、同じURLが多く並ぶなら、1本の記事で両方に答えられます。
関連キーワードが20個以上あります。全部を別々の記事にしたほうが、検索で表示される回数は増えるのではないでしょうか。
編集部
上位10件のURLが多く重なるキーワードは、Googleが1つのページで答えられると見ていると読み取れる組み合わせです。別々の記事にすると、同じ検索で自社の記事が2本表示されることがあり、どちらを直せば順位が動くのかを見分けにくくなります。記事の本数は、重なりを数えてから決めてください。
キーワードが数十から数百あるときの振り分け方は、ロングテールSEOとは?記事にするキーワードの絞り方で手順を紹介しています。
関連キーワードをどの記事で答えるか、決められずにいませんか
狙うキーワードと関連キーワードを1つずつ検索して重なりを数える作業は、キーワードが多いほど手間がかかるものです。記事コンテンツの制作支援のKW戦略設計では、検索意図を読み解いたうえで、どのキーワードをどの記事で答えるかをKWマップにまとめ、書く順番をロードマップにします。
キーワードに出ない潜在ニーズの読み方
潜在ニーズは、検索した人がキーワードには書いていないものの、記事に答えがあると助かる問いで、検索する前に何をしていたかを考えると読み取れます。キーワードに表れている問いは顕在ニーズと呼ばれ、「〇〇とは」なら意味を知ることが顕在ニーズです。
検索する前の行動は、キーワードの形からおおよそ考えられます。代表的な3つの形は次のとおりです。
- 「〇〇とは」:言葉を初めて聞き、意味を調べ始めた段階
- 「〇〇 方法」:やりたいことが決まり、進め方を探している段階
- 「〇〇 比較」:候補が絞れ、最後の判断材料を探している段階
「〇〇 方法」で検索する人には、自分で一度試してうまくいかなかった人も含まれます。
検索する前の状況が分かると、記事の書き出しが決まります。調べ始めたばかりの人には冒頭で意味を答え、一度試してうまくいかなかった人には、つまずきやすい点から書き始めるとよいでしょう。
検索意図に合う記事の形式の選び方
記事の形式は、検索意図の種類ごとに合う形がおおよそ決まっています。公式サイトのページが答えになるGoを除き、Know・Do・Buyの3つについて合う形式と書き方を並べると、次のとおりです。
| Know | Do | Buy | |
|---|---|---|---|
| 合う記事の形式 | 解説記事 | 手順の記事 | 比較記事 |
| 書き方 | 冒頭の1〜2文で意味を答え、後半で種類や背景を説明する | 番号を付けた手順を、読者が試す順に並べる | 選ぶ基準を先に示してから、候補を並べる |
記事の形式は、書きやすさではなく上位10件の数で決めます。手順の記事が書きやすいからといって、比較記事が並ぶキーワードに手順を書いても、選ぶ段階にいる読者の問いには答えられません。
上位10件に解説記事と比較記事が混ざるキーワードでは、数の多いほうの答えを記事の前半に、少ないほうの答えを後半に置くと、意味を知りたい読者と選びたい読者の両方に1本の記事で答えられます。
記事で狙わないキーワードの見分け方
検索意図の調べ方は、書く記事の形を決めるだけでなく、記事では狙わないキーワードを見分けるためにも使います。意図を調べる工程はキーワードを選んだ後、構成を作る前に置き、次の3つのどれかに当たれば構成に進みません。
- 上位10件の多くが公式サイトやログインページで、特定のサイトへ行きたい人の検索になっている
- 上位10件の多くが商品やサービスのページで、記事がほとんど並んでいない
- 検索した人が知りたいことに、自社の事業の知識で答えられない
商品やサービスのページが並ぶキーワードは、記事ではなく、自社のサービスページで狙います。検索数があることと、検索意図に答えられることは別の条件だという点は、とりわけ見落とされがちです。書くと決めてよいのは、両方がそろったキーワードだけです。
まとめ|検索意図は読むより数えて確かめる
検索意図は、上位の記事を読み込むより、数えるほうが確かめられます。上位10件をページの種類ごとに数えれば記事の形式が決まり、関連キーワードと同じURLが何件並ぶかを数えれば、1本の記事にまとめるか分けるかが決まります。
次にキーワードを選んで記事を書くときは、上位10件を開き、ページの種類ごとに件数を数えるところから始めてください。検索意図に合わせても、順位はサイト全体の評価や被リンクなどほかの要素でも変わるため、上位に並ぶことまでは約束されません。それでも、意図とずれた記事を書いて公開し、数か月待ってから書き直す手間は減らせます。
私たち合同会社Writers-hubの代表・米山拓真は、2020年に「ハブ式SEOライティングメソッド」を開発し、Webライター向けにSEOライティングを体系立てて教え始めました。記事コンテンツの制作支援では、検索意図を読み解いたKW戦略設計から、記事を書く体制づくりまでをお手伝いします。
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