「allintitleで3件しか出てこないのだから、このキーワードなら書けば順位が取れるはず」。件数を検索ボリュームで割って基準値と比べるKGRのように、計算式と目安をセットにした見方が広まってきたこともあり、数字がひとつ出た時点で、書くかどうかの判断まで終えたくなります。
しかし、キーワードの調査から記事の公開までを引き受けてきた弊社の立場から言えるのは、allintitleの件数は3件と5件の差を比べられるほど精度の高い数字ではない、ということです。10件台なのか300件台なのかという桁で候補を並べ替えるところまでが使いどころで、書くかどうかは検索ボリュームで絞ったうえで、実際に検索結果を開いて誰が書いているかを確かめてから決めることになります。
本記事では、allintitleの書き方とintitleとの違いから、返ってくる件数をどこまで信用してよいのか、キーワード選定のどの工程に置くのかまで、記事制作会社の視点で順を追ってお伝えします。
- allintitleで検索したときに何が残り、何が落ちるのか
- intitleとの違いと、それぞれを使う場面
- KGRという目安が使える条件と、日本語キーワードでの限界
- 表示される件数をそのまま信じてはいけない3つの理由
- 検索ボリューム・上位10件と突き合わせて優先順位を決める手順
allintitleとは、タイトルに指定語をすべて含むページだけを残す検索方法
allintitle(オールインタイトル)は、Google検索で使える検索演算子のひとつです。検索窓の先頭に「allintitle:」と入れて語を並べると、ページのタイトルに、並べた語がすべて含まれているものだけが検索結果に残ります。
たとえば「SEO 内製化」で普通に検索すると、本文のどこかで両方の語に触れただけのページも、片方しか出てこないページも混ざって返ってきます。ここでallintitleを使うと、タイトルに「SEO」と「内製化」の両方が入ったページだけに絞り込まれます。
allintitleが見ているのはタイトルだけで、本文の中身は判定に使われません。そのため「このキーワードで記事を書いた人が何人いるか」の目安として扱われてきました。用語として一度触れただけのページは落ち、そのテーマを正面から扱った記事が残るからです。

書き方でつまずくのはコロンの直後だけ
書式そのものは単純です。行の先頭に演算子を置き、コロンの直後にスペースを入れず、語と語のあいだは半角スペースで区切ります。
allintitle:SEO 内製化
allintitle:オウンドメディア 費用 相場コロンの後ろにスペースが入ると、演算子として解釈されずに普通の検索になってしまいます。件数が妙に多いときは、まずここを疑ってください。なお大文字と小文字は区別されないため、ALLINTITLEと書いても結果は変わりません。
Googleの公式な演算子一覧には載っていない
先に共有しておきたい前提があります。Googleが検索ヘルプで案内している検索演算子の一覧に、allintitleとintitleは含まれていません。掲載されているのは、完全一致の引用符、site:、除外のマイナス、before:、after:、filetype: などです。

つまりallintitleは、動きはするけれども公式には案内されていない書き方にあたります。過去には、使えていた演算子がある時期から反応しなくなった例もありました。仕様が変わっても告知はされない前提で使う、というのが実務での距離感です。日々の判断を一つの演算子に依存させないほうがよいでしょう。
intitleとの違いは、条件がかかる語の範囲
allintitleとintitleは名前が似ていますが、条件がかかる範囲が違います。allintitleは並べた語すべてに、intitleは直後の1語だけに条件がかかります。
| 条件がかかる範囲 | 残るページ | |
|---|---|---|
| SEO 内製化(通常検索) | なし | タイトルでも本文でも、両方の語に触れているページ |
| intitle:SEO 内製化 | 直後の「SEO」だけ | タイトルに「SEO」があり、「内製化」は本文などにあるページ |
| allintitle:SEO 内製化 | 並べた語すべて | タイトルに「SEO」と「内製化」の両方があるページ |
intitleを複数の語に効かせたいときは、語ごとに「intitle:」を付ける書き方もあります。ただし結果はallintitleとほぼ変わらないため、単に本数を数えたいだけなら、allintitleのほうが入力の手数は少なくて済みます。
使い分けの目安としては、タイトルの中心に何が置かれているかを見たいときがintitle、そのテーマで書かれた記事がどれくらいあるかを数えたいときがallintitleです。
SEOでallintitleの件数が見られてきた理由
普通に検索したときに出る件数は、競合の多さをほとんど表していません。用語が一度出てくるだけのページ、コメント欄に語が含まれるページ、カテゴリの一覧ページ。それらを競合として数えたところで、記事を1本足したときに勝てるかどうかの判断材料にはならないためです。
allintitleで絞れば、少なくともそのキーワードを狙ってタイトルを付けたページに近づきます。数字の意味がはっきりする、というのが使われてきた理由です。
allintitleが答えているのは「このキーワードで何ページ存在するか」ではなく、「このキーワードを正面から扱うと決めて、タイトルにそう書いた人が何人いるか」です。競合の量ではなく、競合の意図を数えていると考えると扱いを間違えにくくなります。
KGRという目安が使えるのは、月間250未満のキーワードだけ
allintitleの件数を検索ボリュームで割る、KGR(Keyword Golden Ratio)という考え方があります。海外のアフィリエイトサイト運営者のあいだで広まった指標で、計算式と目安は次のとおりです。
- KGR=allintitleの件数 ÷ 月間検索ボリューム
- 0.25を下回るキーワードは、比較的順位が付きやすいとされる
- 対象は月間検索ボリューム250未満のキーワードに限る
気をつけたいのは、KGRはGoogleが認めた指標ではなく経験則の目安という点です。しかも前提が「月間250未満のロングテールキーワード」に限定されています。月に1,000回検索されるキーワードにこの式を当てても、出た数字は判断の助けになりません。
日本語のキーワードでは、もうひとつ扱いにくさが加わります。表記ゆれの問題です。「SEO対策 費用」と「SEO 費用」では件数が変わりますし、カタカナ表記とアルファベット表記が混在する語では、さらに割れてしまう。1つの表記だけを調べて結論を出さず、主要な表記を2つか3つ試して桁を見る、くらいの粗さで扱うほうが実態に合うはずです。
allintitleの件数まで調べたのに、書く順番が決まらないままではありませんか
件数の一覧を作ったところで手が止まるのは、判断の基準が件数ひとつしかないからです。Writers-hubのキーワード戦略設計では、検索結果を1キーワードずつ確認したうえで、どの語を1本の記事にまとめ、どの順番で公開するかまで決めた計画をお出ししています。すでにお持ちの調査データを見ながらのご相談でも構いません。
allintitleの件数をそのまま信じてはいけない3つの理由
ここからが本題です。allintitleの数字は、そのまま持ち帰って会議で使える種類の値ではありません。理由は3つあります。
表示される件数は推定値で、ページを送ると変わる
検索結果の上に出る「約〇〇件」は、あくまで推定値です。自分で確かめる方法があります。allintitleで検索して件数を控え、そのまま結果の最終ページまで送ってみてください。最初に表示された件数と、送りきったあとの件数が一致しないことは珍しくありません。数十件と出ていたのに、実際にたどり着けるのは十数件だった、という具合です。
だから、3件と5件の差を比べても意味は薄い。10件台なのか、300件台なのかという桁で読むのが、この数字に対する妥当な精度です。
タイトルに語が入っていないページが混ざることがある
allintitleで絞ったはずなのに、タイトルにキーワードが見当たらないページが出てくることがあります。理由のひとつは、検索結果に表示されているタイトルが、そのページのtitleタグとは限らないことです。
Googleは検索結果のタイトルリンクを自動で生成しており、titleタグのほかに、ページ内の見出し、og:title、そのページに向けられたリンクのアンカーテキスト、構造化データなども材料として使うと説明しています。

画面に見えているタイトルと、Googleが持っているタイトルの情報は別物になりうる。allintitleの結果を見て「この記事はタイトルに入っていないのに、なぜ出てくるのか」と感じたら、そのページのソースを開いてtitleタグを確かめると、たいてい説明が付きます。

件数はページの数であって、強さではない
3つのうち、影響がいちばん大きいのがこれです。3件しかないから狙い目だと判断して書いたのに、公開後も順位が付かない。原因を追うと、その3件が業界最大手のメディアと公式サイトだった、という展開は珍しくありません。
逆に200件あっても、上位10件が個人ブログと更新の止まったページで占められているなら、入り込む余地は十分にあります。件数は入口の目安で、勝てるかは上位10件の顔ぶれで決まる、という順番を崩さないことです。
- 件数だけを見て、上位10件を一度も開かずに着手を決める
- 1つの表記でしか調べていないのに、その数字を確定値として扱う
- 検索ボリュームを確認しないまま、件数の少なさだけで狙い目と判断する
- allintitleの件数を、ドメインの強さや記事の質の代わりに使う
件数が少ないキーワードだけを集めていけば、効率よく順位を取れるのではないですか。
編集部
件数の少なさが示しているのは、誰もそのキーワードでタイトルを付けていないという事実だけです。理由が「まだ気づかれていないから」なら狙う価値がありますが、「検索する人がほとんどいないから」だと、書いても読まれません。件数を調べる前に検索ボリュームを見て、月に数十回以上あることを確かめておくと、後者を先に外せます。
キーワード選定にallintitleを組み込む手順
判断を外さない順番があります。allintitleを最初に持ってこないのが要点です。
月間の検索回数がひと桁のキーワードは、allintitleの件数がゼロでも書く理由になりません。まずボリュームで足切りし、残った候補だけを次に進めます。
どんなドメインが並んでいるか、公式サイトや大手メディアで埋まっていないか、記事なのか一覧ページなのかを目視します。ここで勝ち目が薄いと判断できる候補は、この時点で外れます。
表記を2通りほど変えて調べ、それぞれの件数を記録します。桁が大きく違うときは、どの表記で書くかの判断材料にもなります。
件数が少なく、かつ上位に付け入る隙があるものが最優先です。件数が多くても上位が弱いなら、優先順位は下げつつ候補に残します。
サイト内検索で同じテーマの記事がないかを見ます。重なっているなら新規で書かず、既存記事のタイトルと構成を直すほうが早く結果が出ます。

50語、100語とまとめて調べたくなりますが、Googleは事前の許可なく自動でクエリを送ることを認めていません。スクリプトで回すと、途中から人間かどうかの確認画面が挟まり、結果が返らなくなります。件数を機械的に集めようとするより、候補を20語前後まで絞ってから手で調べるほうが、結局は早く終わります。
allintitleの件数を一覧表にまとめたあと、その表だけを見て制作本数を決めるのは避けてください。数字は調べた日と環境に紐づいた値であり、1か月後には同じ結果になりません。表には必ず、調べた日付と、上位10件で目立ったドメイン名を並べて残しておきます。
調べ方はわかった、ただ毎月20語ぶんを回す時間が取れないという段階ですか
キーワードを1語ずつ検索結果で確かめる工程は、慣れれば難しくありません。難しいのは、それを毎月続けながら記事も書くことのほうです。Writers-hubでは、検索結果の確認から構成設計、執筆、公開までを一括で引き受けています。調査だけを切り出しての依頼にも対応できますので、まずは現在の運用体制をお聞かせください。
allintitleについてよくある質問
そのキーワードを狙って書かれた記事が何本あるかを数えたいならallintitleです。タイトルの中心に何が置かれているかを見たい場合や、1語だけに条件をかけて幅広く拾いたい場合はintitleが向きます。キーワード選定の場面で使うのは、ほとんどがallintitleのほうです。
単独の基準として使える閾値はありません。検索ボリュームとの比で見るKGRの考え方でも、目安の0.25が使えるのは月間250未満のキーワードに限られます。件数はあくまで候補を並べ替える材料として扱い、着手の判断は上位10件のドメインを見てから下してください。
組み合わせても結果が返ることはありますが、挙動は安定しません。allintitleは行の先頭に単独で置く前提の書き方です。特定のサイト内でタイトルを調べたいときは、site: で絞り込んだうえで通常のキーワードを足し、出てきた結果を目視で確認するほうが確実です。
いいえ。その表記でタイトルを付けた記事がないだけで、同じ内容を別の言い方で扱った記事は存在します。0件が出たときこそ、言い換えの表記でもう一度調べ、通常検索の上位10件に何が並んでいるかを確認してください。0件は「競合不在」ではなく「その表記では誰も書いていない」という意味です。
まとめ
allintitleは、タイトルに指定した語をすべて含むページだけを残す検索の書き方です。そのキーワードを正面から扱った記事が何本あるかを短時間で把握できる一方、返ってくる件数は推定値で、ページの強さも表していません。
だから使いどころは、候補を並べ替える一次的な材料までです。着手を決めるのは、検索ボリュームで足切りし、上位10件の顔ぶれを自分の目で確かめたあと。この順番さえ守れば、件数の細かい差に振り回されることはなくなります。
キーワードの調査から記事の公開までを一貫して引き受けている合同会社Writers-hubでは、演算子で出た数字をそのまま計画に流し込まず、検索結果を1語ずつ確認したうえで制作本数と順番を決めています。調査の結果を前に手が止まっている段階でも、そこから相談を始めていただけます。
集めた件数を、来月書く記事の本数に変えるところから話しませんか
allintitleの一覧は作れた、ただ何を何本書くかが決まらない。この状態で止まる理由は、ツールの使い方ではなく判断基準の側にあります。お手元の調査データを見ながら、優先順位の付け方と月あたりの本数まで一緒に整理します。相談に費用はいただきません。








