「ロングテールキーワードは競合が少ないから、見つけた分だけ記事にすれば流入が積み上がる」。キーワードツールに軸の語を入れると、検索数の小さい候補が数百並ぶこともあり、1本ずつ書けばどれも上位に入れそうに見えるためです。ところが、候補の多くは同じ問いの言い換えで、Googleは上位10件に同じページを並べています。ロングテールSEOで先にするのは、上位10件に同じURLが並ぶキーワードを1本の記事にまとめ、記事にするものを絞ることです。
本記事では、ロングテールSEOの考え方から、上位URLの共通率でキーワードをまとめる方法、記事にするキーワードの絞り込み方、公開後の見直し方まで、記事制作会社の視点で順を追ってお伝えします。
- ロングテールSEOでは、検索数の小さいキーワードを数多く狙い、記事ごとの流入を積み上げる
- 上位10件に同じURLが4件以上並ぶキーワードは、1本の記事にまとめる
- まとめた後は、記事で答えられるか、サイトのテーマに合うか、既存の記事と重ならないかで絞る
- 書く順番は、グループに入ったキーワードの検索数を足した数で決める
- 公開後は、Search Consoleのクエリの表とまとめたキーワードを並べて見直す
ロングテールSEOとは
ロングテールSEOは、検索数の小さい具体的なキーワードを数多く狙い、記事ごとに集まる小さな流入を積み上げる施策です。
キーワードを検索数の多い順に並べると、検索数の大きい少数の語の後ろに、検索数の小さい語が長く続きます。「ロングテールSEO やり方」のように語を組み合わせた検索は、1つずつの検索数は小さくても、問いが具体的なので、記事で答える中身を決めやすくなります。
ただし、ロングテールSEOの成果を分けるのは、キーワードの数より、集めたキーワードにどの記事で答えるかの割り振りです。たとえば、ロングテールSEOの周りの8つのキーワードを上位10件の重なりでまとめると、記事は3本になります。

ロングテールキーワードの意味と候補の探し方は、ロングテールキーワードとは?探し方と記事にする前の絞り込み方で紹介しています。
キーワードごとに記事を作らない理由
ロングテールSEOでキーワードごとに記事を作らないのは、候補の多くが同じ問いの言い換えで、別々に書くと中身の似た記事が並ぶからです。たとえば「ロングテールSEO やり方」と「ロングテールSEO 対策」は、どちらも施策の進め方を知りたい人が打つ言葉です。2本に分けても、検索する人はどちらを読んでも同じ答えを受け取ります。
Googleのスパムに関するポリシーは、特定の類似した検索語句で上位に表示させるためにページを作ることを「誘導ページの不正使用」と呼んでいます。例には、サイト内の階層が明確でなく、構造が検索結果の一覧に近い、内容の類似した複数のページを作ることが挙げられています。

Googleのユーザーを第一に考えたコンテンツの作成にも、「いずれかが検索結果の上位に表示されることを期待して、さまざまなトピックで多くのコンテンツを制作していますか」という自己評価の問いがあります。
似た記事が並ぶと、運用の手間も増えます。同じ検索語で自社の記事が2本表示されると、どちらを直せば順位が動くのかを、Search Consoleの数字から見分けにくくなるためです。
上位URLの共通率でキーワードをまとめる方法
上位URLの共通率でキーワードをまとめる方法は、2つのキーワードの検索結果の上位10件に同じURLが何件あるかを数え、多く重なるキーワードを1本の記事に入れる方法です。共通率は上位10件のうち同じURLが占める割合で、10件中4件なら40%です。
上位10件に同じURLが多く並ぶキーワードどうしは、Googleが1つのページで両方の検索に答えられると見ている組み合わせだと読み取れます。言葉の似方で決めると人によって振り分けが変わりますが、同じURLの数なら誰が数えても同じ結果になります。上位URLの重なりでキーワードをまとめる作業は、キーワードのクラスタリングと呼ばれます。
同じURLの数で決める目安
同じ記事にまとめるかは、2つのキーワードの上位10件にある同じURLの数で、次のように決めます。数えるのは、広告や地図の欄を除いた通常の検索結果の10件です。
同じURLの数 | 振り分け |
|---|---|
4件以上 | 同じ記事にまとめる |
2〜3件 | 1つの見出しで答え切れるなら同じ記事、答え切れないなら別の記事 |
1件以下 | 別の記事にする |
4件という線は、Googleが示した基準ではなく、記事を作る側が決める目安です。1本の記事を長めに作るサイトなら3件以上でまとめるなど、サイトの中で線をそろえておけば、担当者が変わっても振り分けがぶれません。
表計算ソフトに上位10件のURLを並べて数える作業には、SEOの競合比較はどこを見るか|3階層とキーワードのクラスタリングの手順が使えます。
キーワード8つで数えた例
2026年10月14日に、ロングテールSEOの周りにある8つのキーワードをGoogle検索(日本・日本語)で調べ、上位10件の同じURLを数えると次のとおりでした。
キーワード | 「ロングテールSEO」と同じURL | 「ロングテールキーワード」と同じURL |
|---|---|---|
ロングテールSEO やり方 | 7件 | 2件 |
ロングテールSEO メリット | 8件 | 4件 |
ロングテールSEO 対策 | 9件 | 3件 |
ロングテールキーワード 探し方 | 2件 | 7件 |
ロングテールキーワード ツール | 2件 | 7件 |
トピッククラスター | 0件 | 0件 |
※ 上位10件は、検索した日時や場所、端末、検索した人の最近の履歴によって変わります。
「やり方」「メリット」「対策」は「ロングテールSEO」と7〜9件重なるので、1本の記事にまとめます。「探し方」「ツール」は「ロングテールキーワード」と7件ずつ重なり、こちらも1本です。「ロングテールSEO」と「ロングテールキーワード」は2件しか重ならないため、言葉がほとんど同じでも別の記事にします。
見落とされがちなのが、2つのグループの両方で目安に達するキーワードです。「ロングテールSEO メリット」は「ロングテールキーワード」とも4件重なりますが、「ロングテールSEO」とは8件重なります。1つのキーワードは、重なりの多いほうのグループにだけ入れます。

数百のキーワードを振り分ける順番
キーワードが数百あるときは、すべての組み合わせを比べず、検索数の大きいキーワードを軸にして振り分けます。300のキーワードをすべての組み合わせで比べると、比べる組は44,850組になります。軸を使えば、キーワード1つにつき、軸の数だけ比べれば済みます。
- 検索数の最も大きいキーワードを1つ目の軸にする
- 残りのキーワードを軸と比べ、同じURLが4件以上のものを軸のグループに入れる
- どのグループにも入らなかったキーワードのうち、検索数の最も大きいものを次の軸にし、残りのキーワードと比べる
軸と比べるだけだと、軸どうしが近いグループを見落としませんか?
編集部
見落とすことがあります。最後に軸どうしを比べ、同じURLが4件以上ある軸があれば、2つのグループを1本にします。軸の数はキーワードの数よりずっと少ないので、軸どうしの比較はすぐに終わります。
記事にするキーワードを絞る5つの手順
記事にするキーワードは、グループを1つの単位にして、次の5つの手順で絞ります。外すグループを先に決め、残ったグループを合計の検索数の大きい順に書きます。
グループの中で検索数の最も大きいキーワードを、代表のキーワードにします。代表のキーワードは記事のタイトルに入れ、ほかのキーワードは見出しの候補にします。
代表のキーワードで検索し、上位10件にどんな種類のページが並ぶかを見ます。商品の一覧や地図、公的機関の案内など、記事でないページばかりが並ぶグループは、記事を求める検索ではないと読めるので外します。
Googleが示すコンテンツの自己評価の問いには、実際の経験がないのに、検索トラフィックを見込んでニッチなトピックを扱っていないかを問う項目があります。自社の事業で扱っていない話題のグループは、検索数があっても外します。
Search Consoleの検索パフォーマンスで、グループのキーワードを含むクエリに自社のページが表示されていないかを見ます。表示されている記事があれば、新しく書かず、その記事に見出しを足して答えます。
残ったグループは、グループに入ったキーワードの検索数を足した数で比べ、大きい順に書きます。1本の記事はグループ全体の検索を受けるので、代表のキーワードの検索数だけで比べると、小さな語が多く集まったグループを後回しにしてしまいます。
既存の記事に回したグループは、新しく書く記事の本数に数えず、直す記事の一覧に移します。
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公開後に記事とキーワードの対応を見直す方法
公開した記事がまとめたキーワードで表示されているかは、Search Consoleの検索パフォーマンスのレポートで確かめます。ページを1つに絞り込んでクエリの表を開くと、その記事が表示された検索語が並びます。公開した直後は表示回数が少ないので、見直しはクエリの表に検索語がたまってから行います。
クエリの表と、書く前にまとめたキーワードを並べると、次にすることが決まります。
クエリの表で見えること | 次にすること |
|---|---|
まとめていない検索語でも表示されている | その検索語の上位10件を数え、記事のグループに入るなら見出しを足す |
同じ検索語で自社の2つの記事が表示されている | 2つの記事の代表のキーワードで上位10件の重なりを数え直し、1本にまとめるか見出しを分け直す |
まとめたキーワードの一部でほとんど表示されない | そのキーワードの上位10件を見直し、別のグループに移す |
Search Consoleのヘルプによると、利用者のプライバシーを守るため、一部のクエリはレポートから除外されます。クエリの表に並ぶ検索語は、記事に来た検索のすべてではありません。

ロングテールSEOのよくある質問
ロングテールSEOでキーワードをまとめるときによく出る質問は、次の3つです。
上位10件はどうやって調べる?
上位10件は同じ日にまとめて調べ、調べた日付を表に残します。Googleの検索結果は、検索した時間や場所、端末、検索した人の最近の履歴で変わるためです。ブラウザのシークレットウィンドウで検索すると、ログイン中の履歴の影響を減らせます。キーワードが多いときは、検索結果の上位を一括で取得できるツールを使います。
まとめたキーワードは全部見出しに入れる?
まとめたキーワードを全部は見出しに入れません。見出しに入れるのは、代表のキーワードと違う問いを足すキーワードだけです。「ロングテールSEO」の記事なら、「メリット」は利点を問うので見出しに入れ、「やり方」と「対策」は同じ進め方を問うので1つの見出しで答えます。
上位10件が変わったら、まとめ直す?
上位10件の数件が入れ替わっただけでは、まとめ直しません。記事を直す時期に、そのグループのキーワードだけ上位10件を数え直します。代表のキーワードと同じURLが4件を下回ったキーワードは、目安の表のとおりに振り分け直します。
まとめ|ロングテールSEOは上位URLの重なりで記事を決める
ロングテールSEOは検索数の小さいキーワードを数多く狙う施策ですが、キーワードの数だけ記事を書く施策ではありません。上位10件に同じURLが4件以上並ぶキーワードを1本の記事にまとめ、外すグループを決めてから、残ったグループを合計の検索数の大きい順に書きます。
公開後は、Search Consoleのクエリの表とまとめたキーワードを並べ、まとめ方を直します。
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