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title: "既存コンテンツの棚卸し方法——100記事超のサイトを整理する手順"
slug: "content-audit-method-100-articles"
excerpt: "100記事超のサイトでコンテンツ棚卸しを繰り返してきた経験から、スプレッドシートでの管理方法と「残す・リライト・統合・削除」の判断基準を具体的な手順で解説します。"
seoTitle: "既存コンテンツの棚卸し方法|100記事超のサイトを整理する手順と判断基準"
seoDescription: "100記事超のサイトでコンテンツ棚卸しを繰り返してきた経験から、スプレッドシートでの管理方法と残す・リライト・統合・削除の判断基準を手順付きで解説。"
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「100記事あるんですけど、どこから手をつけたらいいですか?」——この質問、クライアントから何度聞いたかわからない。
正直に言うと、私も最初は「全部読んで、スプレッドシートにまとめて、優先順位つけて……」みたいなことをやっていた。3日かかった。3日かけて出した結論が「半分くらいリライトした方がいいですね」。それ、棚卸しの前からなんとなくわかってたやつ。
コンテンツの棚卸しは「引っ越しの荷造り」に近い。全部の箱を開けて中身を確認するんじゃなくて、まず「この部屋に何箱あるか」を数えるところから始める。箱を開けるのは後。順番を間違えると、永遠に終わらない作業になる。
つまり、100記事超のサイトを整理する時に必要なのは、根性じゃなくて設計だ。
棚卸しの前にやること——「何のためにやるか」を決める
ここ、大事。棚卸しに着手する前に、ゴールを1文で書く。
「トラフィックを増やしたい」なのか「コンバージョン導線を整理したい」なのか「重複コンテンツを潰したい」なのかで、見る指標が全然違う。ゴールが曖昧なまま始めると、全記事に対して「まあ、リライトした方がいいかも」という無意味な結論が100行並ぶ。
私がクライアントに最初に聞くのは、こう:
この棚卸しで、3ヶ月後に何が変わっていてほしいですか?
「検索流入を月間2万PVから3万PVにしたい」なら、見るべきは検索順位とクリック率。「問い合わせを増やしたい」なら、CVに近いページの導線設計が先。全部見る必要はない。ゴールが絞れれば、見なくていい記事が半分くらい消える。
STEP 1: 全記事リストを機械的に作る
棚卸しは「在庫管理」だ。在庫管理の第一歩は、倉庫の中身を全部リスト化すること。
ここで絶対にやってはいけないのが、CMSの記事一覧を目視で数えること。100記事を超えたら人間の目は信用できない。Screaming FrogでもSitebulbでもいいから、クローラーを回して全URLを抜く。
スプレッドシートに最低限これだけ並べる:
カラム | 取得元 | 説明
URL | Screaming Frog / サイトマップ | 全ページのURL
タイトル | 同上 | title要素の中身
ステータスコード | 同上 | 200/301/404
インデックス状態 | 同上 | index/noindex
文字数 | 同上 | 本文のテキスト量
最終更新日 | CMS管理画面 | 最後に手を入れた日
クリック数(過去6ヶ月) | Search Console | 検索からの流入実績
表示回数(過去6ヶ月) | Search Console | 検索結果への露出
平均掲載順位 | Search Console | 主要クエリでの平均順位
セッション数 | GA4 | ランディングページ別
CV数 | GA4 | コンバージョン実績
Screaming FrogでクロールしてCSV出力→Search ConsoleとGA4のデータをエクスポート→URLをキーにVLOOKUPで結合。慣れれば30分で終わる(初回は1時間見ておいた方がいい)。
この時点では「読む」作業は一切しない。数字だけ並べる。箱の数を数えている段階で中身を確認してはいけない(開けたくなる気持ちはわかる。でも我慢)。
STEP 2: 2軸4象限で分類する
全記事を前にして「これはリライト、これは削除、これは統合……」と1本ずつ判断していくのは、100記事超の規模では現実的じゃない。
私が使っているのは、2軸の4象限分類:
横軸: 検索パフォーマンス(過去6ヶ月のクリック数 or 表示回数)
縦軸: ビジネス価値(CVに近いか、ターゲットKWとの関連度が高いか)
これで4つに分かれる:
パフォーマンス高 × ビジネス価値高 → 守る。CTA改善やCV導線の強化だけ
パフォーマンス高 × ビジネス価値低 → 流入は来ているが成果に繋がっていない。関連記事への内部リンク設計で活かす
パフォーマンス低 × ビジネス価値高 → リライト最優先。ポテンシャルはあるのに順位が取れていない
パフォーマンス低 × ビジネス価値低 → 統合 or noindex or 削除の候補
「パフォーマンス高」の閾値は? サイトによる。私の場合、月間クリック数の中央値を出して、それを超えているかどうかで線を引くことが多い。絶対的な数字じゃなくて、そのサイト内での相対値で判断する方が使える。
(「全部の記事が大事なんです」と言うクライアントは少なくない。気持ちはわかる。でも「全部大事」は「何も優先しない」と同義だよ)
STEP 3: カニバリを潰す——ここが一番効く
ここからが棚卸しの本丸。検索パフォーマンスが低い記事群の中に、同じキーワードで複数ページが競合している状態——いわゆるカニバリゼーションが潜んでいることが本当に多い。
確認方法はシンプル:
Search Consoleの「検索パフォーマンス」でクエリ別にページを展開し、同一クエリに対して2つ以上のURLが表示を獲得しているものを抽出する
抽出したペアごとに「統合すべきか」「片方をnoindexにすべきか」「内部リンクで主従を明確にすべきか」を判断する
100記事超のサイトだと、体感で15〜25%くらいの記事に何らかのカニバリが見つかる。これを統合・整理するだけで、直接手を入れていない記事の順位まで上がることがある。Googleが「このサイト、同じ話題をどのページで評価すればいいんだ」と迷っている状態を解消してやるからだ。
統合する場合に決めることは3つ:
どちらのURLを残すか → 被リンクが多い方、または順位が高い方を生かす
もう一方のURLをどうするか → 残す方へ301リダイレクト
内容をどう再構成するか → 2本の記事を上下にくっつけるのは統合じゃなくて結合。検索意図を起点に1本の記事として再設計するのが統合
悪い棚卸し: 全記事を1本ずつ読んで「内容が薄い」「情報が古い」とコメントを100個つけていく
良い棚卸し: カニバリを先に潰して、サイト全体の検索評価を底上げしてから個別記事に手を入れる
順番が逆だと、せっかくリライトした記事がまたカニバリに巻き込まれて成果が出ない。
STEP 4: 1記事1アクションで割り振る
4象限の分類とカニバリ分析が終わったら、全記事に1つだけアクションを割り振る。
アクション | 基準 | 目安の割合
維持(様子見) | パフォーマンス良好、鮮度OK | 20〜30%
リライト | 順位11〜30位、情報が古い | 30〜40%
統合 | カニバリ対象、内容の重複あり | 10〜20%
noindex or 削除 | 流入ゼロ、ビジネス価値なし | 10〜20%
CTA/導線改善 | 流入はあるがCVに繋がらない | 5〜10%
割合はあくまで私の経験上の目安。サイトの状態で全然違う。ただ、「リライト」が80%を超えたら、それは棚卸しじゃなくて「全部書き直したい」と言っているのと同じ。ゴールをもう一段絞った方がいい。
1記事に複数アクションを割り振らないのがコツ。「リライトしてCTAも改善して内部リンクも設計して……」とやると、結局どれも中途半端に終わる。まず1つ。終わったら次。
実行の優先順位はこう:
カニバリの解消 → 一番インパクトが大きい。食い合いを止めるだけで順位が動く
明らかな削除/noindex対象の処理 → 工数が小さい割にサイト全体の品質シグナルを上げる
リライト → 最も工数がかかるので、順位11位〜20位の「あと一押し」記事から着手する
棚卸しは設計でやる
100記事超のサイトで「全記事を読んで判断する」のは、作業としては誠実に見える。でも実際には、50記事目あたりで判断基準がブレ始めて、80記事目で飽きて、100記事目は流し読みになる。人間の注意力はそうできている。
だから数字で機械的に分類してから、人間の判断が本当に必要な部分だけ目を通す。これが、何度も棚卸しを設計・実行してきて辿り着いた結論。
手順をまとめるとこうなる:
ゴールを1文で書く
全記事リストを作る(機械の仕事)
2軸で4象限に分ける(半自動)
カニバリを検出して潰す(Search Consoleのデータで機械的に)
1記事1アクションで割り振る(ここだけ人間の仕事)
優先順位をつけて実行する
全部やる必要はない。STEP 1と2だけで「何から手をつけるべきか」は見える。STEP 3のカニバリ分析まで入れたら、最初の四半期の施策はほぼ決まる。
棚卸しは一度やって終わりじゃない。私はクライアントに四半期に1回、最低でも半年に1回は回すことを提案している。記事は増え続けるし、検索環境も変わり続ける。「一度整理したから大丈夫」と安心した瞬間に、倉庫はまたカオスに戻る。
まあ、全ステップを完璧にこなしている人がいたら、それは棚卸しの達人なので——きっとこの記事は必要ないだろうけどね。

