「PVが増えていれば、ブログはうまくいっている」。GA4の「ページとスクリーン」のレポートを開けば記事ごとの表示回数が並ぶため、PVはブログの成果を測る数字として使われがちです。ところが、PVが数えているのは記事のページが表示された回数で、読んだ人が問い合わせたかどうかは数えていません。ブログのPVは、記事ごとに問い合わせの数と並べて見ます。
本記事では、PVの意味とセッションとの違いから、目安の決め方と増やし方、問い合わせにつながった記事の見分け方まで、企業ブログの記事制作を支援する立場で順を追ってお伝えします。
- PVは記事のページが表示された回数で、同じ人が同じ記事を2回開くと2PVになる
- 1人が1回の訪問で記事を3本読むと、PVは3、セッションとユーザーは1と数える
- PVの目安は業界の平均ではなく、問い合わせの目標から逆算して決める
- 記事が問い合わせにつながったかは、GA4のランディングページのレポートで記事ごとに見る
ブログのPVとは
ブログのPVは、ブログの記事のページが表示された回数です。PVはページビューの略で、読んだ人の数ではなく、ページが開かれた回数を数えます。
GA4では、ページが読み込まれるたびにpage_viewというイベントが記録され、PVとして数えられます。同じ人が同じ記事を2回開いた場合も、ページを再読み込みした場合も、それぞれ1PVです。
GA4のレポートでは、PVは「表示回数」という指標で表示されます。ヘルプのページによっては、同じ指標が「ビュー」と書かれています。1PVと数えられる操作は、PV数の数え方とセッション数との違いの記事で詳しく扱っています。

※ 出典:アナリティクス ヘルプ「ページとスクリーンのレポート」
PVとセッション・ユーザーの違い
PVとセッションとユーザーは、どれもアクセス数として扱われますが、数えているものが違います。1人が1回の訪問で記事を3本読んだときの数え方は、次のとおりです。
指標 | 数えるもの | GA4の指標名 | 1回の訪問で3本読んだとき |
|---|---|---|---|
PV | ページが表示された回数 | 表示回数 | 3 |
セッション | 訪問の回数 | セッション | 1 |
ユーザー | 訪れた人の数 | アクティブ ユーザー数 | 1 |
GA4のセッションは、続いている訪問が無い状態でページが表示されたときに始まり、初期設定では30分間操作が無いと終わります。同じ人が同じブラウザで翌日にもう1本読むと、PVは4、セッションは2に増え、ユーザーは1のままです。

GA4では、PVをセッションの数で割った値を「セッションあたりのページビュー数」という指標で見られます。1回の訪問で何ページ読まれたかを示す数字です。
ブログのPVの目安の決め方
ブログのPVには、どのブログにも当てはまる目安の数字はありません。PVをどこまで増やせばよいかは、ブログで何を得たいかで決まります。
ブログの目的 | 目標にする数字 | PVの扱い |
|---|---|---|
広告の表示やクリックで収入を得る | 広告の収入 | PVとともに広告の表示も増えるので、PVを目標にする |
問い合わせや資料請求を増やす | 問い合わせの件数 | 問い合わせの目標から逆算して、必要なPVを決める |
採用の応募を増やす | 応募の件数 | 応募の目標から逆算して、必要なPVを決める |
問い合わせや応募を増やす企業ブログでは、記事から始まった訪問のうち、問い合わせに至った割合を使って逆算します。

問い合わせに至った割合には、他社の数字ではなく、自社のGA4の数字を使います。
仮に、月に5件の問い合わせを目標にし、記事から始まった訪問の200回に1回で問い合わせが起きているとします。記事から始まる訪問は月1,000回必要です。1回の訪問で読まれるページが1.5ページなら、必要なPVは月1,500前後になります。
記事の数や狙う言葉の検索数から目安を出す方法は、ページビュー数の目安の決め方の記事で紹介しています。
ブログのPVを増やす3つの方法
ブログのPVを検索から増やす方法は3つあり、どれも問い合わせに近いテーマの記事から手を付けます。問い合わせにつながる読者が読む記事のPVを先に増やすと、PVの伸びが問い合わせの数に表れやすいためです。
検索される言葉ごとの記事の追加
記事の追加は、読者が検索する言葉ごとに1本ずつ記事を書き、検索から読まれるページを増やす方法です。書く順番は、検索数より問い合わせへの近さで決めます。「〇〇 費用」「〇〇 比較」のように、依頼先を探す人が使う言葉の記事は、読む人が少なくても問い合わせにつながりやすいと見ています。
問い合わせに近い言葉の記事がすでに検索結果の上位に出ているブログなら、検索数の多い言葉から書き足してもかまいません。
検索結果でのタイトルの書き直し
タイトルの書き直しは、検索結果に表示されているのにクリックされていない記事のタイトルを直す方法です。Search Consoleの検索パフォーマンスのレポートで、インプレッション数が多いのにCTR(クリック率)が低い記事を探します。
インプレッション数は、記事が検索結果に表示された回数です。タイトルの前半に、検索された言葉と、記事を読むと分かる答えを書きます。
関連する記事への内部リンク
内部リンクは、記事の本文から関連する記事へリンクを張り、1回の訪問で読まれる記事を増やす方法です。読者が次に持つ疑問に答える記事へ、疑問が生まれる段落の中からリンクします。リンクを足した後は、セッションあたりのページビュー数の変化で、次の記事が読まれるようになったかを確かめます。
記事から、サービスを紹介するページへのリンクも置きます。問い合わせは、記事ではなく、サービスのページや問い合わせフォームのページで起きるためです。
問い合わせに近い記事を、毎日書き足せる体制がありますか
Writers-hubの「記事コンテンツの制作支援」では、編集者・ライター・監修者のチーム編成、レギュレーションの策定、品質管理の流れづくりをお手伝いします。自社と取引先のサイトで毎日記事を公開している運用の、記事の指示文を作るツールを、社内で回せる形でお渡しすることもできます。記事の公開前の確認は、お客様に行っていただきます。
PVが増えても問い合わせが増えない理由
PVが増えても問い合わせが増えないことがあるのは、PVが記事の読まれた回数だけを数え、読んだ人が依頼先を探しているかを区別しないためです。「〇〇とは」で検索した人の多くは、言葉の意味を調べている段階にいると見ています。意味を調べる記事のPVが増えても、依頼先を探す読者が同じだけ増えるとは限りません。
もう1つの理由は、問い合わせが起きるページが記事とは別にあることです。記事のPVと問い合わせの件数を並べただけでは、どの記事を読んだ人が問い合わせたのかは分かりません。
PVが増えているなら、問い合わせもそのうち増えていくのではないですか?
編集部
PVが増えた記事に、依頼先を探している読者が来ていれば増えます。ただ、言葉の意味を調べに来た読者が増えただけなら、PVが倍になっても問い合わせの数は変わらないことがあります。どちらなのかは、記事から始まった訪問で問い合わせが起きた数を、記事ごとに見ると分かります。
問い合わせにつながった記事の見分け方
問い合わせにつながった記事は、GA4のランディングページのレポートで、記事ごとのセッションとキーイベントを並べて見分けます。ランディングページは訪問の最初に表示されたページで、キーイベントは問い合わせのように成果として数えると決めた操作です。見分ける手順は3つです。
GA4の[管理]の[イベント]で、問い合わせの完了ページのURLを条件に、page_viewをもとにした新しいイベントを作り、キーイベントとしてマークを付けます。イベント名には、Googleが勧めるgenerate_leadを使えます。page_viewそのものはキーイベントにできません。設定には、GA4の編集者以上の権限が要ります。
GA4の[レポート]の[エンゲージメント]にある[ランディング ページ]を開き、記事のURLごとに、セッションとキーイベントの数を見ます。
キーイベントが1件以上ある記事を抜き出します。レポートに「セッションのキーイベント率」の指標を足すと、キーイベントが起きた訪問の割合も記事ごとに並びます。
とりわけ見落とされがちなのが、「ページとスクリーン」のレポートにあるキーイベントの列です。完了ページの表示をキーイベントにしていると、キーイベントは完了ページの行に数えられ、記事の行は0のままです。記事ごとの成果は、ランディングページのレポートで見ます。

ランディングページのレポートが記事の行に数えるのは、その記事から始まった訪問の中で起きたキーイベントだけです。記事を読んだ人が日を改めて社名で検索し、トップページから問い合わせた場合は、トップページの行に数えられます。記事を読んだ後の動きは、ランディングページを始点にした経路データ探索で確かめられます。

※ 出典:アナリティクス ヘルプ「ランディング ページ レポート」
ブログで見る指標の組み合わせ
ブログで見る指標は、PVと、記事から始まった訪問の数と、その訪問で起きた問い合わせの数の3つです。3つの指標を見るレポートは、次のとおりです。
確かめること | 見る指標 | GA4のレポート |
|---|---|---|
記事が読まれているか | 表示回数 | ページとスクリーン |
記事から訪問が始まっているか | セッション | ランディング ページ |
訪問が問い合わせにつながったか | キーイベント、セッションのキーイベント率 | ランディング ページ |
3つを記事ごとに並べると、次に手を入れる記事が決まります。PVが多いのにキーイベントが0の記事は、記事からサービスのページへのリンクと、記事のテーマがサービスに結びつくかを見直します。キーイベントが起きている記事は、同じテーマの記事を書き足す候補です。
問い合わせが起きている記事のテーマを、次にどう広げるか迷っていませんか
Writers-hubの「記事コンテンツの制作支援」のKW戦略設計では、検索意図を読み、勝てるKWから優先して攻めるロードマップを作ります。
ブログのPVのよくある質問
ブログのPVを調べるときに迷いやすい質問は、次の3つです。
ブログのPVとアクセス数は同じ?
ブログのPVとアクセス数は、同じ数字とは限りません。アクセス数という言葉は、PVのほか、セッション数やユーザー数を指して使われることもあるためです。社内でアクセス数を報告するときは、3つのどれを指すかを先に決めておきます。3つの違いは、アクセス数の見方と目安の決め方の記事で扱っています。
自分で記事を開いてもPVになる?
自分で記事を開いても、PVに数えられます。GA4は、ページが読み込まれるたびにpage_viewを記録するためです。会社のIPアドレスからの訪問は、GA4の内部トラフィックの定義とデータフィルタで除外できます。
データフィルタを「有効」にすると、除外したデータは後から見られなくなります。フィルタはまず「テスト」の状態で作り、除外される訪問が正しいかを確かめてから有効にします。
記事ごとのPVはどこで見る?
記事ごとのPVは、GA4の[レポート]の[エンゲージメント]にある[ページとスクリーン]で見ます。レポートの上部にある[フィルタを追加]で[ページパスとスクリーン クラス]を選ぶと、1本の記事に絞り込めます。同じ記事の数字が複数の行に分かれる理由は、GA4のPV数の見方の記事で扱っています。
まとめ|ブログのPVは問い合わせの数と並べて記事ごとに見る
ブログのPVは、記事のページが表示された回数で、訪問の回数を数えるセッションや、人の数を数えるユーザーとは別の数字です。PVの目安は業界の平均ではなく、問い合わせの目標から逆算して決めます。PVを増やすときは、ランディングページのレポートで問い合わせが起きている記事を確かめ、同じテーマの記事から書き足します。
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