「1万ページを超えたら大規模サイト」。Googleのクロールバジェットのガイドに「1万以上」という数字が出てくるため、1万ページが大規模サイトの線だと思われがちです。ところが、同じガイドで「大規模」と書かれているのは重複のないページが100万以上のサイトで、1万以上は「中規模以上」です。SEOの見直し方が変わる境目は、ページ数よりも、ページを1ページずつ直せるかどうかにあります。
本記事では、Googleのページ数の目安の読み方から、構造・テンプレート・インデックスを見直す順番まで、データベース型サイトのSEOを支援する立場でお伝えします。
- Googleが示すページ数は、サイトマップやクロールバジェットの管理が要るかの目安で、大規模サイトの定義ではない
- ページをテンプレートから作っていて1ページずつ直せないなら、見直し方を変える
- 見直しは、構造の最適化、テンプレートの最適化、インデックスの制御の順に進める
- 最初に比べるのは、Googleが見つけたURLの数と、検索に出したいページの数
大規模サイトは何ページからか
大規模サイトを何ページからと決める公式の定義はありません。Googleのドキュメントに出てくるページ数は、サイトマップやクロールバジェットの管理が要るかどうかの目安です。
Googleが示している目安と、それぞれが数えるページは次の3つです。
目安 | Googleが示していること | 数えるページ |
|---|---|---|
およそ500ページ以下 | サイズが小さいサイトで、すべてのページに内部リンクが届いていれば、サイトマップが要らない場合がある | 検索結果に表示する必要のあるページ |
1万以上で毎日更新、100万以上で週1回更新 | クロールバジェットの管理のガイドが対象とするサイト | 重複のないページ |
URLの大部分が「検出 - インデックス未登録」 | 同じガイドの対象で、ページ数を問わない | Googleが見つけたURL |
Googleは、クロールバジェットのガイドの数値について、サイトを分類するときの大まかな目安で、正確なしきい値ではないとしています。クロールバジェットの管理が自社に要るかの見分け方は、クロールバジェットの仕組みと目安の記事で扱っています。

※ 出典:Google for Developers「クロール バジェットを最適化する」、Google検索セントラル「サイトマップについて」
ページ数が増えると変わるSEOの直し方
ページをテンプレートから作るサイトでは、ページ数が増えるほど、SEOで直す単位がページからテンプレートとURLの規則に変わります。求人や商品をデータベースから1件1ページで出すサイトでは、1つのテンプレートが同じ種類のページをすべて作るためです。
Googleもメタ ディスクリプションについてのページで、大規模なデータベースに基づくサイトでは説明を手作業で入力できないため、プログラムで生成するほうが適しているとしています。titleやmeta descriptionを1ページずつ書けないページ数になったら、テンプレートから直す見直し方に切り替える時期と見ています。

ページ数が増えると起きやすいことは、主に次の4つです。どれも、1ページずつ直しても同じ種類のページで繰り返し起きます。
起きること | 原因になる作り | 見直す施策 |
|---|---|---|
URLの数がページの数より多くなる | 絞り込みや並べ替えの組み合わせごとにURLができる | 構造の最適化 |
一覧からリンクが届かない詳細ページが出る | 一覧のページ分けや、リンクを出す条件 | 構造の最適化 |
同じtitleやmeta descriptionが並ぶ | テンプレートが固定の文言を出す、差し込む値が空欄になる | テンプレートの最適化 |
掲載を終えたページや重複したURLが残る | 削除したデータのページが404を返さない、正規URLを伝えていない | インデックスの制御 |
構造・テンプレート・インデックスの順に見直す理由
大規模サイトのSEOを構造の最適化、テンプレートの最適化、インデックスの制御の順に見直すのは、前の段階で決めたことを次の段階で使うからです。3つの段階で決めることは次のとおりです。
どのURLを作り、どのページからどのページへリンクするかを決めます。ページの種類と、種類ごとのURLの規則もここで決まります。
ページの種類ごとに、title・meta description・構造化データを、データベースのどの項目から組み立てるかを決めます。
構造で決めたURLのうち、検索に出すURLをsitemapとcanonicalで伝え、出さないURLをrobots.txtやステータスコードで外します。
テンプレートはページの種類ごとに作るから
テンプレートを構造の後に見直すのは、テンプレートが、構造で決めたページの種類ごとに1つずつあるからです。たとえば絞り込みの一覧にURLを持たせると決めれば、「地域名+職種名」の一覧にも、値を差し込んでtitleを組み立てるテンプレートが要ります。URLを持たせない絞り込みの一覧は検索結果に出ないため、titleの組み立てを決める必要はありません。

sitemapに書くURLを構造で決めるから
インデックスの制御を最後に回すのは、sitemapとcanonicalに書くURLが、構造の見直しで決まるからです。先にsitemapとcanonicalを整えてからURLの規則を変えると、両方を書き直すうえに、古いURLから新しいURLへのリダイレクトも要ります。
Googleは正規ページの指定方法のページで、sitemapとcanonicalのように異なる方法で、同じページの正規版として別々のURLを指定しないよう求めています。書き直しが一部で漏れると、Googleに伝わる正規URLが食い違います。
URLの規則が決まる前に、sitemapから手を付けていませんか
データベースSEOは、数千〜数万ページ規模のデータベース型サイト向けのSEOです。内部リンクとURLの設計を見直す構造の最適化、ページの種類ごとのテンプレートの最適化、sitemapとcanonicalによるインデックスの制御を行います。
構造の最適化で確かめるURLの数とリンク
構造の最適化で確かめるのは、Googleが見つけたURLの数と、一覧から詳細ページへのリンクの2つです。どちらも、データベースから書き出した、検索に出したいページの一覧と比べて確かめます。
Googleが見つけたURLの数
Googleが見つけたURLの数は、Search Consoleのページのインデックス登録レポートで、登録済みと未登録を合わせた数で見ます。比べる相手は、データベースの件数から、掲載を終えた求人のように検索に出さないページを除いた数です。
Googleが見つけたURLの数が大きく上回るなら、絞り込みや並べ替えなどでURLが増えています。Googleは絞り込みのURLのクロール管理のページで、絞り込みのURLは新しく見えるため有用かを判断する前にクロールされ、無用なURLに時間を使うほど、新しく有用なURLにかける時間が減るとしています。

URLを減らすには、絞り込みのうち検索数のある組み合わせだけにURLを持たせ、ほかはURLの「#」より後ろで表すか、robots.txtでクロールを止めます。Googleは、URLの「#」より後ろで表した絞り込みは、クロールに影響しないとしています。
インデックスされないページが多いので、まずsitemapを作り直して送ろうと思っています。
編集部
送る前に、インデックスされていないURLが、検索に出したいページかどうかを見てください。絞り込みや並べ替えのURLはサイト内のリンクから見つかっていることが多く、sitemapを送り直しても減りません。先に直すのは、URLを作っている構造の側です。
一覧から詳細ページへのリンク
一覧から詳細ページへのリンクで確かめることは、次の3つで、すべてを満たす必要があります。
- 検索に出したいすべてのページに、サイト内のほかのページから1本以上のリンクがある
- リンクを、href属性を持つaタグで出している
- リンク先が、重複したURLではなく正規URLになっている
Googleは、サイズが大きなサイトでは、すべてのページがほかのページからリンクされているかを確かめるのが難しくなるとしています。リンクの届いていないページは、クロールツールで集めたURLの一覧と、データベースの一覧を比べると見つかります。クロールツールはリンクをたどってURLを集めるため、データベースの一覧にだけあるページが、リンクの届いていないページです。
URLの数の差が小さく、リンクの届いていないページも無ければ、構造で直すものは少なく、手を動かす作業はテンプレートから始まります。規模と更新の頻度でどの作業から始めるかは、大規模サイトのテクニカルSEOの記事で扱っています。
テンプレートの最適化で見直す3つの項目
テンプレートの最適化で見直す項目は、次の表の3つです。どの項目も、ページの種類ごとに、データベースのどの値を差し込むかで決まります。
項目 | Googleが示していること | テンプレートで確かめること |
|---|---|---|
title | 一部の情報だけを変えた長い定型文は適切ではない | ページごとに変わる値で、ほかのページのtitleと区別できるか |
meta description | すべてのページで同じか似た説明では、個々のページが検索結果に出たときに役に立たない | 差し込む値で、ページごとに違う説明になっているか |
構造化データ | ページの読者に表示されないコンテンツをマークアップしない | 差し込む値が、画面に表示している値と同じか |
とりわけ見落とされがちなのが、差し込む値が空欄のページです。勤務地が未入力の求人のように値が欠けたページでは、テンプレートの固定の文言だけが残り、同じtitleやmeta descriptionが並びます。
テンプレートごとに、代表のページと、値が空欄のページを開いて確かめます。全ページのtitleはクロールツールで書き出し、同じtitleが何ページに出ているかをテンプレートごとに数えます。
検索に出すURLと出さないURLの伝え方
インデックスの制御では、構造で決めたURLのうち、検索に出すURLと出さないURLを、URLの種類ごとに決めた方法でGoogleに伝えます。伝え方は次の表の5つです。
URLの種類 | 伝え方 |
|---|---|
検索に出すページ | sitemapに載せ、自分自身を指すcanonicalを出力する |
パラメータが付いても中身が同じページ | パラメータの無いページを指すcanonicalを出力する |
検索に出さない絞り込みの組み合わせ | robots.txtでクロールを止める |
削除したデータのページ | 404か410を返す |
結果が0件の絞り込み | 404を返す |
1つのsitemapに載せられるURLは5万件、ファイルの大きさは圧縮前で50MBまでです。数万ページのサイトは上限を超えることがあるため、sitemapを分けて、サイトマップインデックスファイルを送信します。
クロールを減らす目的で、検索に出さないURLにnoindexを付けても、クロールは減りません。Googleはページを取得してnoindexを確かめた時点で対象から外すため、取得にかかった時間は無駄になります。
整えた後は、ページのインデックス登録レポートで、sitemapに載せたURLのうち登録済みの数が増えていくかを見ます。
大規模サイトのページ数のよくある質問
大規模サイトのページ数について、3つの質問に答えます。
1万ページ未満ならクロールは気にしなくていい?
1万ページ未満でも、URLの大部分が「検出 - インデックス未登録」なら、Googleのクロールバジェットのガイドの対象です。Googleは、頻繁に更新するページが多くないサイトや、公開した日にクロールされるサイトは、ガイドを読む必要はないとしています。ガイドの対象でなくても、絞り込みや並べ替えでURLが増えていないかは、構造の見直しで確かめます。
ページ数が多いほど検索に強い?
ページ数が多いだけでは、検索に強くなりません。検索結果に出るのはインデックスに登録されたページで、Googleが見つけたURLの多くが絞り込みや重複のURLなら、ページ数が増えても検索に出るページは増えません。ページ数とインデックス数の違いは、SEOのページ数の目安の記事で扱っています。
数百ページでも見直しは要る?
数百ページのサイトでも、ページをテンプレートから作っていれば、テンプレートの最適化で同じ種類のページのtitleをまとめて直せます。sitemapについては、検索結果に出したいページがおよそ500ページ以下で、すべてのページに内部リンクが届いていれば、要らない場合があるとGoogleは説明しています。
まとめ|ページ数より1ページずつ直せるかで見分ける
大規模サイトを何ページからと決める公式の線はなく、Googleが示すページ数は、サイトマップやクロールバジェットの管理が要るかの目安です。ページをテンプレートから作っていて1ページずつ直せないなら、構造の最適化、テンプレートの最適化、インデックスの制御の順に見直します。最初に比べるのは、Googleが見つけたURLの数と、検索に出したいページの数です。
私たち合同会社Writers-hubは、データベースSEOとして、数千〜数万ページ規模のデータベース型サイトの構造の最適化、テンプレートの最適化、インデックスの制御を行っています。
Googleが見つけたURLの数と、出したいページの数を比べましたか
データベースSEOでは、内部リンクとURLの設計による構造の最適化、ページの種類ごとのtitle・meta description・構造化データのテンプレートの最適化を行います。クロールバジェットの配分、sitemap、canonicalによるインデックスの制御も扱います。







