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テクニカルSEOとは?必要なサイトの見分け方と大規模サイトの直し方

テクニカルSEOで要る作業の量は、サイトのページ数とページの作り方で変わります。数百ページまでのサイトなら、robots.txtやnoindexなど5つの項目を確かめた後は、Search Consoleのレポートを定期的に見れば足ります。数千ページをデータベースから作るサイトでは、警告を1件ずつ消すより、警告を出しているテンプレートとURLの規則から直すことをおすすめします。

1つのページのひな形から数千枚のページへ矢印が広がる図と、検索エンジンへの登録状況を示す棒グラフが、ノートパソコンの画面に並んでいる様子。

「テクニカルSEOは、診断ツールが出す警告を上から順に直していけば終わりそう」。サイト診断ツールにURLを入れると、エラーと警告が件数付きの一覧で返ってくるため、一覧を消していく作業だと受け取られがちです。ところが、テクニカルSEOで要る作業の量はサイトのページ数とページの作り方で決まり、数百ページまでのサイトなら確かめる項目は5つほどです。一方、数千ページをデータベースから作るサイトでは、警告を1件ずつ消すより、警告を出しているテンプレートを直すほうが早く済みます。

本記事では、テクニカルSEOが整える条件から、自社のサイトに要るかの見分け方、大規模サイトで直す場所と進める手順まで、データベース型サイトのSEOを手がける制作会社の視点で順を追ってお伝えします。

この記事でわかること
  • テクニカルSEOは、Googleがページを見つけ、読み取り、検索結果に出す候補として登録するまでの条件を整える施策です
  • 数百ページまでのサイトなら、5つの項目を確かめた後は、Search Consoleのレポートを定期的に見れば足ります
  • 数千ページを超えるデータベース型サイトでは、警告を1件ずつ消さず、警告を出しているテンプレートとURLの規則から直します
  • ページの種類ごとにサイトマップを分けると、どの種類のページが登録されていないかを数えられます

テクニカルSEOとは何をする施策か

テクニカルSEOは、Googleがページを見つけて読み取り、登録するまでの条件を整える施策です。Googleは検索の仕組みを3つの段階で説明しており、テクニカルSEOで触る設定も段階ごとに分かれます。

段階

Googleがすること

テクニカルSEOで整える主な設定

クロール

クローラーがページを見つけて取得し、JavaScriptを実行して画面を組み立てる

robots.txt、XMLサイトマップ、内部リンク、URLの設計

インデックス登録

ページの内容を解析し、Googleのデータベースに保存する

HTTPステータスコード、noindex、canonical

検索結果の表示

検索語に合うページを選んで並べる

titleタグ、構造化データ、表示速度、スマートフォンでの表示

コンテンツSEOが検索する人に向けて記事の中身を整えるのに対し、テクニカルSEOは、中身が同じでもGoogleに届くかどうかを左右します。2つの違いと時間の配分の決め方は、コンテンツSEOとテクニカルSEOの違いで解説しています。

テクニカルSEOが必要なサイトの見分け方

テクニカルSEOがどれだけ必要かは、サイトのページ数と、ページを人が1本ずつ書くかデータベースから自動で作るかの2つで見分けます。Googleもページ数で線を引いており、クロールの統計情報レポートのヘルプには、ページ数が1,000未満のサイトならこのレポートを使う必要はないと書かれています。

Googleのクロールバジェット(1つのサイトのクロールに使える時間と資源)のガイドは、重複のないページが100万以上で週1回ほど更新されるサイトや、1万以上で毎日更新されるサイトなどを主な対象にしています。ガイドの数値は大まかな目安で、正確な境目ではありません。

クロール バジェットの管理 | Google クロール インフラストラクチャ | Crawling infrastructure | Google for Developers
クロール バジェットとは、Google がサイトのクロールに費せる時間とリソースを表す容量です。クロールの理論、大規模サイトに推奨するクロールの管理方法等を紹介します。
🌐 developers.google.com
外部リンク

ページ数と作り方でサイトを4つの種類に分けると、テクニカルSEOでやることは次のように変わります。

ページの作り方起きやすい問題テクニカルSEOでやること
企業サイト・ブログ(数百ページまで)人が1本ずつ書く公開前の設定の外し忘れ、URLの重複5つの項目の確認と、レポートの定期確認
記事メディア(数千ページ)記事は人が書き、一覧は自動で作る中身の薄いタグ一覧、似た記事の重複一覧ページの整理、似た記事の統合
データベース型サイト(数千〜数万ページ)データベースからテンプレートで作る絞り込みによるURLの増加、項目が空のページ、掲載終了ページURL、テンプレート、内部リンクの規則の見直し
JavaScriptで描画するサイトブラウザで本文やリンクを組み立てるGoogleが本文やリンクを読み取れない描画後のHTMLをURL検査ツールで確かめる

データベース型サイトの規模は、Googleが見つけるURLの数で数えます。求人が1万件でも、絞り込みや並び順の組み合わせでURLはその何倍にも増えます。管理画面の件数でなく、サイトをクロールするツールで数えたURLの数を上の表に当てはめます。

数百ページまでのサイトで確かめる5つの項目

数百ページまでのサイトでは、検索に出したいページについて次の5つの項目を確かめれば、テクニカルSEOの作業の大半は済みます。

  • robots.txtでクロールを禁止していない
  • noindexが残っていない
  • HTTP 200のステータスコードを返す
  • 同じ内容のページのURLが1つにそろっている
  • XMLサイトマップに載せ、Search Consoleから送信している

GoogleはGoogle 検索の技術要件で、Googlebotがブロックされていないことと、ページがHTTP 200を返すことを、インデックス登録の対象になる条件に挙げています。robots.txtの禁止やnoindexは、公開前にテスト用に入れた設定を外し忘れると残ります。

URLをそろえる項目では、httpとhttps、wwwの有無、末尾のスラッシュの有無などで、同じページが別のURLになっていないかを見ます。そろえ方はURL正規化とはで解説しています。5つの項目は、Search ConsoleのURL検査ツールで1ページずつ、ページのインデックス登録レポートでサイト全体を確かめられます。

表示速度は、Search ConsoleのCore Web Vitalsレポートで「低速」と判定されたURLのグループがあれば直します。

5つの項目を満たした後は、サイトマップを最新に保ち、ページのインデックス登録レポートを定期的に確かめます。Googleもクロールバジェットのガイドで、頻繁に更新するページが多くないサイトなら、サイトマップの更新とレポートの確認で十分としています。

数千ページを超えるサイトで直す3つの場所

数千ページを超えるデータベース型サイトで直す場所は、1ページずつの本文ではなく、全ページに共通する3つの仕組みです。1つのテンプレートが数万ページに同じtitleや構造化データを出すため、1か所の誤りは数万ページに同時に現れます。裏を返せば、1か所を直せば、同じテンプレートの数万ページが同時に直ります。

サイト診断ツールが出した2万件の警告を、URLの形とページの種類で並べ替えると、3種類のテンプレートと1つの絞り込み条件に集まる図

Googleも、ページのインデックス登録レポートのヘルプで、エラーが急に増えたときに考えられる原因として、テンプレートを変えたときのエラーの混入を挙げています。

Web担当者Web担当者

サイト診断ツールにかけたら、警告が2万件出ました。1件ずつ直していくしかないでしょうか。

Writers-hub編集部Writers-hub
編集部

2万件の警告を、URLの形とページの種類で並べ替えてみてください。大規模サイトの警告は、同じテンプレートや同じ絞り込み条件から出ていることが多く、直す場所は数か所に絞れることがあります。直す順番は、どの警告がいくつのページに出ているかが分かってから決めます。

絞り込み条件が生むURL

データベース型サイトで最初に見直すのは、エリアや職種、並び順などの絞り込み条件が、組み合わせの数だけ別のURLを生む仕組みです。Googleは、絞り込み検索の機能(ファセットナビゲーション)が生むURLは新しいURLに見えるため、クローラーが一度はクロールすると説明しています。役に立たないURLのクロールに時間が使われるほど、新しく有用なURLの発見は遅れます。

ファセット ナビゲーション URL のクロール管理 | Google のクロール インフラストラクチャ | Crawling infrastructure | Google for Developers
ファセット ナビゲーションとは何か、Google の大量なファセット ナビゲーション URL のクロールをどのように最適化できるかを紹介します。
🌐 developers.google.com
外部リンク

直し方は、検索される組み合わせとそれ以外を分けることです。「エリアと職種」のように人が検索窓に打つ組み合わせは、固定のURLと固有のtitleを持つ検索用のページにします。並び順や表示件数、3つ以上の条件を重ねた組み合わせなどは、robots.txtでクロールを止めるか、URLのフラグメント(#より後ろの部分)で条件を表します。Googleはクロールやインデックス登録で、URLのフラグメントを通常扱わないためです。

エリアと職種の組み合わせだけを検索用のページとして残し、並び順や表示件数を足したURLはクロールを止める側に分ける図

検索用に残すURLは、条件を並べる順番を1つに決め、同じ条件が2回入らないようにします。条件に合う結果が0件の組み合わせは、一般的な「見つかりません」のページへリダイレクトせず、そのURLでHTTP 404を返します。

⚠

クロールを減らす目的で、絞り込みのURLにnoindexを付けても効果はありません。Googleはnoindexのページも引き続きリクエストするため、クロールの時間は減りません。クロールを止めるのはrobots.txtで、止めたURLも、URLだけが検索結果に残ることがあります。

掲載が終わった求人や物件のページも、データベースから生まれるURLです。ページを完全に削除したなら、404か410を返します。「掲載は終了しました」とだけ表示してHTTP 200を返すページはsoft 404と判定されることがあり、soft 404のページはクロールされ続けます。

ページの種類ごとのテンプレート

テンプレートで直すのは、title・meta description・構造化データを、データベースのどの項目から組み立てるかの規則です。

titleは、ページの種類ごとに、検索で打たれる語の順に項目を並べます。たとえば求人の一覧ページを「(市区町村)の(職種)の求人一覧」の規則で組み立てると、「横浜市の看護師の求人一覧」のようなtitleが、すべてのエリアと職種の組み合わせに一度に入ります。

とりわけ見落とされがちなのが、項目が空のページです。職種が未入力の求人があると「横浜市のの求人一覧」のようなtitleが生まれ、同じtitleのページが何百件も並ぶことがあります。項目が空のときに入れる語をあらかじめ決めるか、必要な項目が空のページは作らない規則にします。

構造化データは、ページに表示している項目と同じ項目から出力します。Googleの構造化データに関する一般的なガイドラインは、ページの読者に表示されないコンテンツをマークアップしないよう求めています。表示する給与は更新したのに構造化データは古いまま、という食い違いは、項目の出どころを1つにすれば起きません。

構造化データを正しく書いても、リッチリザルトが表示されるとは限りません。書いた構造化データは、ページの種類ごとにURLを1つずつ選び、Googleのリッチリザルトテストで確かめます。

一覧と詳細をつなぐ内部リンク

内部リンクで直すのは、どの詳細ページにも、トップページからリンクをたどって着ける規則です。Googleは通常、href属性を持つaタグのリンクだけをクロールし、ボタンをクリックしたり、ユーザーの操作が必要なJavaScriptを動かしたりはしません。サイト内の検索窓や「もっと見る」ボタンからしか着けない詳細ページは、Googleにリンクから見つけてもらえません。

トップページからエリア別の一覧、ページ送りの2ページ目、詳細ページへaタグのリンクでたどれる経路と、詳細ページからパンくずリストで一覧へ戻る経路を示した図

ページ送りの一覧は、ページごとに固有のURL(「?page=2」など)を付け、次のページへのリンクをaタグで置きます。Googleは、ページ送りの1ページ目を全ページの正規URLにせず、各ページに固有の正規URLを付けるよう勧めています。

詳細ページには、パンくずリストで上の階層の一覧へ戻るリンクと、同じエリアや同じ職種の一覧へのリンクを、テンプレートの規則として入れます。

警告の件数は分かっても、どのテンプレートから直すかを決めかねていませんか

Writers-hubのデータベースSEOは、数千〜数万ページ規模のデータベース型サイト向けのSEOです。内部リンクとURLの設計、title・meta description・構造化データをページの種類ごとに整えるテンプレートの最適化、クロールバジェットの配分・sitemap・canonicalによるインデックスの制御を行います。

大規模サイトで進める4つの手順

大規模サイトのテクニカルSEOは、ページの種類ごとに登録の状況を数えてから、直すテンプレートを1つずつ選ぶ順で進めます。全ページの警告を一度に直し始めると、どの変更が登録を増やしたのかを後から見分けられません。

1
STEP
ページの種類ごとのサイトマップ作成

一覧ページと詳細ページのように、ページの種類ごとにXMLサイトマップを分けて送信します。1つのサイトマップに載せられるのは50,000件・50MB(圧縮前)までで、Googleは、サイトマップを分けるとSearch Consoleでサイトマップごとの状況を追いやすいとしています。

2
STEP
未登録の理由の集計

ページのインデックス登録レポートを、特定のサイトマップで絞り込みます。「検出 - インデックス未登録」はGoogleがまだクロールしていないページで、多い種類はURLの数とサーバーの応答から見直します。「クロール済み - インデックス未登録」はGoogleが読んだうえで登録していないページで、多い種類はテンプレートが出す中身を見直します。

3
STEP
クロールされたURLの確認

Search Consoleの設定にあるクロールの統計情報レポートで、Googleが取得したURLの例を見ます。並び順や表示件数のURLが多く並ぶなら、絞り込み条件のURLから直します。

4
STEP
テンプレートごとの修正

一度に直すのは1つのテンプレートか1つの規則にし、同じサイトマップで絞り込んだレポートで登録の推移を見ます。重要なページだけを載せたサイトマップで絞り込んでから修正の検証をリクエストすると、検証が早く終わることがあると、Googleのヘルプにも書かれています。

未登録の状態ごとの原因と対処は、Googleにインデックスされない原因で状態別に解説しています。

まとめ|大規模サイトはページでなくテンプレートを直す

テクニカルSEOは、Googleがページを見つけて読み取り、登録するまでの条件を整える施策で、要る作業の量はページ数とページの作り方で決まります。数百ページまでのサイトなら、5つの項目を確かめた後は、ページのインデックス登録レポートを定期的に見れば足ります。

数千ページを超えるデータベース型サイトでは、警告を生んでいるテンプレートと規則を直します。ページの種類ごとにサイトマップを分けて未登録の理由を数え、1つずつ直して推移を見ると、どの変更が登録を動かしたかを確かめながら進められます。

私たち合同会社Writers-hubは、数千〜数万ページ規模のデータベース型サイトのSEOを、データベースSEOとして手がけています。

絞り込みのURLとテンプレート、どちらから直すか決まっていますか

ページの種類ごとのおおよそのページ数と、ページのインデックス登録レポートの画面を用意しておくと、データベースSEOの相談を、どのテンプレートから直すかを決める話から始められます。

この記事を書いた人

米山拓真

米山拓真

合同会社Writers-hub 代表社員

滋賀県立大学工学研究科の修士課程を修了後、大手制作会社の編集部を経て2019年にWebライターとして独立。2020年に記事制作を手順化した「ハブ式SEOライティングメソッド」を開発し、これまでに200人以上のライターを育成しました。2022年3月に合同会社Writers-hubを設立し、会社として累計8,000記事以上のSEO記事制作に携わっています。2024年にAIライティングシステム「一気通貫Pro」、2025年から書き手の文体を再現するAI編集者「Edico」を開発。このブログでは、クライアント案件と自社サイトで実際に試したことを書いています。

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