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広告のCTAとは?媒体別の選び方とクリック後まで効かせる設計

広告のCTAは媒体が用意した定型文言から選ぶ形式が多く、言葉をひねる余地はほとんどありません。動かせるのは、CTAの手前に置く訴求と、クリック後に開くページの冒頭を同じ言葉でそろえる工程のほうです。CTAを差し替えたときはクリック率だけで判断せず、成約率と獲得単価まで並べて比べてください。

広告のバナー下部にある誘導ボタンから矢印が伸び、遷移先ページの一番上の見出しに同じ言葉が置かれている対応関係を示した図。ボタンと見出しを線でつないで表す。

「広告のCTAも、ボタンの言葉を練り直せば反応が変わるはずだ」。Webサイト内のCTA改善では、マイクロコピーを練る、色を目立たせるといった手法が広く知られているため、広告でも同じ手が使えると考えられがちです。ところが管理画面を開くと文言は候補からの選択制になっていて、どれを選んでも大差ないように見えます。

しかし、広告の受け皿になる記事やLPの制作を請け負ってきた弊社の立場から言えるのは、ボタン単体を見比べるより、広告文とボタンと遷移先の冒頭で同じ言葉を使えているかを確かめるほうが、数値は動きやすいということです。曖昧な文言はクリックを集め、具体的な文言は成約を集めるという関係もあるため、どちらを取るかは目的から決めることになります。

本記事では、広告のCTAが指すものと媒体ごとに選べる範囲から、広告文と遷移先の冒頭で言葉をそろえる手順、検証の進め方まで、記事制作会社の視点で順を追ってお伝えします。

この記事でわかること
  • 広告のCTAが指す2つのものと、Webサイト内のCTAとの違い
  • 文言を選ぶだけで、クリック率と成約率のどちらが動くのかという関係
  • Meta広告、動画広告、検索広告で、それぞれ触れる範囲
  • 広告文とCTAと遷移先の冒頭をそろえる手順
  • CTAを検証するとき、期間で前後に分けてはいけない理由

広告のCTAとは、クリックの直前に置く行動の予告

CTAはCall To Actionの略で、日本語では行動喚起と訳されます。読み手に次の行動を促す部品そのものと、行動を促すという考え方の両方を指す言葉として使われてきました。用語としての基礎的な整理はCTAとは?意味と種類、成果につながる設計と改善の手順にまとめています。

ここで扱うのは、広告という文脈に限った話です。打ち合わせで「広告のCTA」という言葉が出たとき、指しているものは大きく2つに分かれます。

広告面のボタンと、遷移先の導線は別物

1つは、広告そのものに表示されるボタン。Meta広告なら「詳しくはこちら」「今すぐ購入」といった誘導のボタンが、動画広告なら画面の下部に出るボタンが該当します。もう1つが、広告をクリックした先のページに置かれた申し込みや資料請求の導線です。

話が噛み合わなくなるのは、2つを区別しないまま「CTAを改善しましょう」と口に出したとき。前者はクリック率に、後者は成約率に効きます。落ちている数値がどちらなのかで、手を入れる場所は変わってきます。

広告面のCTAボタンと遷移先ページのCTAの位置関係
経営者経営者

代理店から「CTAを見直しましょう」と提案されたのですが、広告のボタンの話なのか、リンク先のページの話なのかが読み取れませんでした。

Writers-hub編集部Writers-hub
編集部

どちらも指すので、最初に切り分けてください。クリック率が落ちているなら広告面のボタンと見出し、クリックは取れているのに申し込みが増えないなら遷移先の導線です。管理画面のクリック率とコンバージョン率を並べれば、どちらに寄っているかはすぐ分かります。

区別がついたところで、広告面のボタンのほうに話を絞ります。ここに、Webサイトの改善手法をそのまま持ち込めない事情があります。

文言も見た目も、候補からの選択制になっている

多くの広告媒体で、CTAのボタンは用意された候補からの選択制です。「申し込む」を「30秒で申し込む」に書き換えることはできませんし、ボタンの色や大きさも媒体のデザインに従います。広告のCTAは、文言を書く仕事ではなく選ぶ仕事です

Webサイト内のCTA改善として語られる「マイクロコピーを練る」「色を目立たせる」「位置を下げる」といった手法は、広告面のCTAにはほとんど当てはまりません。当てはまらない打ち手を持ち込んでも数値は動かないので、前提の切り分けを先に済ませておく価値があります。

管理画面では「CTA」という表記が使われていないことがあります。「行動を促すフレーズ」「誘導アクション」といった日本語の項目名になっている媒体もあるため、設定画面で見当たらないときは言い換えを探してみてください。

関連記事:コンテンツマーケティングの基礎知識を総まとめ|やり方から成果につなげる方法まで徹底解説

広告のCTAは、クリック率と成約率のどちらを取るかの選択

候補から選ぶだけとはいえ、どれを選ぶかで結果は変わります。しかも変わり方には一定の方向があります。

「詳しくはこちら」のように行動の中身が曖昧なCTAは、押しても何が起きるか分からない分、心理的な負担が軽い。クリックは集まりやすくなります。一方で「無料で見積もる」「資料をダウンロードする」のように行動が具体的なCTAは、押す前に読み手の判断が挟まるためクリックが減る。減った代わりに、遷移先で目的の一致した人だけが残ります。

CTAの文言は、クリック率と成約率のどちらを取るかの選択です。片方を上げれば片方が下がる関係にあると理解しておくと、報告の見え方に振り回されにくくなります。

行動が具体的なCTAを選んだとき
  • クリックした人の目的がそろい、遷移先での離脱が減る
  • 検討段階の合わない流入が混ざりにくく、商談化率を読みやすい
  • 遷移先の見出しと言葉をそろえる作業がしやすい
行動が曖昧なCTAを選んだとき
  • 何が起きるか分からないまま押されるため、着地してすぐ戻られやすい
  • クリック単価が下がっても、獲得単価は上がることがある
  • どの訴求が効いたのかを後から切り分けにくい

もっとも、曖昧なCTAが常に悪いわけではありません。認知を広げたい段階や、商材の説明に時間がかかる場合には、まず母数を確保する意味があります。判断を誤るのは、獲得を目的に据えているのに、惰性で軽いCTAを選び続けているときでしょう。

CTAの文言によって変わるクリック後の人数と行動の内訳
💡

CTAを差し替えた効果を報告するときは、クリック率、コンバージョン率、獲得単価の3つを必ず並べてください。クリック率だけを取り出すと、成果が悪化した変更でも改善に見えてしまいます。

関連記事:CV改善を実現する導線設計とは|課題別の改善策と実践的な設計手法を解説

広告文とCTAと遷移先の冒頭で、同じ言葉を使う

選べる文言が限られているなら、動かせるのは前後です。前は広告の見出しと本文、後ろは遷移先ページの一番上。押した言葉と、着地したページの一番上の言葉をそろえる。地味な作業ですが、広告のCTAまわりでは最も効きやすいと感じています。

「資料をダウンロード」を押した人が、開いたページの見出しで「まずはお問い合わせください」と言われたとします。押した行動と着地が食い違っているので、読み手は自分がどこに来たのかを確かめる作業から始めなければなりません。その一瞬に離脱が生まれる。広告の管理画面にはクリック率の数字しか出てこないため、原因が遷移先にあることに気づきにくい構造になっています。

広告文とCTAと遷移先の冒頭で言葉をそろえた状態

照合するのは3か所だけ

  • 広告の見出しと説明文で約束している内容
  • CTAのボタンに書かれている動詞
  • 遷移先ページのファーストビューにある見出しとボタンの文言

3か所に別々の言葉が並んでいたら、CTAを差し替えるより先に遷移先の冒頭を書き直したほうが早く数値が動きます。ページ全体を作り直す必要はありません。最初の数行と、ファーストビューのボタンを合わせるところから着手すれば十分でしょう。

広告文と遷移先の言葉が、どこでずれているか分かりますか

管理画面を眺めているだけでは、ずれの位置までは特定できません。広告文とCTAの言葉に合わせて、受け皿になる記事やLPを作り直すところまで、制作の体制ごとお手伝いしています。今あるページの診断からでもご相談いただけます。

関連記事:LPOとは?SEO・EFOとの違いと改善の手順、成果につながる施策

媒体によって、CTAで触れる範囲は違う

CTAという言葉は共通でも、設定できる項目は媒体ごとにかなり違います。設計を始める前に、自分が触れる範囲を確認しておいてください。

CTAボタン文言の決め方動かせる場所
Meta広告の画像・動画あり用意された候補から選ぶ見出しとメインテキスト
YouTubeなどの動画広告あり候補の選択か、短い文字数の入力動画の終盤と表示される文言
ショート動画の広告あり候補から選ぶほか、自動で選ばせる設定もある冒頭数秒の訴求
検索広告なし該当する項目自体がない広告見出し、説明文、アセット

表を見ると分かるとおり、検索広告にはCTAボタンという部品がありません。行動喚起の役割は広告見出しと説明文が担っています。検索広告で「CTAを改善したい」という要望が出たときは、実質的に広告文の書き換えとリンク先の見直しを指していると考えて差し支えないでしょう。

動画広告は少し特殊で、ボタンの文言だけでなく、動画の中でどのタイミングに行動を促すかという設計が絡みます。最後の数秒だけで促すのか、序盤にも触れておくのか。ボタンは同じでも、動画側の作りで反応は変わってきます。

誘導アクション(CTA)ボタンについて | TikTok広告マネージャー
TikTok広告マネージャーでは、CTAは広告を視聴した後に、視聴者がアクションを起こすことを促す広告の一部を指します。
🌐 ads.tiktok.com
外部リンク

※ 誘導アクション(CTA)ボタンの仕様は、TikTok広告マネージャーのヘルプセンターに記載されています。

広告媒体の仕様は更新が早く、選べる候補や項目名は数か月単位で入れ替わります。記事や解説ページの記述をそのまま前提にせず、設定に入る前に管理画面と公式ヘルプで現在の仕様を確認してください。

広告のCTAを決める手順

作業の順番には意味があります。CTAを先に決めてから、広告文と遷移先を作るという向きを崩さないほうが、結果的に早く仕上がる。クリエイティブを作り終えてから最後にCTAを選ぶと、言葉のそろえ直しがすべて後戻り作業になります。

1
STEP
遷移先で取る行動を1つに決める

広告ごとに、資料請求なのか無料相談の申し込みなのかを先に確定させます。1つの広告で2つ以上のコンバージョンを狙うと、CTAも遷移先も焦点がぼやけてしまいます。

2
STEP
決めた行動に近いCTAを候補から2つ残す

管理画面の候補を眺め、決めた行動に最も近い文言を2つ選びます。近さの基準は、押した人が想像する次の画面と、実際の遷移先が一致するかどうか。

3
STEP
広告文の締めくくりをCTAの言葉に寄せる

見出しやメインテキストの最後の一文で、ボタンと同じ動詞を使います。「無料で試す」を選んだのなら、本文の終わりも試すことの案内で閉じる。

4
STEP
遷移先の一番上に同じ言葉を置く

ファーストビューの見出しとボタンに、広告のCTAと同じ言葉を配置します。ページ全体に手を入れなくても、冒頭の数行を書き換えるだけで着地の違和感はかなり減ります。

5
STEP
同じ期間に並走させて比べる

残した2つのCTAを同時に配信し、クリック率、コンバージョン率、獲得単価を並べて確認します。差が出るまでは、他の要素を触らずに待つ。

手順としては単純ですが、4つ目でつまずく現場が多いように見えます。広告は運用担当者が触れても、遷移先のページは制作会社やほかの部署の管轄で、書き換えに時間がかかるためです。着手する前に、遷移先を誰が直せるのかを確認しておくと進みが変わります。

手順は分かっても、遷移先を書く手が足りないときは

CTAごとに遷移先を用意し直すとなると、必要な原稿は一気に増えます。検索から人を集める記事も、広告の受け皿になるページも、SEO記事の制作としてお引き受けしています。本数と分野をお聞かせいただければ、進め方の案をお出しします。

反応が鈍い広告のCTAでよくある外し方

改善が空回りしているときは、たいてい次のどれかに当てはまります。

  • 遷移先が用意できていないのに、獲得向けの重いCTAを選んでいる
  • 広告文で語った内容と、CTAの動詞が食い違っている
  • CTAだけを差し替え、クリエイティブと遷移先は据え置いている
  • 前半と後半で期間を分けて比較し、季節や配信量の差を混ぜている
  • クリック率の改善だけを報告し、獲得単価を確認していない

4つ目は見落とされやすいので補足します。CTAを月の前半と後半で入れ替えて比べると、配信量の増減や季節要因、競合の出稿状況といった別の変数が結果に混ざります。期間で前後に分けず、同じ期間に並走させて比べるのが原則です。媒体側の配信最適化も日々変化するため、時間をずらした比較は前提が揃いません。

1つ目についても一言添えておきます。遷移先が整っていない状態で重いCTAを選ぶと、クリックは減り、着地しても申し込みまで進まないという二重の損になります。順番としては、遷移先を整えてからCTAを重くするほうが安全でしょう。

広告のCTAについてよくある質問

設定や運用の場面で相談を受けることの多い項目をまとめました。

CTAのボタンを変えるだけでコンバージョンは増えますか。

遷移先が広告の内容と合っている場合には増えることがあります。合っていないときは、CTAを差し替えても着地での離脱が残るため、先に遷移先の冒頭を直したほうが数値は動きます。

「詳しくはこちら」は選んではいけないのでしょうか。

使ってよい場面はあります。認知を広げたい段階や、商材の説明に時間がかかる場合には、クリックの母数を確保する意味があります。避けたいのは、獲得を目的にしながら惰性で選び続けている状態です。

CTAの比較テストは、どれくらいで判断すればよいですか。

期間だけで区切らず、コンバージョンの件数が両方に十分たまったかで判断します。件数が少ないうちは差が出ても偶然の範囲に収まりやすく、曜日による偏りもあるため、最低でも1週間はまたいで確認します。

遷移先が自社サイトではなく、フォームだけの場合はどうしますか。

フォームの冒頭に、広告のCTAと同じ言葉で見出しを1行置いてください。入力項目の前に何の申し込みなのかが書かれているだけで、着地の違和感は小さくなります。

まとめ

広告のCTAは、候補の中から選ぶ部品です。文言を練り込む余地は小さく、そこだけを見て改善しようとすると打ち手がすぐに尽きます。動かせるのは、CTAの手前に置く訴求と、クリックした先で最初に目に入る言葉のほうでした。

  • 広告のCTAは「広告面のボタン」と「遷移先の導線」の2つを指すため、まず切り分ける
  • 曖昧なCTAはクリックを集め、具体的なCTAは成約を集める
  • 広告文、CTA、遷移先の冒頭で同じ言葉を使う
  • 検証はCTAだけを差し替え、同じ期間に並走させ、獲得単価まで見る

合同会社Writers-hubでは、広告の受け皿になる記事やLPの制作と、検索から人を集めるSEO記事の制作を請け負っています。CTAの選び直しだけでは足りず、遷移先の言葉から作り直したいという段階でしたらお手伝いできます。

広告とコンテンツのどちらから手をつけるか、迷っているなら

CTAの選び直しで足りるのか、遷移先ごと作り直すべきなのかは、現状の数値と社内の体制によって変わります。今の広告と受け皿の状態をお聞きしたうえで、着手する順番を一緒に整理します。

この記事を書いた人

米山拓真

米山拓真

合同会社Writers-hub 代表社員

滋賀県立大学工学研究科の修士課程を修了後、大手制作会社の編集部を経て2019年にWebライターとして独立。2020年に記事制作を手順化した「ハブ式SEOライティングメソッド」を開発し、これまでに200人以上のライターを育成しました。2022年3月に合同会社Writers-hubを設立し、会社として累計8,000記事以上のSEO記事制作に携わっています。2024年にAIライティングシステム「一気通貫Pro」、2025年から書き手の文体を再現するAI編集者「Edico」を開発。このブログでは、クライアント案件と自社サイトで実際に試したことを書いています。

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