「h2にキーワードを入れて、h1からh3まで順番どおりに並べれば、SEOとしては合格になりそう」。記事を書く方からも、サイトを組む方からも、この前提でのご質問をよくいただきます。見出しタグの解説は「キーワードを含める」「階層を飛ばさない」の2点から始まるものが多いため、h2は検索エンジンに向けた記法なのだと受け取られやすいのだと思います。
しかし、SEOスターターガイドの「よくある誤解」の項にも、見出しが順番どおりに使われていなくても検索には問題ないと明記されています。弊社はこれまで、多くのSEO記事を制作し、公開後の記事を読者の反応を見ながら直してきました。その経験から言えるのは、h2の文言を入れ替えて順位が動いた例はほとんどない、ということです。変わったのは、並び順そのものを組み直したときでした。h2は検索エンジンへの記法ではなく、読む場所を選ぶための目次です。
本記事では、h2タグの意味と書き方から、h1やh3との使い分け、SEOへの影響、書く前にh2を並べて決める手順、CSSでの装飾やページ内リンクの設定まで、記事制作会社の視点で順を追ってお伝えします。
- h2タグの意味と書き方、h1・h3との使い分け
- 公式資料に明記された見出しの順番と個数の扱い
- 読者の疑問からh2を組み立てる4つの手順
- 1つのh2が引き受ける問いの大きさと、直下2文の書き方
- CSSでの装飾とページ内リンクの設定方法
h2タグとは?記事の中見出しを表すHTML要素
h2タグは、HTMLで中見出しを表す要素です。読み方は「エイチツー」。hはheading(見出し)の略で、続く数字が見出しの深さを表しています。h1からh6まで6段階あり、h2は上から2番目にあたります。
<h2>h2タグとは</h2>
<p>h2タグは、HTMLで中見出しを表す要素です。</p>記事に置き換えると、h1が記事タイトル、h2が章の見出し、h3が章の中の項目という関係になります。書籍でいえば、h1が本のタイトル、h2が章タイトル、h3が節の見出しです。そして読者が目次で拾い読みするのは、ほとんどの場合h2の行なのです。

WordPressやnoteなどのCMSでは、編集画面の「見出し2」がそのままh2として出力されます。ただしテーマやブロックの設定によっては、見た目が同じでも実際に出力されるタグが違うことがあるので注意してください。HTMLを直接書かない場合でも、選んだ見出しレベルが本当にh2になっているかどうかは、ブラウザの検証ツール(右クリックから「検証」)で確認できます。
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h2タグとh1・h3の違いと使い分け
3つのタグは階層が違うだけでなく、担っている役割そのものが異なります。1ページに置ける数のルールも違うため、まず一覧で整理します。
| h1 | h2 | h3 | |
|---|---|---|---|
| 役割 | ページ全体の主題 | 章の見出し | 章の中の項目 |
| 1ページ内の数 | 原則1つ | 制限なし | 制限なし |
| 書く内容 | 記事タイトルと同じ内容 | 読者の1つの疑問に対応 | 章を分ける必要があるとき |
| 目次への表示 | 表示しない | 表示する | 表示する場合が多い |
h1は原則として1ページに1つです。MDNも、1ページに1つのh1を使い、レベルを飛ばさずに見出しを入れ子にすることを推奨しています。一方、h2に個数の制限はありません。章が5つあれば5つ、8つあれば8つ置いて構いません。
h3は「h2の中をさらに分ける必要があるとき」だけ使います。h2の下にh3を必ず置かなければならない決まりはなく、300字程度で答え切れる内容なら、h3を挟まず本文だけで書いたほうが読みやすくなるでしょう。h3が1つしかないh2を見かけたら、たいていそこは分ける必要がなかった箇所です。
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h2タグはSEOにどう影響するのか
ここが最も誤解の多いところです。結論から言えば、h2の設定そのものが検索順位を直接動かすことは、ほとんどありません。
h1からh3まで順番どおりに使わないと、SEOでは減点されるのではないでしょうか。
編集部
気にされる方が多いところです。ただGoogleは、見出しが順番どおりに使われていなくても検索には問題ないと公式に書いているのです。順番が本当に効くのは、スクリーンリーダーを使う方が見出しをたどってページを移動するときですね。
Googleの「SEOスターターガイド」には、よくある誤解をまとめた項があります。見出しの数や順序について、意味的な順番にすることはスクリーンリーダーにとっては素晴らしいものの、Google検索にとっては順番どおりに使われていなくても問題ない、と書かれています。
ページごとの理想的な見出し数といったものも存在しない、とも明記されているのです。

※ 出典: Google 検索セントラル「Google 検索の SEO スターター ガイド」
では、h2は検索と無関係かというと、そうではありません。同じガイドは、長い文章を段落や章に分け、全体を見通せるように見出しを付けるよう求めています。見出しは順位を上げるための記法ではなく、内容を理解しやすくするための手段として位置づけられている、と読み取れます。
h2が間接的に効いてくる経路
読者が目次を見て、自分に必要な章を選べる。検索結果のタイトルリンクを生成する際に、ページ内の見出しの言葉が使われることがある。スクリーンリーダーの利用者が、見出しから見出しへ移動してページの内容を判断できる。いずれも順位そのものではなく、書いた内容が読まれるかどうかに効いています。
つまり、h2を整える作業は順位を上げる作業ではなく、書いた内容が正しく読まれる確率を上げる作業です。順位を動かすのはh2の文言ではなく、h2が並んでいる順番です。
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読者の疑問からh2を組み立てる4ステップ
h2の並びは、本文を書き終えてから振り返って付けるものではありません。h2は本文を書いた後に付けず、書く前に並べて決めます。順序が逆になると、書きながら思いついた話題がそのまま章になり、読者が知りたい順とずれた記事ができあがります。
検索したときに読者の頭にある問いを、短い疑問文のまま20個ほど書き出します。「h2は何回まで使える?」「文字数の目安は?」のように、読者が口にする言葉のまま書くのが要点です。検索窓のサジェストや関連する質問を眺めると、自分では思いつかなかった問いが混ざってくるでしょう。
書き出した問いのうち、自社の経験か、確認できる公式情報で答えられるものだけを残します。答えを持っていない問いを章に立てると、そこだけ一般論の埋め草になり、読者が離脱する箇所になってしまいます。
残した問いを、読者が知る順番に並べ替えます。言葉の意味を知らない人が最初に読むのは「それは何か」で、そのあとに「どう使うか」「何に気をつけるか」と続くでしょう。自分が説明したい順ではなく、読者が次に聞きたくなる順に置くのがコツです。
並べ終えた問いを、25字前後の見出し文に直します。疑問形のままでもよく、体言で終える形にしてもかまいません。キーワードは、この言い換えの段階で自然に入るものだけ残し、無理に足さないようにします。
4つを通すと、h2の並びがそのまま記事の骨組みになります。ここまで決まっていれば、本文は各章の問いに順番に答えていくだけの作業になるでしょう。逆に言えば、書きながら手が止まる記事は、たいていこの並びが決まらないまま書き始めています。

4つのうち、ステップ3の並べ替えだけなら10分ほどで片づきます。時間がかかるのはむしろ、その前段にあるステップ1とステップ2です。読者の疑問を出し切り、答えを持っている問いだけを選び分けるには、手元の材料を調べ直す時間を見込んでおいたほうがよいでしょう。
見出しを決めるまでの調べものに、毎回時間を取られていませんか
読者の疑問を洗い出し、答えられるものだけを選び分ける工程は、記事1本あたりで最も時間のかかる部分です。弊社では、この構成づくりから本文執筆までをまとめてお引き受けしています。
h2の粒度と直下2文で決まる読まれ方
見出しの付け方を扱う記事の多くは、文言と順番までで話を終えます。とりわけ見落とされがちなのが、1つのh2がどれくらいの大きさの問いを引き受けるか、という粒度の設計です。
粒度が大きすぎるh2は、本文が1,500字を超えて、読者が章の中で現在地を見失います。逆に小さすぎると、目次が20行を超え、読者は選ぶ前に諦めてしまうでしょう。弊社が目安として使っているのは、1つのh2で答える問いは1つまで、本文が800字を超えたらh3で割るか章を2つに分ける、という線引きです。
※ 文字数の目安は、記事のテーマと読者の前提知識によって上下します。専門性の高いテーマほど、1章あたりは長くなる傾向があります。
もう1つ、粒度と同じくらい結果が変わるのが、h2の直下に何を書くかという点です。読者は目次からh2に飛び、その章の冒頭2文を読んで、続きを読むかどうかを判断しています。読者はh2の直下2文で、続きを読むかを決めています。冒頭に「ここでは〜について解説します」と前置きを置くと、その2文が判断材料にならず、読者はページを閉じます。
h2直下の書き出しの型
1文目で結論を返す(「h2に個数の制限はありません」)。2文目で理由か条件を足す(「章が5つあれば5つ置いて構いません」)。詳しい説明や例外は3文目以降に回す。この順番にすると、拾い読みする読者にも答えが届きます。
書き出しの2文で結論まで届いてしまえば、そのあとに理由や例外をいくら並べても読者はついてきます。順序を入れ替えるだけの直しなので、公開済みの記事にも当てやすいはずです。

検索結果の強調スニペットや、AI検索の要約で抜き出されるのも、見出しの直後にある短い答えの部分が多いと見ています。h2直下で結論を返す書き方は、読者にとっても、内容を抜き出す側にとっても、同じ形になるわけです。
粒度と直下2文の話は、見出しの解説記事ではほとんど扱われない部分です。ただ、公開後にどの章まで読まれているかを追っていくと、記事ごとの差が出ていたのはここでした。
h2タグでやりがちな間違いと直し方
制作の現場で差し戻しになるh2には、決まった型があります。まず避けたいものを並べます。
- 文字を大きく見せるためにh2を選ぶ
- h2の中に画像だけを置き、テキストがない
- 対策キーワードを1つの見出しに2回以上入れる
- 見出しを句点で終わる文章にする
- 章の中身が空のまま、h2だけが残っている
上の5つは、どれも読者側から見ると同じ結果を招きます。目次を見ても、その章に何が書いてあるか分からないのです。順に直し方を見ていきましょう。
文字を大きくする目的でh2を使わない
MDNの使用上の注意にも、テキストの大きさを変えるために見出し要素を使わず、CSSのfont-sizeプロパティを使うよう書かれています。見た目のために選んだh2は、目次に章として並ぶため、読者にはそこから新しい話が始まるように見えてしまうでしょう。文字を目立たせたいだけなら、太字か、CSSのクラスを当てる方法で足ります。

※ 出典: MDN Web Docs「h1からh6までのHTMLの見出し要素」
h2に画像を入れるときはalt属性を書く
h2の中に画像だけを置くと、テキストとしては空の見出しになります。目次にも文字が出ず、スクリーンリーダーでも読み上げられません。どうしても画像で見出しを見せたい場合は、alt属性に見出しの文言をそのまま書きます。
<h2><img src="/img/heading.png" alt="h2タグとは"></h2>とはいえ、CSSで文字の見た目を自由に作れる今、画像の見出しを選ぶ理由はほとんど残っていません。画像は差し替えのたびに書き出しが必要になり、後の運用も重くなります。
見出しを文章にせず、25字前後に収める
「h2タグは記事の中見出しを表すHTML要素で、SEOにも関わります。」のような一文をそのままh2にすると、目次が読みにくくなります。目次は拾い読みされる場所です。25字前後で、句点を打たずに終える形にしておけば、目次に並んだときに1行で収まるでしょう。
見出しの直し方を、社内の誰が書いても同じ形にできていますか
見出しの基準が担当者ごとにばらつくと、公開後の見直しにかかる時間が増えていきます。弊社では、構成の型づくりから社内でのレビュー体制まで、内製化のご支援もしています。
CSSでの装飾とページ内リンクの設定
h2を選ぶ理由が見た目ではないとすると、見た目はどこで作るのか。CSSです。
h2 {
font-size: 1.5rem;
padding-left: 0.6em;
border-left: 5px solid #333333;
margin-top: 3em;
}左に線を引く、背景色を敷く、上の余白を広く取る。装飾の目的は飾ることではなく、本文と見出しの境目を一目で分かるようにすることにあります。とりわけ上の余白は、章の切れ目を認識させるうえでよく効きます。見た目を変えたいときに触るのはCSSで、h2ではありません。
目次からh2へ飛ばすページ内リンクは、h2にid属性を付けて、リンク側で同じ名前を指定します。多くのCMSでは目次プラグインが自動で付与しますが、手で書く場合は次の形になります。
<h2 id="what-is-h2">h2タグとは</h2>
<a href="#what-is-h2">h2タグとは</a>CMSで起きやすいずれ
WordPressのテーマによっては、サイトタイトルやサイドバーのウィジェット見出しにh2が使われていることがあります。本文のh2と混ざると、ページ全体の見出し構造が読み取りにくくなるでしょう。公開前に検証ツールでh2を検索し、本文以外のh2がいくつ出ているかを確認しておくと、後の修正が減らせます。
h2タグについてよくある質問
制作のご相談でよく受ける質問をまとめました。
回数の制限はありません。章の数だけ置いて構いません。ページごとの理想的な見出し数は存在しない、ともスターターガイドに明記されています。ただし章が10を超えるようであれば、記事を分けるか、h3にまとめられないかを見直すきっかけにはなります。
25字前後が実用的です。目次に並んだときに1行で収まり、内容も推測できる長さがこのあたりになります。文字数の上限が決まっているわけではないため、長くなる場合は言葉を削るより、章を2つに分けたほうが読みやすくなるでしょう。
「エイチツー」と読みます。hはheading(見出し)の略で、続く数字が見出しの深さを表しています。
検索順位への影響はほとんどありません。ただしMDNは見出しレベルを飛ばさないよう求めており、スクリーンリーダーで見出しをたどる読者が混乱します。順番どおりに置いたほうが無難です。
使えますが、alt属性に見出しの文言を書くことが前提になります。テキストで書けるなら、テキストのh2にCSSで装飾するほうが管理は楽です。
必要がなければ使いません。ほとんどの記事はh3までで構造を表せます。h4が必要になるのは、仕様書や手順書のように分類が深い文書です。
まとめ|h2は書く前に並べて決める
h2タグは、HTMLで中見出しを表す要素です。順番や個数を検索エンジンのために整える作業だと考えられがちですが、スターターガイドには順番どおりでなくても検索には問題ないと明記されています。
効いてくるのはむしろ、読者とスクリーンリーダーの利用者が、そこを頼りに読む場所を選んでいるという点です。
だからこそ、h2は本文を書く前に決めます。読者の疑問を書き出し、答えられるものだけ残し、知りたい順に並べ、25字前後の見出し文に言い換える。この4つを通した並びが、そのまま記事の骨組みになります。粒度は1つの問いにつき1章、直下2文で結論を返す。ここまで揃えば、あとは章ごとに答えを書くだけです。
私たち合同会社Writers-hubは、SEO記事の制作と、公開済み記事の見直しを手がけてきました。ご相談をいただいた記事で最初に確認するのは本文ではなく、h2だけを上から並べた一覧です。見出しを順に読んで何に答える記事か分からなければ、本文をどれだけ直しても読まれません。まずはご自身の記事で、同じ確認から始めてみてください。
h2を並べ直したい記事が、手元に何本たまっていますか
1本ずつ見出しを組み直すのは、書き直しに近い手間がかかります。既存記事の見直しから新規制作まで、どこから着手すると成果につながりやすいか、記事の状態を見ながらご提案します。








