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ヒアリングシートとは?項目の決め方・作り方と目的別の質問例

ヒアリングシートで打ち合わせ後の出戻りが減るかどうかは、項目数ではなく、質問文が事実を聞く形になっているか、その欄を誰が答えられるかを決めてあるかで変わります。シートはあるのに毎回確認が往復している場合は、項目を足すより先に「直近3件の受注先は」のような事実確認の形へ質問文を書き換えるところから試してみてください。

打ち合わせのテーブルに広げられたヒアリングシートを指しながら話し合う、2人の担当者の様子。

ヒアリングシートを用意して打ち合わせに臨んだのに、あとから「そこはまだ社内で決まっていなくて」と言われて設計が止まる。項目は毎年増えているのに、結局は同じ確認をメールで往復している。ヒアリングシートを運用したことがある方なら、思い当たる場面があるのではないでしょうか。

ヒアリングシートは、顧客や依頼主から必要な情報を漏れなく引き出すための質問リストです。ただし、項目を並べただけのシートは、相手が答えに詰まった瞬間に役割を果たさなくなります。実務で差が出るのは、何を聞くかよりも、どう聞くか、そして誰に聞くかの設計でした。

本記事では、営業・Web制作・システム開発の要件定義・コンテンツ制作という4つの用途を横断して、ヒアリングシートの作り方と項目の決め方を解説します。数多くのクライアントから制作要件を引き出してきた弊社の実感をもとに、質問文の書き方や、埋まらなかった欄の扱い方といった運用面にも踏み込みました。

この記事でわかること
  • ヒアリングシートの役割と、議事録・要件定義書との使い分け
  • 機能するシートと形だけのシートを分ける4つの違い
  • 作成手順と、営業・Web制作・要件定義・コンテンツ制作の項目例
  • 相手が答えに詰まらない質問文の書き方
  • 事前記入型と対話記入型の使い分け、見直しの進め方

ヒアリングシートとは、聞く順序と範囲を先に固定した質問リスト

ヒアリングシートとは、商談や案件の着手前に、相手の状況・要望・制約を決まった順序で引き出すための質問リストを指します。紙、Excel、Googleフォーム、スプレッドシートなど形式はさまざまですが、共通するのは聞くべきことをあらかじめ確定させておくという考え方にあります。

その場の会話だけで必要な情報を集めようとすると、話しやすい話題に時間を使ってしまい、納期や予算といった制約条件が最後まで出てこないまま打ち合わせが終わります。ヒアリングシートは、質問の順序と範囲を先に固定することで、この偏りを抑える役割を担っています。

ヒアリングシートが使われる主な場面

用途によって、引き出すべき情報の中心は変わります。

場面

主な使い手

引き出す情報の中心

営業・商談

営業担当

課題、決裁の流れ、予算感、検討時期

Web制作・LP制作

ディレクター、デザイナー

目的、ターゲット、掲載内容、素材の有無

システム開発の要件定義

エンジニア、PM

業務フロー、既存システム、必要な機能

コンサルティング

コンサルタント

現状の数値、組織体制、過去の施策

記事・コンテンツ制作

編集者、ライター

商材の強み、読者像、社内の一次情報

採用面接

人事担当

経歴、志望動機、条件面の希望

同じ「ヒアリングシート」という名前でも、営業が使うものとWeb制作で使うものでは、質問の目的がまったく違います。テンプレートを探すときは、用途を絞ってから探したほうが手戻りが少なくて済みます。

議事録・要件定義書との違い

現場では混同されがちな3つの書類を整理しておきます。

書類

作るタイミング

主な役割

ヒアリングシート

聞く前に用意する

聞くべき項目を確定させる

議事録

聞いた後に作る

話した内容と決定事項を記録する

要件定義書

聞き取り後にまとめる

実装・制作の仕様として合意する

ヒアリングシートは聞く前に作り、議事録は聞いた後に作る。この順序を押さえておくと、両者を1枚で兼ねようとして中途半端になる失敗を避けられます。実際には、ヒアリングシートに記入した内容をそのまま議事録として相手に送る運用も広く行われており、この場合は社内メモ欄を分けておく配慮が必要になります。

ヒアリングシート・議事録・要件定義書が作られる順序を示した図

関連記事:SEO記事の品質基準を統一する方法|制作体制の最適化とチェックリスト活用術

ヒアリングシートを用意する3つの目的

なぜわざわざシートの形にするのか。目的をはっきりさせておかないと、項目だけが増えていく状態に陥ります。

  • 聞き漏らしによる出戻りと、後工程での仕様変更を減らす
  • 担当者の経験差によって集まる情報の量が変わる状態をなくす
  • 案件の前提条件を、個人の記憶ではなく組織の記録として残す
  • 提案内容の根拠を、後から第三者に説明できる形にする

聞き漏らしによる出戻りを防ぐ

制作や開発の現場でもっとも痛いのは、着手後に前提が変わることです。「実は既存システムとの連携が必要でした」「公開日は動かせない予定がありました」といった情報が中盤で出てくると、それまでの作業の一部が無駄になります。

ヒアリングシートの経済的な価値は、手戻りの発生確率を下げる点にあります。1時間の聞き取りを丁寧に設計しておけば、後工程の数日分の作り直しを回避できる。この費用対効果を実感できるかどうかで、シートの運用が定着するかが決まってきました。

担当者による情報の差をなくす

ベテランの担当者は、シートがなくても必要な情報を引き出せます。問題は、その暗黙知が本人の中にしか存在しないことです。新人が同じ商談に行くと、集まる情報の量が半分以下になる。

ヒアリングシートは、その差を埋める道具として機能します。ベテランが実際に聞いている内容を項目として書き出す作業は、組織にとって型を残す取り組みそのものだといえます。

案件の情報を組織に残す

担当者が異動や退職をした瞬間に、案件の前提がわからなくなる。この事態を防ぐには、聞き取った内容を検索可能な形で保管しておく必要があります。個人のパソコン内に散らばったWordファイルではなく、共有ドライブやCRM上に集約する運用まで含めて設計してください。

関連記事:インタビューの質問テンプレート|用途別の質問例と深掘りの型を制作現場から解説

機能するヒアリングシートと、形だけのシートを分ける4つの違い

ここからが本題です。テンプレートをダウンロードして項目を埋めれば済むなら、誰も苦労しません。実際に使ってみると、同じ項目数のシートでも、引き出せる情報の質にはっきりと差が出ます。その差を生んでいる要素を4つに整理しました。

空欄を埋めに行くのではなく、仮説の答え合わせに使う

もっとも大きな違いがここにあります。シートの空欄をゼロから埋めようとする聞き取りは、質問が一問一答になり、相手も事務的に答えます。

対して、事前に自分なりの仮説を書き込んでから訪問すると、聞き方が変わります。「御社の主力商材は法人向けのサービスで、単価は数十万円規模と推測しているのですが、認識は合っていますか」という確認から入ると、相手は違う部分だけを訂正すればよくなり、会話が本題に早く到達する。

💡

ヒアリングシートは、白紙の質問票ではなく仮説の検証票として使う。相手のWebサイトや公開資料から読み取れることは事前に書き込み、聞き取りの時間は「調べてもわからないこと」に集中させます。

この使い方をすると、相手の側にも「調べてきてくれている」という印象が残ります。信頼の獲得と情報の精度向上が同時に進むため、準備の時間対効果は高いと考えています。

意見ではなく事実を聞く

「御社のターゲットはどんな方ですか」という質問に、明確に答えられる企業は多くありません。答えが返ってきても、担当者の主観であることが少なくない。

一方で「直近3件の受注先は、業種と規模でいうとどんな会社でしたか」と聞けば、事実として答えられます。意見を聞くと答えは揺れ、事実を聞くと答えは固まる。この違いは、シートの質問文を書き換えるだけで再現できます。

項目ごとに「答えられる人」を決めておく

見落とされやすいのが、質問の宛先です。予算の上限と決裁の流れは、担当者では答えられないことがあります。既存システムの仕様は情報システム部門でなければわからない。にもかかわらず、すべての項目を目の前の1人に聞こうとするから、空欄が残ります。

経営者経営者

項目は多いほど親切だと思って増やしてきたのですが、最近は空欄のまま返ってくることが増えました。

空欄の増加は、相手が答えを持っていない質問が混ざっているサインです。項目を減らす前に、宛先の設計を見直してみてください。

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編集部

その欄は誰なら答えられるのか、を項目ごとに書き添えるだけで埋まり方が変わります。担当者では判断できない内容なら「後日、決裁者に確認いただく欄」として分けておく。分けた時点で、確認の依頼が具体的なタスクになります。

埋まらなかった欄を情報として扱う

空欄は失敗ではありません。答えが出てこなかった項目は、相手の社内でまだ決まっていない論点であるという情報を持っています。

Web制作の案件で「サイトの目的」が曖昧なまま返ってきたなら、社内で目的の合意ができていない可能性が高い。その状態で制作を進めると、公開直前に方針が覆ります。空欄を見つけたら、そこを最初の議題に設定する。この扱い方に切り替えると、ヒアリングシートは情報収集の道具から、リスクを早期に発見する道具へと役割が広がります。

関連記事:インタビュー記事のテンプレート|形式別の構成と見出しの作り方

ヒアリングシートの作り方を5ステップで解説

実際に作る手順を整理します。項目を書き出す前に、目的と使う場面を決めるところから始めてください。

1
STEP
ヒアリングの目的と、使う場面を1つに絞る

「営業の初回商談で使う」「受注後のキックオフで使う」など、使う場面を1つに固定します。複数の場面を1枚でまかなおうとすると、どの場面でも項目が余る中途半端なシートになります。

2
STEP
聞き取った情報の使い道から逆算して項目を出す

提案書に書く項目、見積の算出に必要な数値、制作の仕様に落ちる条件を先に洗い出し、それを埋めるために必要な質問を並べます。使い道のない項目は、この段階で落ちます。

3
STEP
質問の順序を、答えやすいものから並べ替える

会社概要や現状の確認といった事実ベースの質問を前半に置き、予算や決裁といった答えにくい質問は中盤以降へ。冒頭で予算を聞くと、相手が身構えて以降の回答が浅くなります。

4
STEP
質問文を、事実で答えられる形に書き換える

「課題は何ですか」ではなく「直近半年で社内から不満が出た業務はありますか」のように、具体的な出来事を思い出せば答えられる文にします。

5
STEP
記入欄とメモ欄を分けて、形式を決める

相手に記入してもらう欄、自分がその場で書き込む欄、社内向けの所感を書く欄を分けます。そのうえで、Excel・フォーム・スプレッドシートのどれで運用するかを決めてください。

作った直後のシートは、まだ完成していません。最初の3件から5件で実際に使い、使わなかった項目を削る作業までを1セットと考えてください。項目を足すのは簡単ですが、削る判断は運用実績がないとできないためです。

ヒアリングシート作成の5ステップを示したフロー図

目的別に見るヒアリングシートの項目例

用途ごとに、最低限そろえたい項目を挙げます。そのまま転記するのではなく、自社の商材で必要な項目を足す前提で見てください。

営業・商談用の項目

初回商談では、提案の可否を判断できるだけの情報がそろえば十分です。項目を詰め込みすぎると、聞き取りが尋問のようになります。

分類

項目例

基本情報

会社名、部署、担当者の役割、従業員規模

現状

現在の取り組み、使用中のツールや外注先

課題

直近で問題になった出来事、その影響範囲

検討背景

検討を始めたきっかけ、社内で言い出した人

条件

予算の枠組み、決裁の流れ、導入時期の目安

比較

他に検討している選択肢、比較の判断軸

「検討を始めたきっかけ」は、上位表示されている記事ではあまり触れられていない項目ですが、実務では効きます。きっかけを聞くと、社内で誰が推進役なのかが見えてくるためです。

Web制作・LP制作用の項目

制作系では、目的と素材の有無を最初に確定させないと、見積の精度が出ません。

分類

項目例

目的

サイトで達成したいこと、成果の測り方

ターゲット

想定する閲覧者、既存顧客の傾向

内容

必要なページ、掲載する情報、原稿の担当

デザイン

参考サイト、既存のロゴやカラー規定

素材

写真やイラストの有無、撮影の要否

仕様

対応環境、更新の頻度、更新する担当者

条件

公開希望日、予算、既存ドメインの扱い

原稿を誰が書くかは、後から揉めやすい項目の代表格です。「原稿はご用意いただけますか」ではなく「原稿を書く担当者はどなたになりますか」と聞くと、社内に書き手がいない事実がその場で判明します。

システム開発の要件定義用の項目

要件定義では、実現したい状態と、現状の制約の両方を押さえる必要があります。

分類

項目例

背景

開発の目的、解決したい業務上の問題

業務フロー

現在の作業手順、担当部署、処理の件数

既存環境

使用中のシステム、連携の要否、データ形式

機能

必須の機能、あれば望ましい機能の区別

非機能

想定ユーザー数、セキュリティ要件、稼働条件

体制

発注側の窓口、意思決定者、確認にかかる日数

条件

予算、リリース希望日、運用開始後の保守

必須の機能と、あれば望ましい機能を分ける欄は必ず設けてください。この区別がないまま要望を集めると、すべてが必須として扱われ、見積が膨らみます。

記事・コンテンツ制作用の項目

弊社が日常的に使っている領域です。記事制作のヒアリングでは、社内にしかない一次情報をどれだけ引き出せるかが、成果物の差になります。

分類

項目例

目的

記事で獲得したい成果、想定するCVの形

読者

読んでほしい人の職種、抱えている悩み

商材

提供内容、他社と異なる点、価格帯

一次情報

実績数値、事例、社内で蓄積した知見

監修

内容を確認できる人、確認にかかる日数

表現

使用を避けたい表現、業界特有の言い回し

運用

公開先、公開の頻度、担当者の作業可能量

記事制作のヒアリングで見落とされやすいのが「監修にかかる日数」です。原稿が上がってから確認の担当者が決まっていないと、公開が2週間単位で遅れます。制作の見積とあわせて、確認の工程も日程に組み込んでください。

聞き取った内容を記事の形にするところで、毎回止まっていませんか

ヒアリングで良い材料が集まっても、それを記事に落とし込む工程で滞留するケースは少なくありません。合同会社Writers-hubでは、取材や社内情報の引き出しから執筆・入稿までを担う体制をご用意しています。自社で書き手を採用する前に、外部の編集機能を借りる選択肢もご検討ください。

答えが返ってくる質問文の書き方

項目名が決まったら、次は質問文です。同じことを聞いていても、文の形によって返ってくる答えの質が変わります。

答えが揺れる聞き方

事実で答えられる聞き方

ターゲットはどんな方ですか

直近3件の受注先は、業種と規模でいうとどんな会社でしたか

課題は何ですか

直近半年で、社内から不満や要望が出た業務はありますか

ご予算はいくらですか

過去に同種の発注をされた際は、どのくらいの金額帯でしたか

どんなデザインがお好みですか

参考になるサイトを3つ挙げるとしたら、どれになりますか

いつまでに必要ですか

公開日を動かせない理由になっている予定はありますか

左側の聞き方が悪いわけではありません。ただ、相手が答えを整理できていない場合、左側の質問には「うーん、そうですね」以上の答えが返ってこない。右側は、記憶をたどれば答えられる形になっています。

もう1つ意識したいのが、選択肢を先に提示する手法です。「更新の頻度はどのくらいをお考えですか」と聞くより、「週1回、月1回、不定期のどれに近いですか」と聞いたほうが、答えが早く固まります。相手の頭の中に基準がない質問では、選択肢そのものが判断材料になるためです。

ただし、選択肢の提示には副作用があります。用意した3つ以外の答えが出てこなくなる。重要な項目ほど、選択肢を出す前にまず自由に語ってもらう運用が安全です。

ヒアリングのフレームワークをシートに落とし込むときの注意点

営業やマーケティングの領域では、聞き取りの型としていくつかのフレームワークが知られています。項目の抜けを点検する用途では有効なので、代表的なものを整理しておきます。

名称

構成要素

向いている場面

BANT

予算、決裁権、必要性、導入時期

商談の受注確度を見極める

SPIN

状況、問題、示唆、解決の4種の質問

相手が課題を自覚していない段階

4W2H

何を、なぜ、誰が、いつ、どのように、いくらで

案件の全体像を漏れなく押さえる

3C分析

顧客、競合、自社

提案の前提となる市場環境の整理

フレームワークの頭文字を、そのまま項目名としてシートの表面に並べないでください。相手からは脈絡のない質問の羅列に見えます。とくにBANTの4項目を初回商談ですべて埋めようとすると、聞き取りが与信審査のような雰囲気になり、以降の会話が閉じます。

フレームワークは、シートを作った後の点検に使うのが実務的だと考えています。自分の言葉で質問文を並べたうえで、BANTの観点で抜けがないかを確認する。表に出すのは自然な質問文、裏で担保するのがフレームワーク、という役割分担です。

なお、SPINのように相手の課題認識を深めていく型は、シートの記入欄よりも会話の運び方に関わります。項目として書くなら「示唆質問」ではなく「この問題が続いた場合の影響について、どう認識されていますか」といった具体的な文に翻訳してください。

事前記入型と対話記入型は、どちらか一方に寄せない

ヒアリングシートの運用方法は大きく3つに分かれます。それぞれ得意な領域が違うため、案件の性質で使い分けてください。

事前記入型対話記入型併用型
記入する人相手自分相手と自分
打ち合わせ時間の短縮×
深い背景の引き出し
相手の負担
未記入のまま返る危険×
適した項目数10問前後20問から30問事前は少なく、対話で追加
向いている場面問い合わせ直後の情報整理初回商談、キックオフ商談から受注後まで続く案件

事前記入型は、フォームで送って自動的に情報が集まる手軽さがある反面、項目が20を超えると空欄のまま返ってくる割合が上がります。 送るタイミングも重要で、問い合わせや日程調整の直後が最も返信率が高い。数日置いてから送ると、相手の関心が下がってしまいます。

対話記入型は情報の深さで勝りますが、打ち合わせ時間をすべて聞き取りに使うことになります。会社概要のような調べればわかる項目まで口頭で聞くのは、双方にとって時間の損失でしょう。

実務でおすすめしたいのは併用型です。事前に基本情報だけを5問から10問で聞いておき、打ち合わせでは背景と課題の深掘りに時間を使う。 事前情報があると仮説を立てた状態で臨めるため、前述した「答え合わせ型」の聞き取りが実現します。

事前記入型と対話記入型を組み合わせた併用型の流れを示した図

ヒアリングシートが形骸化する原因と、見直しの進め方

導入したシートが1年後には使われていない。この現象には共通した原因があります。

  • 作成後に一度も項目を見直しておらず、現在の商材と合っていない
  • 使われない項目が残り続け、記入の負担だけが増えている
  • 質問文が抽象的なままで、担当者によって解釈が変わる
  • 記入済みのシートが個人のフォルダに残り、共有されていない
  • 案件終了後の振り返りがなく、何が聞けていなかったかを検証していない

見直しの進め方は、それほど複雑ではありません。四半期に一度、直近の案件で記入済みのシートを10枚ほど並べて、空欄率の高い項目を洗い出す。 空欄が多い項目は、不要か、聞き方が悪いか、宛先が違うかのいずれかです。3つのどれに該当するかを判断して、削るか書き換えるかを決めます。

同時に確認したいのが、シートには無いのに毎回追加で聞いている内容です。担当者が自然に補っている質問は、項目化する価値があります。案件の振り返りで「今回、シート外で聞いたことはありますか」と1問投げるだけで、この情報は集まってきました。

見直しを担当者任せにすると、まず実行されません。四半期ごとの棚卸しを、業務の予定として組んでおいてください。

ヒアリングで集めた材料が、社内で活用されないまま眠っていませんか

顧客から聞き取った課題や成功事例は、そのまま検索から流入を得るコンテンツの材料になります。弊社では、社内に蓄積された一次情報をもとにしたSEO記事の制作を行っています。書く時間が取れないまま材料だけが増えている場合は、制作工程だけを外に出す方法もあります。

ヒアリングシートに関するよくある質問

ヒアリングシートは何項目くらいが適切ですか

用途で変わりますが、相手に事前記入してもらう形式なら10問前後、対話しながら埋める形式なら20問から30問が目安です。事前記入型で項目が20を超えると、途中で離脱されるか空欄のまま返ってくる割合が上がります。

ExcelとGoogleフォームのどちらで作るべきですか

相手に記入してもらうならフォーム、打ち合わせ中に自分が埋めるならExcelやスプレッドシートが扱いやすいでしょう。フォームは必須設定で空欄を防げる一方、相手が全体像を見渡しにくいため、質問数が多い場合には向きません。

無料のテンプレートをそのまま使っても問題ありませんか

出発点としては有効ですが、そのまま使い続けると自社の商材で必要な項目が抜けたままになります。最初の3案件から5案件はテンプレートで運用し、使わなかった項目を削り、追加で聞いた内容を項目として足す手順をおすすめします。

ヒアリングシートを相手に見せながら進めてもよいですか

見せたほうが答えやすくなる場面は多くあります。ただし、受注確度の所感や懸念点といった社内メモ欄が同じシートにある場合は、相手に見せる版と社内用の版を分けてください。

相手が答えられない項目が多いときはどうすればよいですか

質問文を事実ベースに書き換えるか、答えられる人に聞き直すかの二択です。どちらでも埋まらない項目は、相手の社内でまだ決まっていない論点である可能性が高いため、次回の打ち合わせの議題として設定してください。

まとめ

ヒアリングシートは、項目を並べただけでは機能しません。実務で効くのは、次の4点でした。

仮説を書き込んでから聞きに行くこと。意見ではなく事実を聞く質問文にすること。項目ごとに答えられる人を決めておくこと。そして、埋まらなかった欄を相手の社内で未決の論点として扱うこと。テンプレートを探す前に、この4つの観点で手元のシートを点検してみてください。

作った直後のシートは未完成です。実際の案件で使い、空欄率の高い項目を削り、シート外で聞いた内容を足していく。四半期ごとの棚卸しを予定として組み込んでおくと、項目だけが増えていく状態を避けられます。

聞き取った情報を提案書や記事といった成果物に変換する工程は、相応の時間を要します。合同会社Writers-hubは、SEO記事の制作とコンテンツ制作の支援を行っており、顧客への聞き取りで集まった一次情報を検索から読まれるコンテンツへ落とし込む部分を担っています。材料はあるのに形にする時間が取れない状況であれば、工程の一部を外に出す選択肢も検討いただければと思います。

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ヒアリングで集めた内容をどう成果物へつなげるかは、業種や商材によって最適な形が変わります。現在お使いのシートや、聞き取り後に滞っている工程についてお聞かせいただければ、進め方の案をお伝えします。相談は無料で、その場でのご契約をお願いすることはありません。

この記事を書いた人

米山拓真

米山拓真

合同会社Writers-hub 代表社員

滋賀県立大学工学研究科の修士課程を修了後、大手制作会社の編集部を経て2019年にWebライターとして独立。2020年に記事制作を手順化した「ハブ式SEOライティングメソッド」を開発し、これまでに200人以上のライターを育成しました。2022年3月に合同会社Writers-hubを設立し、会社として累計8,000記事以上のSEO記事制作に携わっています。2024年にAIライティングシステム「一気通貫Pro」、2025年から書き手の文体を再現するAI編集者「Edico」を開発。このブログでは、クライアント案件と自社サイトで実際に試したことを書いています。

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