生成AIに同じような質問を投げても、返ってくる文章の出来は人によって大きく変わります。片方は下書きとしてそのまま使える。もう片方は当たり障りのない一般論しか返ってこない。この差を生んでいるのは、モデルの性能でも運でもなく、指示文(プロンプト)に含めた情報の量と並べ方なのです。
プロンプトの書き方を扱った記事は数多くありますが、読んだあとに自分の業務へ当てはめようとすると手が止まる、という声をよく聞きます。理由ははっきりしていて、多くの解説が「具体的に書きましょう」で終わっているから。何を具体的にすればよいのかが示されないまま例文だけ渡されても、自分の仕事に置き換える手がかりがありません。
本記事では、記事制作の工程をAIと分担してきた立場から、プロンプトを6つの要素に分けて組み立てる方法を整理しました。プロンプトの精度は、文章のうまさではなく情報の欠けの少なさで決まります。業務別の例文、覚えておくと使い回せる型、思ったとおりに出なかったときの直し方まで、順に見ていきましょう。
- 書き方しだいで出力が変わる仕組み
- 依頼文を組み立てる6つの要素と、その並べ方
- 「具体的に書く」を実作業に落とし込む7つのコツ
- メール・議事録・企画・記事構成の業務別の例文
- 思ったとおりに出ないとき、どこから直せばよいか
長く書くほど精度が上がると聞いて、300字くらいの指示文を用意しています。それでも回答が当たり障りのない内容になってしまうのですが、何が足りないのでしょうか。
編集部
長さより配分の問題です。役割や背景の説明に字数を使い、肝心の「どうなっていれば合格か」が書かれていないケースがよくあります。合格の条件を最後に一行足すだけでも、返ってくる文章の粒度は変わりますよ。
プロンプトとは、生成AIに渡す作業依頼書
プロンプトとは、生成AIに入力する指示文や質問文のことを指します。ChatGPTやGeminiの入力欄に打ち込む文章はすべてプロンプトにあたり、日本語では「指示文」「命令文」と訳されることもあります。
ただ、定義を覚えても書けるようにはなりません。実務で効いてくるのは、プロンプトを外部スタッフへの作業依頼書と同じものとして扱う見方です。誰に向けた成果物か、何のために使うのか、どんな形式で受け取りたいのか。人に仕事を頼むときに書き出す項目は、AIに頼むときもそっくりそのまま必要になります。

書き方で出力が変わるのは、AIが空白を埋めているから
生成AIは、与えられた文章の続きとして確からしいものを選び出す仕組みで動いています。裏を返すと、指示に書かれていない条件は、最もありがちな想定で補われます。「お礼メールを書いて」とだけ伝えれば、誰にでも当てはまるお礼メールが返ってくる。それはAIの失敗ではなく、指示どおりの動作なのです。
つまり出力が平凡になるのは、AIが手を抜いたからではありません。判断に必要な材料を渡さなかったために、平均的な答えを選ぶしかなかった、という結果です。ここを取り違えると「もっと丁寧にお願いします」といった精神論の追加指示に走ってしまい、往復ばかりが増えていきます。
プロンプトを直すときの基本方針は「言い方を変える」ではなく「材料を足す」です。表現をやわらげても出力は変わりませんが、相手・用途・分量・判断基準のどれかを補うと、返ってくる文章は目に見えて変わります。
短い指示と、材料を足した指示の違い
言葉で説明するより、同じ依頼を書き分けたほうが早いはずです。展示会で名刺交換した相手へ送るお礼メールを例にします。
【材料が足りない指示】
展示会のお礼メールを書いてください。【材料を足した指示】
BtoB企業の営業担当として、先週の展示会で名刺交換した見込み客へ送るお礼メールの下書きを作ってください。
相手:製造業の情報システム部門の課長クラス。当社ブースで在庫管理システムのデモを見ている
目的:来月のオンライン個別相談へ申し込んでもらう
条件:本文は400字前後、件名は20字以内、売り込み色の強い言い回しは避ける
出力:件名と本文を分けて提示
完成の基準は、相手が「自分に宛てた文面だ」と分かり、次に何をすればよいかを一行で読み取れることです。足したのは文章力ではなく、相手・目的・条件・出力形式・合格の基準という情報です。この5つに役割を加えたものが、次に説明する6つの要素にあたります。
関連記事:生成AIのビジネス活用完全ガイド|企業の活用事例と導入ポイントを徹底解説
プロンプトの書き方を組み立てる6つの要素
プロンプトを毎回ゼロから考えると、どうしても書き漏れが出ます。そこで、依頼文に入れるべき情報をあらかじめ枠として持っておく方法が有効です。実務で使いやすいのは、次の6要素に分ける整理でしょう。
要素 | 何を書くか | 抜けたときに起きること |
|---|---|---|
役割 | AIに担わせる立場と、判断のよりどころ | 一般論の域を出ない答えになる |
目的 | 出力を何に使うか、誰が読むか | 用途に合わない文体や粒度で返ってくる |
前提情報 | 社内の事実、経緯、数値、参考にする資料 | 一般的な事例で埋められ、事実と食い違う |
制約条件 | 分量、避けたい表現、扱わない範囲 | 長すぎる、あるいは論点がずれる |
出力形式 | 文章・表・箇条書き・見出し構成など | 手を加えないと使えない形で返ってくる |
評価基準 | どうなっていれば合格とみなすか | 修正指示が感覚的になり、往復が増える |
6つのうち、現場でいちばん抜け落ちやすいのが評価基準です。役割や条件は思いつきやすい一方、「何をもって合格とするか」は自分の頭のなかでも言語化されていないことが多いから。逆にいえば、ここを一行書けるかどうかで、プロンプトの完成度は大きく変わります。

6要素を並べる順番
要素がそろっていれば順番は自由、というわけではありません。AIは前から順に文脈を積み上げていくため、前提が決まってから作業を指示する並びにしたほうが安定します。実務では次の4段階で書くと迷いにくいでしょう。
誰が読み、そのあと何に使う文書なのかを先に決めます。社内共有用の要約と、顧客へ送る文面では、必要な丁寧さも情報量も別物です。ここが曖昧なまま書き始めると、以降の条件がすべてぼやけます。
社名、経緯、数値、参考にしてほしい過去の文書など、AIが知りようのない事実を手元にそろえます。長い資料は要点だけ抜き出すのではなく、そのまま貼ったほうが精度は上がりやすいと感じています。
分量、避けたい表現、扱わない範囲を指定し、あわせて受け取りたい形(文章か、表か、見出し構成か)を伝えます。加工の手間を減らす意味では、形式指定の費用対効果はかなり高いはずです。
最後に「どうなっていれば合格か」を書き添えます。「専門用語を使うたびに言い換えを添えていること」のように、読んだ人が○×を付けられる文にするのがコツです。
この順番で書くと、依頼文はおのずと段落構造を持ちます。箇条書きで条件を並べ、最後に合格基準を置く。それだけで、同じ内容でも出力の安定度が変わってきます。
関連記事:AIプロンプトとは?出力が変わる書き方の型と業務別の例文
プロンプトの書き方で結果を分ける7つのコツ
6要素という枠を持ったうえで、書くときに効いてくる具体的な工夫を挙げます。どれも特別な知識は要りませんが、知らないと素通りしてしまう類のものです。
1. 「具体的に」を、読み手・場面・合格ラインに分ける
具体的に書きましょう、という助言がなぜ実行しにくいのかというと、具体化する対象が示されていないからです。「具体的に」は、読み手・場面・合格ラインの3つに分けます。読み手は誰か、どんな場面で使われるのか、どうなっていれば合格か。この3つを埋めれば、抽象度の問題はおおむね解消します。
2. 役割は肩書きではなく、判断の基準まで書く
「あなたはプロの編集者です」という一文はよく見かけますが、効果は限定的です。肩書きだけでは、何を良しとするかが伝わらないから。「読者は中小企業の経営者で、専門用語が出たら必ず言い換えを添える編集者」まで書くと、AIが取る判断の方向が定まります。役割とは名札ではなく、判断の基準を指定する枠だと考えてください。
3. 渡す情報と、任せる情報を切り分ける
生成AIは、社内の事実を知りません。売上の内訳、製品の仕様、過去の経緯といった固有の情報は、こちらから渡す前提で考えます。一方、文章構成の型や一般的な業界知識は任せてよい領域です。この切り分けを誤り、知らないはずの事実まで書かせようとすると、もっともらしい嘘が混ざります。事実の捏造は、多くの場合こちらの渡し漏れが引き金になっています。
4. 出力の形式と分量を先に決める
表で受け取りたいのか、見出しつきの文章がよいのか。指定がなければAIは文章形式を選びがちで、こちらで整形する手間が発生します。分量も同じで、「400字前後」「3案」「見出しは5つまで」と数を添えるだけで、返ってくる形は驚くほど安定するはずです。
5. 避けてほしいことを書く
やってほしいことだけでなく、やってほしくないことを書くのも有効です。「実在しない統計を書かない」「専門用語をそのまま使わない」「箇条書きだけで終えない」。禁止事項は制約として働くため、出力の幅を意図した範囲に絞れます。ただし数が多すぎると指示が薄まるので、3つ程度にとどめておきましょう。
6. 一度で仕上げようとせず、直しの指示で詰める
長い依頼文を書き上げてから投げるより、短く投げて返ってきた出力を見ながら条件を足すほうが、結果的に早いことが少なくありません。何が足りないかは、出力を見るまで自分でも分からないためです。ただし、毎月繰り返す業務については話が別で、一度作り込んで使い回すほうが総合的な手間は減ります。
- 同じ依頼を繰り返すときに、品質がぶれない
- 担当が替わっても同じ結果を再現できる
- 依頼のたびに考える時間が要らない
- 初回は考える時間がかかり、途中で手が止まりやすい
- 一回きりの依頼だと、書く手間のほうが上回る
- 出力を見る前に条件を決めるため、的外れになることがある
繰り返す業務は作り込み、単発の相談は対話で詰める。この使い分けができると、プロンプトに費やす時間が無駄になりません。
7. 合格の条件を、依頼の最後に書く
6要素の説明でも触れましたが、ここが最も差がつく部分です。「読みやすく」ではなく「一文60字を超えない」、「分かりやすく」ではなく「専門用語には初出で言い換えを添える」。第三者が○か×かを判定できる文にしておくと、修正指示も具体的になり、往復の回数が減っていきます。
関連記事:AIプロンプトの書き方を基礎から解説|精度を上げる5つの要素と目的別の例文
目的別のプロンプトの例文
ここからは、業務でよく発生する4つの場面について、そのまま使える形の例文を挙げます。角括弧の部分を自分の状況に置き換えれば動きますが、置き換えるだけで終わらせず、評価基準の一行は自分の言葉で書き直してみてください。
顧客へ送るメールの下書き
BtoB企業の営業担当として、[相手の会社名・部署・役職]宛に送るメールの下書きを作ってください。
背景:[これまでのやり取りや接点]
目的:[相手に取ってほしい行動]
条件:本文は[300]字前後、件名は20字以内、過度にへりくだった表現は使わない
出力:件名と本文を分けて提示
合格の基準は、相手が次に何をすればよいかを本文の最後3行で理解できることです。会議の議事録を要約する
以下の議事録を、参加していない人が読んでも判断できる形にまとめてください。
出力は次の3つに分けてください。
1. 決まったこと(誰がいつまでに何をするか)
2. 決まらなかったこと(次に判断が必要な論点)
3. 保留になった意見(判断の材料として残す)
議事録に書かれていない内容は補わず、判断がつかない箇所は「原文では不明」と明記してください。
以下が議事録の全文です。
[ここに全文を貼る]議事録の要約で精度が落ちる原因の多くは、要約の観点を指定していないことにあります。決定事項と保留事項を分ける指示を入れるだけで、読み手が使える文書に近づくはずです。
企画のアイデア出し
[自社サービスの内容]の販促企画を10案考えてください。
前提:ターゲットは[想定顧客]、予算は[金額]、実施時期は[時期]
条件:すでによく行われている手法([既出の施策])は除く。実行に必要な人数と期間を各案に添える
出力:案の名称、狙い、必要な人数と期間を表で
10案のうち3案以上は、社内の既存リソースだけで来月から着手できる内容にしてください。アイデア出しでは、除外条件と実行可能性の縛りが効きます。制約を与えないと、どこかで見たような案が並びやすいためです。
記事の構成案をつくる
Webメディアの編集者として、「[狙うキーワード]」で検索した人に向けた記事の構成案を作ってください。
読者:[読者像と、検索前に抱えている困りごと]
記事の役割:[読み終えたあとに読者が取れるようになる行動]
条件:H2は5〜7個、各H2に含める内容を2行で説明する。一般論だけの見出しは入れない
出力:見出し構成と、各見出しの説明
各H2について「この見出しがないと読者が判断できないこと」を一行で添えてください。例文を自社の業務に合わせて直すところで、手が止まっていませんか
テンプレートは配れば使われるというものではなく、自社の業務手順に合わせて書き換えられて初めて定着します。Writers-hubの社内AI活用の立ち上げ支援では、実際の業務を題材にプロンプトを一緒に組み立て、現場が自分で直せる状態までを伴走しています。
覚えておくと使い回せるプロンプトの型
書き方に慣れてくると、状況ごとに使い分けられる型を持っておくと便利になります。ここでは実務で登場頻度の高い4つを取り上げます。
| 深津式 | ゴールシーク | 例を見せる書き方 | 手順を分ける書き方 | |
|---|---|---|---|---|
| 向いている場面 | 文章の作成や添削の全般 | 何を頼めばよいか自分でも整理できていないとき | 書式や語調をそろえたいとき | 調査や分析など工程が多い依頼 |
| 書く手間 | 中 | 小 | 大 | 中 |
| つまずきやすい点 | 役割が肩書きだけで終わる | 逆質問に答えきらず先へ進む | 例が少なく方向が定まらない | 途中の出力を確認せず流す |
深津式プロンプト
役割・入力・出力形式・条件を見出しで区切って書く型で、深津貴之氏が広めたことで知られています。「#命令書」「#制約条件」「#入力文」のように項目を立てて整理するため、6要素の書き漏れが起きにくいのが利点です。文章作成の依頼であれば、まずこの型から入ると外しにくいでしょう。
ゴールシークプロンプト
達成したいゴールだけを伝え、必要な情報をAIから質問させる型です。「私の目的は○○です。適切な回答を作るために必要な情報を、一つずつ質問してください」と書くと、AIが不足している前提を聞き返してきます。自分でも要件が固まっていない段階に向いた進め方です。
例を見せて書式をそろえる書き方
望ましい出力の見本を1〜3個添えてから、本題の依頼をする方法です。語調や粒度は言葉で説明するより見本を見せたほうが早く、社内文書の書式を守らせたいときに効果を発揮します。見本を用意する手間はかかりますが、同じ書式で大量に作る作業では回収できるはずです。
手順を分けて考えさせる書き方
一度に結論を求めず、「まず論点を洗い出す」「次にそれぞれを評価する」「最後に結論をまとめる」と工程を区切って依頼する方法です。分析や比較のように途中の判断が結論を左右する作業では、工程ごとに出力を確認できるため、誤りを早い段階で見つけられます。
思ったとおりに出ないときの見直し方
書き方を押さえても、一度で満足のいく出力になるとはかぎりません。大事なのは、直す場所を勘で探さないことです。出力の症状ごとに、疑うべき要素はおおよそ決まっています。

内容が浅いと感じたときは前提情報の不足を、話がずれていると感じたときは目的の書き漏れを疑います。使える形になっていないなら出力形式の指定を、事実が違うなら渡すべき情報を渡せていなかった可能性を確認する。症状と原因の対応を覚えておくと、直す場所を探す時間が減ります。
一方で、多くの人がやりがちな直し方には、あまり効果のないものも含まれています。
- 「もっと詳しく」とだけ追加する(詳しさの方向が指定されていない)
- 「プロとして」「一流の」と形容を足す(判断の基準が増えていない)
- 同じ依頼を何度も投げ直す(材料が同じなら出力の傾向も変わらない)
- 全文を書き直して長くする(どの変更が効いたのか分からなくなる)
効果が出やすいのは、変更を一つずつ加えて反応を確かめる進め方です。手を入れる箇所を絞れば、次に同じ依頼をするときの改善点も残ります。
- 読み手と用途を一行で書き足したか
- AIが知りようのない事実を渡したか
- 受け取りたい形式と分量を数で指定したか
- 合格の条件を○×で判定できる文にしたか
- 直す前と後で、変えた箇所を一つに絞ったか
プロンプトを個人の工夫で終わらせない
ここまでは一人で書く前提の話でしたが、業務で使うなら、書いたプロンプトを組織で共有できる形にしておく価値があります。うまく書ける人が一人いても、その人が不在のときに再現できなければ、業務としては安定しないためです。
使い回す前提で、変えるところを分けて書く
共有を意識するなら、毎回変わる部分と固定の部分を分けて書きます。角括弧で囲む、あるいは冒頭に変数として並べておくと、受け取った人がどこを直せばよいか一目で分かる。あわせて「このプロンプトで何を作るのか」「どんな出力なら合格か」を一行添えておくと、書いた本人以外でも判断できるようになります。
社内で共有するときは、完成したプロンプトだけでなく、失敗した指示文とそのときの出力もあわせて残しておくと役に立ちます。うまくいかなかった理由は、成功例からは読み取れないためです。
入力してよい情報の線引きを決める
前提情報を渡すほど精度は上がりますが、渡してよい情報かどうかは別の判断になります。顧客の個人情報や未公開の経営情報は、社内の取り扱いルールを確認してから扱ってください。利用するサービスによって、入力内容が学習に使われるかどうかの扱いは異なります。
契約形態や設定によって、入力データの扱いは変わります。法人向けプランでは学習に使わない設定が用意されている場合もあるため、利用中のサービスの規約と管理画面の設定を、導入時に必ず確認しておきましょう。
国内では、AIを事業で利用する際の考え方が政府のガイドラインとして整理されています。社内ルールを作る際の下敷きとして参照できます。

※ 出典:経済産業省「AI事業者ガイドライン」
毎回同じ依頼をAIに書き直している状態を、仕組みに変えませんか
プロンプトが個人の手元にとどまっているうちは、AIを使うたびに同じ時間がかかります。Writers-hubの業務効率化・自動化の支援では、繰り返し発生している作業を洗い出し、誰が実行しても同じ品質で回る形まで落とし込みます。
プロンプトの書き方に関するよくある質問
日本語で問題ありません。日本語向けの学習が進んだ結果、日常的な業務依頼で言語による差を感じる場面はほとんどなくなりました。ただし、日本語特有の言い回しを含まない技術的な指示では、英語のほうが簡潔に書けることがあります。判断に迷う場合は、同じ内容を両方の言語で試して出力を見比べるのが確実です。
長さそのものに正解はなく、6要素が埋まっているかどうかで判断してください。単発の質問であれば2〜3行で足りますし、社内文書の作成のように条件が多い依頼では、10行を超えることも珍しくありません。長く書いても評価基準が抜けていれば出力は安定しないため、字数を目標にしないことが大切です。
出発点としては有効ですが、そのままでは自社の事情が反映されません。テンプレートに含まれる役割や条件は、作った人の業務を前提に書かれています。読み手、社内の前提情報、合格の基準の3つは、必ず自社の言葉に置き換えてから使ってください。
生成AIは確率的に文章を選ぶ仕組みのため、同じ入力でも出力は毎回まったく同じにはなりません。ぶれ幅を小さくしたい場合は、出力形式と分量を数値で指定し、評価基準を明示するのが有効です。それでも許容できないほど差が出るなら、依頼を複数の工程に分けて、段階ごとに出力を確認する方法へ切り替えてください。
まとめ
プロンプトの書き方でつまずくとき、原因は文章力の不足ではなく、依頼に必要な情報が抜けていることがほとんどです。役割、目的、前提情報、制約条件、出力形式、評価基準という6つの要素を枠として持ち、出力の使い道から合格の条件までを順に埋めていけば、返ってくる文章は着実に安定していきます。
そのうえで、うまくいかないときは症状から原因をたどり、変更点を一つずつ確かめる。よく使う依頼ほど、あとから書き直せる形で残しておきます。ここまで踏み込んで初めて、AIは個人の便利道具から、チームで使える業務の一部に変わっていくはずです。
合同会社Writers-hubでは、記事制作の現場でAIと人の分担を設計してきた経験をもとに、社内でのAI活用の立ち上げから、繰り返し業務の仕組み化までを支援しています。何から手をつけるべきか整理したい段階でも構いませんので、現状をお聞かせください。
自社のどの業務から生成AIを使い始めるか、判断がついていない方へ
プロンプトの書き方が分かっても、どの業務に当てはめるかが決まらなければ成果にはつながりません。まずは今ある業務のうち、どこがAIとの分担に向いているかを整理するところから、一緒に考えます。








