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メディア運営とは?仕事内容と立ち上げ手順、続く運営体制のつくり方

メディア運営のご相談で多いのは、「記事が書けない」ではなく「公開が止まった」というものです。原稿の確認が一人に集中し、差し戻しが溜まって翌月分に着手できなくなる詰まり方をよく見ます。本記事は仕事内容の分解から立ち上げ手順、内製と外注の分け方まで、実務の順番どおりに整理しました。

Webメディアを運営するチームの机の上を俯瞰したイラスト。記事の企画メモ、赤字の入った原稿、公開スケジュールのカレンダー、アクセス数の折れ線グラフが並び、数人で分担して進めている様子。

メディアを立ち上げること自体は、いまはさほど難しくありません。CMSを用意してドメインを取れば、最初の記事は数日で出せます。難しいのはその先で、3か月後も同じペースで記事が出ているかどうか。ここで多くのメディアが分かれます。

「メディア運営」という言葉が指す範囲は、実のところかなり広いものです。記事を書く仕事だと思って引き受けたら、企画も進行管理も数値の報告も自分の担当だった。転職や異動でメディア担当になった方から、そうした話を聞く機会は少なくありません。求人票に並ぶ「メディア運営」も、企業によって中身が相当に違います。

本記事では、SEO記事の制作とメディアの運用支援を手がけてきた立場から、メディア運営に含まれる仕事を役割ごとに分解し、立ち上げの手順、更新が止まる原因、社内と外部の分担の決め方までを順に整理します。これから立ち上げる方にも、すでに運営していて手詰まりを感じている方にも読んでいただける構成にしました。

この記事でわかること
  • メディア運営に含まれる4つの領域と、その中で成果を左右する工程
  • 編集長・編集者・ライター・分析担当がそれぞれ担う仕事内容
  • 立ち上げから最初の記事を公開するまでの手順
  • 更新が止まる典型的な原因と、止まる前に打てる手
  • 社内で回す場合と外部に任せる場合の分担の決め方

メディア運営とは、記事を出し続けて成果につなげるまでの仕事

メディア運営とは、自社または自社が管理するWebサイト上で継続的に情報を発信し、集客・販売・採用・ブランド認知といった目的に結びつける一連の業務を指します。記事を書くところだけを指す言葉ではありません。何を書くかを決め、作り、公開し、数字を見て次の手を決めるところまでが含まれます。

ここを取り違えると、体制の見積もりが最初から狂います。メディア運営は制作の仕事ではなく、出し続ける仕組みをつくる仕事だと捉えたほうが、必要な人員も予算も現実に近づきます。

オウンドメディアの運営とWebメディアの運営は何が違うのか

どちらもWeb上のメディアを運営する点は同じですが、収益の出どころが違います。オウンドメディアは自社の商品やサービスへの送客が目的なので、読者数そのものより問い合わせや資料請求に結びつくかどうかで評価されるでしょう。一方、広告収入やアフィリエイトで成り立つWebメディアは、閲覧数と滞在の総量が直接の収益になります。

この違いは日々の判断に効いてきます。オウンドメディアなら、月間の閲覧数が少なくても検討段階の読者が集まる記事に価値がある。収益型のメディアなら、単価の高い広告が付く領域で量を積むほうが合理的になる場面もあります。同じ「メディア運営」でも、優先順位のつけ方は反対方向を向くことがあるわけです。

なお、オウンドメディアそのものの定義や始め方については、オウンドメディアとはで扱っていますので、基礎から確認したい場合はあわせてご覧ください。

運営に含まれる仕事を4つの領域に分ける

メディア運営の業務は、大きく次の4領域に分けられます。企画、制作、公開と技術、そして分析と改善です。この4つは順番に回るのではなく、常に並行して動いています。今月公開する記事の制作を進めながら、来月分の企画を立て、先月公開した記事の数値を見る、という重なり方をしているのが実態でしょう。

メディア運営の4領域と担当範囲を示した図
💡

4領域のうち、成果の差が最も大きく出るのは企画です。制作の質が2割上下しても順位は大きく動きませんが、狙うキーワードを間違えると、どれだけ丁寧に書いても検索から人は来ません。時間配分に迷ったら企画に厚く配分してください。

メディア運営の仕事内容を4つの役割に分けて見る

求人票の「メディア運営」が何を意味するのかは、どの役割を任されるかで決まります。実務では次の4つに整理でき、規模の小さいメディアでは1人が複数を兼ねることになるでしょう。

役割

主な仕事内容

兼任のしやすさ

外部に任せやすいか

編集長・責任者

方針決定、予算、公開可否の判断、社内調整

低い

任せにくい

編集者・ディレクター

企画、構成作成、原稿の確認、進行管理

中程度

一部可能

ライター

調査、執筆、修正対応

高い

任せやすい

分析・技術担当

計測設定、順位と流入の確認、サイト改修

中程度

任せやすい

編集長・メディア責任者の仕事

誰に何を届けるメディアなのかを決め、その基準で公開の可否を判断する役割です。予算の確保と社内への説明もここに含まれます。売上に直結しない施策の予算を守り続ける仕事なので、社内での立ち回りが業務時間の相当部分を占めることもあります。

判断の基準を言語化して共有できているかが、この役割の質を分けます。基準が本人の頭の中にしかないと、確認がすべて本人に集中し、後述する滞留の原因になるでしょう。

編集者・ディレクターの仕事

企画を立て、構成を作り、上がってきた原稿を確認して公開まで運ぶ役割です。メディア運営の中で最も業務量が読みにくく、実質的な要になります。

ここで押さえておきたいのは、書く人と、良し悪しを判断する人は分けるという原則です。自分で書いた原稿を自分で評価すると、書いた時点の前提が疑えません。事実確認の抜けや説明の飛躍は、書いた本人には見えにくいものです。1人で運営している場合でも、執筆した翌日に読み返す、印刷して読むなど、条件を変えて確認する工程を挟んでください。

経営者経営者

編集者を採用する余裕がないので、私がライターを兼ねて記事を書いています。この体制でも進められるでしょうか。

Writers-hub編集部Writers-hub
編集部

進められますが、確認の工程だけは切り離すことをおすすめします。書き上げた直後の自分は、その原稿の一番甘い読者になっているためです。翌朝に読み返す、社内の別部署の方に事実関係だけ見てもらうなど、視点を変える仕組みを一つ入れるだけで、公開後の修正はかなり減ります。人を増やさなくても実行できる部分でしょう。

ライターの仕事

調査して書き、指摘を受けて直すところまでが担当範囲です。社員が書く場合と外部のライターに依頼する場合があり、外部に依頼する際は構成と参考情報をどこまで渡すかで仕上がりが大きく変わります。

分析・技術担当の仕事

計測ツールの設定、検索順位と流入の確認、サイトの表示速度や内部リンクの改修などを担います。専任を置けるメディアは多くありません。多くの場合、編集長か編集者が兼務するか、外部のパートナーに任せる形になります。

メディアを立ち上げてから最初の記事を出すまでの手順

新しくメディアを立ち上げる場合、最初の記事を公開するまでにやることは決まっています。順番を入れ替えると後戻りが発生しやすいので、次の流れで進めてください。

1
STEP
目的と読者を1文で決める

「誰のどの困りごとを解決し、その結果として自社の何につなげるか」を1文で書きます。ここが曖昧なまま進むと、後のキーワード選定で判断ができなくなります。

2
STEP
キーワードと記事のテーマを洗い出す

読者が検索しそうな言葉を洗い出し、検索数と競合の強さを見ながら書く順番を決めます。最初は競合が弱く、自社の商材に近いテーマから着手するほうが成果を確認しやすいでしょう。

3
STEP
CMSとドメインを決める

記事を積み上げる前提なら、記事の一覧やカテゴリを扱いやすいCMSを選びます。既存のコーポレートサイトの下に置くか、独立したドメインにするかもこの段階で決めておきます。

4
STEP
制作の流れと担当を決める

企画から公開までを誰がどの順で担当し、どこで確認が入るのかを1枚にまとめます。差し戻しの回数と期限も先に決めておくと、後の滞留を防げます。

5
STEP
記事のルールを最低限そろえる

表記の統一、参考情報の扱い方、画像の使い方など、複数人で書くときに揺れる部分だけをルール化します。最初から分厚い規定を作る必要はありません。

6
STEP
計測を設定してから公開する

アクセス解析と検索での表示状況を確認できる状態にしてから1本目を出します。公開後に設定すると、初期のデータが欠けて後で比較できなくなります。

立ち上げの詳しい手順や費用感については、オウンドメディアの立ち上げ方でさらに掘り下げていますので、実際に着手する段階で参照してください。

メディア立ち上げの6手順を並べたフロー図

公開が止まるのは3か月目から半年のあいだ

メディア運営の相談をいただくタイミングには偏りがあります。立ち上げ直後ではなく、3か月から半年ほど経った頃が最も多い。理由ははっきりしていて、この時期に初期の在庫が尽きるためです。

立ち上げ時には書きたいテーマがいくつも溜まっています。それを出し切ったあたりで企画が空になり、同時に「まだ順位が付かない」という現実に直面する。この2つが重なると更新が止まります。

  • 書きたいテーマを出し切り、次に何を書くか決まっていない
  • 原稿の確認が特定の1人に集中し、公開待ちの記事が溜まっている
  • 順位が動かない期間が続き、続ける判断ができなくなっている
  • 担当者の異動や退職で、進め方を知る人がいなくなった

このうち、実務でいちばん多いのは2つ目です。止まる原因の多くは書き手ではなく確認工程にあるというのが、支援に入って最初に見つかることの上位に来ます。原稿はできているのに、責任者の確認待ちで2週間、修正のやりとりでさらに2週間かかり、月2本の予定が月1本を切っていく。この形はかなり広く見られます。

確認待ちの滞留は、担当者の勤勉さでは解決しません。確認の観点を3つから5つに絞って明文化し、期限を切る。この2点を決めるだけで滞留はかなり減ります。「全体を見て違和感がないか確認する」という指示は、確認する側の負荷が最も重く、最も遅れます。

順位が動かない期間についても、あらかじめ想定しておくほうが判断を誤りません。検索で評価が定まるまでには数か月単位の時間がかかるのが一般的で、公開から1か月で結論を出せるものではないでしょう。だからこそ、初期に見る指標を順位以外に置く必要があります。この点は後の章で扱います。

記事はできているのに、確認待ちで公開が遅れていませんか

更新が止まる原因は書き手の不足ではなく、次に何を書くかが決まらないことと、確認待ちで原稿が滞ることに偏っています。Writers-hubでは、キーワードの調査から構成作成、執筆、公開前の確認までをお引き受けし、メディアの方針決定と公開可否の判断は社内に残す形で進めます。確認の観点をどこまで絞れるかも含め、今の詰まりの整理からご相談いただけます。

自社で回すか、外部に任せるか

メディア運営の体制は、大きく3つの型に分かれます。すべて自社で行う、企画や判断は自社に残して制作を外部に出す、企画から制作まで外部に委託する、という分け方です。どれが正解ということはなく、社内に割ける時間と、事業の内容をどこまで社外の人が書けるかで決まります。

すべて自社で運営企画は自社・制作を外部に企画から外部に委託
立ち上がりの速さ
自社ならではの内容
月あたりの公開本数
社内に残る知見
担当者の異動への強さ×
初期の費用負担×

3つの中では、企画と最終判断を自社に残し、調査と執筆を外部に出す形が最も破綻しにくいと考えています。自社の事業に関する判断は社外の人には代われませんが、キーワードの調査や本文の執筆は経験のある書き手のほうが速く、質も安定するためです。社内の担当者の時間を、外部に代われない部分に集中させられます。

すべて自社で行う形は、担当者が異動した瞬間に止まるという弱さを抱えます。人に紐づいた運営になりやすいためで、続けるつもりなら、進め方を文書に残す作業を運営の一部として組み込んでください。

費用は1本あたりの単価ではなく、月あたりの総額で見る

外注を検討するとき、記事1本いくらという単価で比較しがちですが、この見方は判断を誤らせます。外注費は1本単価ではなく月あたりの公開本数で見るほうが実態に近い。単価が安くても、構成の作成と修正の指示に社内で毎回3時間かかっているなら、その時間も費用です。

見積もりを比べる際は、キーワードの選定と構成作成が含まれるか、修正は何回まで対応するか、画像や入稿まで含むかを確認してください。ここが揃っていない見積もりを金額だけで並べても、比較になりません。依頼できる範囲と費用相場についてはオウンドメディアの外注はどこまで頼めるかで詳しく整理しています。

外注する範囲をどこで区切るか、決めきれていませんか

「全部お願いしたい」と「構成だけ社内で作りたい」では、必要な体制も費用も変わります。Writers-hubでは、キーワード調査から構成作成、執筆、公開前の確認まで工程ごとにお引き受けしており、社内に残す範囲を決めるところからご一緒できます。現在の運営状況を伺ったうえで、区切り方をご提案します。

成果をどう測り、どのタイミングで見直すか

メディア運営の数値は、階層に分けて見ると判断しやすくなります。公開本数、検索での表示回数と順位、サイトへの流入、そして問い合わせや資料請求。この順に、成果として現れるまでの時間が長くなります。

立ち上げから最初の数か月は、下流の数字を見ても動きません。最初の3か月で見るのは順位ではなく公開本数と決めておくほうが、続ける判断がぶれずに済むでしょう。予定した本数を出せているかどうかは自分たちの行動で決まる指標なので、改善の打ち手にも直結します。

  • 予定した公開本数を出せているか
  • 検索での表示回数が前月より増えているか
  • 想定したキーワードで表示されているか
  • 流入の多い記事から、次に読まれている記事はあるか
  • 問い合わせや資料請求の前に、どの記事が読まれているか

見直しのタイミングは、公開から3か月を一つの目安にしてください。検索エンジンの評価が落ち着くまでに時間がかかるため、それより早い段階での書き換えは、効果があったのかどうかの判断がつきません。3か月を過ぎても想定したキーワードで表示すらされていない記事は、書き足すのではなく、狙うキーワードそのものを見直す対象になります。

コンテンツの評価軸については、検索エンジン側が公開している基準を一度読んでおくと、社内での議論の土台になります。

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🌐 developers.google.com
外部リンク

指標の設計をもう少し詳しく詰めたい場合は、オウンドメディアのKPIとはで目標値の決め方まで扱っています。

メディア運営の指標を4層に分けた図

メディア運営についてよくある質問

現場で受けることの多い質問をまとめました。

未経験からメディア運営の仕事に就くことはできますか。

編集やライティングの実務経験がなくても、進行管理や数値の確認から入る形での採用はあります。求人票に「メディア運営」とある場合、実際の担当範囲は企業ごとに大きく異なるため、応募前に企画から公開までのどこを担うのかを確認しておくと、入社後のずれを避けられます。

メディア運営には何人必要ですか。

月2本から4本の公開であれば、判断する人が1人と、書く人が社内外に1人か2人いれば回ります。ただし、判断する人が執筆も兼ねる形は確認が甘くなりやすいため、書く人と確認する人は分けることをおすすめします。

個人でもメディア運営はできますか。

可能です。ただし企画、執筆、確認、分析をすべて1人で担うことになるため、公開のペースは月2本程度に抑え、確認の工程だけは日を分けるなど条件を変えて行うほうが継続しやすいでしょう。

成果が出るまでにどのくらいかかりますか。

検索からの流入が目に見えて増えるまでには、記事の本数と競合の強さにもよりますが、半年から1年ほどを見込むのが現実的です。それより早く動く指標として、検索での表示回数を月ごとに追ってください。

記事は何本くらい必要ですか。

一律の本数はありません。狙う領域で上位に表示されているサイトが何本の記事でその領域を扱っているかを数え、まずはその領域を一通り埋められる本数を目標に置くと、根拠のある計画になります。

まとめ

メディア運営とは、記事を書く仕事ではなく、企画から公開、そして数値の確認までを回し続ける仕事です。含まれる業務は編集長、編集者、ライター、分析担当の4つの役割に分解でき、規模が小さいうちは兼任することになりますが、書く役割と確認する役割だけは分けておきたいところ。

更新が止まる場面は3か月目から半年のあいだに集中し、その原因の多くは書き手の不足ではなく、企画の枯渇と確認工程の滞留にあります。確認の観点を絞って期限を切ること、初期は順位ではなく公開本数を指標に置くこと。この2点を先に決めておくだけで、続けられる確率は変わってくるでしょう。

体制の型としては、企画と最終判断を自社に残し、調査と執筆を外部に出す形が最も破綻しにくいと考えています。合同会社Writers-hubでは、キーワードの調査から記事の制作、公開前の確認までを編集部の機能としてお引き受けしています。何から手を付けるべきかの整理からご相談ください。

何から着手すべきかを、現状を見たうえで決めませんか

これから立ち上げるのか、止まったものを立て直すのかで、最初の一手は変わります。現在のサイトの状況と社内で割ける時間を伺ったうえで、企画設計から着手するのか、まず公開本数を戻すのかをお伝えします。相談だけのご利用でも構いません。

この記事を書いた人

米山拓真

米山拓真

合同会社Writers-hub 代表社員

滋賀県立大学工学研究科の修士課程を修了後、大手制作会社の編集部を経て2019年にWebライターとして独立。2020年に記事制作を手順化した「ハブ式SEOライティングメソッド」を開発し、これまでに200人以上のライターを育成しました。2022年3月に合同会社Writers-hubを設立し、会社として累計8,000記事以上のSEO記事制作に携わっています。2024年にAIライティングシステム「一気通貫Pro」、2025年から書き手の文体を再現するAI編集者「Edico」を開発。このブログでは、クライアント案件と自社サイトで実際に試したことを書いています。

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