「記事を増やし続ければ、ブログのアクセスはいずれ伸びるはず」。ブログの始め方の解説では「まず100記事」のように本数の目安がよく語られるため、伸びない原因を本数の不足に求めがちです。ところが、記事を増やしても伸びないブログは、KWの選び方、検索意図、記事の内容のどこかで止まっています。止まっている場所を直さずに本数を足しても、新しい記事が同じところで止まるだけです。
本記事では、Search Consoleの数字で止まっている場所を見分ける方法から、自分で直すか相談するかの分かれ目まで、ブログの運用代行を手がける会社の視点で順を追ってお伝えします。
- 記事を足しても、KWの選び方と検索意図のずれは新しい記事に引き継がれる
- 止まっている場所は、Search Consoleのインプレッション数と平均掲載順位、表示されたクエリで見分けられる
- KW、検索意図、記事の内容の順に見れば、直しても数字が動かない作業を避けられる
- 多くの記事でKWの選び方がずれていたら、1本ずつの書き直しより先にKWの一覧を作り直す
記事数を増やしてもアクセスが伸びない理由
記事数を増やしてもアクセスが伸びないのは、新しい記事も、それまでと同じKWの選び方と書き方で作られるからです。検索されないKWを選ぶ癖や、検索した人の知りたいこととずれた書き方が残っていれば、本数を足すほど同じところで止まる記事が増えます。
記事を増やすほど起きやすくなるずれもあります。書きやすいKWから先に記事にしていくと、残るのは検索の少ないKWか、書いた記事と言い回しだけが違うKWになりがちです。
Googleも、サイトを「新鮮」に見せれば検索順位が上がると考えて大量の記事を追加しても、順位は上がらないとしています。どれかが上位に出ることを期待して、さまざまなトピックで多くの記事を作ることは、有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成の中で、作り方を見直す必要がある兆候に挙げられています。
毎月10本ずつ記事を足しているのに、アクセスが横ばいです。もっと本数を増やしたほうがいいでしょうか。
編集部
本数を増やして伸びるブログもあります。ただ、今ある記事が検索結果にほとんど出ていないなら、足した記事も同じように出ないおそれがあります。先にSearch Consoleで、記事ごとのインプレッション数を見てください。
記事数を増やすこと自体は、無駄ではありません。KWの選び方と検索意図が合っていれば、足した記事の分だけ、検索結果に出る入り口が増えます。
原因を切り分ける順番と見る数字
原因を切り分ける順番は、KWの選び方、検索意図、記事の内容の順です。前の段階でずれていると、後ろの段階をいくら直しても数字が動かないためです。検索されないKWの記事は内容を磨いても読まれる回数が増えず、検索意図とずれた記事は文を足しても上位に上がりません。
確かめる手間も、KW、検索意図、記事の内容の順に大きくなります。KWは数字を見るだけで分かり、検索意図は検索結果を1回見れば分かりますが、記事の内容は上位のページと読み比べて初めて分かります。
どの段階で止まっているかは、Search Consoleの検索パフォーマンス レポートで記事ごとの数字を見て、次の表の順に当てはめると見当が付きます。インプレッション数は記事が検索結果に表示された回数で、クリックされなくても数えられるため、記事が検索結果に出ているかを確かめられます。
止まっている段階 | 見分け方 | 疑う原因 |
|---|---|---|
KWの選び方 | インプレッション数がほとんど出ない | 検索されないKW、大きなサイトが上位を占めるKW、自社の記事どうしの重なり |
検索意図 | インプレッション数は出るが上位10件に入らず、上位のページと記事の型が違う | 検索した人が求める答えの形とのずれ |
記事の内容 | 狙ったKWで表示され、型も上位と同じなのに順位が上がらない | 上位のページより答えが少ない、独自の情報が無い |

KWの選び方で起きる3つの原因
KWの選び方で止まっている記事は、Search Consoleでインプレッション数がほとんど出ません。原因は次の3つに分かれます。インプレッション数が0のままの記事は、KWを疑う前に、URL検査ツールでGoogleのインデックスに登録されているかを確かめます。登録されていない記事は、検索結果に出ないためです。
検索されないKW
検索されないKWを狙った記事は、検索結果の1位に出ても、読まれる回数がほとんど増えません。社内で使う商品名や業界の略語でタイトルを付けると、読者が検索に使う言葉とずれやすくなります。
検索されている回数は、Google 広告のキーワード プランナーで、KWごとのおおよその検索ボリュームとして確かめられます。検索ボリュームがほとんど無いKWの記事は、読者が検索に使う言い方に合わせてタイトルと見出しを直すか、近いテーマの記事にまとめます。
大きなサイトが上位を占めるKW
上位10件を公的機関や大手のメディアが占めるKWでは、記事の少ないブログは上位10件に入りにくくなります。順位が低い記事は検索した人の目に触れる機会が少ないため、インプレッション数も伸びません。
直すときは、狙うKWを2語や3語の組み合わせに絞り、上位に大手のメディアが少ないKWから書きます。絞ったKWの記事が検索結果に出るようになってから広いKWを書くほうが、書いた記事が読まれるまでの時間を短くできると見ています。
自社の記事どうしで重なるKW
記事を増やすと、同じKWや言い回しだけが違うKWを狙った記事が、自社の中に2本以上できやすくなります。重なりは、検索パフォーマンス レポートのクエリのフィルタに狙ったKWを入れ、[ページ] タブで表示されたページを見ると確かめられます。
同じクエリで自社の記事が2本以上並び、どれも上位に定まらないなら、記事どうしで重なっています。重なった記事は1本にまとめ、残さない記事のURLは、残す記事へ301リダイレクトで転送します。

検索意図のずれの見分け方
検索意図のずれは、インプレッション数は出ているのに、平均掲載順位が上位10件に入らないまま動かない記事で疑います。検索意図(検索した人が知りたいこと)は、KWで検索したときの上位10件に並ぶページの型に表れます。
狙ったKWで検索し、上位10件が手順の記事か、一覧の記事か、用語の解説か、サービスのページかを書き出します。
上位10件で多い型と、自分の記事の型を比べます。上位の多くが手順の記事なのに、自分の記事が用語の説明から始まっているなら、型がずれています。
検索パフォーマンス レポートのページのフィルタに記事のURLを入れ、[クエリ] タブで、記事が表示された検索語を見ます。狙ったKWと違う言葉ばかりなら、記事は別の問いへの答えとして表示されています。
自分の画面に出る検索結果は、検索した時間や場所、端末、それまでの検索の履歴で変わるため、ほかの人の画面と同じとは限りません。

検索意図とずれた記事は、上位10件で多い型に合わせて構成から書き直します。
記事の内容を比べる4つのポイント
KWと検索意図が合っているのに順位が上がらない記事は、検索結果に並ぶほかのページと内容を比べます。Googleがコンテンツを自分で評価するために公開している質問のうち、記事の内容を比べるときは次の4つを使います。
- 独自の情報や分析があるか
- 検索結果のほかのページと比べて、実質的な価値があるか
- 読み終えた人が、より良い情報を探して検索し直さずに済むか
- タイトルと見出しが、内容を要約して説明しているか
企業のブログで独自の情報になるのは、自社の現場で起きたことや、問い合わせで多い質問、自社で試した手順と結果です。上位のページの見出しを並べ直しただけの記事では、4つの質問のどれにも「はい」と答えにくくなります。
比べるときは、上位のページにあって自分の記事に無い答えを書き出し、自社の現場の情報で書ける答えから足します。上位のページより文字数を増やせば追いつける、というわけでもありません。Googleは、特定の文字数に合わせて記事を書くことを見直す兆候に挙げ、Googleが優先する文字数は存在しないとしています。

掲載順位は上位10件にあるのにクリック率が低い記事は、検索結果に出るタイトルと説明文を、上に並ぶページのものと見比べます。
自分で直すか相談するかの分かれ目
自分で直すか相談するかは、原因が何本の記事に広がっているかで分かれます。見えた原因ごとの直し方と進め方の目安は、次の3つです。
見えた原因 | 直し方 | 進め方の目安 |
|---|---|---|
一部の記事の内容 | 上位のページと比べて書き直す | 担当者が自分で直す |
一部の記事の検索意図 | 上位10件で多い型に合わせて構成から書き直す | 担当者が自分で直す |
多くの記事のKWの選び方 | KWの一覧を作り直し、記事をまとめる、直す、新しく書くに振り分ける | 相談も考える |
記事ごとのインプレッション数を見て、ほとんど出ていない記事が公開した記事の多くを占めるなら、KWの選び方がブログ全体でずれており、1本ずつの書き直しでは足りません。どのKWを残し、どの記事をまとめ、次に何を書くかを、ブログ全体のKWの一覧から決め直す必要があるからです。
とりわけ見落とされがちなのが、直した後に数字を見る手間です。直した記事の数字を毎月見て、次に直す記事を決める時間が社内で取れないなら、運用ごと任せる方法もあります。
ブログのアクセスでよくある質問
ブログのアクセスが伸びないときによく聞かれる、3つの質問に答えます。
100記事書けば伸びる?
記事が100本に届いても、狙ったKWが検索されていなかったり、検索意図とずれていたりすれば、アクセスは伸びません。本数の目安より先に、今ある記事がどの段階で止まっているかを確かめます。記事数の下限と上限の決め方は、SEOに必要な記事数の決め方にまとめています。
書き直しと新しい記事はどちらが先?
インプレッション数が出ている記事があるなら、書き直しを先にします。すでに検索結果に表示されている記事は、検索意図や内容を直すと順位が動くことがあり、まだ表示されていない新しい記事より、直した効果が数字に表れやすいからです。インプレッション数がほとんど出ていない記事ばかりなら、KWを選び直して新しい記事を書くほうが先です。
直したらどのくらいで数字が動く?
GoogleはSEO スターター ガイドで、変更の反映には数時間かかることも数か月かかることもあるとし、数週間待ってから効果を確かめるよう勧めています。直してすぐに順位が動かなくても、数週間は同じ記事に手を加えずに待ちます。変えても必ず数字が動くとは限らないため、動かなければ切り分けの順番に戻り、次の原因を確かめます。
まとめ|伸びないブログはKW・検索意図・内容の順に切り分ける
記事を増やしてもアクセスが伸びないブログは、KWの選び方、検索意図、記事の内容の順に原因を切り分けます。インプレッション数がほとんど出ない記事はKWを、インプレッション数は出るのに上位10件に入らない記事は検索意図を、KWと検索意図が合っているのに上がらない記事は内容を疑います。止まっている場所を直してから足せば、新しい記事も同じ所で止まりません。
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