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事例記事の書き方|導入事例の構成の型と取材で聞くべきこと

事例記事は取材先をほめる記事ではなく、読者が自社の状況に置き換えて検討できる材料をそろえる記事です。成果を分ける工程は執筆よりも前にあり、掲載先の選び方と質問の設計をどこまで詰めたかで原稿の中身が決まります。成果の数字が出せない案件でも、作業の回数や確認にかかっていた日数を具体的に聞き取れれば、比較検討の材料としては足ります。

事例記事の原稿を中心に、取材メモと質問票、公開後に転用された営業資料が一本の線でつながっている構図の図

「許諾も録音も揃ったのだから、あとは書き方さえ分かれば事例記事の形になるはず」。事例記事を初めて担当する方は、まずこう考えます。社内では取材の段取りまでが担当者の仕事で、原稿の出来は書き手の腕次第という分け方をしている会社が多く、うまくまとまらない原因を文章力に求めてしまうためです。

しかし、事例記事の企画設計から取材、先方確認までを引き受けてきた弊社の立場から言えるのは、書く前に決めるべきは、その記事が読まれる場面だということです。事例記事は検索から偶然たどり着くものではなく、比較検討に入った見込み客が自分で探しにくるか、営業担当者が商談後に送るかのどちらかで読まれます。上長を説得する材料を探している人が相手だと分かれば、課題と選定理由にどれだけ紙幅を割くかも決まってきます。

本記事では、読まれる事例記事に共通する6つのブロックから、取材で聞くべきこと、成果の数字が出せない案件の見せ方、公開後に営業資料へ広げる進め方まで、記事制作会社の視点で順を追ってお伝えします。

この記事でわかること
  • 事例記事と導入事例・活用事例・お客様の声の使い分け
  • 読まれる事例記事に共通する6ブロックの構成
  • 取材で聞くべきことと、抽象的な答えを具体に戻す聞き方
  • 成果の数字が出せない案件を、検討材料に変える書き方
  • 公開後に営業資料やメールへ転用する進め方

本題に入る前に、はじめて事例記事を担当する方が最初につまずく点に触れておきます。

経営者経営者

取材の録音は取れました。あとは話してもらった順に文章へ起こせば、事例記事として形になるでしょうか。

Writers-hub編集部Writers-hub
編集部

発言の順に並べると読みやすい記事にはなりますが、検討中の読者には届きにくくなります。読者が知りたいのは会話の順番ではなく、その会社が何に困り、何と比べて、どう決めたのかという意思決定の順番だからです。取材の順序と原稿の順序は、切り離して考えてください。

事例記事とは、読者が自社に置き換えて読むコンテンツ

事例記事とは、自社の商品やサービスを導入した顧客の課題、選んだ理由、使い方、そして結果を第三者の視点でまとめたコンテンツを指します。導入事例、顧客事例、活用事例、お客様の声と呼び名は多く、社内で言葉が揃わないまま制作が始まってしまうケースも珍しくありません。

呼び名の違いに厳密な正解はありませんが、何を証明するコンテンツなのかで区別すると迷いが減ります。導入前後の変化を証明したいなら導入事例、使いこなし方の幅を見せたいなら活用事例、感想と満足度を短く示すならお客様の声。証明したい対象が定まれば、取材で深掘りすべき場所も自然に決まってきます。

形式は4つ。かける工数と使える場面が違う

事例記事の形式は、大きく4つに分けられます。優劣ではなく、かけられる工数と使いたい場面で選ぶものだと考えてください。

コメント形式記事形式(型に沿って執筆)インタビュー記事形式資料・スライド形式
制作の手間の軽さ
説得力の強さ
検討中の読者への効き方
営業現場での使いやすさ
社内だけで完結できるか

短いコメントを製品ページに並べる形は、数を揃えやすい代わりに、読者が自社の状況へ引き寄せる材料が乏しくなります。反対に、インタビューを丁寧に行った記事形式は検討の最終段階でいちばん効く一方、取材の設計と書き手の力量に結果が左右されるため、社内で完結させにくい形式でもある。資料やスライドの形にまとめたものは、Webに置くより営業の手元で使われる場面が多くなります。

BtoBマーケティングの担当者を対象にした調査では、8割が導入事例の施策に取り組んでおり、1本あたりの制作コストは30万円から100万円の企業が過半数を占めたと報告されています。取り組む企業が多いからこそ、質の差がそのまま比較検討での差になっている領域だと言えるでしょう。

※ 出典 ferret One「効果的な導入事例の書き方とは?弊社の構成テンプレートで解説」

効果的な導入事例の書き方とは?弊社の構成テンプレートで解説
導入事例とは、既に商品・サービスを導入している顧客の「導入の決め手」や「活用している様子」を紹介するコンテンツです。本記事では、導入事例制作の進め方をわかりやすく解説。書き方やインタビューの進め方、作成した導入事例の具体的な活用方法まで網羅します。
🌐 ferret-one.com
外部リンク

関連記事:SEO記事の書き方完全ガイド|上位表示を実現する18のテクニックと対策

事例記事が読まれる場面から、書く内容は決まる

事例記事は、検索から偶然たどり着いて読まれるコンテンツではありません。多くは、比較検討に入った見込み客が自分で探しにくるか、営業担当者が商談後に送るかのどちらかです。読まれる場面が限られている以上、そこで求められる情報から逆算したほうが早く仕上がります。

読者は自分の稟議を通すために読んでいる

BtoBの購買では、担当者が気に入っただけで決まることはまずありません。上長や別部門を説得する段階が、必ずどこかで挟まる。そのとき担当者が探しているのは、自社と規模や業種が近い会社の判断の根拠です。「よかったです」という感想ではなく、なぜ他ではなくこれを選んだのか、導入時に社内で何が起きたのか、といった具体が求められます。

💡

事例記事の読者は、取材先の会社そのものに興味があるわけではありません。自分の会社に置き換えられるかだけを見ています。企業規模、業種、担当部署、体制といった前提条件を冒頭に置くと、読者は自分に関係がある記事かどうかを数秒で判断できます。

営業が渡す場面まで想定して構成する

公開した事例記事は、商談後のフォローメールに添えられ、提案資料へ差し込まれ、展示会のブースで見せられます。つまり、頭から通しで読まれないことも前提になる。見出しだけを追っても筋が分かる構成にしておけば、途中から目を通されても内容は伝わります。逆に、見出しが「導入の背景」「今後について」といった無地の言葉ばかりだと、拾い読みでは何も残りません。

関連記事:SEO記事の書き方を6ステップで解説|順位を分けるのは構成の設計

読まれる事例記事に共通する6つのブロック

型を持たずに書き始めると、取材で盛り上がった話だけが厚くなり、読者が判断に使う情報が抜け落ちます。順序と内容をあらかじめ決めておけば、書き手が変わっても品質は揃う。実務で機能してきた基本形が、次の6ブロックです。

事例記事の基本構成
  • 企業プロフィールと取材相手(規模・業種・部署・役割)
  • 導入前の課題(何が、どれくらいの頻度で起きていたか)
  • 検討の経緯と選定理由(何と比べ、何が決め手になったか)
  • 導入から定着までの動き(誰が、どんな手順で進めたか)
  • 成果(定量と定性を分けて書く)
  • 今後の展望と、担当者自身の言葉

6つを均等に書く必要はありません。読者がもっとも時間をかけて読むのは課題と選定理由の二つで、ここが薄い記事は、どれだけ成果の数字が大きくても検討材料になりにくい。配分の目安として、この二つで本文の半分を使うくらいでちょうどよいと感じています。

課題は「困っていた」ではなく、起きていた事実で書く

導入前の課題を「業務が非効率でした」の一文で片づけた原稿は、非常によく見かけます。ところが読者は、その一文から自社との距離を測れません。必要なのは評価ではなく事実です。月に何件の問い合わせを何人で捌いていたのか、集計に毎月何日かかっていたのか、担当者が席を外すと何が止まっていたのか。数字と場面が入った瞬間に、読者は「うちも同じだ」と気づきます。

取材の場では、課題を尋ねると多くの相手が結論から答えます。そこで止めず、「具体的には、どんな場面でそう感じましたか」と一段戻す。この一往復があるかどうかで、原稿の密度はまるで変わってきます。

選定理由は、価値がもっとも高く、もっとも聞き出しにくい

比較検討中の読者がいちばん知りたいのは、なぜ他ではなくこれを選んだのかという一点でしょう。ところが取材で「決め手は何でしたか」と正面から聞くと、「ご担当の方の対応がよかったので」といった当たり障りのない答えが返りがちです。悪気があるわけではなく、他社名を出す話は相手にとって話しにくいだけのこと。

そこで、聞き方を変えます。候補としてどんな選択肢が挙がっていたか、社内で反対意見は出たか、最終的に上長を説得した材料は何だったか。比較そのものではなく、決裁の過程を聞くと、他社批判にならない形で選定理由が引き出せます。

成果は定量と定性を分けて置く

成果の欄に数値と感想が混ざっていると、読者はどこを信じてよいか分からなくなります。計測できた数値は数値として、担当者の実感は発言として、それぞれ分けて置く。数値には計測期間と条件を添えておくと、誇張ではないという印象が残ります。定性のほうは「楽になりました」ではなく、「毎週金曜の夜にやっていた集計が無くなりました」のように場面ごと引用したほうが伝わるはずです。

事例記事の6ブロック構成を導入前から今後の展望まで順に並べた図

関連記事:SEOライティングとは?書き方の基本原則と記事構成の型

成果の数字が出せない案件を、検討材料に変える

事例記事でもっとも多い相談が、成果の数値を公開できない、あるいはそもそも測っていないという問題です。売上や工数削減率をきれいに出せる案件は、実務では半分もありません。数字が無いなら事例にしない、と決めてしまうと、載せられる顧客は一気に減ります。

数字が出せない理由を分けて考えると、打ち手が見えてきます。測っていない、社外に出せない、まだ効果が現れる時期ではない。このうち「測っていない」だけは事後でも部分的に復元できることがあり、担当者の記憶を頼りに導入前の作業量を聞き取るだけでも比較の材料になります。

数値の代わりに使えるのは、変化の具体です。何回やっていた作業が何回になったか、確認に何日かかっていたのが何日になったか、誰がやっていた仕事を誰がやるようになったか。いずれも社外に出せる形へ言い換えやすく、読者にとっては削減率よりも想像しやすい情報でもあります。

  • 以前は何回・何時間・何人でやっていたかを、導入前の話として聞く
  • 導入後に「やらなくなったこと」を挙げてもらう
  • 判断や確認にかかっていた日数の変化を聞く
  • 担当者の役割や、関わる人数がどう変わったかを聞く
  • 社外に出せる範囲を、取材の場でその都度すり合わせる

ここで絶対に避けたいのが、概算の数値を書き手側で作ってしまうことです。取材先が裏づけを確認できない数字は、公開前のチェックで必ず削られ、修正の往復だけが増えます。数字がなくても、変化の具体があれば足ります

削減率で書けない成果を回数や日数や担当者の変化に置き換える対応図

事例記事を作る手順

工程の全体像を先に共有しておきます。執筆に入るまでの準備が半分以上を占める点が、通常のSEO記事との大きな違いです。

1
STEP
目的と使う場面を決める

誰に読ませ、どの場面で使う記事なのかを最初に決めます。Webサイトに置いて検討中の見込み客に読ませるのか、営業が商談後に送るのか、採用の場で見せるのか。用途が違えば、掲載先として選ぶべき企業も変わります。

2
STEP
掲載先を選び、依頼する

今後増やしたい顧客層に近い企業を選ぶのが基本です。依頼のタイミングは、導入から3か月から6か月ほど経ち、成果が言葉になっていて、かつ検討時の記憶がまだ新しい時期。日ごろ接点のある営業担当者から声をかけると、承諾は得やすくなります。

3
STEP
質問票を作り、事前に共有する

当日いきなり尋ねるより、質問票を先に渡したほうが答えの精度は上がります。相手が社内で数字を確認する時間も作れる。あわせて、公開までの流れと確認の回数もこの段階で伝えておきます。

4
STEP
取材する

時系列で聞き、抽象的な答えが返ってきたら具体に戻す。所要時間は60分前後が目安で、写真撮影が入るなら別枠で時間を確保しておきます。

5
STEP
執筆し、先方に確認してもらう

構成の型に沿って書き、事実関係と固有名詞を確認してもらいます。修正の範囲と回数を依頼時に合意しておけば、ここで長く止まることはありません。

6
STEP
公開し、二次展開まで進める

公開して終わりにせず、営業資料やメール、事例一覧ページへの反映まで同じ企画の中に含めておきます。

この流れで見落とされやすいのが、先方確認の設計です。誰が確認するのか、法務や広報のチェックが入るのか、修正はどこまで受けるのか。ここを依頼の時点で決めていないと、原稿は完成しているのに公開だけが数か月止まる、という事態が起こります。確認者が3人以上になりそうな相手なら、初稿の前に構成案を一度見せておくと往復が減るでしょう。

取材の段取りまで含めて、社内で回せそうですか

掲載先の選定、依頼文の作成、質問票の設計、取材、原稿の先方確認。事例記事は執筆以外の工程が長く、兼務の担当者が一人で抱えると公開まで進みません。企画から取材・執筆・先方確認までを引き受け、社内には最終判断だけが残る形に整えます。

取材で聞くべきことと、抽象的な答えを具体に戻す聞き方

事例記事の出来は、取材の場でおおよそ決まります。原稿で補える範囲は限られており、聞けていない話は書けません。ここでは、実務で効いてきた聞き方を3つに絞って紹介します。

質問は時系列で組む

課題、検討、導入、定着、成果、今後。この順に沿って質問を並べると、相手は思い出しながら話せます。テーマごとに飛び回る質問票は、聞き手には整理されて見えても、答える側には負荷が高い。時系列で組んでおけば、記事の構成とも自然に重なるため、書き起こしからの再構成も軽く済みます。

現場担当者と決裁者では、引き出せる話が違う

同じ会社でも、日々使っている現場担当者からは使い勝手や定着の工夫が出てきます。一方で、稟議を通した決裁者からは、費用対効果の見立てや社内調整の話が聞けます。読者が検討の初期にいるなら決裁者の言葉が、導入を決めたあとの運用イメージを探しているなら現場担当者の言葉が効く。両方から話を聞ける場合は、無理に1本へ詰め込まず、2本に分けたほうが刺さり方は鋭くなります。

抽象的な答えが返ってきたときの3つの戻し方

「効率化できました」「使いやすいです」といった答えは、そのままでは記事に使えません。かといって「それでは弱いです」と伝えるわけにもいかない。実務で使っているのは、質問を少しずらして具体を引き出す方法です。

「具体的には、どの業務でそう感じますか」「直近でいうと、いつごろの話ですか」「その前はどうやっていましたか」。この3つを差し込むだけで、抽象的な答えの多くは具体に戻ります。相手を問い詰める形にならないよう、いったん受け止めてから重ねるのがこつです。

もうひとつ、うまくいかなかった話やためらった点も、可能な範囲で聞いておきたいところ。良い話だけで埋まった事例記事は、読者に広告として処理されます。導入時に社内から出た懸念と、それをどう解消したかまで書けている記事は、同じ懸念を抱えている読者にとって、そのまま社内説明の台本になります。

事例記事でつまずきやすいところ

これまで見てきた失敗には、はっきりした共通点があります。多くは執筆の技術ではなく、設計と段取りの問題です。

  • 取材の発言をそのまま順番に並べ、意思決定の流れが見えない
  • 自社サービスの機能説明が長く、顧客の話が押し出されている
  • 課題が「業務が非効率だった」で止まり、規模感が読み取れない
  • 成果が「効率化できた」だけで、何がどう変わったのか書かれていない
  • 先方確認に入ってから修正範囲でもめ、公開が数か月遅れる
  • 1本作って満足し、2本目以降に使える手順が社内に残っていない

とくに根が深いのが、最後の項目でしょう。事例記事は、1本ごとに取材相手も業種も変わるため、担当者の頭の中にしかノウハウが残らない構造になりがちです。質問票の雛形、依頼文、確認フローの決めごとを文書にしておくだけで、2本目以降の負荷は目に見えて下がる。担当が異動しても続けられる形にしておくことが、結果的にいちばんの近道になります。

1本目は作れた。2本目から止まっていませんか

質問票の雛形づくり、依頼と確認のフロー整備、原稿のチェック基準。属人化しやすい工程を仕組みに落とし込み、社内のメンバーが交代しても事例記事を出し続けられる体制づくりを支援しています。

公開した事例記事を使い切る

事例記事の投資対効果は、公開後の扱い方で大きく変わります。1本の記事から取り出せる素材は、本文だけではありません。数字、担当者の発言、導入の経緯、いずれも別の形に組み替えて使えます。

営業資料への転記、商談後のフォローメールへの引用、業種や課題で絞り込める事例一覧ページ、複数の事例をまとめたホワイトペーパー、展示会での配布物。同じ取材から生まれた素材を複数の接点に置くと、読者はどの経路から来ても同じ判断材料に触れられます。

事例が数本たまったら、一覧ページの設計を見直してください。業種・企業規模・課題で絞り込めるようにしておくと、読者は自分に近い事例へ最短でたどり着けます。並べ方を変えるだけで、既存の記事の価値が上がります。

ここで押さえておきたいのが、事例記事の評価指標です。事例記事は、検索キーワードで大量の流入を集めるコンテンツではありません。指名検索や比較検討中の回遊で読まれるため、記事単体のセッション数だけで判断すると過小評価になります。見るべきは、事例記事を経由した問い合わせの割合や、商談で使った営業からの反応。SEO記事とは別の物差しを用意しておくと、社内で続ける判断がしやすくなります。

公開した事例記事を営業資料やメール、一覧ページへ展開する流れの図

事例記事についてよくある質問

事例記事は何本くらい必要ですか

目安として、主要な顧客層のパターンをひととおり埋められる本数を目指すと考えやすくなります。業種が3つ、企業規模が2段階に分かれるなら、まずは各パターンに1本ずつ。数を増やすこと自体より、読者が自分に近い事例を必ず見つけられる状態を作るほうが効きます。

取材を断られたときはどうすればよいですか

断られる理由の多くは、社名を出すことへの懸念か、社内の確認工数への不安にあります。そこで、社名を伏せた匿名掲載、部署名までの記載、コメントだけの短い形式といった選択肢を先に用意しておくとよいでしょう。依頼の時点で「どこまで出すか」を相手に選んでもらう形にしておくと、話は進めやすくなります。

匿名でも事例記事として成立しますか

成立します。社名が出せなくても、業種、従業員規模、担当部署が書かれていれば、読者は自社と重ねられます。ただし説得力は実名に劣るため、匿名の場合は課題と成果の具体性を実名以上に高めておく必要があるでしょう。

事例記事はSEOで上位を狙えますか

単体で大きな検索流入を狙うのは現実的ではありません。事例記事の主戦場は比較検討フェーズであり、指名検索やサイト内の回遊で読まれます。検索からの集客はSEO記事に任せ、事例記事は流入した読者の判断を後押しする役割に置く。この役割分担のほうが、結果として成果は出やすくなります。

取材から公開まで、どのくらいかかりますか

相手の確認体制によって幅がありますが、依頼から公開まで1か月から2か月程度を見込んでおくと無理がありません。長引く原因のほとんどは、先方の社内確認です。確認者と回数を依頼時に決めておくと、この期間は短縮できます。

まとめ|事例記事は取材に入る前の設計で決まる

事例記事は、書く技術よりも前の設計で出来が決まるコンテンツです。誰に読ませるのかを定め、その読者に近い企業を掲載先に選び、時系列の質問票を用意し、抽象的な答えを具体に戻しながら聞く。ここまでが整っていれば、執筆はむしろ淡々とした作業になります。逆にここが曖昧なまま取材へ入ると、録音時間は長いのに使える発言が少ない、という状態に陥ります。

構成は6つのブロックを押さえ、課題と選定理由に厚みを持たせる。成果の数字が出せない案件でも、変化の具体を聞き取れば検討材料として十分に機能します。そして公開後は、営業資料や一覧ページへ展開して使い切る。取材に入る前にどこまで設計できたかが、その1本の寿命を決めます。

合同会社Writers-hubは、事例記事の企画設計から取材、執筆、先方確認までを引き受けるとともに、社内で継続できる形に整える支援も行ってきました。1本目でつまずいている段階でも、本数を増やす体制づくりからでも構いません。御社の顧客に合った進め方を、一緒に組み立てさせてください。

関連記事:紹介記事の書き方は3つの型で変わる|構成と取材項目の決め方

事例記事を、商談で使える1本にしたい方へ

掲載先の選び方から質問票の設計、取材、原稿の確認まで。読者が自社に置き換えて判断できる事例記事を、企画の段階から一緒に組み立てます。まずは手元にある素材と、増やしたい顧客層をお聞かせください。

この記事を書いた人

米山拓真

米山拓真

合同会社Writers-hub 代表社員

滋賀県立大学工学研究科の修士課程を修了後、大手制作会社の編集部を経て2019年にWebライターとして独立。2020年に記事制作を手順化した「ハブ式SEOライティングメソッド」を開発し、これまでに200人以上のライターを育成しました。2022年3月に合同会社Writers-hubを設立し、会社として累計8,000記事以上のSEO記事制作に携わっています。2024年にAIライティングシステム「一気通貫Pro」、2025年から書き手の文体を再現するAI編集者「Edico」を開発。このブログでは、クライアント案件と自社サイトで実際に試したことを書いています。

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