「Webマーケティングスクールは、高いほど手厚く、転職にも強いはず」。スクールの公式サイトや広告では、料金のすぐ近くに内定実績や転職成功の声が並ぶため、受講料の高さと転職の近さが結びついて見えやすくなっています。
しかし、記事制作とSEO支援の仕事で、これまで多くの企業のWeb担当者やフリーランスのマーケターと仕事をしてきた弊社の立場から言えるのは、受講料の高さだけでは費用の価値は決まらないということです。比べるべきは、給付金を引いた実質の負担額と、修了後に数字を作れる場の有無です。
本記事では、料金体系ごとの費用の目安から、給付金と補助金で負担を下げる条件、払った費用を回収できるかの分かれ目まで、Webマーケターと仕事をする制作会社の視点で順を追ってお伝えします。
- Webマーケティングスクールの費用は、公式サイトの表示で月額1万円台から一括30万円台まで開きがある
- 高いスクールと安いスクールの差は、面談・添削・転職支援に講師が使う時間の差
- 条件を満たせば、教育訓練給付金で受講料の20〜80%、転職を目指す在職者は経済産業省の補助で最大56万円が戻る
- 払った費用を回収できるかは、修了後に自分で施策を試すサイトや案件があるかで決まる
Webマーケティングスクールの費用相場
Webマーケティングスクールの費用は、料金体系によって月額1万円台から一括30万円台まで開きがあります。2026年9月時点で公式サイトに載っている料金を、料金体系ごとに並べると次のとおりです。
料金体系 | 料金の例(税込) | 料金に含まれる主なもの |
|---|---|---|
月額制 | SHElikes(女性向け)のスタンダードプラン:月額16,280円と入会金 | Webマーケティングを含む複数の講座の受け放題 |
買い切り型 | デイトラ:198,000円 | 40以上の講座の受け放題、課題の添削、1年間の質問サポート |
短期集中型 | デジプロ:4か月で33万円〜38.5万円 | 集団授業かマンツーマン指導。転職コースは転職支援付き |
※ 各スクールの公式サイトの表示(2026年9月時点)。キャンペーン、受講期間、受講形式で料金は変わります。
月額制は、月額に通う月数を掛けた額が総額になります。月額16,280円の講座に6か月通えば、月額分だけで97,680円になり、入会金はその上に加わります。
料金表の見方で注意したいのが、補助金を引いた後の金額を大きく載せているスクールがある点です。補助後の金額は修了や転職の条件を満たしたときの額なので、比べるときは補助前の定価どうしで並べます。

高いスクールと安いスクールの違い
高いスクールと安いスクールの違いは、講師やメンターが受講生一人に使う時間の長さです。動画教材は一度作れば何人にでも配れますが、面談や課題の添削、転職の相談は、受講生の人数分だけ人の時間がかかります。
では、自分に人の時間が必要かどうかは、何で見分ければよいのか。次の項目に当てはまるほど、面談や添削の付いた講座に払う意味が大きくなります。
- 締め切りがないと学習が進まず、予定を人に管理してもらいたい
- 作った広告案やサイト分析を、実務の目線で直してもらいたい
- 未経験から転職したく、書類や面接の準備も手伝ってほしい
逆に、勤務先でWebサイトの担当をしていて毎日触れるサイトがある人や、質問はチャットで足りる人は、買い切り型や月額制でも学べます。払うのは教材ではなく、自分に足りない人の時間と考えると、講座を選びやすくなります。
受講料のほかにかかる費用
受講料のほかにかかる費用は、主に入会金、期間延長の料金、分割払いの手数料の3つです。申し込む前に、次の費用を総額に足して比べてください。
- 入会金:月額制では、月額とは別に入会金がかかることがある
- 期間延長の料金:受講期間が決まった講座では、期間内に終わらなかったときの延長料金を利用規約で確かめる
- 分割払いの手数料:公式サイトの「月々〇円」は元金だけの額のことがあり、カード会社の手数料は別にかかる
お金のほかに見積もりたいのが学習時間です。同じ内容の講座でも、受講期間の短いプランほど1週間に必要な学習時間は長くなります。仕事をしながら通うなら、平日と休日に確保できる時間から逆算してプランを選ぶと、延長料金を払う事態を避けられます。
給付金と補助金で受講料を抑える方法
受講料は、条件を満たせば国の制度で一部が戻ります。使える制度は、雇用保険に入って働いてきた人向けの教育訓練給付金と、転職を目指す在職者向けの経済産業省の補助の2つです。
教育訓練給付金(雇用保険に加入している人)
教育訓練給付金は、厚生労働大臣が指定した講座を修了すると、受講料の一部がハローワークから支給される制度です。講座の種類によって、戻る割合と上限が次のように分かれます。
講座の種類 | 戻る割合と上限 | 支給の時期 |
|---|---|---|
一般教育訓練 | 20%(上限10万円) | 修了後 |
特定一般教育訓練 | 40%(上限20万円)。資格を取るなどして修了後1年以内に雇用保険に入って雇われると50%(上限25万円) | 修了後 |
専門実践教育訓練 | 50%(年間上限40万円)。資格を取るなどして修了後1年以内に雇用保険に入って雇われると70%、修了後の賃金が受講前より5%以上上がると80% | 受講中に6か月ごと |
※ 特定一般教育訓練と専門実践教育訓練の割合は、2024年10月以降に始まる講座に適用されます。
受け取れるのは、受講開始日までに雇用保険に3年以上入っていた人です。初めて受け取る人は1年以上(専門実践教育訓練は2年以上)で対象になり、会社を辞めた人は離職から1年以内に受講を始める必要があります。過去3年以内に教育訓練給付金を受け取った人は対象外です。
特定一般教育訓練と専門実践教育訓練は、申し込みの前にも手続きがあります。キャリアコンサルティングを受けてジョブ・カードを作り、受講開始日の2週間前までにハローワークで手続きを済ませます。
Webマーケティングの講座が指定を受けているかは、講座ごとに違います。気になる講座の名前を、厚生労働省の教育訓練給付制度 検索システムで調べてください。

経済産業省のリスキリング補助(転職を目指す在職者)
経済産業省の「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」では、この事業に採択されたスクールの講座を修了すると、税別の受講費用の2分の1(上限40万円)が補助されます。講座の後に転職し、転職先で1年続けて働くと、さらに5分の1(上限16万円)が加わり、合わせて最大56万円です。

たとえば税別30万円の講座なら、修了で15万円、転職して1年働くとさらに6万円が補助され、補助の合計は21万円になります。補助はスクールに支払われ、受講者はその分だけ下がった料金で受講します。

対象になるのは、登録と最初のキャリア相談の時点で会社に雇われていて、勤め先が変わる転職を目指す人です。今の会社に残って副業で稼ぎたい人や、独立を目指す人は対象になりません。追加の5分の1の対象は、この事業の中で受けた職業紹介を通じた転職に限られます。
スクールの料金表にある「補助適用後の価格」は、修了や転職と1年の勤続という条件を満たしたときの金額です。途中でやめたときや、自分で見つけた会社に転職したときの負担額も、申し込む前にスクールに確かめてください。
スクール代の元を取れるかの分かれ目
スクールに払った費用を回収できるかは、修了後に自分で施策を試し、数字の変化を示せる場があるかで決まります。弊社が記事制作やSEOの仕事を一緒に進める相手に確かめるのも、どのサイトで何をして、検索順位やアクセスがどう動いたかです。受講した講座の名前だけでは、その人に任せられる仕事の範囲を判断できません。
やっぱり高いスクールを出たほうが、転職のときに評価されるのではないでしょうか。
編集部
スクールの名前が面接で話のきっかけになることはあります。ただ、その後に聞かれるのは、何を試して数字がどう動いたかです。受講中から自分のブログで記事を書き、検索順位の変化を記録しておくと、面接で答えられる材料がそろいます。
とりわけ見落とされがちなのが、試す場は受講料では買えないという点です。申し込む前に、次の順で準備しておくと、払った受講料が実務に結びつきます。
勤務先のWebサイト、自分で立ち上げるブログ、知人の店のSNSなど、修了後に自分の判断で施策を変えられる場所を1つ決めます。
GoogleのSkillshopでは、Google広告やGoogleアナリティクスの講座と認定資格を無料で受けられます。無料の教材で用語と管理画面に慣れておくと、スクールでは添削や相談に時間を使えます。
無料の教材で試して、一人では進まなかった部分を書き出します。添削が欲しいのか、転職の支援が欲しいのかで、選ぶ講座と払う額が変わります。
転職が目的なら、転職支援で紹介される企業の範囲も確かめておきたい点です。副業が目的なら、初めての案件を取るまでの間、自分のサイトで作った実績が案件の応募で見せる材料になります。

社員をスクールに通わせる場合の費用
会社が社員をスクールに通わせる場合、受講料は会社の負担になり、条件を満たせば厚生労働省の人材開発支援助成金で、訓練の経費と訓練中の賃金の一部が助成されます。助成を受けるには、訓練を始める前に計画届を労働局へ出す必要があります。助成の割合はコースと会社の規模で異なり、2026年8月3日にも改正されたため、最新の支給要領と管轄の労働局で確かめてください。

会社の費用として見落とされやすいのは、受講料より、修了後に社員が自社サイトで施策を試す時間と、その結果を見て直せる人です。社内に結果を見て直せる人がいないと、社員が講座で書いた記事や広告案を実際のサイトで試す段階で手が止まります。申し込む前に、修了後に任せる業務と、結果を見る担当者を決めておくと、受講料を社内の成果につなげやすくなります。
社員がスクールで学んだ後、自社サイトで試す段階で手が止まっていませんか
Writers-hubの記事コンテンツの制作支援では、狙うキーワードの計画づくりから、編集と品質確認の流れまでを御社の体制に合わせて組み立てます。弊社が毎日の記事公開で使っている、記事の指示文を作るツールも、御社で回せる形でお渡しします。
Webマーケティングスクールの費用のよくある質問
分割払い、受講料が無料のスクール、独学との比較は、費用を比べる段階で判断が分かれやすい点です。
カードの分割払いでは、受講料とは別にカード会社の手数料がかかるため、総額は増えます。公式サイトの「月々〇円」は、受講料を回数で割った元金だけの額で表示されていることがあるので、手数料を足した総額で比べてください。
学べますが、仕組みを知ってから選んでください。受講料を無料にしているスクールには、修了後に提携企業へ転職することを条件にし、企業から受け取る紹介手数料で費用をまかなう形があります。紹介先の企業の中から転職先を選ぶことになるため、希望する業界の企業が含まれているかを先に確かめます。
受講料だけを比べれば、書籍や無料の教材で学ぶ独学のほうが安く済みます。勤務先のサイトや自分のブログなど試す場所があり、一人で学習を続けられる人は、独学から始めても遅くありません。添削や転職の支援が必要になった時点で、その部分が付いた講座を選ぶ方法もあります。
まとめ|スクールの費用は実質負担と使い道で比べる
Webマーケティングスクールの費用は、公式サイトの表示で月額1万円台から一括30万円台まで開きがあり、差の多くは面談や添削に講師が使う時間の差です。比べるときは補助前の定価どうしで並べ、入会金や分割払いの手数料も総額に足します。
教育訓練給付金や経済産業省の補助を使えば、条件を満たした人は受講料の一部を取り戻せます。そのうえで、修了後に自分で施策を試す場所を、申し込む前に決めておくことが、払った費用を回収する条件になります。
私たち合同会社Writers-hubは、企業のオウンドメディアの記事制作と、社内で記事を作れる体制づくりを支援しています。自社のWeb集客を担当することになり、学び始める前に何から手を付けるかを決めたい方は、いまのサイトの状況をお聞かせください。
スクールを選ぶ前に、自社サイトで何から手を付けるかを決めませんか
Writers-hubでは、サイトの構造と検索順位を見て、どのキーワードから記事を作るか、どの施策を先に進めるかの順番を決めます。担当者が学ぶべき範囲も、その順番から絞り込めます。







