「コピペチェッカーで『良好』と出たから、この原稿は書き写しではない」。チェックの結果が「良好」「要注意」「コピーの疑い」の3段階で出るため、良好なら公開してよいと受け取られがちです。ところが、CopyContentDetectorの利用規約には、チェックの結果は著作権侵害の有無を保証するものではないと明記されています。「良好」かどうかで合否を決めず、一致した文を読んで直すかを決めます。
本記事では、主なコピペチェッカーの違いと使い方から、一致した文の直し方、ツールでは見つからない書き写しまで、記事制作会社の視点で順を追ってお伝えします。
- 外注の原稿をWeb上の公開ページと比べるなら、無料で回数制限のないCopyContentDetectorから始められる
- 結果は「良好」かどうかで決めず、一致した文を開いて、残すか書き直すか引用にするかを決める
- 他人の文を引用として残すなら、カギ括弧で区別して出所を書くなど、著作権法の引用の条件を満たす
- 語句を言い換えた書き写しは文字列の一致を数えるツールでは見つかりにくく、書籍など検索に出ない文章からの書き写しは見つからない
コピペチェッカーが比べる3つの相手
コピペチェッカーは、原稿の文と同じ文や似た文がほかの文章にないかを調べるツールで、比べる相手によって次の3種類に分かれます。
比べる相手 | 調べられること | 主なツール |
|---|---|---|
Web上に公開されているページ | 原稿の文が、ほかのサイトの記事に使われていないか | CopyContentDetector、こぴらん、chiyo-co、コピペリン |
過去に登録した文章 | 同じライターが、前に納品した原稿と似た原稿を届けていないか | CopyContentDetector |
指定した2つのページ | 公開済みの自社ページと他社のページが似ていないか | sujiko.jp |
外注先から届いた原稿を公開前に確かめるなら、使うのはWeb上の公開ページと比べるツールです。

主なコピペチェッカー5つの違い
主なコピペチェッカー5つは、料金と1回に調べられる量、結果の出し方が違い、5つのうち3つは無料で使い続けられます。
| CopyContentDetector | こぴらん | chiyo-co | コピペリン | sujiko.jp | |
|---|---|---|---|---|---|
| 料金 | 無料、有料プランあり | 無料 | 無料は登録した月の10回分まで、有料は月4,400円(税込)から | 年6,600円(税込) | 無料 |
| 1回に調べる量 | 25〜4,000字、有料プランは8,000字 | 25字以上80字未満の文に分けて調べる | 1,000字ごとに1回分を使う | 文字数の制限なし | URLを2つ |
| 結果の出し方 | 類似度、一致率、テキスト判定を3段階で判定 | 文ごとに、同じ文を使うページの数 | 似ている度合いをグラフで示し、一致した箇所に色を付ける | 疑わしい箇所に注意を出す | 2つのページが似ているかの判定 |
| 向く使い方 | 外注原稿を公開前に1本ずつ調べる | 気になる数文だけを手早く調べる | Word、Excel、PDFのまま調べる | Windowsのパソコンで多くの原稿を調べる | 公開済みの2つのページを比べる |
※ 料金と1回に調べられる量は、2026年10月5日時点で各ツールの公式ページに書かれている内容です。
迷ったら、無料で回数制限がなく、ユーザ登録をしなくても使えるCopyContentDetectorから始めます。登録せずに使うとチェック結果はブラウザのcookieで管理されるので、cookieが消えると過去の結果を見られなくなります。外注原稿を続けて調べるなら、ユーザ登録をしておきます。
CopyContentDetectorの使い方
CopyContentDetectorは、次の4つの手順で使います。
トップページの「文章を登録」の欄に、調べたい原稿を貼り付けます。1回に調べられるのは25字から4,000字までなので、長い原稿は見出しの区切りで分けて登録します。
「規約に同意してコピペチェックする」のボタンを押すと、チェックが始まります。
完了の通知が出たら、ページを読み込み直します。「コピペチェック結果」の一覧に、類似度判定、一致率判定、テキスト判定の3つが表示されます。
一覧の「詳細表示」ボタンを押すと、Web上の文章と似ている箇所が色分けされた原稿が開きます。
直した原稿をもう一度調べるときは、前に登録した版を一覧から削除するか、「テキスト間チェック省略」にチェックを入れてから登録します。前の版が残っていると、テキスト判定が直す前の自分の原稿と比べてしまい、一致率が高く出るためです。
公開済みの自社記事を書き直すときは、「除外ドメイン」に自社サイトのドメインを入れてから調べます。自社サイトを外さないと、書き直す前の自社のページと一致した文が結果に並びます。
コピペチェッカーの結果の見方
コピペチェッカーの結果は、「良好」かどうかで合否を決めず、どの判定が高いかを確かめてから、一致した文を開いて読みます。CopyContentDetectorの3つの判定は、比べる相手と測り方が次のとおり違います。
- 類似度判定:Web上に似た文章がどれだけの割合で混ざっているか
- 一致率判定:Web上の文章と文字列がどれだけ一致しているか
- テキスト判定:これまでCopyContentDetectorに登録した文章とどれだけ一致しているか
こぴらんは、原稿を文に分け、同じ文を使っているWebページの数を「類似数」として文ごとに出します。類似数の横のリンクを開くと、その文を完全一致で検索した結果が表示され、どのページに同じ文があるかを確かめられます。
色が付いた文は、一致した先のページと並べて読みます。同じ「要注意」でも、一致したのが制度名なのか、他社の説明文なのかで、直し方が変わるからです。
一致した文の3つの扱い
一致した文の扱いは、文の性質で3つに分かれます。
一致した文 | 扱い |
|---|---|
法令名、制度名、製品名、定義など、言い換えると誤りになる文 | そのまま残す |
ほかのページの説明をなぞった文 | 自社で確かめた事実、数字、手順で書き直す |
根拠として、他人の文をそのまま示したい文 | 引用の条件を満たして残す |
ほかのページの説明をなぞった文は、語句を入れ替えるのでなく、元のページに無い情報で書き直します。Googleの有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成にも、ほかのソースを参考にしたコンテンツが、単なるコピーや書き換えではなく付加価値とオリジナリティを示しているかを問う項目があります。

他人の文を引用として残すときは、文化庁の「著作権テキスト」に書かれた次の4つの条件を、すべて満たす必要があります。
- すでに公表されている著作物であること
- 公正な慣行に合致すること(カギ括弧などで引用部分が分かるなど)
- 引用の目的上、正当な範囲内であること(自分の文が主で、引用の量が必要最小限であるなど)
- 出所を明示すること
文化庁の著作権テキストには、出所を明示すれば著作権者の了解を得なくてよいというのは誤解で、出所を明示しても引用の条件を満たさなければ了解が要るとも書かれています。ほかのページの説明をなぞった文に出典を書き足しても、引用にはなりません。

コピペチェッカーで見つかりにくい2つの書き写し
コピペチェッカーで見つからない、または見つかりにくいのは、語句を言い換えた書き写しと、検索に出ない文章からの書き写しの2つです。
語句を言い換えた書き写し
語句を言い換えた書き写しは、文字列の一致を数えるコピペチェッカーでは一致として出にくくなります。こぴらんは文ごとに完全一致で検索するため、語尾や語順を変えた文は、同じ文を使うページの数に入りません。
それでも、Googleのスパムに関するポリシーは、ほかのサイトのコンテンツをコピーし、語句を類義語に置き換えるなどの若干の修正を加えて転載することを、スクレイピングの例に挙げています。判定を良好にするための言い換えは、直したことになりません。
語句を入れ替えた文まで調べたいなら、似た文を判定する仕組みを持つツールを使います。chiyo-coは文章全体や文、特徴的な表現を比べて似ている度合いを判定し、コピペリンは単語を入れ替えただけの書き直しも見つけると案内しています。
検索に出ない文章からの書き写し
書籍や会員だけが読めるページ、社内の資料からの書き写しは、Web上の公開ページと比べるコピペチェッカーでは見つかりません。CopyContentDetectorの利用規約にも、比べるWeb上の文章はクロールできる範囲に限られると書かれています。
外注先には「コピペチェックで良好の原稿を納品すること」を条件にしています。それでは足りないのでしょうか。
編集部
良好を条件にすれば、そのまま書き写した文は納品の前に見つかります。ただ、言い換えた書き写しと書籍からの書き写しは条件を満たしたまま届くので、参考にしたURLと書籍名も原稿と一緒に出してもらうことをおすすめします。似ていると感じた段落を、元の資料と並べて読めるからです。
参考にしたURLの一覧があれば、CopyContentDetectorの有料プランの「ドメイン指定」で、参考にしたサイトだけを相手に調べることもできます。
外注原稿の確かめ方を、社内で決められていますか
コピペチェッカーにかける人と、一致した文の扱い、参考資料の出し方を決めておくと、原稿ごとに判断が変わりません。弊社の記事コンテンツの制作支援では、編集者とライターの体制づくりから、原稿の基準と確認の流れを決めるところまでお手伝いします。
コピペチェッカーのよくある質問
コピペチェッカーを使い始める担当者から出やすい質問は、次の4つです。
何%以下なら公開していい?
一致率や類似度の数値だけでは、公開してよいかは決まりません。CopyContentDetectorの「良好」「要注意」「コピーの疑い」はツールが決めた基準による表示で、有料プランでは要注意とコピーの疑いになる基準を変えられます。自社の基準の決め方と数値が上がる原因は、コピペ率とは?類似度と一致率の違い・目安の決め方と下げ方を解説で解説しています。
無料のツールだけで足りる?
1本4,000字以内の原稿をWeb上の公開ページと比べるなら、無料のCopyContentDetectorで足ります。4,000字を超える原稿を分けずに調べたいときや、Wordファイルのまま調べたいときは、有料プランを選びます。語句を入れ替えた書き写しまで調べたいなら、chiyo-coやコピペリンが候補です。
AIで書いた原稿もチェックは要る?
AIで書いた原稿も、人が書いた原稿と同じようにチェックします。文化庁の資料「AIと著作権」にも、AIを使って生成した場合でも、著作権侵害になるかどうかは、人がAIを使わずに作った場合と同じように判断されると書かれています。判断に使われるのは、既存の著作物と似ているかを見る類似性と、既存の著作物を元にしたかを見る依拠性の2つです。

社外秘の原稿を入れても大丈夫?
未発表の製品名や社外に出していない数字を含む原稿は、その部分を伏せてからコピペチェッカーに入れます。CopyContentDetectorの利用規約には、チェックする文章とチェック結果の維持と保護は、利用者が責任を負うと書かれています。ほかのツールを使うときも、入力した文章の扱いを利用規約で確かめてから入れます。
まとめ|コピペチェッカーは一致した文を読んで使う
コピペチェッカーは、原稿の文と同じ文や似た文が、Web上の公開ページや過去に登録した文章にないかを調べるツールです。外注原稿を公開前に確かめるなら、無料で回数制限のないCopyContentDetectorから始められます。
結果は「良好」かどうかで合否を決めず、一致した文を開いて、そのまま残すか、自社の事実で書き直すか、引用の条件を満たして残すかを決めます。語句を言い換えた書き写しと検索に出ない文章からの書き写しはツールでは見つからないか見つかりにくいので、参考にした資料も原稿と一緒に受け取ります。コピペチェッカーは、一致した文を読んで直すかを決めるために使います。
私たち合同会社Writers-hubは、記事の制作と、原稿の基準や確認の流れを決める体制づくりを手がけてきました。
外注原稿のコピペチェックを、誰がどこまで見るかで迷っていませんか
いまお使いのチェックツールと、外注先に出している納品の条件をお知らせください。一致した文の扱いと参考資料の受け取り方を含めて、公開前に原稿を確かめる手順を一緒に決めます。







