「LLMO対策は、llms.txtや構造化データを入れる技術の話で、専門の担当者がいない中小企業にはまだ早そう」。LLMO対策のサービスの案内には、AI向けのファイルの設置や専用のマークアップといった作業の名前が並ぶため、そう受け取られがちです。ところが、LLMO対策の最初の作業は、お客様が聞きそうな質問をAIに聞き、回答に社名が出る割合を測ることです。技術の知識が無くても始められます。
本記事では、中小企業にLLMO対策が要るかの判断から、AIの回答に社名が出る割合の測り方、測った結果で直す場所を決めるまで、実案件でAIの回答を数えている記事制作会社の視点で順を追ってお伝えします。
- 中小企業にLLMO対策が要るかは、お客様がAIで依頼先を探すかと、今の回答に社名が出るかで決まる
- 社名が出る割合は、お客様が聞きそうな質問を3つのAIに聞き、名前が出た回答を数えて出す
- AIの答えは聞くたびに変わることがあるため、同じ質問を同じ条件で毎月聞き直して比べる
- 直す場所は、社名を入れた質問の答えの誤りと、社名を入れない質問の答えの出典から決める
- Googleの検索のAI機能に表示されるために、AI用のファイルを新たに作る必要はない
中小企業にLLMO対策は必要か
中小企業にLLMO対策が要るかは、お客様が依頼先をAIに聞いて探しているかと、今のAIの回答に自社の名前が出ているかの2つで決まります。LLMO対策は、ChatGPTやGeminiなどのAIの回答に、自社の名前や情報が正しく出るように、Web上の情報を整える取り組みです。
お客様がAIで依頼先を探しているかは、営業の場で確かめられます。問い合わせや商談の最初に「当社を何で知りましたか」と聞き、AIの名前が出てくるかを記録します。
AIの回答に自社の名前が出ているかは、検索順位を見ても分かりません。Googleは、AIによる概要やAIモードが、関連する複数の話題に分けて検索した結果から回答を組み立てる場合があると説明しています。検索で上位に出ているページがあっても、AIの回答に社名が出るとは限らないのです。
中小企業のLLMO対策は、AIの回答に社名が出るかを測ることから始まります。お客様が聞きそうな質問のほとんどで社名が出ているなら、急いで直す所は少なくて済みます。
AIの回答に社名が出る割合を測る3つの手順
AIの回答に社名が出る割合は、次の3つの手順で測ります。弊社は、お客様が聞きそうな質問を30問作り、ChatGPT・Gemini・Claudeの3つに聞いて、名前が出た回数を数えています。

お客様が聞きそうな質問の書き出し
質問は、お客様が依頼先を探すときにAIへ打ちそうな文で書き出します。営業や問い合わせで実際に聞かれたことや、見積もり依頼のメールの最初の文、Search Consoleに出る検索語が材料になります。検索語は語を並べた形なので、人に話しかける文に直します。
書き出す質問は、次の表の3種類です。
質問の種類 | 質問の例 | 確かめること |
|---|---|---|
依頼先を探す質問 | 〈地域〉で〈サービス〉を頼める会社を教えて | 社名が挙がるか、何社目に挙がるか |
条件を付けて比べる質問 | 〈予算〉で〈サービス〉を頼める会社はどこ? | 社名が挙がるか、挙がった理由の説明 |
社名を入れた質問 | 〈社名〉はどんな会社? | 事業内容、所在地、料金の説明が今の情報と合っているか |
数を多くするのは、社名を入れない2種類の質問です。社名を知らない人が依頼先を探すときに打つのは、社名を入れない質問だからです。
3つのAIへの同じ質問
書き出した質問は、ChatGPT・Gemini・Claudeに同じ文のまま聞きます。質問ごとに新しい会話を開くと、前の質問のやり取りが次の答えに混ざりにくくなります。
Web検索を使うかどうかも、毎月そろえます。ChatGPTは、最新の情報が役立つ質問では自動でWeb検索をすることがあり、ツールの一覧から検索を選ぶと、検索を使って答えさせられます。Claudeは、チャット欄の「+」ボタンからWeb検索をオンにします。
ClaudeのTeamとEnterpriseのプランでは、先にオーナー(OwnerまたはPrimary Owner)がWeb検索を有効にする必要があります。新しい画面のClaudeには切り替えが無く、必要なときに自動で検索します。
地域の質問には、地域名を文に入れます。ChatGPTは、IPアドレスから分かるおおよその位置を使って地域の情報を探すことがあり、地域名の無い質問では、聞く場所によって答えが変わることがあるためです。
1回聞いて社名が出なかったら、対策が要ると考えてよいでしょうか?
編集部
1回の答えでは決めません。OpenAIも、同じ質問でも聞くたびに違う答えが返ることがあると説明しています。決めた質問を同じ条件で聞き、名前が出た割合で判断してください。
※ 出典:OpenAI Help Center「Searching the web with ChatGPT」
※ 出典:OpenAI Help Center「How ChatGPT and our foundation models are developed」
※ 出典:Claude Help Center「Enable and use web search」
社名が出た回数と割合の集計
答えは、質問とAIの組み合わせごとに1行で記録します。記録する列は次の6つです。
- 聞いた日
- AIの名前
- 社名の有無
- 紹介のされ方
- 一緒に挙がった同業者の名前
- 出典に出たページ
割合は、社名が出た回答の数を、聞いた回答の総数で割って出します。30問を3つのAIに聞けば回答は90あり、そのうち9つに社名が出たなら、割合は10%です。同業者の名前も同じように数えると、自社の割合を同業と比べられます。

紹介のされ方は、最初に勧められたか、候補の1つとして並んだか、説明に誤りがあったかを分けて書きます。出典のリンクが付かない回答もあるので、出典の列は空けずに「なし」と書きます。
90の回答を読んで数える時間は、毎月取れそうですか
滋賀のLLMO対策・AI検索対策のページにある「AIおすすめチェック」なら、業種と地域(都道府県・市区町村)、お店の名前を入れるだけで、3つのAIに5つずつ質問した答えに名前が何回出るかを、その場で見られます。無料で、メールアドレスの登録も要りません。
直す場所は測った結果からどう決めるか
直す場所は、社名を入れた質問の答えの誤りと、社名を入れない質問の答えに出た出典から決めます。測った結果ごとの直す場所は、次の表の3つです。
測った結果 | 直す場所 |
|---|---|
社名を入れた質問で、事業内容や所在地、料金の説明が違う | 会社概要とサービスのページ、Googleビジネスプロフィールの記載を今の情報にそろえる |
社名を入れない質問で社名が出ず、出典に同業者のページが並ぶ | その質問への答えを書いたページを作り、対応地域や対象のお客様、料金の目安を本文に書く |
出典に自社のページが一度も出ない | Search ConsoleのURL検査で、会社概要とサービスのページがインデックスに登録されているかを確かめる |
Googleは、AIによる概要やAIモードの参照元になるには、ページがインデックスに登録され、検索結果にスニペットを表示できる状態で、検索の技術的要件を満たしていることが必要だと説明しています。重要な内容をテキストで書くことと、ビジネスプロフィールの情報を最新に保つことも、Googleが挙げている項目です。
AI用のファイルを足す前に、質問への答えをページの本文に書きます。答えが本文に無いページには、その質問の出典に選ばれる理由がありません。AIに引用されるページの書き方は、LLMOとは?SEOとの違いとAIに選ばれる対策をわかりやすく解説で扱っています。

AIの説明の誤りは、自社の記載が正しくても起きることがあります。Googleも、Geminiは不正確な情報を事実のように示すことがあると説明しています。記載が正しいのに誤りが続くときは、誤った説明と出典を記録し、翌月も同じ誤りが出るかを確かめます。

※ 出典:Google 検索セントラル「AI 機能とウェブサイト」
※ 出典:Gemini Apps Help「Learn about responses from Gemini Apps」
自社で測るか外注するかの分かれ目
自社で測るか外注するかは、毎月同じ条件で聞き直す時間を取れるかと、結果から直す場所を決められるかで分かれます。
道具の費用は抑えられます。ChatGPTのWeb検索は無料プランでも、ログインしていなくても使えます。Claudeの無料プランは使える量に上限があり、上限は5時間ごとに戻ります。
費用の代わりにかかるのは時間です。30問を3つのAIに聞くと、毎月90の回答を読んで記録することになります。質問をお客様の言葉で作ることと、同業者の名前を数えて比べることにも手間がかかります。
時間が取れないときや、結果を見ても直す場所を決められないときは、計測から外部に頼めます。弊社の滋賀のLLMO対策・AI検索対策は、無料で今の状態を見てから、続けるかを決められる3つの段階で進みます。
業種と地域(都道府県・市区町村)、お店の名前を入れると、ChatGPT・Gemini・Claudeに地元のお客さんが聞きそうな質問を5つずつ聞き、名前が何回出るかをその場で表示します。無料で、メールアドレスの登録は要りません。
質問30問を3つのAIに聞き、同業者と比べて名前が出た割合、AIの間違い、すぐできる直し3つを、3営業日以内にメールでお返しします。診断は無料です。
料金は月額20万円〜(税別)で、契約は6か月からです。1か月目に計測と設計をし、2か月目から実行して、質問30問で名前が出た回数と紹介のされ方を毎月報告します。
AIの回答に名前が出ることは、お約束していません。オンラインで全国に対応し、彦根市とその周辺は訪問もできます。LLMO対策の料金体系ごとの費用の見方は、LLMO対策の費用相場はいくらか|料金体系と費用を抑える考え方を制作会社が解説にまとめています。
中小企業のLLMO対策でよくある質問
中小企業のLLMO対策について、よく聞かれる質問に3つ答えます。
llms.txtを置けばLLMO対策になる?
Googleの検索のAI機能に表示されるための条件に、llms.txtは入っていません。Googleの資料には、AIによる概要やAIモードに表示されるために、AI用のテキストファイルやマークアップを新たに作る必要はなく、特別な構造化データも要らないと書かれています。llms.txtを置くかを決める前に、お客様の質問への答えがページの本文に書かれているかを確かめます。
社名が出るまでどのくらいかかる?
社名がAIの回答に出る時期は、約束できません。Googleは、ページを再クロールするまでに、数日から数か月かかる場合があると説明しています。直した月から同じ質問で割合を測り続け、数か月の推移で効果を見ます。
SEO対策とは別に予算が要る?
LLMO対策のために、SEO対策と別の予算をすぐに組む必要はありません。Googleは、SEOの基本の取り組みが、AIによる概要やAIモードでも引き続き有効だと説明しています。今のSEOの作業の中で、お客様の質問への答えを本文に書くことから始められます。
まとめ|中小企業のLLMOは測ることから始める
中小企業のLLMO対策は、AI用のファイルや専用のマークアップから始めず、お客様が聞きそうな質問をAIに聞き、回答に社名が出る割合を測ることから始めます。測った結果を見れば、対策が要るかと、会社情報、質問に答えるページ、インデックスのどこを直すかを決められます。
AIの答えは聞くたびに変わることがあるため、同じ質問を同じ条件で毎月聞き直し、割合の推移で効果を見ます。
私たち合同会社Writers-hubは、「滋賀のLLMO対策・AI検索対策」として、お客様が聞きそうな質問30問をChatGPT・Gemini・Claudeに聞き、名前が出た回数と紹介のされ方を毎月報告しています。県外の会社にはオンラインで対応しています。
自社の名前は、同業者と比べてどのくらいAIの回答に出ていますか
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