「LP制作の外注は、頼む会社さえ決めれば、あとは任せられる」。制作会社のサービスページに「企画からデザイン、コーディングまで一括対応」と書かれていることが多いため、どこまで任せるかは制作会社が決めてくれると思われがちです。ところが、同じ「一括対応」でも、誰に何を言うかを決める工程まで含む会社と、決まった内容を形にするだけの会社があります。外注で差がつくのは、依頼先選びより工程の切り分けです。
本記事では、LP制作を5つの工程に分ける考え方から、外注先4タイプと費用の内訳、見積もりに載らない費用、自社に残す工程、2本目を安く作る準備まで、記事の制作を請け負う側の視点で順を追ってお伝えします。
- LP制作は5つの工程に分かれ、外注する範囲は工程の組み合わせで決められる
- 一式見積もりの金額差は、品質より含まれる工程の差で生まれることが多い
- サーバーとドメインの名義、ページの作り方、公開後の修正は、制作費とは別に確かめる
- 何を言うかを決める工程を自社に残すと、公開後に直す箇所を社内で判断できる
- 1本目でデザインの元データと原稿のテキストを受け取ると、2本目の費用を下げられる
LP制作の外注に含まれる5つの工程
LP制作を1つのかたまりとして見ていると、見積もりも成果物も比べようがありません。まずは中身を5つに分けます。この分け方は、そのまま外注する範囲を決めるときの単位になります。
ひとつめは、何を言うかを決める工程です。誰に向けたページなのか、その人が申し込みを決める理由は何か、競合ではなく自社を選ぶ根拠をどこに置くか。ここで決まった内容が、以降のすべての工程の前提になります。
ふたつめは、構成をつくる工程。決めた内容を、どの順番で、どれくらいの分量で見せるかを設計します。ファーストビューに何を置き、価格をどの位置で出し、申し込みフォームを何箇所に置くのか。ワイヤーフレームと呼ばれる線画で示されることが多い工程です。
みっつめは、文章を書く工程です。見出し、本文、ボタンの文言、フォームの注意書きまで、ページに載る言葉をすべて書き起こします。分量としてはLP1枚で3,000字から6,000字ほどになることが多く、ここを誰が書くかで進行の速さがかなり変わってくるでしょう。
よっつめが、デザインする工程。文章と写真を配置し、色や書体、図解、装飾を決めます。多くの方が「LP制作を頼む」と言うときに思い浮かべるのは、この工程でしょう。
いつつめは、実装して計測できる状態にする工程です。デザインをHTMLとCSSに起こし、スマートフォンでの表示を整え、フォームを動かし、アクセス解析や広告の計測タグを入れます。ここが抜けていると、公開はできても「何人来て何人申し込んだか」がわかりません。

5つに分けてみると、外注の話が「頼むか、頼まないか」ではなくなります。3番目と4番目だけ出す、1番目だけ自社で決めて残りを出す、といった組み合わせが選べるようになるからです。
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LP制作の外注先4タイプと引き受けられる範囲
外注先は大きく4タイプに分かれます。判断材料として最初に目に入るのは金額ですが、実際に影響してくるのは「5工程のどこまでを引き受けられるか」と「進行にどれだけ手間がかかるか」の違いです。
| LP制作会社* | 広告代理店 | フリーランス | クラウドソーシング | |
|---|---|---|---|---|
| 何を言うかを決める | ○ | ◎ | △ | × |
| 構成をつくる | ◎ | ○ | ○ | △ |
| 文章を書く | ◎ | ○ | △ | △ |
| デザインする | ◎ | ○ | ◎ | ○ |
| 実装と計測設定 | ◎ | ○ | △ | △ |
| 費用の目安 | 30万〜100万円 | 50万円〜(広告費と別) | 10万〜40万円 | 5万〜30万円 |
| 発注側の管理の手間 | 少ない | 少ない | 中程度 | 多い |
LP制作会社は、5工程のうち2から5を安定して引き受けられるのが強みです。ディレクターが社内の書き手やデザイナーに指示を振り分けるため、発注側は「誰にどの依頼を出すか」を考えずに済みます。初めての外注で、社内に進行を管理できる担当者がいない場合の第一候補になるでしょう。1番目の工程を○にしたのは、ヒアリングを通じて訴求を整理してくれる会社が多い一方、判断の材料になるのは発注側から出た情報に限られるためです。
広告代理店は、1番目の工程で頭ひとつ抜けています。検索広告やSNS広告の運用と一体で扱うため、どの検索語から来た人が申し込んだかを見ながら訴求を決められるからです。ただし制作そのものは提携先へ再委託されることが多く、文章やデザインの細かい要望が届くまでに一段クッションが挟まります。表で2から5を○にとどめたのは、品質が低いからではありません。要望が伝わるまでに一段階挟まるためです。
フリーランスは、デザインの工程で制作会社と遜色ない仕上がりになることがあります。個人で受けているぶん単価も抑えられるでしょう。構成づくりも、渡された内容を並べ替えて組み立てる範囲なら多くの方が対応できます。一方、文章と実装は対応範囲が人によって大きく違うため△としました。デザインは得意でも原稿は書けない方、逆に文章は書けても実装は別の方に回す方がいます。1番目の工程を△にしたのも同じ理由で、市場調査から訴求を設計できる方は限られるからです。依頼前に、5工程のどこからどこまでを一人で行うのかを確認しておいてください。
クラウドソーシングは、募集段階で複数の提案を比べられるのが利点です。ただし、5工程を丸ごと任せる使い方には向きません。「何を言うか」を文字だけで正確に伝え、上がってきたものを検収し、修正指示を出す一連の作業を、発注側がすべて担うことになるからです。1番目の工程を×、構成と原稿を△としたのもそのためで、提案者ごとに前提の解釈がずれやすく、そろえる作業が発注側に残ります。すでに訴求も原稿も社内で固まっていて、デザインを中心に出したい場合には、費用対効果の高い選択肢になるでしょう。実装と計測の設定まで頼むなら、対応範囲を個別に確認してください。
おすすめ列をLP制作会社に付けているのは、5工程のうち4つを一貫して受けられる先が、進行の手間と仕上がりの安定を両立させやすいからです。ただし、社内に書き手がいて広告運用も回しているなら、代理店やフリーランスのほうが合う場面もあります。
関連記事:LP制作の依頼は渡す材料で決まる|費用相場と依頼先の選び方
LP外注の費用相場と工程ごとの内訳
LP制作の見積もりは5万円から100万円超まで開きがあります。この幅は品質の上下を表しているというより、どの工程が含まれているかの違いだと考えたほうが実態に近いでしょう。工程ごとの目安に分けると、金額の正体が見えてきます。
工程 | 外注した場合の費用の目安 | 費用が動く要因 |
|---|---|---|
何を言うかを決める | 5万〜30万円 | 競合ページの調査範囲、既存顧客への聞き取りの有無 |
構成をつくる | 3万〜15万円 | セクション数、参考にするLPの提示の有無 |
文章を書く | 5万〜30万円 | 文字量、商材の専門性、取材の有無 |
デザインする | 10万〜40万円 | ページの長さ、図解やイラストの点数、撮影の有無 |
実装と計測設定 | 5万〜20万円 | 動きの量、フォームの連携先、計測ツールの設定範囲 |
※ 上記は、工程ごとに外注したときの金額の目安です。修正回数の上限、公開後の対応範囲、業界特有の表現チェックの要否によって、同じ工程でも金額は上下します。
5つを足すと28万円から135万円になります。外注先4タイプの表でLP制作会社の目安とした30万〜100万円は、この合計の範囲に収まります。表の金額では、デザインと実装の2工程だけでも15万円からになります。10万円以下の見積もりは、1番目から3番目までを発注側が持ち、さらに工数を減らす仕組みがある場合に成り立つと考えられます。
ここが見積もり比較でいちばん誤解を生むところです。同じ一式でも、含まれる工程は会社ごとに違います。A社の40万円は構成から実装までの4工程、B社の40万円はデザインと実装の2工程に撮影費が乗ったもの、ということが実際に起こります。総額だけを横に並べても、どちらが割高かは判断できません。
見積書に工程名が書かれていないときは、上の表の5行をそのまま送って「どれが含まれ、どれが別料金ですか」と聞き返してください。工程で答えられる会社と、一式ですと返す会社では、制作が始まってからの認識のずれ方が違ってきます。
なお、格安のプランに仕掛けがあるわけではありません。デザインの型をあらかじめ用意し、写真と文章を差し替えて組み立てる。修正回数に上限を設け、打ち合わせは1回か2回に抑える。この2点で工数を圧縮しています。裏を返せば、型に載せにくい商材や、社内で意見が割れて何度も方向が変わる案件では、追加の修正費が積み上がり、かえって割高になることもあるでしょう。
関連記事:LP運用とは?3つの仕事に分ける進め方と費用、外注の判断軸
LP外注で制作費とは別にかかる費用
LP外注では、5つの工程の制作費のほかに、公開する場所や公開後の作業にも費用がかかります。見積書で制作費と別に確かめたい費用は、主に次の5つです。
費用の項目 | 費用が出るとき |
|---|---|
サーバーとドメイン | LPを公開する場所とURLを借りるとき |
ページの作り方 | WordPressなどのCMSに組み込むときや、プログラムを書かずにページを作れるツールで作るとき |
公開後の修正と保守 | 文言の差し替えや、表示崩れとフォームの不具合を直すとき |
写真やイラスト | 撮影するときや、有料の素材を使うとき |
公開後の改善 | 反応を見て文言や配置を直し、直す前と比べるとき |
契約の前にいちばん確かめておきたいのは、サーバーとドメインの名義です。ドメインを制作会社の名義で取ったままにすると、制作会社を替えるときに同じURLを使い続けられないことがあります。URLが変わると、広告のリンク先や、ほかのページから張ったリンクまで直すことになるのです。サーバーも、制作会社が借りているものに載せていると、契約を終えるときにLPのデータを自社のサーバーへ移す作業が発生します。
ドメインは、取得を制作会社に任せる場合でも、自社の名義で登録してもらってください。名義を後から移すには登録している制作会社の手続きが要り、契約を終えた後では頼みにくくなります。
ページの作り方は、初期費用を抑えるか、公開後の手間を減らすかの選択です。HTMLファイルで納品されたLPは、文言を1か所直すにも、HTMLを編集できる人に頼むことになります。WordPressなどのCMSに組み込むと、組み込む作業のぶん初期費用は上がる一方で、自社の担当者が管理画面から文言を直せます。プログラムを書かずにページを作れるツールで作る場合は、ツールの利用料が制作費とは別にかかるかを、ツールの料金ページで確かめてください。
公開後の修正と保守は、1回ごとに見積もる会社と、月額の保守契約にする会社に分かれます。広告を回しながら文言を何度も直すなら月額の契約、公開後にほとんど触らないなら1回ごとの見積もりのほうが、総額を抑えやすいでしょう。
見積書にサーバー、保守、素材の行が無いときは、「公開から1年間で、この見積もりのほかにかかる費用はありますか」と聞くと、各社を総額で比べられます。
LP制作を外注するメリットと注意点
外注の判断は、社内で作る場合と何が入れ替わるのかを見てから決めたいところです。得られるものと引き換えに手放すものを並べてみます。
- 公開までの期間が短くなる。社内でデザインや実装を覚える時間を挟まずに済む
- 広告の審査や表示崩れなど、公開後に起きやすい不具合を先回りして避けられる
- 担当者が本業の時間を取り戻せる。ページ制作は一時的な業務のため、社内に人を張り付けにくい
- 複数の商材で同じ型を使い回せる。1本目で作った構成を2本目以降の下敷きにできる
- 反応が悪かったときに、どこを直せばよいか社内で判断できない
- 文言をひとつ差し替えるだけでも、依頼と見積もりの往復が発生する
- 商材への理解は、どれだけヒアリングを重ねても発注側のほうが深い
- 制作会社が変わると、前回のデザインデータがなく作り直しになることがある
左側は作業の話、右側は判断の話です。外注で失われるのは作業ではなく判断の基準だという点は、最初に押さえておいてください。デザインも実装も外に出して問題ありませんが、「このページは誰に何を約束しているのか」という基準まで一緒に出してしまうと、公開後に社内で議論するときのよりどころがなくなります。
では、どこまでを出してどこを残すのか。次の章で線を引きます。
外注に出す工程と自社に残す工程
1番目の「何を言うかを決める工程」だけは自社に残すのが、外注を続けるうえでいちばん再現性が高い形だと考えています。2番目以降は、社内の人員に合わせて出し入れして構いません。
理由は3つあります。
第一に、反応が悪かったときの切り分けができるからです。申し込みが伸びないとき、原因は価格なのか、写真なのか、そもそも想定した相手が違ったのか。この切り分けには「誰に何を約束したページか」という当初の基準が要ります。基準が制作会社の推測で埋まっていると、社内の誰も、どこから検証すればよいかが分かりません。
第二に、決めた内容がLP以外にも使えるからです。誰に向けて何を約束するかが1枚にまとまっていれば、広告の見出し、営業資料、問い合わせ後のメール、展示会のパネルまで、同じ材料で書けます。LPのためだけの作業にはなりません。
第三に、この工程は外注先が最も苦手とする領域だからです。既存のお客様が申し込みを決めた本当の理由、失注した相手が最後に迷った点、営業がいちばん多く受ける質問。こうした情報は社内にしか蓄積されておらず、数回のヒアリングでは引き出しきれません。
訴求の設計から丸ごと引き受けますと書いてある会社もありますが、それでも自社で決めたほうがよいのでしょうか。
編集部
丸ごと引き受けてもらって構いません。ただし、出てきた案をそのまま通すのではなく、社内で判断できる状態にしておいてほしいのです。具体的には、既存のお客様3人が申し込みを決めた理由と、営業が受ける質問の上位5つを先に書き出しておく。この2つがあれば、提案された訴求が自社の実態に合っているかを、その場で判断できます。取材ではなかなか出てこない情報でもあります。
自社に残すといっても、大がかりな作業ではありません。A4一枚に「誰に向けるか」「何を約束するか」「なぜ信じてもらえるか」の3項目を書き、社内で合意しておく。それだけで、制作会社との打ち合わせは1回分ほど短くなり、初稿の方向違いもかなり減ります。

社内に書き手がいない場合は、3番目の文章を書く工程を継続的に任せられる相手を1社決めておくと、LP以外のページや資料にも同じ材料を展開しやすくなります。
「何を言うか」は社内で決めたい。でも、書く人が社内にいない
訴求は自社で決め、書く工程は外の書き手に任せる形です。LPのあとも記事を書き続けるなら、Writers-hubの記事コンテンツの制作支援で、編集者・ライター・監修者のチーム編成から、執筆のルールづくり、品質を確かめる流れまでを組み立てます。無料のオンライン相談(30分)から始められます。
デザインと実装だけ外注するときに渡すもの
LPのデザインと実装だけを外注するときに渡すものは、次の6つです。6つをそろえておくと、デザイナーが足りない部分を推測で埋めずに済み、確認の往復が減ります。
- 原稿のテキスト:見出しからフォームの注意書きまで確定させ、各セクションでいちばん伝えたい一文に印を付けたもの
- 構成の線画:セクションの順番と、ファーストビューに置く要素を示したもの
- 写真とロゴ:使ってよい範囲を確かめた写真と、ロゴの元データ
- 色と書体の決まり:会社のロゴや今のサイトで使っている色と書体の指定
- 参考にするLP:商材と価格帯が近いページと、どこを参考にしたいかの一言
- 実装の条件:スマートフォンでの表示、フォームの送信先、入れる計測タグ、納品の形式
原稿に印を付けるのは、文字の大きさや色で目立たせる箇所を、デザイナーではなく発注側が決めるためです。印が無いと、デザイナーは画面全体の見た目のバランスで、強調する箇所を選ぶことになります。
構成の線画を社内で用意できないなら、構成づくりまでを依頼の範囲に入れ、外注先4タイプの表で「構成をつくる」が○以上の相手から選んでください。
LP外注の進め方と期間の目安
外注を決めてからの流れは、会社によって呼び名が変わるだけで工程そのものは共通しています。どこで自社の判断が必要になるかを先に把握しておくと、社内調整の予定が組みやすくなります。
5工程のうちどれを出すかを社内で確定します。ここが決まっていないと、各社の見積もりが比べられません。
目的、想定する相手、予算、公開希望日を伝えます。相見積もりを取るなら、全社に同じ条件表を渡してください。
線画と文章が上がってきます。デザインが入る前のこの段階が、方向転換の費用がいちばん少なくて済む時点です。
色や写真が入った状態を見ます。ここで構成から変えると、原稿から作り直しになる可能性があります。
スマートフォンでの表示、フォームの送信テスト、計測タグの動作を確認します。
公開後2週間ほどのアクセスを見て、離脱の多い位置を確認します。
期間の目安は、依頼範囲によって変わります。デザインと実装だけを出す場合はおよそ2週間から3週間、構成と原稿から出す場合は1か月から1か月半、訴求の設計から出す場合は1か月半から2か月半といったところでしょう。社内の確認に何日かかるかで、この数字は前後します。
公開希望日から逆算するときは、制作期間に加えて、社内確認の日数を工程ごとに2営業日ずつ積んでおいてください。制作が遅れる案件の多くは、制作側の作業ではなく、発注側の確認待ちで止まっています。
外注先選びで確認する5つの項目
会社選びの段階で聞いておくと、契約後の食い違いが減る項目があります。実績数や事例の見栄えより、次の5点のほうが判断材料になるはずです。
- 過去の制作物で、文章まで自社で書いた事例があるか。デザインのみ担当した事例と混ざっていないか
- 修正は何回まで含まれ、1回の範囲はどこまでか。文言差し替えと構成変更が同じ1回に数えられていないか
- 納品物にデザインの元データと原稿のテキストが含まれるか。画像だけの納品になっていないか
- 公開後の文言差し替えを、自社の担当者が管理画面から行える形にできるか
- アクセス解析と広告の計測タグの設定まで含まれるか。設定した管理者権限は自社側で持てるか
とりわけ確認が漏れやすいのが3つめの納品物です。デザインを画像として受け取っただけでは、次に別の会社へ頼むときに一から作り直すことになります。契約前に「元データはいただけますか」と一言聞くだけで済む確認でしょう。
制作物の中身をどう評価すればよいかは、LPそのものの役割を押さえておくと判断しやすくなります。ページの目的や構成の考え方についてはLP(ランディングページ)とはもあわせてご覧ください。
LP外注でつまずきやすい進め方
同じ制作会社に頼んでも、進め方によって仕上がりと費用は変わります。制作側から見て、費用が膨らみやすい進め方を挙げます。
- 社内で意見をまとめないまま初回打ち合わせに入る。制作側は誰の意見を採るか判断できず、確認の往復が増えます
- 参考にしたいLPを見た目の印象だけで選んで渡す。商材も価格帯も違うページを参考例にすると、構成が噛み合いません
- 決裁者が最終確認だけに登場する。デザインが仕上がった段階で訴求から覆ると、原稿まで戻ることになります
- 修正指示を複数人がばらばらに送る。矛盾した指示が並ぶと、制作側は確認のために作業を止めます
- 公開日を広告の出稿日と同じ日に置く。表示崩れやフォームの不具合を直す余地がなくなります
なかでも3つめは、追加費用として跳ね返りやすい進め方です。デザイン確認の段階で決裁者が初めて内容を見て、想定していた相手が違うと指摘する。この時点で戻ると、構成と原稿を作り直すことになり、当初の見積もりに収まりません。訴求が決まった段階で、決裁者の合意を一度取っておくだけで避けられます。
公開日と広告出稿日は、最低でも3営業日空けてください。フォームの送信テスト、スマートフォンでの表示確認、計測タグの動作確認には、公開してからでないと確かめられない項目が残ります。出稿と同日に設定すると、不具合が残ったまま広告費がかかり始めます。
2本目のLPを安く作るための準備
LP制作の外注を1回きりで終える会社は多くありません。商材が増えれば増えますし、反応が落ちれば作り直します。だからこそ、1本目の受け取り方で2本目以降の費用が決まってきます。
2本目の費用を決めるのは、1本目で何を受け取ったかです。次の4つを納品物として受け取っておけば、2本目は構成の一部とデザインの型を流用でき、見積もりが下がる余地が生まれます。
- デザインの元データ。画像ではなく編集できる形式で受け取る
- 原稿のテキスト。ページから抜き出すのではなく、見出しと本文が分かれた状態で受け取る
- 画像と写真の使用許諾の範囲。他の媒体や広告で使ってよいかを書面で確認する
- アクセス解析と広告アカウントの管理者権限。自社が管理者になり、制作会社には管理者より下の権限(アクセス解析なら編集者、広告アカウントなら標準)を付けておく
このうち3つめは見落とされがちです。LPで使ったモデル写真やイラストが、そのLPに限った許諾だった場合、2本目や広告バナーに転用すると契約違反になります。撮影を伴う案件では特に、使用範囲と期間を確認しておいてください。

もうひとつ、2本目を考える段階で見直したいのが集客の設計です。LPは広告と組み合わせて使うページのため、広告を止めた時点で流入も止まります。3本目、4本目とLPを増やす前に、検索から継続的に人が入るページを何本か持っておくと、1件あたりの獲得費用の平均が下がってくるでしょう。公開後のLP自体の改善については、LPOとはで手順を整理しています。
LPを増やす前に、広告を止めても人が来る経路をつくる
広告に連動するLPと、検索から継続的に読まれる記事は役割が違います。Writers-hubの記事コンテンツの制作支援では、どの検索キーワードで誰を集めるかを決めるキーワード戦略設計から、記事を作り続ける制作体制づくりまでを支援しています。
LP制作の外注に関するよくある質問
外注を検討している段階でよくある質問をまとめます。
1本だけなら外注のほうが安く済むことがほとんどです。社内で作る場合、デザインと実装を覚える時間が人件費として乗るためです。同じ型のLPを何本も作るなら、1本目で受け取ったデザインの元データを使って、デザインと実装を社内に移す形も選べます。社内に移した後も、何を言うかは自社で決め、書き手がいなければ原稿だけを外に出します。
原稿を書く工程を制作側が引き受けるという意味で、材料まで不要という意味ではありません。既存のお客様が申し込みを決めた理由、使ってよい写真、実績の数字。この3つは発注側からしか出てきません。
3社が目安です。それ以上増やすと、各社への説明と回答の読み込みに時間がかかり、公開時期が後ろにずれます。3社へ同じ条件表を渡し、工程ごとの内訳で比べてください。
訴求と原稿が社内で固まっているなら、選択肢に入ります。型に載せて組み立てる進め方のため、方向転換が少ない案件ほど費用対効果が出るでしょう。逆に、何を言うかから相談したい状態では、修正費が積み上がりやすくなります。
文言や画像の差し替えを自社で行える形にしておけば、都度の依頼は不要です。契約前に、管理画面から編集できる構成にできるかを確認しておいてください。
まとめ|LP外注は範囲を決めてから出す
LP制作の外注は、依頼先を選ぶ作業から始めたくなります。ただ、順番としては先に範囲を決めたほうが、見積もりの比較も、公開後の判断も進めやすくなるはずです。
- LP制作は、何を言うかを決める、構成をつくる、文章を書く、デザインする、実装して計測できる状態にするの5工程に分かれる
- 一式見積もりの金額差は品質の差というより、含まれる工程の差である場合が多い
- サーバーとドメインの名義、ページの作り方、公開後の修正の料金は、制作費とは別に確かめる
- 外注先4タイプは、引き受けられる工程の範囲と発注側の管理の手間が違う
- 1番目の「何を言うかを決める工程」を自社に残すと、公開後に社内で判断できる
- 1本目でデザインの元データ、原稿のテキスト、使用許諾、計測の権限を受け取ると、2本目の費用が下がる
私たち合同会社Writers-hubは、累計8,000記事以上を制作してきました。書く工程を外から引き受ける立場から見ても、外注をうまく進めるには、制作会社に丸ごと任せるのではなく、自社で決める工程と外に出す工程の境目をはっきりさせておくことが欠かせません。まずはA4一枚に、誰に向けて何を約束するかを書き出すところから始めてみてください。
A4一枚に書いた訴求を、LPだけで終わらせていませんか
誰に向けて何を約束するかが決まれば、同じ材料で、検索から読まれる記事も書けます。Writers-hubの記事コンテンツの制作支援では、書き出した訴求をもとに、キーワード戦略設計から記事の制作体制づくりまでを進めます。まずは無料のオンライン相談(30分)で、今の体制をお聞かせください。







