「Webコンテンツを増やすなら、まずはブログ記事を毎週書けばいい」。サイトの集客を任されると、記事の更新計画から立てる方は多いでしょう。Webコンテンツという言葉は、コラムやブログ記事の意味で使われる場面が多いため、記事を書くことだと受け取るのは自然です。
しかし、弊社はこれまで多くの企業のオウンドメディア記事を制作し、記事から問い合わせに至るまでの流れも見てきました。その経験から言えるのは、Webコンテンツは記事だけでなくサイトに載る情報すべてだということです。記事で興味を持った読者は、次にサービス紹介や料金のページを開き、答えが見つからなければ問い合わせをせずに離れます。
本記事では、Webコンテンツの意味と種類から、企業サイトで先に作るページ、作り方の手順まで、記事を制作する会社の視点で順を追ってお伝えします。
- Webコンテンツは、Webサイトに載っている文章・画像・動画などの情報の中身を指す
- 企業サイトのWebコンテンツは、読者がそのページで何を決めるかで4つの役割に分けられる
- 先に整えるのは、問い合わせ前の読者が開くサービス紹介・料金・導入事例・よくある質問のページ
- 作る内容は、営業やメールで実際に受けた質問から決めると、読者の探す答えとずれにくい
Webコンテンツとは
Webコンテンツとは、Webサイトに載っている文章・画像・動画・音声などの情報の中身のことです。ブログ記事だけでなく、会社概要、サービス紹介、料金表、採用情報、よくある質問、問い合わせフォームの案内文も含まれます。
「コンテンツ」は、Webの話では、ページのデザインや仕組みと区別して、ページに書かれている情報を指すときに使われます。言葉そのものの意味はコンテンツとは?意味・種類・具体例と「良質」の条件でも解説しています。
Webサイト・Webページとの違い
Webサイト・Webページ・Webコンテンツの3つは、入れ物の大きさで分けると整理できます。
用語 | 指すもの | 例 |
|---|---|---|
Webサイト | 1つのドメインの下にあるページの集まり | 自社の公式サイト全体 |
Webページ | ブラウザで1回に表示される1枚の画面 | トップページ、料金ページ |
Webコンテンツ | ページに載っている情報の中身 | 料金表の金額、事例の文章、説明動画 |
同じ料金ページでも、デザインを新しくするのはWebページの改修で、料金の説明や金額を書き直すのはWebコンテンツの更新です。制作会社に見積もりを頼むときは、どちらを頼みたいのかを分けて伝えると、依頼の範囲が食い違いにくくなります。

Webコンテンツの種類と具体例
Webコンテンツの種類は、伝える形式で分けると主に6つです。
形式 | 具体例 | 向いている場面 |
|---|---|---|
文章 | ブログ記事、サービス紹介文、用語解説、よくある質問 | 検索で探される疑問に答える |
画像・図解 | 商品写真、手順の図、料金の比較表 | 見た目や手順を一目で示す |
動画 | 使い方の説明、工場や店舗の紹介、セミナーの録画 | 動きや作業の様子を見せる |
音声 | ポッドキャスト、インタビューの音源 | 移動中や作業中に聞いてもらう |
資料 | ホワイトペーパー、事例集、会社案内のPDF | ダウンロードと引き換えに連絡先を得る |
ツール | 料金のシミュレーター、診断、予約フォーム | 読者が自分の条件で答えを出す |
企業サイトのWebコンテンツは4つの役割で分ける
企業サイトのWebコンテンツは、読者がそのページを読んで何を決めるかで、「知る」「比べる」「決める」「使い続ける」の4つの役割に分けられます。
役割 | 読者の問い | 当たるページの例 |
|---|---|---|
知る | 自分の悩みの原因と解決の方法は何か | ブログ記事、用語解説、やり方の解説 |
比べる | どの方法・どの会社が自分に合うか | サービス紹介、料金、導入事例、他の方法との比較 |
決める | 頼んで大丈夫か、何から始まるか | よくある質問、導入の流れ、会社概要、担当者の紹介 |
使い続ける | 買った後の使い方や困りごとをどう解くか | マニュアル、サポート情報、お知らせ |
検索から最初に届きやすいのは、「知る」のページです。一方、問い合わせの直前に読まれるのは「比べる」「決める」のページで、検索結果よりもサイト内のリンクやメニューから開かれることが多いと見ています。
4つの役割のどれかが欠けると、読者は答えを探しに他社のサイトへ移ります。

企業サイトで先に作るWebコンテンツ
企業サイトで先に作るWebコンテンツは、ブログ記事より、サービス紹介・料金・導入事例・よくある質問の4種類のページです。記事を読んで興味を持った読者が、次に料金や進め方を確かめに開くページだからです。
記事制作の相談を受けてサイトを拝見すると、ブログ記事は数十本あるのに、サービス紹介のページは数行の説明と問い合わせボタンだけという構成に出会うことがあります。説明の足りないサービスページでは、記事で集めた読者が料金や進め方を確かめられず、問い合わせの手前で離れてしまいます。
サービス紹介のページには、少なくとも次の5つが書かれているかを確かめてください。
- 誰の、どんな困りごとを解決するサービスか
- 依頼から納品や利用開始までの流れと期間
- 料金、または料金が決まる条件
- 実際の導入事例(社名を出せない場合は業種と規模)
- 依頼の前によく聞かれる質問への答え
料金を公開できない業種でも、「文字数と本数で決まる」「施工面積で決まる」のように料金が何で決まるかと、最低金額の目安を書けば、読者は相談するかを判断できます。
ブログの更新を始める前に、担当者の方から次のような質問を受けることがあります。
ブログを毎週更新すれば、問い合わせは増えますか。
編集部
記事が増えれば、検索から来る人は増えやすくなります。ただ、問い合わせにつながるかは、記事の後に読まれるサービス紹介や料金のページで決まります。先にサービス紹介と料金のページで依頼の流れと費用が分かるようにしてから記事を増やすと、同じ本数でも問い合わせまで進む読者が増えます。
記事を読んだ人をサービスのページへ案内するリンクの置き方は、記事から問い合わせにつなげる導線の設計方法で詳しく解説しています。
サイトに足りないページと、次に書く記事の順番は決まっていますか
Writers-hubのSEOキーワード戦略設計では、検索されている語句と今あるページを一覧にし、サービスページで答える問いと記事で答える問いを分けたうえで、作る順番を決めます。記事を増やす前に、どのページから手を入れるかを決めたい方に向いた支援です。
Webコンテンツの作り方
Webコンテンツは、読者が実際に持っている質問を集め、1つのページに1つの問いを割り当てる順で作ります。
「初めて記事の外注を検討する中小企業の広報担当が、依頼先の候補に入れるかを決める」のように、読む人と読んだ後の行動を書きます。
商談のメモ、問い合わせのメール、電話で聞かれたことを書き出します。検索される語句は、Googleサーチコンソールやキーワード調査のツールで補います。
1つのページで答える問いを1つに絞ります。今あるページで答えられる質問は、新しい記事にせず、そのページに書き足します。
手順は図、作業の様子は動画、料金は表のように、問いの答えが伝わる形式を選びます。図や動画には要点を文章で添えると、検索エンジンにも内容が伝わります。
サーチコンソールで表示された検索語句と、アクセス解析で次に開かれたページを見て、答えが足りない箇所を書き直します。
とりわけ見落とされがちなのが、実際に受けた質問を集める作業です。営業担当が毎回口頭で答えている質問は、社内では当たり前すぎて文字になっていないことが多く、他社のサイトにも書かれていません。
自社が毎回答えている質問は、他社にない情報になります。商談のたびに同じ説明をしている項目から書き始めると、材料集めに時間をかけずに独自の内容を載せられます。企画から公開までの工程の分け方は、コンテンツ制作の流れ|企画から公開・改善までの6工程で解説しています。
質問を集めても、ページに書き起こす人手は足りていますか
Writers-hubのSEO記事コンテンツ作成では、お客様から聞き取った質問や実績をもとに構成を作り、読者の問いに1記事で答える原稿を書き上げます。材料は社内に、書く作業は外に分けたい企業に合った依頼の形です。
読まれるWebコンテンツの条件と避けたい作り方
読まれるWebコンテンツの条件は、読者の問いに答えていることと、誰がどんな根拠で書いたかが分かることの2つです。
Googleは、検索セントラルのガイドで、コンテンツを見直すための質問として「コンテンツは、独自の情報、レポート、研究または分析の結果を提示しているものですか」を挙げています。同じガイドでは、コンテンツを「誰が、どのように、なぜ」作ったかの観点で見直すことも勧めています。
※ 出典:Google 検索セントラル「有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成」
企業サイトに当てはめると、書いた人や監修した人の名前、自社の施工例や対応の実績、情報を更新した日をページに載せることにあたります。評価の考え方はE-E-A-TとYMYLとは?で詳しく扱っています。
反対に、次のような作り方は避けてください。
- 検索上位の他社記事を言い換えただけの記事を載せる
- 生成AIの出力を、事実を確かめずにそのまま公開する
- 同じキーワードを不自然に何度も入れる
- 料金や手順が変わった後も、古い情報を直さずに残す
とくに料金や申込みの手順は、古い情報が残ると、読者は書かれた金額や手順のとおりに問い合わせてきます。料金や手順を変えた日にどのページを書き換えるかを一覧にし、書き換える担当者を決めておくと、古い金額が残るのを防げます。
Webコンテンツのよくある質問
Webコンテンツについて、よく受ける質問に答えます。
入ります。Web上で読まれる情報なので、Webコンテンツに含めて扱うのが一般的です。SNSの投稿は時間がたつと見られにくくなるため、長く読まれてほしい情報は自社サイトのページにまとめ、投稿からそのページへリンクしておくと再利用できます。
Webコンテンツは情報そのもの、コンテンツマーケティングは読者に役立つ情報を発信して見込み客を集め、購入まで関係を続ける手法の名前です。Webコンテンツは、コンテンツマーケティングで使う材料の1つにあたります。手法の全体はコンテンツマーケティングとは?で解説しています。
多いほど評価されるわけではありません。Googleは前述のガイドで、Googleが優先する文字数という設定は存在しないと明記しています。読者の問いに答え切る分量が、そのページに合った文字数です。
記事の執筆、図解、動画、ページの構成づくりまで外注できます。一方、自社の実績や顧客から受けた質問は社内にしかないため、材料を集めて渡す担当者は社内に置く必要があります。
まとめ|Webコンテンツは読者の問いから作る
Webコンテンツは、ブログ記事に限らず、Webサイトに載っている文章・画像・動画などの情報の中身すべてを指します。企業サイトでは、読者がそのページで何を決めるかによって、「知る」「比べる」「決める」「使い続ける」の4つの役割に分けると、足りないページが見つかります。
記事を増やす前に整えるのは、記事を読んだ人が次に開くサービス紹介・料金・導入事例・よくある質問のページです。作る内容は、営業やメールで実際に受けた質問から選ぶと、他社のサイトにない情報を載せられます。
私たち合同会社Writers-hubは、企業のオウンドメディア記事の制作と、どのページから作るかを決める戦略設計を支援しています。サイトにどんなWebコンテンツが足りないのか、何から作ればよいのかを知りたい方は、いまのサイトの状況をお聞かせください。
自社サイトに足りないWebコンテンツを、第三者の目で確かめたい方へ
いまのサイトの構成と、お客様からよく受ける質問をうかがい、サービスページで答えること、記事にすることを一緒に整理します。







