ブログ記事を書いていて、本文は形になったのに見出しだけがしっくりこない、という手の止まり方をした経験はないでしょうか。見出しは記事の途中に置く小さなタイトルにすぎません。ところが読者が最初に目を通すのは、本文ではなく目次と見出しです。ここが弱いと、時間をかけて書いた本文は開かれないまま閉じられます。
とはいえ見出しは、センスで決めるものでもありません。読者が知りたい順に並べ、階層をそろえ、書いた内容と一致させる。この3つを押さえるだけで、記事の読みやすさも検索エンジンからの受け取られ方も変わってきます。
本記事では、SEO記事の制作を専業とする合同会社Writers-hubが、実際の制作現場で使っている見出しの組み立て方と、書き方のコツ、そして原稿を戻すときに繰り返し指摘している失敗例をまとめました。
- ブログの見出しの役割と、h1からh6までの階層ルール
- 狙うキーワードから見出しを組み立てる5つの手順
- 読み飛ばされない見出しにするための書き方のコツ
- 制作現場でよく差し戻される見出しの失敗例と直し方
- 見出しの文字数、キーワードの入れ方、デザインの考え方
ブログの見出しとは、記事を区切る小さなタイトル
見出しとは、記事の中でひとまとまりになっている部分の内容を、短い言葉で示したものです。HTMLではhタグ(heading)で表現され、ブログの編集画面では「見出し2」「見出し3」といった選択肢として並んでいます。太字で書いた行は見た目こそ似ていますが、hタグを使っていなければ、それは見出しとして扱われません。
見出しの本質は装飾ではなく、記事の構造を宣言することにあります。見出しは本文を書く前に決める設計図です。書き終えてから内容を要約して貼り付けるものだと考えていると、後半で説明する失敗の多くが起こります。
見出しには6つの階層がある
hタグはh1からh6までの6段階です。数字が小さいほど大きな区切りを表します。
タグ | 役割 | ブログでの使い方 |
|---|---|---|
h1 | 記事タイトル | 1記事に1つだけ。多くのブログでは投稿タイトルが自動でh1になる |
h2 | 章 | 記事を大きく分ける単位。目次の主役 |
h3 | 節 | h2の中身を分けるときに使う |
h4〜h6 | 補足 | 手順の細分化や例示。使わない記事も多い |
守るべきルールはひとつで、数字の小さい順に使うことです。h2の次にいきなりh4を置くと、記事の骨組みが崩れます。見た目を小さくしたいという理由でh4を選ぶ、という使い方も避けてください。文字の大きさはデザインで調整する話であって、タグの選択で調整するものではありません。

見出しの階層は、目で見るためだけのものではありません。スクリーンリーダーを使う読者は、見出しから見出しへ飛びながらページを読み進めます。階層が飛んでいると、その移動が成立しなくなります。

タイトルと見出しは役割が違う
タイトルと見出しを同じ感覚で書いてしまうと、記事全体のトーンがちぐはぐになります。両者は読まれるタイミングが違うからです。
タイトルは、読む前の人が「開くかどうか」を決める材料です。だから多少の訴求や引きが必要になります。いっぽう見出しは、すでに読み始めた人が「どこを読むか」を決める材料になります。ここで引きを狙いすぎると、答えが書いていない見出しばかりが並び、読者は探すのをやめてしまいます。見出しは訴求より要約に寄せる、と覚えておくと迷いません。
関連記事:SEO記事の書き方完全ガイド|上位表示を実現する18のテクニックと対策
見出しをつけると、読者と書き手の両方が助かる
見出しのメリットは、読者側の読みやすさだけで語られがちです。実際には、書き手側が受け取る恩恵のほうが大きいと感じています。
見出しって、要は読みやすさのためですよね。急ぎのときは後回しでもいいのでは。
編集部
逆です。急ぎのときほど先に決めたほうが早く終わります。見出しが決まっていない原稿は、書いている途中で同じ話を二度書いたり、結論が前後したりして、書き直しが増えます。私たちが構成の承認前に本文へ進まないのは、そこで詰まる時間のほうが長いからです。
読者にとっての効果は、拾い読みの入口ができることです。ブログ記事は先頭から最後まで読まれる前提では作れません。目次から必要なところへ飛び、そこだけ読んで離脱する読み方が普通に起こります。見出しが具体的であれば、その飛び先が正しく選ばれます。
検索エンジンやAI検索の側から見ると、見出しは記事の区切りを示す手がかりになります。近年は、記事全体ではなく該当する一部分だけが検索結果やAIの回答に引用される場面が増えました。見出しと、その直後の1〜2段落だけで話が完結していると、切り出されたときに意味が通ります。逆に、答えが3つ先の段落にある構成だと、切り出しに耐えません。
見出しの効果は3方向に効く。 読者には拾い読みの入口として、書き手には論点の重複と抜けを防ぐ枠として、検索エンジンには記事の区切りを示す信号として働きます。3つのうち、書き手が最も早く実感できるのは執筆速度の改善です。
関連記事:Webライティングの見出しの書き方|読者に読まれて内容も伝わる作り方
ブログの見出しの作り方は5ステップ
ここからは、実際の手順に落とします。キーワードを決めてからいきなり見出しを書き始めると、思いついた順に並ぶだけの構成になりがちです。読者の問いを一度経由するのが要点になります。
「ブログ 見出し」で検索する人は、見出しの定義を知りたいのか、明日書く記事の見出しを決めたいのか。ここを1文にしておくと、あとで見出しを取捨選択する基準になります。曖昧なまま進めると、どの見出しも捨てられなくなります。
検索候補(サジェスト)、検索結果下部の関連する質問、実際に社内やお客様から受けた質問を材料に、疑問文の形で20個ほど出します。この段階では並び順も重複も気にしません。文章ではなく問いの形で書くことが重要です。
前提を知りたい問い、やり方を知りたい問い、注意点を知りたい問い、選び方を知りたい問いの順に並ぶことが多くなります。ここで、読者が先に知らないと次の問いを理解できない、という依存関係を確認してください。
並べ替えた問いを、そのままh2の文言に変換します。答えが2つ以上の観点に分かれるものだけをh3に落とします。問い1つに対してh3が1本しか立たないなら、それは分ける必要がないという合図です。
本文を書く前に、h2とh3だけを縦に並べて読み返します。目次だけを読んで意味が通るかを確かめる工程で、抜け、重複、順序の不自然さのほとんどが見つかります。
この5番目の確認を、私たちは構成段階の必須チェックにしています。本文を書いたあとで見出しの並びを直すのは、単なる文言修正では済まず、段落の移動をともなうためです。

構成づくりで毎回止まってしまうなら
5つの手順は、一度型にしてしまえば担当者が変わっても同じ品質で回せます。Writers-hubの内製化支援では、構成テンプレートとチェック基準を御社の記事に合わせて作り、実際の原稿でレビューを重ねながら社内に定着させています。
関連記事:SEOに強い見出しの作り方|1本ずつではなく並びで決める設計手順
読まれる見出しにするための書き方のコツ
手順に沿って並べただけの見出しは、まだ骨組みの状態です。ここからは、1本ずつの文言を詰めていきます。
見出しだけで中身がわかる言葉にする
「その他の注意点」「ポイント」「補足」といった見出しは、中身を一切伝えていません。読者は開くか飛ばすかを判断できず、結果として飛ばします。見出しを書いたら、その行だけを見て「何が書いてあるか説明できるか」を確かめてください。説明できないなら、本文から一番具体的な一文を抜き出して置き換えます。
同じ階層の見出しは粒度と言葉づかいをそろえる
同じh2どうし、同じh3どうしで、抽象度と語尾の形をそろえます。同じ階層の見出しは粒度と言葉づかいをそろえるだけで、目次の読みやすさは大きく変わります。
たとえば「見出しとは」「見出しを短くする」「WordPressでの設定方法」が同じ階層に並ぶと、定義、行動、手順が混ざって読みにくくなります。「見出しとは何か」「見出しを短くする方法」「WordPressで設定する方法」のように、名詞止めか動作かをどちらかにそろえます。
数字と条件を入れて具体にする
「見出しのコツ」より「見出しを30文字以内に収める理由」のほうが、読む前に得られるものがわかります。ただし、数字を入れること自体が目的になると、根拠のない数字が並ぶ見出しになってしまうため、本文で説明できる数字だけを使ってください。
見出しで約束したことは直後で回収する
見出しは読者との約束です。見出しで約束した内容は必ずその直後で回収する、という順序を崩さないでください。「3つの方法」と書いたら最初の段落で3つを提示し、詳細は後に続けます。前置きが長く、答えが数段落あとにある構成は、読者にとって約束の不履行に見えます。
- 見出しの行だけを見て、何が書いてあるか説明できる
- 同じ階層の見出しで、抽象度と語尾の形がそろっている
- 「3つの」「30文字」など本文で説明できる数字だけを使っている
- 見出しの直後の段落で、見出しが示した答えが始まっている
- h3を立てた見出しでは、h3が2本以上ある
最後の項目は見落とされがちです。h3が1本しかない状態は、章を分けたのに分かれていないという矛盾を表しています。h3を消して本文に戻すか、もう1本立てるかのどちらかで解消します。
ブログの見出しの例と、編集画面での付け方
ここまでの内容を1本の記事に当てはめると、見出しの並びは次のような形になります。テーマは「経費精算の効率化」を想定しました。
- H2 経費精算に時間がかかる3つの原因
- H2 経費精算を効率化する4つの方法
- H3 申請フォーマットを統一する
- H3 承認の段階を減らす
- H3 領収書の提出を電子化する
- H3 精算システムを導入する
- H2 効率化の方法を選ぶときの判断基準
- H3 月あたりの申請件数から考える
- H3 かけられる予算から考える
- H2 導入前に社内で決めておくこと
この並びが読みやすいのは、原因、方法、選び方、準備という順序が、読者が実際に判断する順序と一致しているからです。方法を先に並べても、自社の何が問題なのかを言語化できていない読者には選べません。
もうひとつ注目してほしいのは、h3の語尾がそろっている点です。「統一する」「減らす」「電子化する」「導入する」と動作でそろえたことで、4つが並列の選択肢であることが目次を見ただけで伝わります。ここに「フォーマット統一のメリット」という名詞止めの見出しが1本混ざると、並列関係が読み取りにくくなります。
編集画面で見出しを設定する
WordPressのブロックエディタでは、段落ブロックを選択したうえでブロックの種類を「見出し」に変更し、右側の設定からH2やH3といったレベルを指定します。文字サイズを大きくしただけの段落は見出しになりません。目次の自動生成やページ内リンクは、見た目ではなくブロックの種類を参照しているためです。
見出しのレベルを後から変えると、目次の階層もあわせて変わります。公開後に見出しを追加するときは、追加した見出しが目次のどこに入るかまで確認してから更新してください。
ブログの見出しでやりがちな失敗と直し方
ここまでの内容を踏まえて、実際の原稿で繰り返し起きる失敗を挙げます。どれも、書いている本人には気づきにくいものばかりです。
自分の記事の見出しが良くないのはわかるのですが、どこが悪いのか自分では見つけられません。
編集部
一晩おいてから、本文を隠して目次だけを読むと見つかります。書いた直後は本文の記憶で意味が補完されてしまうため、見出しの言葉が足りていなくても気づけません。私たちが構成と本文で担当を分けることがあるのも、同じ理由です。
- 記事タイトルと同じ言葉をh2でも繰り返し、読者が同じ場所に戻ったと感じる
- 見出しにキーワードを詰め込み、日本語として不自然な行になっている
- 見出しは疑問形なのに、本文が答えになっていない
- h2の下にh3が1本だけぶら下がっている
- 「まとめ」の中で、本文に書いていない新しい主張を始めている
具体的な直し方を、よくある形で並べます。
よくある見出し | 何が問題か | 直した見出し |
|---|---|---|
ブログ見出しのブログ見出しの重要性について | キーワードの重複で日本語が壊れている | 見出しをつけると記事の何が変わるのか |
ポイント | 中身がまったく伝わらない | 見出しは30文字以内に収める |
注意点まとめ | 何の注意点か特定できない | 階層を飛ばすと起きる2つの不具合 |
皆さんはご存じでしょうか | 情報量がゼロで、答えも書いていない | 見出しと目次は自動で連動している |
右の列に共通しているのは、読者が知りたい対象と、その対象について何を言うのかが1行に入っている点です。逆に言えば、対象か述語のどちらかが欠けている見出しは、書き直しの候補になります。

もうひとつ、公開後によく起きるのが、リライトのときに本文だけを直して見出しを放置してしまう失敗です。本文の主張が変われば、見出しの約束も変わります。リライトの着手は本文ではなく見出しからにすると、修正範囲がはっきりします。
見出しから作り直す時間が取れないときは
構成の作り直しは、本文の書き直しより工数がかかります。Writers-hubでは、キーワード選定と構成設計から本文執筆、公開後のリライトまでを一貫して担当し、見出しの並びごと組み替えた状態で納品しています。まずは既存記事1本の構成診断からでもご相談いただけます。
見出しの文字数、キーワード、デザインの決め方
最後に、実務で判断を求められる3つの論点をまとめます。いずれも唯一の正解はありませんが、判断の基準は示せます。
文字数は全角30文字前後を上限の目安に
見出しの文字数に、検索エンジン側の明確な規定はありません。目安になるのは表示のされ方です。スマートフォンで記事を開いたとき、見出しが3行以上に折り返すと、一目で内容をつかむという機能が損なわれます。目次に並んだときも同じで、長い見出しばかりだと目次が本文のようになってしまいます。
全角30文字前後を上限に置き、収まらない場合は見出しを2つに分けるか、修飾語を削るかを検討してください。なお、記事タイトル(h1)は検索結果での表示幅があるため、30文字前後という別の基準で考えます。
キーワードは入れる場所を絞る
見出しにキーワードを入れる効果は否定しませんが、全部の見出しに入れる必要はありません。キーワードは全見出しに入れず、H2で2〜3本に絞るのが現実的な運用です。
無理に入れた結果、日本語として読めない見出しになるほうが損失は大きくなります。検索エンジンは同義語や関連語も解釈するため、「見出し 作り方」を狙う記事で「作り方」の代わりに「組み立てる手順」と書いても、内容が一致していれば問題になりません。判断に迷ったら、声に出して読んで不自然でないほうを選んでください。
Googleは、コンテンツの作成にあたって検索エンジンではなく人に向けて書くことを一貫して案内しています。見出しの言葉選びも同じ基準で判断できます。

デザインは、階層が見分けられることが先
WordPressをはじめ、多くのブログでは見出しのデザインをテーマの設定やCSSで変更できます。装飾を検討するときに最初に確認したいのは、色や装飾の凝り方ではなく、h2とh3が一目で区別できるかどうかです。
h2とh3の見た目が近いと、読者は階層を認識できず、目次と本文の対応が取れなくなります。文字サイズ、余白、背景の有無のうち2つ以上に差をつけると、区別がつきやすくなります。装飾を追加するのは、その差がついてからで間に合います。
ブログの見出しに関するよくある質問
決まった数はありません。目安として、本文が続けて500文字を超えたら区切りを検討します。ただし、文字数のために見出しを増やすと、中身のない章が生まれます。話題が変わるかどうかで判断してください。
問題ありません。多くのブログでは投稿タイトルが自動的にh1として出力されるため、本文中でh1を追加する必要はありません。本文の見出しはh2から始めます。
避けたほうが無難です。画像の中の文字は、検索エンジンにもスクリーンリーダーにもテキストとして扱われにくく、目次にも反映されません。装飾はCSSで実現できる範囲にとどめてください。
見出しが3つ以上ある記事では、あったほうが読者の移動が楽になります。目次は見出しから自動生成されるため、目次が読みにくいと感じたときは、目次ではなく見出しの文言を直すのが正しい対処です。
見出しを固定するのではなく、書きながら直す前提で作れば問題ありません。書いてみて見出しと内容がずれたら、そのずれ自体が本文の脱線を示す合図になります。
まとめ
ブログの見出しは、記事を読みやすく見せるための飾りではなく、記事の構造そのものです。h1からh6の階層を守り、読者の問いから組み立て、見出しだけを読んで意味が通る状態にする。押さえるべきことは多くありません。
一方で、その状態を毎回の記事で保ち続けるのは、担当者が1人で回している体制では簡単ではありません。書き手は自分の書いた本文を覚えているため、見出しの言葉が足りないことに気づきにくいからです。書いた本人以外が目次だけを読む工程を、公開前に1回入れてみてください。
合同会社Writers-hubは、SEO記事の構成設計から執筆、公開後のリライトまでを請け負う制作会社です。見出しの設計を含めて外に出すのか、社内で回せる型を作るのか、どちらが自社に合うかの整理からお手伝いしています。
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