公開してから半年たっても、狙ったキーワードで10位あたりから動かない記事。ブログを続けていれば、こうした記事は自然にたまっていきます。新しく1本書くより、その記事を直したほうが早いのではないか。そう考えて手を入れたのに、順位がまったく変わらなかった経験を持つ方も多いはずです。
リライトがうまくいかない原因は、直し方より前の段階にあることがほとんどです。リライトは書き足す作業ではなく、伸びない原因を特定してから手を入れる作業。原因が検索意図のずれなのか、情報量の不足なのか、それともタイトルのクリック率なのかによって、開くべき記事も、書き換える場所も変わってきます。
本記事では、記事制作を請け負う立場から、リライトする記事の選び方、サーチコンソールでの絞り込み、実際の手順、そしてリライト後に順位が下がったときの戻し方までを順に整理しました。ツールの操作説明よりも、どこで何を判断するかに重点を置いています。
- リライトと新規記事、どちらを先に手をつけるかの判断基準
- 順位が伸びない原因の4分類と、原因ごとに変わる直し方
- サーチコンソールでリライト候補を絞り込む手順
- リライト後に順位が下がったときに確認する場所
- 効果を判定する時期と、そのときに見る数字
ブログのリライトとは、公開済みの記事を検索意図に合わせ直す作業
ブログのリライトは、すでに公開した記事へ修正・追記・構成変更を加えて、検索結果での評価を上げ直す取り組みを指します。文章を書き換えるという意味では新規執筆と同じ作業に見えますが、出発点が同じではありません。新規記事はキーワードから書き始めるのに対し、リライトは「いま公開している記事」と「いま検索結果に並んでいるページ」との差から書き始めるからです。
見落とされやすいのは、記事単体を直して動かせる範囲には限りがあるという点でしょう。1本のリライトで変えられるのは、検索意図との一致度、情報の網羅性と鮮度、そしてタイトルとディスクリプションによるクリック率。反対に、サイト全体の評価や被リンクの少なさ、公的機関や大手メディアしか並ばない検索結果といった条件は、記事をいくら手直ししても動きません。
記事を書き足せば順位は上がるものだと思っていました。追記だけでは足りないのでしょうか。
編集部
足りる場合もあります。ただ、追記が効くのは「検索している人が知りたいことが、その記事にまだ書かれていない」ときだけです。すでに書かれているのに順位が低いなら、情報量ではなく、検索意図のずれかクリック率のほうを疑ってください。
リライトと新規記事、どちらを先にやるか
判断の目安になるのは、ブログ全体の記事数と、その記事の公開からの経過時間の2つです。記事が20本に満たない段階では、リライトより新規記事の追加を優先したほうが結果につながります。検索結果に出ている記事がそもそも少なければ、直す対象も、比べるためのデータも足りません。
経過時間については、3か月をひとつの区切りと考えてください。公開直後の記事は順位が上下しやすく、評価が落ち着くまでに時間がかかるためです。公開から1か月の時点で順位が低いことを理由に手を入れると、評価が固まる前に内容を変えることになり、何が効いて何が効かなかったのか判断できなくなってしまいます。
記事が20本を超え、公開から3か月以上たった記事が10本ほどたまってきたら、リライトを月々の運用に組み込む時期です。それまでは新規記事の追加を優先し、サーチコンソールにデータを貯めることに集中したほうが、後の判断が正確になります。
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順位が伸びない原因を4つに切り分ける
リライトの成果は、この切り分けでほぼ決まると考えています。同じ「順位が上がらない」でも、原因が違えば手を入れる場所はまったく別の場所になるからです。原因を取り違えたリライトは、時間をかけても順位が動きません。
判別に使う材料は多くありません。サーチコンソールの平均掲載順位・表示回数・平均クリック率と、実際の検索結果を自分の目で見ること。この2つで、次の4つのどれに当てはまるかを決めます。
見えている状態 | 考えられる原因 | 手を入れる場所 |
|---|---|---|
表示回数はあるが、順位が11位以下で止まっている | 検索意図とのずれ、または情報の不足 | 見出し構成と本文 |
順位は上位だが、クリック率が周囲より低い | 検索結果でタイトルが選ばれていない | タイトルとディスクリプション |
そもそも表示回数が極端に少ない | 狙ったキーワードで拾われていない | 対策キーワードの設定そのもの |
同じキーワードで自サイトの複数記事が入れ替わる | 記事同士が競合している | 統合、または役割の書き分け |
ひとつの記事が2つの型を同時に抱えていることもあります。その場合でも、直すのは片方だけにしてください。理由は後述しますが、同時に変えると効果の判定ができなくなるためです。

検索意図のずれは、見出しを並べると見える
最も多いのが1つ目の型です。判別方法は単純で、自分の記事の見出しと、上位5本の見出しを紙の上に並べるだけ。上位ページに共通して入っているのに自分の記事にない項目があれば、そこが不足している内容です。
ただ、差分を埋めるだけでは足りないケースもあります。上位ページが体験談や事例中心なのに自記事が用語解説に終始している、といった具合に、記事の型そのものが違っている場合です。この場合は項目を足しても順位は動きません。型を合わせる、つまり構成から作り直す判断が要ります。
クリック率の問題は、本文を触らずに直せる
順位が5位以内にあるのにクリック数が伸びない記事は、本文ではなくタイトルとディスクリプションだけを直します。本文に手をつけないので工数が最も軽く、効果の判定も早い。優先順位としては、時間がないときほどここから着手する価値があります。
Google検索セントラルは、タイトルリンクが検索結果でどう生成されるかを公開しています。指定したtitleがそのまま使われるとは限らないため、本文中の見出しとタイトルの内容をそろえておくことが、意図した文言を表示させる助けになります。

記事同士が競合しているときは、足すより減らす
4つ目の型は、ブログを2年、3年と続けた運営者に特有です。似たテーマで書いた記事が複数あり、Googleがどちらを表示すべきか決めかねている状態を指します。同じキーワードで検索するたびに表示されるページが入れ替わる、あるいは意図しないほうの記事が出てくるなら、まず記事同士の競合を疑ってください。
対処は加筆ではありません。片方を残してもう片方の内容を統合し、統合した側から残した記事へリンクを向ける。または、狙うキーワードを明確に分けて、記事の役割を書き分ける。どちらにしても、文章を足すのではなく整理する作業になります。
関連記事:SEOのリライトとは?効果が出る記事の選び方と進め方
リライトする記事の選び方
原因の型が分かったら、次は着手する順番を決めます。すべての記事を直そうとすると必ず途中で止まるので、最初に手をつけるのは、8位から20位に入っている記事と決めておくのが実務的です。
上位3位以内の記事には、大きく手を入れないでください。すでに評価されている構成を崩すと、元に戻せなくなるためです。反対に21位より下の記事は、加筆程度では届かないことが多く、書き直しに近い工数がかかるでしょう。8位から20位は検索結果の1ページ目の下から2ページ目にあたり、上位ページとの差が「あと一歩」で説明できる範囲に収まっています。
サーチコンソールの検索パフォーマンスを開き、期間を過去3か月にします。1か月分では日々のぶれが大きく、判断を誤ります。
既定ではクリック数と表示回数だけが有効になっています。上部の指標タイルから「平均CTR」と「平均掲載順位」も有効にしてください。
「ページ」タブに切り替え、表示回数の多い順に並べます。表示回数が多いページほど、順位が1つ上がったときの流入の増え方が大きくなります。
平均掲載順位が8位から20位に収まっているページを別のシートに書き出します。この時点で候補は10本前後に絞られるはずです。
書き出したページをクリックし、「クエリ」タブでそのページが実際に拾っているキーワードを見ます。狙ったキーワードと違うものが並んでいれば、原因は情報量ではなく検索意図のずれです。
候補が出そろったら、着手順はキーワードの検索ボリュームではなく、そのキーワードが問い合わせや申し込みにどれだけ近いかで決めます。月間検索数が多くても、比較検討の段階にない読者を集める記事は、順位が上がっても成果に結びつきにくいためです。
手をつけないほうがよい記事
選ぶ作業と同じくらい、外す作業が効きます。次に当てはまる記事は、候補から先に落としてしまってください。
- 検索順位が1位から3位で安定している記事。構成を変えると元に戻せない
- 公開から3か月たっていない記事。評価が固まる前で、効果を判定できない
- 公的機関や求人媒体しか上位に並ばないキーワードを狙った記事
- 商品の販売終了などで、内容そのものが役目を終えている記事
外した記事は消すのではなく、別のリストに移して半年後に見直します。検索結果の顔ぶれは変わるので、いま勝てないキーワードが来年も同じとは限りません。
直す記事は決まったのに、直す時間が取れない
候補を10本まで絞り込めても、1本あたり数時間の書き直しが待っています。合同会社Writers-hubでは、既存記事の診断から書き直しまでを記事単位でお引き受けしています。何本を、どの順番で直すべきかの整理からご相談ください。
関連記事:SEO記事のリライト手順——検索順位が落ちた記事を再浮上させる方法
ブログのリライトのやり方
ここからは実際の手順です。順番を入れ替えると効果の判定ができなくなるため、特に最初と最後は飛ばさないでください。
着手前に、対象記事の平均掲載順位・表示回数・クリック数・平均クリック率を書き留めます。この控えがないと、後から効果を測る基準が消えます。日付も一緒に残してください。
対象キーワードで実際に検索し、上位5本を開いてください。見るのは文字数ではなく、記事の型と、読者がどの段階にいるかの想定です。導入を検討している人向けなのか、すでに使っている人向けなのかで、必要な内容が変わります。
上位ページにあって自記事にない項目、自記事にあって上位ページにない項目の両方を書き出します。後者は削除候補ですが、独自の体験や自社データであれば削ってはいけません。上位ページとの差がつくのは、その部分だからです。
書き足す前に、削る場所を決めます。検索意図から外れた説明が残ったまま加筆すると、記事が長くなるほどテーマがぼやけ、かえって評価が下がることがあります。
見出し構成を直してから本文に入ります。見出しを変えずに本文だけ足すと、記事の骨組みと中身がずれていきます。タイトルを変える場合は、記事の中身と食い違わないかを最後にもう一度確かめてください。
公開したら、サーチコンソールのURL検査から再クロールをリクエストします。放置しても再クロールはされますが、反映が数週間先になることもあり、効果の判定が遅れます。
最後の再クロールのリクエストについては、Google検索セントラルに手順と、リクエストしても順位や掲載が保証されるものではないという注意が明記されています。あくまで発見を早めるための操作だと理解しておくと、過度な期待をせずに済みます。

なお、書き換えの方針そのものに迷ったときの基準は、Google検索セントラルが示している「ユーザーを第一に考えたコンテンツを作る」という原則に立ち返るのが確実です。検索エンジン向けに文字数を増やすのではなく、その記事を読み終えた人が目的を果たせているかどうかで判断する、という考え方になります。

リライト後に順位が下がったときに見る場所
リライト直後に順位が一時的に下がることは珍しくありません。内容を変えた記事はGoogleに評価し直されるため、その過程で順位が揺れます。ここで慌てて再び手を入れると、何が原因だったのか永久に分からなくなってしまいます。
問題は、一時的な揺れではなく、1か月たっても戻らないケースです。この場合に確認する場所は、だいたい決まっています。
最も多いのは、流入を取れていたキーワードに関する記述を、整理のつもりで削ってしまった場合です。リライト前のクエリ一覧を控えていれば、消えたキーワードから削った箇所を逆算できます。控えていなければ、記事を元に戻すところからやり直すほかありません。
だからこそ、変更は1回につき1種類に絞ります。タイトルと本文と内部リンクを同時に変えると、順位が下がったときにどれが原因か切り分けられません。タイトルだけを変えて2週間、次に本文、という進め方は遠回りに見えますが、結果として早く原因にたどり着きます。
元の原稿を残しておく
WordPressのリビジョン機能に頼りきらず、リライト前の本文をテキストファイルとして別に保存しておいてください。テーマの変更やプラグインの入れ替えでリビジョンが消えることがあるためです。ファイル名に日付を入れておけば、戻す判断も、比較も数分で済みます。
順位が下がったとき、どのくらい待ってから元に戻す判断をすればよいでしょうか。
編集部
1か月を目安にしています。それより早く戻すと、評価し直しの途中で内容が変わることになり、結局どちらが良かったのか分からないままです。ただし、流入の柱になっている記事で大きく下がった場合は、待たずに戻して構いません。控えを取ってあれば、その判断も安全にできます。
効果はいつ、どの数字で判定するのか
リライトの効果が数字に出るまでには時間がかかります。判定は最短でも1か月、できれば3か月待ちます。再クロールが済んで順位が動き、その順位で表示回数とクリック数が積み上がるまでに、それだけの期間が必要だからです。
判定に使う数字は、リライトの目的によって変わります。順位を上げる目的なら平均掲載順位と表示回数、クリック率を上げる目的なら平均クリック率、申し込みを増やす目的ならクリック数ではなく問い合わせ件数を見ます。目的を決めずに着手すると、どの数字を見ればよいのかが最後まで定まりません。
そして、リライトが続かない最大の原因は、記録がないことです。半年前に何をどう直したのか思い出せなければ、効果があったのかどうかも判断できず、同じ試行錯誤から抜けられません。記事ごとに次の項目を残しておくだけで、判断の精度は目に見えて変わります。
- 実施日と、対象キーワード
- リライト前の平均掲載順位・表示回数・クリック数・平均クリック率
- 手を入れた箇所(タイトル、見出し、本文、内部リンクのどれか)
- 手を入れた理由(4つの原因のどれと判断したか)
- 1か月後、3か月後の数値
表計算ソフトの1シートで十分です。凝った管理表を作ろうとすると、その準備で止まってしまいます。

記録が効いてくるのは、リライトのときだけではありません。どの型の直し方が自分のブログで効いたのかが分かれば、次の新規記事を最初からその形で書けるようになるからです。リライトを重ねるほど新規記事の初速が上がっていくのは、判断の材料が手元に貯まっていくためだと考えています。
リライトの記録も含めて、運用として回したい
候補の選定、書き直し、効果の記録までを毎月続けるには、書く人だけでなく、判断する人と記録する仕組みが要ります。合同会社Writers-hubでは、記事の執筆だけでなく、リライト対象の選定と効果の振り返りまでを含めた運用をご一緒しています。
自分で直すか、外注するか
リライトは新規執筆より安く済むと考えられがちですが、実際の工数はそれほど変わりません。既存の内容を読み込み、上位ページと比べ、どこを削ってどこを足すかを決める工程が加わるためです。1本あたり数時間はかかると見ておくほうが、計画が現実的になります。
そのうえで、社内で直す、制作会社に依頼する、個人のライターに個別に依頼する、という3つの選択肢を比べると、それぞれ得意な部分が異なります。
| 社内で直す | 制作会社に依頼する | ライターに個別依頼 | |
|---|---|---|---|
| 着手までの速さ | ◎ | ○ | △ |
| 1本あたりの費用 | ◎ | △ | ○ |
| 検索意図の調査精度 | △ | ◎ | ○ |
| 本数が増えたときの継続性 | △ | ◎ | △ |
| 商品知識や一次情報の反映 | ◎ | ○ | △ |
社内で直す方法は、費用と一次情報の面で有利です。自社の商品を最も知っているのは社内の人間であり、体験や実データを載せる部分は社内でしか書けません。弱点は継続性で、通常業務が忙しくなると真っ先に止まります。
制作会社への依頼は、調査と書き直しの工程を切り出せる点が利点です。毎月一定の本数を止めずに回せるため、リライトを運用として続けたい場合に向いています。一次情報については、社内へのヒアリングで引き出す形が現実的でしょう。費用は3つの中で最も高くなりますが、順位が上がった記事から得られる流入が続く点を踏まえると、1本あたりの単価だけで比較すると判断を誤ります。
どこまでを社内に残し、どこから任せるか決めたい
すべてを外注する必要はありません。調査と書き直しだけを外に出し、一次情報の追記は社内で行う分担が最も無理なく続きます。現在の記事数と体制をうかがったうえで、分担の案をご提案します。
ブログのリライトについてよくある質問
最後に、リライトの進め方について実際に受けることの多い質問をまとめました。判断に迷ったときの目安としてお使いください。
再クロールが済んでから順位が動き、その順位で表示回数が積み上がるまでを含めて、1か月から3か月が目安です。1週間や2週間で判断すると、一時的な変動を効果と取り違えます。
変えないでください。URLを変更すると、その記事がこれまで積み上げてきた評価が引き継がれず、順位を取り直すことになります。どうしても変更が必要な場合は、旧URLから新URLへ301リダイレクトを設定してください。
公開日そのものを書き換えるのではなく、更新日を別に表示する形をおすすめします。中身を変えずに日付だけ新しくしても評価は変わりませんし、読者から見ても内容と日付が食い違う状態は好ましくありません。
ありません。1位から3位で安定している記事、公開から3か月たっていない記事、そもそも上位を狙えない検索結果の記事は対象から外します。8位から20位の記事に絞るほうが、同じ時間で得られる結果は大きくなります。
回数の上限はありませんが、間隔を空けてください。前回の効果が数字に出る前に次の手を入れると、どの変更が効いたのか永久に分からなくなります。1か月から3か月の間隔が現実的です。
下書きや構成案の作成に使う分には有効です。ただし、上位ページに書かれている内容をまとめ直すだけでは差がつきません。自社の実データや、実際に対応した事例といった、AIが持っていない情報を人の手で足す工程は残してください。
まとめ
ブログのリライトで結果が変わるのは、書き方を工夫したときよりも、手を入れる前の判断を変えたときです。順位が伸びない原因を検索意図・情報量・クリック率・記事同士の競合の4つに切り分け、8位から20位の記事から着手し、変更を1回1種類に絞って記録を残す。この4点を守るだけで、同じ作業時間でも結果の出方が変わってきます。
とはいえ、候補の選定から書き直し、効果の記録までを毎月続けるのは、通常業務を抱えたままでは簡単ではありません。合同会社Writers-hubでは、SEO記事の新規制作に加えて、既存記事の診断とリライト、その後の振り返りまでを含めた制作支援を行っています。まずは手元の記事を一覧にして、どこから手をつけるべきかを整理するところから始めてみてください。
※ 検索結果でのタイトルリンクの生成、再クロールのリクエスト、およびユーザーを第一に考えたコンテンツ作成に関する記述は、Google検索セントラルの公開ドキュメントに基づきます。








