「指名検索は、社名を知っている人が検索するだけなので、こちらから増やせる数字ではない」。社名を検索窓に打つかどうかは検索する人が決めるため、指名検索の数は、広告や営業の結果として眺めるだけのものと思われがちです。ところが、指名検索は、社名に触れる場面を増やし、社名を正しく打てるようにすれば増やせます。今は、AIに質問したときの答えも、社名に触れる場面の1つです。
本記事では、指名検索と一般検索の違いから、検索数の調べ方と増やし方、AI検索の答えに社名が出るかの確かめ方まで、SEOの記事を作る制作会社の視点で順を追ってお伝えします。
- 指名検索は、社名やサービス名を含む検索で、社名を知っている人が打つ
- 自社の指名検索の数は、Search Consoleのブランドクエリのフィルタで月ごとに数えられる
- 指名検索は、社名に触れる場面を増やし、社名を正しく打てるようにすると増える
- 社名と一緒に打たれる語にも、答えが書かれた自社のページを用意しておく
- AI検索は、社名を入れた質問と入れない質問の両方で、社名の出方を確かめる
指名検索の意味と一般検索との違い
指名検索とは、社名やサービス名、商品名など、特定の名前を含む言葉で検索することです。社名だけを打つ検索のほか、「社名 料金」「サービス名 ログイン」のように、名前とほかの語を組み合わせた検索も指名検索に入ります。
Search Consoleでは、指名検索を「ブランドクエリ」と呼び、社名の表記ゆれや誤字と、社名を含まなくても自社の商品やサービスを指す検索も含めて扱います。Googleの英語の資料では、branded queryと呼ばれています。
一般検索は、名前を含まない言葉で検索することです。「記事 外注」「SEO 費用」のように、悩みや探しているものの種類を打ちます。指名検索と一般検索の違いは、次の表の4つの項目に表れます。
項目 | 指名検索 | 一般検索 |
|---|---|---|
検索する人 | 社名やサービス名を知っている人 | 名前を知らない人も含む |
検索語の例 | 社名、社名 料金、サービス名 ログイン | 記事 外注、SEO 費用 |
検索結果 | 自社サイトのページが上位に出やすく、クリック率が高い | 複数の会社のページや記事が並ぶ |
数が増えるとき | 社名に触れる人が増えたとき | 同じ悩みを持つ人が増えたとき |
指名検索の数は、社名を覚えている人がどれだけいるかの目安になります。Googleも、ブランドクエリとそれ以外に分けたクリック数の内訳は、ブランドの認知度を測るのに使えると説明しています。

自然検索(オーガニック検索)は、検索結果のうち広告枠を除いた部分のことで、指名検索とは分け方の軸が違います。社名で検索し、広告でない結果をクリックして来た訪問は、指名検索からの訪問であり、自然検索からの訪問でもあります。
指名検索数の4つの調べ方
指名検索数の調べ方は4つあり、自社の数を月ごとに追うならSearch Console、競合の名前と比べるならGoogleトレンドかキーワードプランナーを使います。Search Consoleでは、自社サイトのデータしか見られないためです。
サーチコンソールのブランドクエリのフィルタ
Search Consoleのブランドクエリのフィルタは、指名検索だけのクリック数と表示回数を出す機能で、社名の表記ゆれや誤字を自分で並べる必要がありません。使う手順は3つです。
左側のメニューから、検索結果のパフォーマンス レポートを開きます。
レポート上部の「+フィルタを追加」から「クエリ」を選び、「ブランド」を選んで適用します。「非ブランド」を選ぶと、社名を含まない検索だけの数字に変わります。
期間を広げ、グラフの上のメニューで月ごとの集計に切り替えると、指名検索のクリック数と表示回数を月ごとに比べられます。
ブランドクエリのフィルタは、サイト全体を登録したプロパティでだけ使え、URLのパスやサブドメインの単位で登録したプロパティには表示されません。表示回数が少ないサイトでも表示されません。分類はGoogleのAIが行い、一部の検索語を誤って分類することがあると、Googleは説明しています。
「分析情報」のレポートには、クリック数をブランドとブランド以外に分けた内訳のカードも表示されます。

※ 出典:Google 検索セントラル ブログ「Search Console にブランドクエリ フィルタを導入」(2025年11月20日、2026年3月11日更新)
ブランドクエリに絞った表示回数は、社名で検索された回数と考えてよいでしょうか?
編集部
社名がどれだけ検索されているかの目安にはなります。ただ、表示回数は社名の検索で自社サイトが検索結果に表示された回数で、表示されなかった検索や、Google以外の検索エンジンの分は入りません。同じ条件で月ごとに比べる物差しとして使ってください。
サーチコンソールの正規表現のフィルタ
ブランドクエリのフィルタが表示されないサイトでは、Search Consoleの正規表現のフィルタに社名やサービス名を並べて、指名検索を数えます。「+フィルタを追加」から「クエリ」を選び、「カスタム(正規表現)」を選んで、次の形で入力します。
(社名|社名の別の表記|サービス名)複数の名前は縦線(|)で区切り、全体を丸かっこで囲みます。大文字と小文字は区別されず、入力した名前を一部に含むクエリも一致します。「正規表現に不一致」を選ぶと、指名検索以外の数字に変わります。
正規表現で数えられるのは、入力した名前を含むクエリだけです。社名の誤字や、社名を含まない商品名の検索は、入力に足さない限り数えられません。クエリでフィルタをかけると、プライバシー保護のために除かれたクエリが合計から外れるため、指名検索と指名検索以外の合計を足しても、フィルタをかけない合計より小さくなることがあります。
※ 出典:Search Console ヘルプ「パフォーマンス レポート(検索結果): 高度なフィルタリングと比較」
Googleトレンド
Googleトレンドは、自社と競合の名前の検索の多さを、同じグラフで比べられるGoogleのツールです。表示される数字は検索の回数ではなく、選んだ地域と期間の中での検索の多さを0〜100に置き換えた値で、検索の少ない名前は0と表示されます。
キーワードプランナー
キーワードプランナーは、Google広告のツールで、名前ごとの月間検索数の見込みを確かめられます。「検索のボリュームと予測のデータを確認する」に、自社と競合の社名を入れて使います。
キーワードプランナーを使うには、Google広告のアカウントでお支払い情報を入力し、アカウントの設定を終える必要があります。検索数がとても少ない名前は、結果に出ません。
指名検索を増やす2つの方法
指名検索を増やす方法は、社名に触れる場面を増やすことと、社名を正しく検索できるようにすることの2つです。指名検索は、どこかで社名に触れた人が、あとで社名を検索窓に打ったときに起きるからです。
指名検索を増やす施策は、社名を検索する前の場面にあります。

社名に触れる場面を増やす方法
社名に触れる場面には、展示会やセミナー、営業や紹介、広告、SNSなどの検索の外の場面と、一般検索で読まれる記事があります。どの場面を増やすかは、見込み客が依頼先の候補をどこで知るかで決めます。紹介で取引が始まることの多い業種なら紹介元とのつながりに、Webで依頼先を探す見込み客が多い業種なら記事やAIの答えに力を入れます。
記事の答えは覚えても、書いた会社の名前までは覚えていない読者もいると、私たちは見ています。社名を覚えてもらう記事の書き方は、SEOでブランド認知は高まるか?双方向の関係と指名検索での測り方で扱っています。
場面を増やした効果は、ブランドクエリのクリック数を、施策の前後の月で比べて確かめます。指名検索は季節や広告の出稿でも増減するため、前年の同じ月とも比べます。
社名を正しく検索できるようにする方法
社名を正しく検索してもらうには、検索窓に打つ表記を、名刺や資料、サイトの会社概要でそろえて示します。社名を覚えていても、表記が分からなければ検索されないか、別の表記で検索されて目的のページに着かないことがあるためです。
英字の社名ならカタカナの読みを並べて書き、略称を使うなら1つに決めて、資料やSNSで同じ表記を使い続けます。Search Consoleでブランドクエリに絞ると、クエリの表に社名の誤字や別の表記で打たれた検索も入るため、見込み客が実際に打っている表記を確かめられます。
社名で検索されたときの検索結果の確認
社名で検索した人が自社のページにたどり着けるかは、社名と、社名と一緒に打たれる語で実際に検索して確かめます。指名検索の数が増えても、検索結果に目的のページが出なければ、社名で探した人が他社のページや古い情報に流れることがあるためです。
社名と一緒に打たれる語への答えは、とりわけ見落とされがちです。Search Consoleでブランドクエリに絞ると、クエリの表に「社名 料金」「社名 採用」のように、社名と一緒に打たれる語が出ます。
社名で検索したときの検索結果は、次の3つを満たしているかで確かめます。
- 社名だけの検索で、公式サイトが一番上に出る
- サービス名や商品名の検索で、そのサービスや商品のページが出る
- 社名と一緒に打たれる語の検索で、答えが書かれた自社のページが出る
社名と一緒に打たれる語に答えるページが無いときは、その答えを、既存のページか新しいページに書きます。「社名 料金」で料金の書かれたページが出ないなら、サービスのページに料金を書くか、料金のページを作ります。
検索結果は場所や端末、検索した人の履歴で変わるため、スマートフォンとパソコンの両方で確かめます。
AI検索の答えに社名が出るかの確かめ方
AI検索の答えに社名が出るかは、AIに自分で質問して確かめます。Search Consoleの生成AIパフォーマンスレポートでは、AIによる概要やAIモードでの自社ページのインプレッション数をページごとに見られますが、どの質問で表示され、答えの中で社名がどう紹介されたかまでは分からないためです。
AIに聞く2種類の質問
AIに聞く質問は、社名を入れた質問と、社名を入れない質問の2種類で、指名検索と一般検索に当たります。2種類の質問で確かめることは、次の表のとおりです。
質問の種類 | 質問の例 | 確かめること |
|---|---|---|
社名を入れた質問 | 「〈社名〉はどんな会社?」、「〈社名〉の料金は?」 | 事業内容や料金、所在地の説明が今の情報と合っているか |
社名を入れない質問 | 「〈地域〉で〈サービス〉を頼める会社は?」 | 自社の名前が挙がるか、挙がった会社と参照元のページはどこか |
社名を入れない質問は、Search Consoleでブランド以外のクエリに絞ると、クエリの表に出る検索語から、問い合わせにつながるものを選び、人が話す形に直して作ります。たとえば「SEO 記事 外注 費用」なら、「SEO記事を外注したときの費用の目安と、頼める会社を教えて」と聞きます。
社名を入れない質問の答えに名前が挙がると、社名を知らない人が社名に触れます。

答えの記録と社名が出ないときの直し方
AIの答えは、聞く日や使うAIによって変わるため、同じ質問を複数のAIに聞いて記録し、月に1回聞き直します。Googleも、AIモードとAIによる概要では使うモデルや手法が違うことがあり、答えや表示されるリンクも違うと説明しています。
社名を入れた質問と入れない質問を、それぞれ数問ずつ書き出します。営業や問い合わせで見込み客から実際に聞かれた質問も加えます。
Google検索のAIモードやChatGPT、Geminiなど、見込み客が使いそうなAIに、書き出した質問を同じ文のまま聞きます。Google検索では、AIによる概要が表示されない質問もあります。
質問ごとに、聞いた日とAIの名前、社名が出たか、説明の誤り、参照元に出たページを表に残します。
月に1回、同じ質問を同じAIに聞き、社名が出た質問の数を前の月と比べます。
社名が出ないときや説明が間違っているときは、答えに使ってほしい事実が、自社サイトにテキストで書かれているかを先に確かめます。Googleは、AIによる概要やAIモードに参照元として表示されるには、ページがインデックスに登録され、検索結果にスニペットを表示でき、Google検索の技術要件を満たしていることが必要だと説明しています。AIのための追加の技術要件は無いとも書かれています。条件を満たしても、表示されるとは限りません。
Googleビジネスプロフィールの情報を最新に保つことも、Googleが挙げている項目です。参照元に自社のページが一度も出ないときは、Search ConsoleのURL検査で、会社概要やサービスのページがインデックスに登録されているかを確かめます。AIに引用されるページの書き方は、LLMOとは?SEOとの違いとAIに選ばれる対策をわかりやすく解説で扱っています。

※ 出典:Google 検索セントラル「AI 機能とウェブサイト」
記録したAIの答えに、社名は出てきましたか
社名を入れない質問で名前が挙がらなかったときの次の手として、Writers-hubの「滋賀のLLMO対策・AI検索対策」があります。AIに聞かれたときに、社名が答えに出るようにする対策です。
指名検索でよくある質問
指名検索について、よく聞かれる質問に3つ答えます。
指名検索を記事の成果に数えてもいい?
指名検索から来た訪問は記事の成果に数えず、ブランド以外の検索で見ます。指名検索には、広告や展示会、紹介で社名を知った人の検索も含まれ、記事を直さなくても増減するためです。Googleも、ブランド以外の検索を分けて見ると、サイトを訪れるつもりの無かった人がどうページを見つけたかを確かめられると説明しています。指名検索を分けた数字の読み方は、オーガニック検索の意味と増やし方|指名検索を分けて数字を読むで扱っています。
社名に検索広告を出したほうがいい?
社名に検索広告を出すかは、社名で検索したときに、他社の広告が自社サイトより上に出ているかで決めます。Google 広告の商標のポリシーは、商標をキーワードとして使うことを制限の対象にしていないため、他社が自社の社名で広告を出すことがあります。他社の広告が上に出ておらず、自社サイトが一番上に出ているなら、広告を出さなくても、社名で探した人は自社のページにたどり着けます。
社名がよくある言葉だとどう数える?
社名が一般的な言葉と同じ会社は、社名に業種名や地名を組み合わせた検索で数えます。正規表現のフィルタは名前を含むクエリをすべて数えるため、社名の言葉だけを入れると、自社と関係のない意味の検索まで指名検索に入ります。ブランドクエリのフィルタを使うときも、一般的な言葉だけの検索がブランドに入っていないかを、クエリの表で確かめます。
まとめ|指名検索は社名に触れる場面で増える
指名検索は、社名に触れた人が、あとで社名を検索窓に打ったときに起きる検索です。自社の数はSearch Consoleのブランドクエリのフィルタで月ごとに数え、増やすときは、社名に触れる場面を増やし、社名を正しく打てるようにします。
社名で検索した人が自社のページにたどり着けるかと、AIの答えに社名が出るかは、自分で検索し、AIに質問して確かめられます。社名を入れない質問の答えに名前が挙がれば、AIの答えも社名に触れる場面の1つになります。
私たち合同会社Writers-hubは、「滋賀のLLMO対策・AI検索対策」として、AIに聞かれたときに社名が答えに出るようにする対策を行っています。
見込み客がAIに依頼先を聞いたとき、候補に社名は入っていますか
社名を入れない質問で名前が挙がらないなら、社名に触れる場面が1つ欠けています。Writers-hubの「滋賀のLLMO対策・AI検索対策」は、AIに聞かれたときに、社名が答えに出るようにする対策です。







