「リンクファームは、順位を上げたい業者が作る仕組みだから、自社には関係ない」。リンクファームはリンクを張り合うために作られたサイトの集まりなので、自社でリンク用のサイトを作った覚えがなければ、無縁に思えます。ところが、Googleのリンクの否認のヘルプにも、サイトの運営者や依頼したSEO業者が有料リンクなどを使い、サイトへの不適切なリンクを作る場合が挙げられています。リンクファームに加わっているかは、被リンクとリンク集のページで確かめられます。
本記事では、リンクファームの意味とSEOへの悪影響から、Search Consoleでの見つけ方、見つかったときの対処まで、SEO対策を手がける会社の視点で順を追ってお伝えします。
- リンクファームは、検索順位を操作する目的でリンクを張り合うサイトやページの集まりで、Googleはリンクスパムとして扱う
- Googleのポリシーに違反したサイトは、掲載順位が下がるか、検索結果に表示されなくなることがある
- 見つけるときは、Search Consoleの2つのレポートと、自社サイトのリンク集のページを確かめる
- 手動による対策が出ておらず、自社や依頼先が関わっていなければ、知らないサイトからのリンクは、多くの場合否認しなくてよい
- 否認は、リンク元に削除を頼んでも外せなかったリンクにだけ使う
リンクファームとは
リンクファームとは、検索順位を上げることを主な目的に、互いにリンクを張り合うために作られたサイトやページの集まりです。リンクファームでは、参加したサイト同士でリンクを交換したり、リンクを載せるためだけのサイトをいくつも作って1つのサイトへリンクを集めたりします。
Googleのスパムに関するポリシーには、「リンクファーム」という語は出てきません。ポリシーは、検索ランキングを操作することを主な目的に、サイトへのリンクやサイトからのリンクを作る行為を「リンクスパム」と呼び、リンクファームの作り方に当たる行為を例に挙げています。
リンクファームの作り方をポリシーのリンクスパムの例と並べると、次の4つが対応します。
リンクファームの作り方 | スパムに関するポリシーの例 |
|---|---|
参加したサイト同士でリンクを交換する | 過剰な相互リンク |
リンクを張り合うためだけのページを置く | 相互リンクのみを目的としたパートナーページの作成 |
プログラムでリンクをまとめて作る | 自動化されたプログラムやサービスを使った、自分のサイトへのリンクの作成 |
リンクを載せるためだけのサイトを作る | リンクとランキングシグナルの操作を主な目的とした価値の低いコンテンツの作成 |

リンクファームのSEOへの悪影響
リンクファームに加わったサイトは、順位が下がるか検索結果から外れることがあります。順位の低下と検索結果からの除外は、Googleがスパムに関するポリシーで、違反したサイトの扱いとして挙げているものです。
Googleの担当者が審査して違反と判断したときの措置は「手動による対策」と呼ばれ、リンクに関するものには向きの違う2種類があります。
手動による対策 | Googleが見つけたもの | リンクファームでの例 |
|---|---|---|
サイトへの不自然なリンク | 自社サイトへの不自然なリンクや人為的なリンクのパターン | リンクファームのサイトから自社サイトへのリンク |
サイトからの不自然なリンク | 自社サイトから他サイトへの不自然なリンクや人為的なリンクのパターン | 自社のリンク集のページからリンクファームのサイトへのリンク |
手動による対策が出たときは、Search Consoleの「手動による対策」レポートとメッセージで知らされます。対策の範囲は、サイトの一部のこともあれば、サイト全体のこともあります。
手動による対策が出ていなくても、リンクファームで集めたリンクで順位を上げられるとは限りません。リンクレポートのヘルプには、既知のスパムサイトからのリンクはGoogleが通常無視すると書かれています。

リンクファームを見つける4つの手順
リンクファームが自社サイトに関わっているかは、Search Consoleの2つのレポートと自社サイトのリンク集のページを使い、次の4つの手順で確かめます。
Search Consoleで、Googleの担当者による措置を表示する「手動による対策」レポートを開きます。「サイトへの不自然なリンク」か「サイトからの不自然なリンク」が出ていないかを見ます。対策が無ければ、緑色のチェックマークが表示されます。
リンクレポートの「外部リンク」にある「上位のリンク元サイト」で、エクスポートから一覧を書き出します。最近できたリンクから見たいときは、「外部リンクをエクスポート」で「最新のリンク」を選びます。
書き出した一覧のうち、知らないサイトのページを開き、下に挙げた形に当てはまるかを見ます。一覧が長いときは、リンクの数が多いサイトと、数か月以内にできたリンクから見ていきます。「上位のリンク元テキスト」に、自社と関係のない語が並んでいないかも確かめます。
自社サイトの中に、相互リンクのためだけに作ったページや、お金と引き換えに載せている他社へのリンクがないかを見ます。
リンク元のページを開いたら、Googleがリンクスパムの例に挙げる次のような形に当てはまるかを見ます。
- 中身がほとんどなく、他サイトへのリンクを並べるためのページ
- 相互リンクのためだけに作られたパートナーページ
- 質の低いディレクトリやブックマークのサイト
- 記事広告やウィジェット、フォーラムの署名に入った、キーワードを並べたリンク
- 多くのサイトのフッターやテンプレートに同じ形で埋め込まれたリンク
開いたページにリンクが見当たらないときは、すでに削除されている場合があります。リンクレポートには、Googleがこれまでに見つけたリンクが残るためです。

リンクファームが見つかったときの対処
リンクファームが見つかったときの対処は、手動による対策が出ているかどうかと、自社や依頼先がリンクファームに関わったかどうかで決まります。

手動による対策が出ているとき
手動による対策が出ているときは、対策の種類に合わせて不自然なリンクを外し、すべてのページで直してから再審査を求めます。
「サイトへの不自然なリンク」では、リンク元のサイトの所有者に連絡し、リンクの削除か、rel属性へのnofollowの追加を頼みます。nofollowは、リンク先へPageRankを渡さないための値で、PageRankはリンクを通じてページの評価を渡す仕組みです。頼んでも外せなかったリンクだけを否認します。
「サイトからの不自然なリンク」では、自社サイトにある該当のリンクを削除するか、nofollowを付けてPageRankを渡さない形にします。
直し終えたら、「手動による対策」レポートで「審査をリクエスト」を選びます。「サイトへの不自然なリンク」では、削除したリンクと削除できなかったリンクを書き添えます。手動による対策のヘルプによると、再審査の多くは数日から数週間で終わり、リンクに関する再審査は通常より長くかかることがあります。
手動による対策が出ていないとき
手動による対策が出ていないときは、リンクファームに自社や依頼先が関わったかどうかで、することが変わります。
自社や依頼先がリンクを交換したり買ったりしていたときは、自社のリンク集のページを外し、相手のサイトにもリンクの削除を頼みます。
関わった覚えがなく、知らないサイトからリンクされているだけなら、否認せずにそのままにしてかまいません。否認ツールのヘルプには、ほとんどのサイトではツールを使う必要はないと書かれています。否認が要るのは、スパム行為のあるリンクや人為的なリンクが数多くあり、手動による対策の原因になっているか、なりそうな場合です。
リンク元の一覧に、知らない海外のサイトがたくさん並んでいました。全部否認したほうがいいですか?
編集部
知らないサイトが多いと心配になりますが、一覧に並ぶことと評価が下がることは別です。手動による対策が出ていなければ、先に自社や依頼先が作ったリンクがないかを確かめます。
被リンクの出どころごとのGoogleの扱いは、ペンギンアップデートの現在と被リンクの見方で表にまとめています。
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リンクファームのリンクを否認する3つの手順
リンクファームのリンクの否認は、リンク元のURLをテキストファイルにまとめ、Search Consoleのリンクの否認ツールでGoogleに送る手続きです。否認は次の3つの手順で進めます。
リンク元に削除やnofollowの追加を頼んでも外れなかったリンクだけを選びます。自然に張られたリンクは選びません。
1行に1つ、否認するページのURLを書きます。同じドメインのリンクがいくつもあるときは、行の頭に「domain:」を付けてドメインごと指定できます。ファイルは文字コードをUTF-8にし、名前の末尾を「.txt」にします。
リンクの否認ツールでプロパティを選び、ファイルをアップロードします。ドメインプロパティでは否認ツールを使えないので、URLプレフィックスのプロパティを選びます。
否認リストは次のような形で書きます。行の頭に「#」を付けた行は、メモとして無視されます。
# 削除を頼んでも外れなかったページ
https://links.example.com/partner.html
# ドメインごと否認するサイト
domain:spam.example.net新しいリストをアップロードすると、同じプロパティにあった前のリストは置き換わります。反映までは数週間かかることがあり、否認したリンクもリンクレポートには表示され続けます。
自然に張られたリンクまで否認しないようにします。手動による対策のヘルプには、リンクの削除を試みずにすべてのリンクを否認しても、再審査が承認されないことがあると書かれています。
否認リストは100,000行と2MBまでで、1つのURLは2,048文字までです。

リンクファームでよくある質問
リンクファームについて迷いやすい3つの質問に答えます。
相互リンクもリンクファームになる?
相互リンクのすべてがリンクファームに当たるわけではありません。スパムに関するポリシーがリンクスパムの例に挙げるのは、過剰な相互リンクと、相互リンクのみを目的として作るパートナーページです。取引先と紹介し合うリンクの考え方は、相互リンクのSEO効果と判断基準にまとめています。
否認は後から取り消せる?
否認は後から取り消せます。リンクの否認ツールでプロパティを選び、「否認をキャンセル」を選ぶと、そのプロパティの否認リストが削除されます。この取り消しも反映までに数週間かかることがあります。一部の行だけを外したいときは、外したい行を消したリストをアップロードし直します。
買ったサイトにリンクファームのリンクがあったら?
買う前からポリシーに違反していたサイトでも、手動による対策のレポートに記載された問題は、今の所有者が直します。直したうえで、再審査リクエストに、サイトを最近取得したことと、ポリシーに違反しなくなったことを書きます。手動による対策が出ていないときの進め方は、ほかのサイトと変わりません。
まとめ|リンクファームは見つけて外し、否認は最後に使う
リンクファームは、検索順位を操作する目的でリンクを張り合うサイトやページの集まりで、Googleはリンクスパムとして扱います。自社が関わっているかはSearch Consoleの2つのレポートと自社のリンク集のページで見つけ、見つけたリンクは外すか外してもらいます。否認は、外せなかったリンクが手動による対策の原因になっているか、なりそうなときにだけ使います。
今日から確かめることは次の3つです。
- Search Consoleの「手動による対策」レポートに、リンクに関する対策が出ていないか
- リンクレポートの「上位のリンク元サイト」に、リンクを並べるためだけのサイトがないか
- 自社サイトに、相互リンクのためだけのページや、お金と引き換えのリンクがないか
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