「ペンギンアップデートで順位を落とされる前に、怪しい被リンクは否認しておかないと」。2016年までのペンギンは定期的な更新でまとめて判定を見直していて、リンクを直しても次の更新まで順位に反映されなかったため、先回りして否認するのが安全だと思われがちです。ところが、ペンギンは2016年にGoogleのコアランキングシステムに組み込まれ、今は不自然な被リンクを大量に無効化し、評価に数えない形で処理することが目的とされています。先に確かめるべきは、知らないサイトからのリンクより、自社や依頼先のSEO業者が順位のために作ったリンクです。
本記事では、ペンギンアップデートの成り立ちと今の扱いから、被リンクの見方、不自然な被リンクを確かめる手順まで、SEO記事の制作会社の視点で順を追ってお伝えします。
- ペンギンアップデートは2012年に始まったリンクスパム対策で、2016年からコアランキングシステムの一部になっている
- Googleは、不自然な被リンクを大量に無効化して評価に数えない処理を目的にしている
- 手動による対策のおそれがあるのは、自社や依頼先が順位のために作ったリンク
- 不自然な被リンクは、手動による対策レポートとリンクレポートで確かめる
- 否認ツールが要るのは、不自然なリンクが数多くあり、手動による対策の原因になるときだけ
ペンギンアップデートとは
ペンギンアップデートは、Googleが2012年4月に発表した、Webスパムを減らすための検索アルゴリズムの変更です。今のGoogleの解説では、リンクスパム対策のためのシステムとされています。
2012年の発表は、キーワードの詰め込みやリンクプログラムへの参加をWebスパムの例に挙げ、品質に関するガイドラインに違反するサイトの掲載順位を下げると説明しています。リンクプログラムは、順位を操作する目的でリンクを集める仕組みを指すGoogleの言葉です。英語の検索では、全体の約3.1%に、日常的に検索する人が気づくかもしれない程度の変化が出ると発表されました。
ペンギンアップデートの現在の扱い
ペンギンアップデートは、2016年9月にGoogleのコアランキングシステムに組み込まれ、今は単独のシステムとしては動いていません。Googleの検索ランキングシステムの解説ページでも、ペンギンは「廃止されたシステム」の欄に、2016年にコアランキングシステムに組み込まれたと記録されています。

被リンクの扱いに関わるGoogleの主な発表は、2012年から次の4つです。
時期 | Googleの発表 | 被リンクの扱いの変化 |
|---|---|---|
2012年4月 | Webスパムを対象にした検索アルゴリズムの変更 | 品質に関するガイドラインに違反するサイトの掲載順位を下げる |
2016年9月 | ペンギンのコアアルゴリズムへの組み込み | データをリアルタイムで更新し、サイト全体でなくスパムのシグナルに基づいて順位を調整する |
2021年7月 | リンクスパムアップデート | リンクスパムを複数の言語でより広く見つけ、無効化する |
2022年12月 | リンクスパム対策アップデート | SpamBrainで、リンクを買うサイトとリンクを渡すために使われるサイトを見つけ、不自然なリンクを無効化する |
2016年の組み込みで、判定が順位に反映されるまでの時間が短くなりました。2016年までは、ペンギンの影響を受けたサイトの一覧が定期的にまとめて更新され、サイトを直しても次の更新を待つ必要がありました。組み込み後は、Googleがページを再クロールしてインデックスに登録し直すと、通常はすぐに反映されます。日本では、2016年9月の更新を「ペンギンアップデート4.0」と呼ぶことがあります。

ペンギンアップデートの対象になるリンク
ペンギンアップデートの対象になるのは、検索順位を操作することを主な目的として作られたリンクです。Googleはスパムに関するポリシーで、順位を操作する目的のリンクを「リンクスパム」と呼び、例を挙げています。
ポリシーの例のうち、外のサイトから自社へのリンクは、お金や物と引き換えに得るリンクと、数を増やすために作るリンクに分けて見ると分かりやすくなります。お金や物と引き換えに得るリンクは、次の5つです。
- リンクや、リンクを含む投稿にお金を払う
- 物やサービスをやり取りして、リンクを張ってもらう
- 特定の商品について記載してリンクを設定してもらうのと引き換えに、その商品を送る
- sponsoredやnofollowの属性を付けずに、テキスト広告やテキストリンクを買う
- 評価を渡すリンクや作為的なアンカーテキストを入れた記事広告に、お金を払う
数を増やすために作るリンクは、次の8つです。
- 過剰な相互リンクや、相互リンクのためだけのページを作る
- 自動化されたプログラムやサービスで、自社へのリンクを作る
- 質の低いディレクトリやブックマークサイトに登録する
- 配布するウィジェットに、キーワードを詰めたリンクや隠したリンク、質の低いリンクを埋め込む
- さまざまなサイトのフッターやテンプレートに入れて、リンクを広く配る
- フォーラムのコメントや署名に、作為的なリンクを入れる
- リンクを得るためだけに、価値の低いコンテンツを作る
- 契約や利用規約で、属性を選ばせずに相手にリンクを張らせる
sponsoredとnofollowは、リンクのタグに付けるrel属性の値です。広告として買うリンクにどちらかが付いていれば、ポリシーの違反になりません。

今のGoogleによる被リンクの見方
今のGoogleは、不自然な被リンクを大量に無効化し、評価に数えない形で処理することを目的にしています。否認ツールのヘルプにも、ほとんどの場合、Googleは詳しい情報が無くても、どのリンクが信頼できるかを評価できると書かれています。
無効化されたリンクと順位の変化
2022年12月の発表には、不自然なリンクが無効化されると、リンクで得ていた評価が失われ、順位が変わることがあると書かれています。通知が無いまま順位が下がったとき、罰を受けたのではなく、数えられていたリンクが数えられなくなっただけの場合もあります。数えられなくなったリンクを否認しても、失われた評価は戻りません。
出どころで分けた被リンクの扱い
他サイトからのリンクが評価に響く例として、否認ツールのヘルプが挙げているのは、自社や依頼したSEO業者が有料リンクなどでリンクを作った場合です。先に確かめるのは、自社と依頼先が順位のために作ったリンクです。

被リンクを出どころで3つに分けると、Googleの扱いとサイト側ですることは次のとおりです。
被リンクの出どころ | Googleの扱い | サイト側ですること |
|---|---|---|
自社と依頼先が作ったリンク | 無効化されるほか、手動による対策の対象になることがある | リンク元に削除を頼み、外せなかったリンクが数多く残り、手動による対策の原因になるときは否認する |
他社に張られたスパムリンク | 既知のスパムサイトからのリンクは、通常は無視される | 数が多く、手動による対策のおそれがあるときだけ否認を考える |
自然に張られたリンク | 評価に使われる | 否認せず、そのままにする |
知らない海外のサイトから、被リンクがたくさん付いています。順位が落ちる前に、全部否認したほうがいいでしょうか?
編集部
知らないサイトからのリンクだけなら、否認はまず要りません。まとめて否認すると、自然に張られたリンクまで、評価に数えないようGoogleに伝えることになります。否認を考える前に、自社や依頼先がお金を払ったり交換したりして作ったリンクが無いかを確かめてください。
不自然な被リンクを確かめる5つの手順
不自然な被リンクは、Search Consoleの「手動による対策」レポートとリンクレポートを使い、次の5つの手順で確かめます。自社や依頼先が作ったリンクを先に書き出しておくと、リンクレポートに並ぶリンク元のうち、どれを詳しく見るかを決められます。
「手動による対策」レポートを開き、「サイトへの不自然なリンク」が出ていないかを見ます。手動による対策が無ければ、緑色のチェックマークが表示されます。出ているときは説明を開き、影響を受けるページがサイトの一部か全体かを確かめます。
過去の契約書や請求書、SEO業者の作業報告などから、被リンクを増やすために行った施策を書き出します。リンクの購入や相互リンク、ディレクトリへの登録、記事広告の出稿などが見つかったら、掲載先のURLを控えます。
リンクレポートの「上位のリンク元サイト」を開き、知らないサイトと、控えた掲載先が並んでいないかを見ます。一覧が長いときは、「エクスポート」ボタンで「最新のリンク」を書き出し、ここ数か月に見つかったリンクから見ます。
「上位のリンク元テキスト」を開き、リンクの文言を見ます。社名やページの名前でなく、狙っているキーワードそのものの文言が多ければ、控えた掲載先のページを開き、キーワードの文言でリンクが張られていないかを見ます。
自社や依頼先が作ったリンクは、リンク元に削除か、rel属性のnofollowやsponsoredの追加を頼みます。外せなかったリンクが数多く残り、手動による対策の原因になっているか、なりそうなときだけ、否認ツールで否認します。
リンクレポートに出るのは、Googleが見つけたリンクの一部で、nofollowが付いているかどうかも表示されません。リンクの否認ツールはドメインプロパティでは使えず、否認したリストが反映されるまで数週間かかることがあります。

手動による対策を受けていたときは、リンクの削除と否認を終えてから、「手動による対策」レポートで審査をリクエストします。再審査の進め方は、Googleペナルティの切り分け方と解除手順で扱っています。
被リンクに問題が無かったとき、次に直すページは決まっていますか
被リンクに問題が無いのに順位が伸びないなら、見直す先はページの中身とサイトの作りだと見ています。「滋賀のSEO対策」では、1か月目に現状の分析と設計を行い、2か月目から実行に移ります。オンラインで全国に対応しています。
ペンギンアップデートでよくある質問
ペンギンアップデートについて迷いやすい質問に、3つ答えます。
パンダアップデートとの違いは?
パンダアップデートはコンテンツの質を、ペンギンアップデートはリンクを対象にしたシステムです。Googleの解説では、パンダは高品質で独自性の高いコンテンツが検索結果に表示されるよう設計され、2011年に発表されて2015年にコアランキングシステムの一部になりました。ペンギンは2012年に発表され、2016年に組み込まれています。パンダの対象と今の扱いは、Googleのパンダアップデートの解説で扱っています。
他社に悪いリンクを張られたら順位は落ちる?
既知のスパムサイトからのリンクは、Googleが通常は無視します。否認ツールのヘルプでも、Googleは第三者のサイトでの行為がサイトに悪影響を及ぼさないよう、できる限り取り組んでいるとしています。否認を考えるのは、他社に張られたスパムリンクが数多くあり、手動による対策の原因になっているか、なりそうなときです。
ペンギンで順位が落ちたか確かめられる?
ペンギンが原因かどうかを見分ける方法は、Googleから示されていません。Search Consoleで確かめられるのは手動による対策の有無で、「手動による対策」レポートに何も出ていなければ、リンクを理由にした手動による対策も受けていません。順位が下がったときに確かめる順番は、Googleアルゴリズムの仕組みと下落時の切り分けで扱っています。
まとめ|被リンクは否認より先に出どころを確かめる
ペンギンアップデートは2012年に始まったGoogleのリンクスパム対策で、2016年9月からはコアランキングシステムの一部として働いています。今のGoogleは不自然な被リンクを大量に無効化して評価に数えないことを目的にしています。否認ツールが要るのは、不自然なリンクが数多くあり、手動による対策の原因になるときだけです。
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