BLOG

不動産会社のSEO対策|上位を狙えるキーワードとページの作り方

不動産会社のSEOで上位を狙いやすいのは、物件を探す人の検索ではなく、売却や管理の依頼先を探す人の検索です。物件を探す検索では、ポータルサイトと大手の会社のサイトが上位に並びやすいためです。自社サイトには事業ごとのサービスページを先に作り、物件ページは成約したら削除する前提で運用することをおすすめします。

不動産会社のWebサイトの画面に、売却と管理のサービスページ、地域のページ、解説記事が並び、検索窓からそれぞれのページへ矢印が伸びている図。

「自社サイトにも物件をたくさん載せれば、ポータルサイトのように検索から問い合わせが来そう」。ポータルサイトが駅やエリアごとの物件一覧で人を集める様子を毎日見ていると、自社サイトも同じ形を目指したくなります。ところが、2026年10月に「中古マンション 世田谷区」で検索すると、上位10件のうち9件はポータルサイトと大手の仲介会社のサイトでした。自社サイトのSEOで上位を狙いやすいのは、売却や管理の依頼先を探す検索です。

本記事では、事業ごとのキーワードの選び方から、作るページの順番、物件ページと広告のルールの扱いまで、検索結果を調べてから記事を設計する制作会社の視点でお伝えします。

この記事でわかること
  • 物件を探す検索ではポータルサイトと大手の会社が上位に並び、売却や管理の検索にはポータルサイトが入らず、地域の会社のサイトが入る
  • 売却・買取・賃貸管理は、地域名と事業名を組み合わせたキーワードで、事業ごとにサービスページを作る
  • 物件を探す人からの問い合わせは、ポータルサイトへの掲載とGoogleビジネスプロフィールで受ける
  • 成約した物件のページは削除し、検索からの集客はサービスページや解説記事に任せる
  • 「格安」「厳選」などの語は、根拠の資料が無ければ物件のページに使えない

不動産会社のSEOで上位を狙える検索

不動産会社が自社サイトのSEOで上位を狙いやすいのは、物件を探す人の検索より、物件を売る人や管理を任せる人が依頼先を探す検索です。2026年10月に4つのキーワードで検索し、上位10件に入ったサイトの種類を数えると、次の表のとおりでした。

検索したキーワード

上位10件に入ったサイト

中古マンション 世田谷区

ポータルサイト6件、大手の仲介会社3件、都心の物件を扱う会社1件

賃貸 吉祥寺

ポータルサイト6件、首都圏や全国で営業する会社3件、吉祥寺の会社1件

不動産売却 横浜市

横浜市に本社を置く不動産会社7件、比較サイトなど3件

賃貸管理会社 横浜市

横浜市に本社を置く管理会社3件、管理会社の一覧サイトや求人サイトなど7件

物件を探す検索で上位に並んだのは、多くの物件を一度に比べられる一覧ページです。物件を探す人には物件の数そのものが答えになるため、掲載数の多いポータルサイトや大手の会社が上位に来ると見ています。

物件を探す検索と、売却の依頼先を探す検索で、上位に入るサイトの種類が違うことを示した図

売却と管理の2つの検索では、SUUMOやHOME'Sなど、物件探しの検索で上位にあったポータルサイトは上位10件に入っていませんでした。売る人や任せる人が依頼先を決めるときに比べるのは、その地域で扱ってきた実績や、頼んだときの流れと手数料で、どれも地域の会社が自社のページに書ける情報です。

事業ごとに狙うキーワードと答えるページ

不動産会社が狙うキーワードは、どの事業の依頼を増やしたいかで決まります。依頼主が検索するキーワードの例と、そのキーワードに答えるページを、増やしたい依頼ごとに次の表に並べました。

増やしたい依頼

キーワードの例

答えるページ

売却の仲介

不動産売却 横浜市、マンション 売却 世田谷区

地域ごとの売却のサービスページ

買取

不動産買取 横浜市、空き家 買取

買取のサービスページ

賃貸管理

賃貸管理会社 横浜市、管理会社 変更

管理のサービスページと料金のページ

相続や住み替えの相談

相続した実家 売却、住み替え 売り先行

解説記事

売却・買取・賃貸管理は、地域名と事業名を組み合わせたキーワードで、事業ごとに1ページずつサービスページを作ります。1つのページで売却と管理を両方説明すると、売却を調べに来た人は、管理の説明を読み飛ばしてから答えにたどり着くことになるためです。

相続や住み替えのキーワードは、依頼先をまだ決めていない人が調べる検索なので、解説記事で答えます。2026年10月に「相続した実家 売却 世田谷区」で検索すると、上位10件のうちポータルサイトはSUUMOの1件で、不動産を扱う会社のページが5件、税理士事務所のページが2件でした。

Web担当者Web担当者

ポータルサイトに物件を載せていれば、自社サイトでSEOまでしなくてもよいのではないでしょうか。

Writers-hub編集部Writers-hub
編集部

物件を探す人からの問い合わせは、ポータルサイトへの掲載で受け続けるのが現実的です。近くの店を探す人には、Google マップとGoogle 検索に地図と店の一覧が出るので、Googleビジネスプロフィールで店の情報を登録しておきます。自社サイトのSEOで集めるのは、ポータルサイトが上位に入っていない、売却や管理の検索から来る依頼です。

不動産会社のサイトで作るページの順番

不動産会社のサイトは、依頼に近い検索に答えるサービスページから作り、解説記事はその後に足していきます。サービスページが無いまま解説記事だけを増やすと、記事を読んで依頼を考えた人が、手数料や依頼の流れを確かめるページにたどり着けないためです。

1
STEP
事業ごとのサービスページ

売却・買取・管理のそれぞれに1ページを作り、対応する地域、依頼から完了までの流れ、手数料や管理料を書きます。タイトルと見出しには、地域名と事業名を入れます。

2
STEP
地域ごとのページ

営業する地域が複数の市区にまたがるときは、市区ごとに、その市区での取引価格の目安と、自社がその市区で扱ってきた物件の種類を書きます。

3
STEP
会社と担当者のページ

会社の免許番号と所在地、担当者の氏名と保有資格、扱ってきた地域と物件の種類を書きます。

4
STEP
解説記事

相続や住み替えなど、依頼先を決める前の人が調べる悩みに答えます。記事の最後には、同じ事業のサービスページへの案内を置きます。

地域ごとのページに書く取引価格の目安は、国土交通省の不動産情報ライブラリで、市区町村ごとの取引価格と成約価格を調べて書けます。

不動産情報ライブラリ
🌐 www.reinfolib.mlit.go.jp
外部リンク

※ 出典:国土交通省「不動産情報ライブラリ」

不動産会社のサイトで、解説記事と地域のページから事業ごとのサービスページを経て、査定や相談のフォームへつながるページ構成の図

どの市区のどの事業から作るかは、検索結果の上位に地域の会社のサイトが入っているキーワードから決めます。上位をポータルサイトや比較サイトが占めるキーワードでは、サービスページを作っても上位に入るまでに時間がかかると見ています。

どの市区の、どの事業のページから作りますか

地域名と「売却」「管理会社」を組み合わせたキーワードは、営業する市区の数だけあります。弊社のキーワード戦略の設計では、組み合わせごとに検索結果の上位を調べ、地域の会社が入っているキーワードから、作るページとその順番を決めます。

物件ページで起きる2つのSEOの問題

物件ページで起きるSEOの問題は、成約した物件のページの扱いと、絞り込みの条件ごとに増えるURLの2つです。

成約した物件のページを残さない

成約した物件のページを、検索からの流入があるからと掲載し続けると、おとり広告に当たります。不動産の表示に関する公正競争規約の第21条は、実際には取引の対象となり得ない物件の広告を禁じ、不動産公正取引協議会連合会のガイドラインは、取引の対象となり得ない物件の例に成約済みの物件を挙げています。

同じガイドラインは、自社のホームページに載せた物件の広告も、規約が定める「表示」に当たるとしています。規約に加わっていない不動産会社にも、公正取引委員会が指定した告示で、同じ内容のおとり広告が禁じられています。

⚠

ガイドラインは、インターネットに載せた物件の情報を最長でも2週間ごとに更新し、その間に契約済みと分かった物件はすぐに削除するよう求めています。

物件ページを削除するときは、ページが無いことを示す404か410のステータスコードを返します。Googleは、インデックス(検索結果に出せるページの登録)に入っているページがこうしたコードを返すと、そのページをインデックスから外すと説明しています。

成約した物件のページは、検索からの流入があっても削除します。検索から人を集める役割は、物件が入れ替わっても残るサービスページや地域のページ、解説記事などに持たせ、内部リンクもそれらのページに集めます。

物件ページを掲載してから成約後に削除するまでの流れと、物件が入れ替わっても残るサービスページや地域のページを示した図

絞り込みの条件ごとにURLを増やさない

物件一覧の絞り込みで作られるURLのうち、検索結果に出す必要のないものはGoogleに読み込ませないようにします。駅や間取り、賃料などの条件を選ぶと、条件の組み合わせごとに別のURLが作られるサイトがあるためです。Googleは、絞り込みの条件ごとにURLが無数にできると、不要なURLのクロール(Googleのプログラムがページを読みに来ること)に時間が使われ、新しく有用なURLの発見が遅れると説明しています。

Googleは、検索結果に出す必要のない絞り込みのURLはrobots.txtというファイルでクロールを止め、条件をかけない一覧ページと個々の物件ページだけをクロールさせるよう勧めています。絞り込みのURLを検索結果に出す場合も、条件に合う物件が0件の組み合わせには404を返すよう求めています。

物件を載せるシステムを提供会社から借りている場合、robots.txtやステータスコードの設定を自社では変えられないことがあります。物件の管理システムの提供会社に、絞り込みのURLをrobots.txtで止められるか、0件のときに404を返せるかを確かめます。

物件のページで使えない語と広告のルール

物件を載せたページは、宅地建物取引業法と不動産の表示に関する公正競争規約が定める広告に当たり、検索されるキーワードに含まれる語でも、タイトルや本文に使えないものがあります。宅地建物取引業法の第32条は、宅地建物取引業者の広告で、物件の所在や規模、環境、交通、代金などについて、著しく事実と違う表示や、実際より著しく優良または有利だと誤認させる表示を禁じています。

規約が適用されるのは、団体に所属する宅地建物取引業者などです。団体は、各地の不動産公正取引協議会を構成しています。規約の第18条は、次の語を、表示の内容を裏付ける合理的な根拠の資料を持っている場合でなければ使えないとしています。

語の種類

規約が挙げる語の例

使える場合

最上級を表す語

最高、最高級、特級

根拠の資料があり、根拠の事実も一緒に書くとき

著しく安いと思わせる語

格安、激安、破格、掘出

根拠の資料があり、根拠の事実も一緒に書くとき

欠けるところがないと思わせる語

完全、完ぺき、絶対、万全

根拠の資料があるとき

他社より優位だと思わせる語

日本一、業界一、当社だけ、抜群

根拠の資料があるとき

選び抜いたと思わせる語

特選、厳選

根拠の資料があるとき

人気が高いと思わせる語

完売

根拠の資料があるとき

「格安 賃貸」のように検索されるキーワードに含まれる語でも、根拠の資料が無ければ、物件のページのタイトルにも本文にも入れません。「新築」も規約で意味が決まっている語で、建築工事が終わってから1年未満で、まだ人が住んだことのない建物にしか使えません。

公開の前に、宅地建物取引士か社内で広告を確かめる担当者が、規約の語に当たらないかを見ます。

公正競争規約の紹介 | 不動産公正取引協議会連合会
不動産広告の内容が正しいかどうかどうかを審査・調査している不動産業界の自主規制団体、不動産公正取引協議会連合会のホームページです。こちらは公正競争規約の紹介です。
🌐 www.rftc.jp
外部リンク

※ 出典:不動産公正取引協議会連合会「不動産の表示に関する公正競争規約」

自社で進める作業と外注できる作業

不動産会社のSEOで自社が担うのは、地域と取引の情報を出すことと、広告のルールに合っているかの確認で、キーワードの調査と原稿づくりは外注できます。作業の分担は次の5つです。

作業

担う人

キーワードの調査と、作るページの計画

外注先

サービスページと解説記事の原稿

外注先

手数料、対応する地域、扱ってきた物件の情報

自社

規約と宅地建物取引業法に沿った表現かの確認

自社の宅地建物取引士

成約した物件ページの削除

自社

原稿を外注しても、手数料や対応する地域、取引の事例などは社内にしか無い情報です。外注先からの聞き取りに答える時間と、公開前に宅地建物取引士が原稿を確かめる時間を、月ごとに取っておきます。外注先の種類と費用の目安は、不動産の記事外注の依頼先と費用相場で解説しています。

外注先を選ぶときは、契約の前に次の4つを確かめます。

  • 規約で使い方が決まっている語と、おとり広告の決まりを知っているか
  • 検索順位を保証すると言っていないか
  • 成約した物件ページの削除や絞り込みのURLの設定を、物件の管理システムの提供会社とどう分けるかを示せるか
  • 宅地建物取引士が原稿を確かめてから公開する工程を組めるか

Googleも、掲載順位を保証すると主張する業者には注意するよう呼びかけています。

サービスページと解説記事を書く時間が、社内で取れていますか

原稿を外注すると、社内の作業を、聞き取りへの回答と公開前の確認に絞れます。弊社のSEO記事の制作では、キーワードの調査から原稿までを担当し、御社の宅地建物取引士の確認を経て公開する流れで進めます。

不動産会社のSEOでよくある質問

不動産会社のSEOでよく聞かれる質問は3つあります。

不動産会社のSEOは、効果が出るまでどのくらいかかりますか

新しく作ったサービスページが検索結果の上位に入るまでには、数か月はかかると見ています。公開したページが検索結果に出ているかは、Google Search Consoleの検索パフォーマンスで、ページごとの表示回数と掲載順位を見て確かめます。期間の見積もり方は、SEO対策のスケジュールの立て方で解説しています。

Googleビジネスプロフィールと自社サイトのSEOは、どちらから始めればよいですか

店に来てもらう賃貸や購入の仲介が中心なら、Googleビジネスプロフィールから始めます。Googleは、地図と店の一覧の順位を、主に検索語句との関連性、検索した人からの距離、知名度で決めると説明しています。売却や管理の依頼を増やしたいなら、自社サイトのサービスページから始めます。

市区ごとのページは、いくつ作ればよいですか

市区ごとのページは、自社が実際に取引を扱っている市区の数だけ作ります。扱っていない市区のページには実績も取引の事例も書けず、市区の名前を差し替えただけのページになるためです。Googleは、特定の地域や都市を対象にしたページを複数作り、そこから1つのページへ誘導することを、スパムに関するポリシーで誘導ページの不正使用の例に挙げています。

まとめ|不動産のSEOは売る人と任せる人の検索から

不動産会社のSEOは、物件探しの検索ではポータルサイトへの掲載を続け、自社サイトでは、物件を売る人や管理を任せる人が依頼先を探す検索に答えるところから始めます。事業ごとのサービスページを先に作り、物件ページは成約したら削除します。

私たち合同会社Writers-hubは、SEO記事の制作とキーワード戦略の設計を手がけてきました。どの市区のどの事業からページを作るか、サービスページと解説記事を誰が書くかから、ご相談いただけます。

自社サイトに、売却や管理のサービスページはそろっていますか

地域名と「売却」や「管理会社」で検索したとき、自社のページが上位10件に入っているかを見ると、足りないページが分かります。自社サイトのURLと、増やしたい依頼の種類をお知らせいただければ、足りないページと作る順番を一緒に確かめます。

この記事を書いた人

米山拓真

米山拓真

合同会社Writers-hub 代表社員

滋賀県立大学工学研究科の修士課程を修了後、大手制作会社の編集部を経て2019年にWebライターとして独立。2020年に記事制作を手順化した「ハブ式SEOライティングメソッド」を開発し、これまでに200人以上のライターを育成しました。2022年3月に合同会社Writers-hubを設立し、会社として累計8,000記事以上のSEO記事制作に携わっています。2024年にAIライティングシステム「一気通貫Pro」、2025年から書き手の文体を再現するAI編集者「Edico」を開発。このブログでは、クライアント案件と自社サイトで実際に試したことを書いています。

読んで終わりにしないために

記事の内容を自社に当てはめるとどうなるか、オンライン30分で一緒に整理します。費用はかかりません。