「ツールに主題を入れれば、狙うべきおすすめのキーワードを出してくれるはず」。キーワード選定ツールの画面には候補の語が並び、その横に検索数や難易度の数字が付いています。数字の良い語を上から選べば済むと考えるのは自然なことでしょう。
弊社はこれまで、多くの記事で、書く前のキーワード調査に無料と有料のツールを組み合わせて使ってきました。その経験から言えるのは、ツールが出すのは狙う語の候補と、候補を比べる数字までだということです。どの語を狙うかは、候補の語で検索したときに上位に並ぶページと、自社の商材を見比べて決めます。
本記事では、無料と有料のおすすめツール8つの特徴から、数字の読み方、候補から狙う語を決める手順まで、記事の制作前にキーワードを調べてきた制作会社の視点で順を追ってお伝えします。
- キーワード選定ツールは、候補集め・検索数・競合の語・自サイトの語の4つの用途で選ぶ
- 月に数本の記事を書く段階なら、無料のツールで候補集めから検索数の確認までできる
- 有料ツールが要るのは、競合サイトが検索で集客している語を一覧で見たいとき
- 検索数や難易度の数字はツールごとに測り方が違うため、同じツールの中で候補同士を比べる
- 狙う語は、候補の語で検索し、上位10件のページの種類を見てから決める
キーワード選定ツールの用途と選び方
キーワード選定ツールは、候補の語を集める、検索数を比べる、競合サイトが集客している語を見る、自分のサイトが表示されている語を見る、の4つの用途に分かれます。1つのツールで4つをすべて深く調べられるものは少なく、無料ツールは用途ごとに使い分けるのが基本です。
本記事で紹介する8つのツールを、料金と主な用途で並べると次のとおりです。
| 料金 | 主な用途 | 向いている場面 | |
|---|---|---|---|
| ラッコキーワード | 無料(有料プランあり) | 候補の語を集める | 主題から検索されている言い回しを洗い出したい |
| Googleキーワードプランナー | 無料(Google広告アカウントが必要) | 検索数を比べる | 候補のうち、どれがよく検索されているかを知りたい |
| Googleトレンド | 無料 | 検索の増減を比べる | 季節で検索が増える語か、伸びている語かを見たい |
| Googleサーチコンソール | 無料 | 自サイトが表示されている語を見る | 公開済みの記事を、どの語で直すかを決めたい |
| Ubersuggest | 無料(回数の上限あり・有料プランあり) | 検索数と難易度の目安を見る | 検索数と難易度を1画面で手早く見たい |
| Ahrefs | 有料 | 競合サイトが集客している語を見る | 競合サイトの語を一覧で調べたい |
| Semrush | 有料(無料アカウントは回数の上限あり) | 競合サイトの語と関連語を見る | 関連語を大量に集め、競合と比べたい |
| Keywordmap | 有料(7日間の無料トライアルあり) | 日本語の語の調査と競合サイトの分析 | 日本語のサイトを中心に競合を調べたい |
表の4つの用途のうち、最初に要るのは候補集めと検索数の確認です。競合の語と自サイトの語は、狙う語を決めた後の優先順位付けや、公開後の見直しで使います。

無料で使えるおすすめのキーワード選定ツール
無料で使えるキーワード選定ツールは、次の5つがあれば候補集めから公開後の見直しまで足ります。
ラッコキーワード
ラッコキーワードは、入力した語のサジェストをまとめて取得できる無料ツールです。サジェストは、検索窓に語を打ったときに下に出る候補のことで、Googleのほか、YouTube、Amazon、楽天などの候補も取れます。
サジェストのほかに、関連キーワード、よくある質問、上位ページの見出しの抽出もできます。月間検索数の取得は有料プランの機能で、無料では1日に使える回数に上限があり、無料のラッコIDに登録すると上限が緩和されます。
Googleキーワードプランナー
Googleキーワードプランナーは、Google広告の中にある無料ツールで、語ごとの月間平均検索ボリュームと、関連する語の候補を調べられます。使うにはGoogle広告のアカウントが要りますが、広告を出さなくても使えます。
広告を出していないか広告費の少ないアカウントでは、検索ボリュームが「1000~1万」のような幅で表示されます。幅の表示でも、候補同士のどれが多いかは比べられるため、狙う語を絞る目的なら無料のまま使えます。

Googleトレンド
Googleトレンドは、語の検索の増減を、指定した期間と地域の中で最も多い時点を100とした数値で表す無料ツールです。数値は検索回数ではなく、期間の中での相対的な多さを示します。
季節で検索が増える語を、いつ公開するかを決めるときに使います。複数の語を並べて入力すると、同じ期間での増減を比べられます。
Googleサーチコンソール
Googleサーチコンソールは、自分のサイトがどの検索語でGoogleの検索結果に表示され、何回クリックされたかを確かめられる無料ツールです。検索パフォーマンスのレポートで、語ごとの表示回数、クリック数、平均掲載順位が分かります。
公開済みの記事が無い新しいサイトでは、表示されたデータが無いため使えません。記事が増えてからは、平均掲載順位が10位前後で止まっている語を見つけ、その語に答える記事を書き直すときに使います。
Ubersuggest
Ubersuggestは、語の検索ボリューム、上位表示の難しさの目安、関連する語を1画面で見られるツールです。無料では1日に調べられる回数に上限があり、上限を超えて使うには有料プランが要ります。
検索数と難易度を手早く見たいときに向いていますが、数値はUbersuggestが独自に出した推定値です。キーワードプランナーの数値と違っていても、どちらかが間違っているとは限りません。
有料のおすすめキーワード選定ツール
有料のキーワード選定ツールを選ぶ理由は、主に競合サイトが検索で集客している語を一覧で見られることです。無料ツールでは、競合サイトがどの語で上位に表示されているかを、語を1つずつ検索して確かめるしかありません。
Ahrefs
Ahrefsは、競合サイトのURLを入れると、そのサイトが上位に表示されている語と、語ごとの推定の流入数を一覧で見られる有料ツールです。キーワードエクスプローラーでは、語ごとの検索数と、上位表示の難しさを0〜100で表すKD(キーワードの難易度)を調べられます。
もともと被リンク(他のサイトから張られたリンク)の調査で知られるツールで、競合サイトがどのサイトからリンクを受けているかも同じツールで調べられます。
Semrush
Semrushは、競合サイトが上位に表示されている語の一覧に加え、キーワードマジックツールで1つの語から関連する語を大量に集められる有料ツールです。無料アカウントでも、1日に調べられる回数の上限つきで一部の機能を試せます。
検索広告を出している語の調査もできるため、SEOと検索広告の両方で語を選ぶ会社に向いています。
Keywordmap
Keywordmapは、株式会社CINCが提供する有料ツールで、日本語のデータに基づくキーワード調査と、競合サイトの分析ができます。7日間の無料トライアルがあり、トライアルの期間中と終了後に費用はかからないと明記されています。
無料ツールで足りるかの判断基準
無料ツールで足りるか有料ツールが要るかは、競合サイトの語を一覧で見る必要があるかで決まります。自社の商材と読者の悩みから候補の語を出せる段階なら、無料ツールで狙う語を決められます。
- 月に書く記事が数本で、候補の語を自社の商材から出せる
- 候補の語の検索数を、候補同士で比べられれば足りる
- 公開済みの記事の見直しは、サーチコンソールで自サイトの語を見れば足りる
チェックリストの項目がすべて当てはまるなら、無料ツールで始めて構いません。反対に、競合サイトが集客している語から狙う語を探したいときや、数百の語を1つの一覧で管理したいときは、有料ツールの無料トライアルで、自社の競合サイトを実際に入れて試してから決めます。
有料ツールを試すときは、自社が検索で競っている相手のURLを2〜3件用意しておきます。トライアルの期間中に、ツールごとに同じ競合サイトを調べて一覧を比べれば、どのツールの一覧が自社の判断に使えるかを確かめられます。
ツールの検索数と難易度の数字の読み方
キーワード選定ツールの検索数と難易度は、ツールごとに測り方が違うため、ツールをまたいで数字を比べると判断を誤ります。数字は同じツールの中で、候補同士を比べるために使うと、狙う語を絞る材料になります。
キーワードプランナーの月間平均検索ボリュームは、Googleの検索のデータから出した数字で、語とその類似の言い回しが検索された平均回数です。UbersuggestやAhrefs、Semrushの検索数は、各社が独自に集めたデータから出した推定値です。同じ語でもツールごとに数字が違うのは、元のデータと計算の方法が違うためです。
とりわけ見落とされがちなのが、難易度の数字が何を見ているかです。AhrefsのKDは、上位10ページが持つ参照ドメイン(リンクを張っているサイト)の数から計算され、ページの中身は計算に入っていません。

KDが低い語でも、上位10件が公的機関や大手メーカーの公式ページで埋まっていれば、個人のブログや中小企業のサイトが入るのは難しいでしょう。反対にKDが高くても、上位のページが読者の疑問に答え切れていなければ、答えを書き切った記事が入る余地はあると見ています。

ツールの候補から狙う語を決める手順
狙う語は、ツールで集めた候補を検索数で絞った後、候補の語で実際に検索し、上位に並ぶページの種類を見てから決めます。ツールの数字は、上位のページがどんな種類のページかまでは教えてくれないからです。

5つの工程のうち、ツールが受け持つのは候補集めと検索数の比較までで、上位のページの種類を見て決める工程は人が受け持ちます。
自社の商材の名前と、お客さまから実際に受ける質問の言葉を書き出します。ツールに入れる最初の語が商材から外れていると、集まる候補も商材から外れます。
種になる語ごとにサジェストと関連キーワードを取得し、1つの表にまとめます。
候補の語の月間平均検索ボリュームを並べ、同じ答えで済む語は1つの記事で狙う語としてまとめます。
上位のページが解説記事か、ツールや商品の紹介か、企業の公式ページかを確かめます。自社が作れる種類のページが上位に無い語は、検索数が多くても後回しにします。
自社が作れる種類のページで答えられる語のうち、商材の申し込みに近い語から順に記事にします。
たとえば「おすすめキーワード」で検索すると、2026年7月に弊社が調べた時点で、上位10件はキーワード選定ツールの紹介記事と、キーワードの選び方や調べ方を解説する記事で占められていました。検索した人がツールの一覧を求めている語で、自社サービスの紹介ページを上位に出すのは難しいと判断できます。
ツールで難易度が低くて検索数の多い語を選べば、上位に出やすいと思っていました。それだけではだめなのでしょうか。
編集部
難易度が低く検索数の多い語から候補を絞るのは、効率のよい進め方です。ただ、難易度の数字は上位ページの被リンクを見ていて、上位がどんな種類のページかは見ていません。絞った候補で一度検索して、自社が作れる種類のページが上位にあるかを確かめてから決めてください。
候補の語で検索して上位のページを見る工程は、語の数が増えるほど時間がかかります。記事にする語が数十を超えると、どの語をどの記事で狙うかの計画を社内だけで作るのは負担が大きくなります。
ツールで集めた候補のうち、どの語から記事にするか決めきれていませんか
Writers-hubのSEOキーワード戦略設計では、候補の語の検索数と上位のページを調べ、どの語をどの記事で狙うかの計画を作ります。ツールで集めた候補の一覧をお持ちの段階からご相談いただけます。
キーワード選定ツールでよくある質問
キーワード選定ツールを使い始める段階でよく出る質問は、次の3つです。
無料のツールだけでもキーワード選定はできます。ラッコキーワードで候補を集め、キーワードプランナーで検索数を比べ、候補の語で検索して上位のページを見れば、狙う語を決められます。競合サイトが集客している語を一覧で見たいときだけ、有料ツールが要ります。
検索数は1つのツールに決めて、候補同士の比較に使います。ツールごとに元のデータと計算の方法が違うため、数字が一致しないのは避けられません。Googleでの検索数を知りたいときは、Google自身のデータから出しているキーワードプランナーを基準にします。
生成AIは、種になる語の言い換えや、読者が抱きそうな疑問を広げる用途に使えます。ただし生成AIが示す検索数は、検索のデータを調べた数字とは限らないため、検索数はキーワードプランナーなどのツールで確かめます。
まとめ|ツールは候補を出し、狙う語は人が決める
キーワード選定ツールは、候補の語を集める、検索数を比べる、競合サイトの語を見る、自サイトの語を見る、の4つの用途で選びます。狙う語は、候補の語で検索して上位のページを見てから決めることで、検索数の数字だけでは分からない、自社が上位に入れるかどうかを判断できます。
月に数本の記事を書く段階なら、ラッコキーワードとキーワードプランナー、サーチコンソールの無料ツールで始められます。私たち合同会社Writers-hubは、記事の制作前にキーワードの候補と上位のページを調べ、どの語をどの記事で狙うかを決める作業を続けてきました。
候補の語は集まったのに、記事にする順番が決まらないままではありませんか
今のサイトの記事と、集めた候補の語をうかがい、どの語から記事にすると商材の申し込みに近づくかを一緒に整理します。







