「整骨院のSEOは、近くの院のように症状ごとのページを増やせば上位に出そう」。地名と症状で検索すると、上位に院や整体院の症状ページが並んでいるため、そう思われがちです。ところが、上位のページをまねて書くと、厚生労働省のガイドラインで院のサイトに掲載すべきでないとされた「No.1」のような表現まで写すことがあります。ページを増やす前の1か月で、検索結果と今のサイトの表現を確かめることが先です。
本記事では、上位を狙える検索と避ける表現から、1か月目の分析と設計、2か月目からのページづくり、毎月の見直しまで、SEO対策を支援する会社の視点で順を追ってお伝えします。
- 地名と「整骨院」「接骨院」の6つの検索では、上位10件の8割ほどが院のサイトでした
- 地名と症状だけを入れた検索(「整骨院」の語なし)では、院や整体院の症状ごとのページが上位に並びます
- 院のサイトは原則として広告に当たりませんが、「絶対に治る」「No.1」などは掲載すべきでない表現です
- リスティング広告からつなぐページは広告として扱われ、書ける事項が限られます
- 1か月目に検索結果と表現を記録し、2か月目から作るページの順番を決めます
整骨院が上位を狙える検索
整骨院が上位を狙いやすいのは、「整骨院 町田」のような地名の入った検索と、「ぎっくり腰 町田」のように地名と症状を組み合わせた検索です。2026年10月に、町田や船橋など6つの地名と「整骨院」「接骨院」を組み合わせて調べると、上位10件の計60件のうち49件が院のサイトでした。
残りの多くは、予約サイトや接骨院の一覧サイトの、地域ごとのページです。予約サイトか一覧サイトのページは、6つの検索のすべてで上位10件に1件以上入っていました。検索結果は、検索する場所や時期で変わります。
地名と症状だけを入れて「整骨院」の語を入れない検索では、院のトップページではなく、症状ごとのページが上位に出ます。「ぎっくり腰 町田」と「寝違え 岡山市」では、どちらも上位10件のうち8件以上が、整骨院や整体院など施術をする店の、その症状を扱ったページでした。

一方、地名の無い「ぎっくり腰 何日で治る」では、上位10件のうち整骨院のページは1件だけで、上位4件はいずれも医療機関のページでした。調べた3つの形の検索をまとめると、次のとおりです。
検索の形 | 上位10件に多かったページ | 院の対応 |
|---|---|---|
地名と整骨院・接骨院 | 院のサイトのトップページ | トップページを整える |
地名と症状だけ(「整骨院」の語なし) | 施術をする店の症状ごとのページ | 症状ごとのページを作る |
症状だけ | 医療機関のページ | 後に回す |
地名の無い症状の検索は、トップページと症状ページの後に回します。医療機関のページと同じ枠を争うことになるためです。
整骨院のサイトと広告で避ける表現
整骨院のサイトと広告で避ける表現は、厚生労働省が2025年2月18日に定めた「あはき・柔整広告ガイドライン」で確かめます。整骨院と接骨院は病院や診療所ではなく、柔道整復師の施術所です。広告に書ける事項は、柔道整復師法と告示で決められています。
ガイドラインは、利用者を誘う意図があり、院の名前が分かり、一般の人が目にできる状態にあるものを広告としています。院のサイトは、見たい人が自分で検索して開くものなので、一般の人が目にできる状態には当たらないとされ、原則として広告ではありません。ガイドラインの本文と告示は、厚生労働省のページで読めます。

院のサイトで避ける表現
院のサイトで避けるのは、ガイドラインがサイトに掲載すべきでないとした表現です。広告に当たらないサイトにも、景品表示法などほかの法律の決まりは及びます。ガイドラインが挙げる主な例は、次のとおりです。
- 「絶対に治る」「根本治療」「○○に効きます」のような、効果を約束する表現
- 「改善率○%」「顧客満足度No.1」「たった1回で効果を実感」のような、数字や体験で効果を示す表現
- 加工や修正をした施術前と施術後の写真
- 「口コミサイトで1位」「○○にも掲載された」のような、他院より優れて見せる表現
- 院に都合のよい感想だけを選んで載せた体験談
- 早く来院するよう過度にあおる表現と、費用の安さの過度な強調
迷う表現は、院の所在地を管轄する自治体の窓口に相談できると、厚生労働省のページに書かれています。
患者さんの喜びの声を症状ページに載せて、ほかの院より信頼してもらえるようにしてもいいですか?
編集部
症状ページに院を選ぶ材料を足すのはよいのですが、施術の効果を語る感想は載せないでください。ガイドラインは、効果を実感したという体験談を虚偽広告として扱うべきとし、都合のよい感想だけを選んで載せることも掲載すべきでないとしています。症状ページには、来院した人に行う確認と施術の流れと、施術する柔道整復師の名前を書きます。
広告に当たるページで書けない表現
ガイドラインは、リスティング広告と、その広告からつないだ院のサイトを広告として扱うとしています。バナー広告や、費用を払って載せる施術所の紹介サイトのページ、SNSへの投稿も、広告の条件を満たせば広告に当たります。

広告に書けるのは、院の名前や所在地、施術時間など、法と告示で決められた事項だけです。施術の技能や施術方法、柔道整復師の経歴は書けません。ガイドラインは、広告できない例として「交通事故取扱い」「各種保険取扱い」と、「診療時間」「休診日」のように「診」を使う表記を挙げています。
症状ごとのページにリスティング広告をつなぐと、そのページは広告として扱われ、症状の説明や施術方法は書けない事項になります。広告を出すなら、どのページにつなぐかを1か月目の設計で決めます。
1か月目に行う現状の分析と設計
1か月目の現状の分析と設計では、ページを作る前に、狙う検索の上位10件と今のサイトの表現を記録し、2か月目から作るページの順番を決めます。調べずに書き始めると、医療機関が上位を占める検索の記事や、ガイドラインに合わない表現のページに時間を使うことになります。

1か月目に行う作業は、次の5つの手順です。
院のある市区町村と最寄り駅の名前に「整骨院」「接骨院」を組み合わせます。院で施術しているけがや症状の名前と、地名の組み合わせも書き出します。
検索ごとに、院のサイト、整体院のサイト、予約サイトや一覧サイトが何件ずつあるかを記録します。上位の院がトップページと症状のページのどちらで出ているかも書き留めます。
院のサイトの全ページを、ガイドラインが掲載すべきでないとする表現と照らし合わせます。自費メニューに費用とリスクが書かれているかと、リスティング広告からつないでいるページがあるかも確かめます。
院のサイトとGoogleビジネスプロフィール、載せている予約サイトで、院名、住所、電話番号、施術時間の書き方がそろっているかを照らし合わせます。
上位の院にあって自院に無いページを、検索ごとに書き出します。院で施術している症状のうち、上位に症状ページが並ぶ検索から順に、2か月目以降の月ごとの予定に割り振ります。
上位の院のページは、ページの種類と載せている情報を参考にし、言い回しは写しません。上位に出ているページでも、ガイドラインが掲載すべきでないとする表現を含んでいることがあるためです。
1か月目の作業の量は、地名と症状の数で決まります。院のある市と隣の市、最寄り駅の3つの地名に、施術している症状を5つ組み合わせると、検索は15通りになり、記録する上位10件は150件になります。
地域の検索結果とサイトの表現を、1か月で確かめる時間を取れますか
Writers-hubの「滋賀のSEO対策」は、1か月目に現状の分析と設計を行い、2か月目から実行し、毎月の報告で見直しを行います。滋賀の名前が付いたサービスですが、オンラインで全国に対応しています。
2か月目から進める3つの手順
2か月目からの実行は、Googleビジネスプロフィールの整備から始め、症状ごとのページ、自費メニューのページの順に進めます。ビジネスプロフィールは、ページを1枚作るより短い時間で直せるうえ、Googleマップの欄に院を出す情報になるためです。
Googleビジネスプロフィールの整備
Googleビジネスプロフィールの整備では、院名の欄に看板と同じ院名だけを入れ、「腰痛」「交通事故」のような語を足しません。Googleは、ビジネス名に不要な情報を含めるとプロフィールが停止される場合があるとしています。
Googleマップの欄の順位は、主に関連性、距離、知名度で決まります。Googleのヘルプは、クチコミの数と評価の高さも順位を上げる助けになるとしています。クチコミが順位に影響する仕組みは、口コミはSEO対策になるのか?地図とサイトで違う効き方と集め方で解説しています。
整骨院では、クチコミの集め方にも決まりがあります。ガイドラインは、地図のサービスで院を他院より優れて見せるために、謝礼を払ったり依頼したりして、院に都合のよいコメントを書かせるべきではないとしています。
症状ごとのページの作成
症状ごとのページは、院で施術している症状やけがごとに1ページ作り、ページのタイトルに地名と症状の名前を入れます。ページには、その症状で来院した人に院が行う確認と施術の流れ、保険が使えるかどうか、予約の方法を書きます。
肩こりのような保険が使えない症状のページには、保険が使えるように読める書き方をしません。ガイドラインは、筋肉痛や肩こりには保険が使えないのに、どんな場合も保険の申請ができるように書くことを、誇大な広告の例に挙げています。
地名だけを差し替えた同じ文面の症状ページは作りません。Googleのスパムに関するポリシーは、特定の地域や都市を対象にしたページを複数作り、1つのページへ誘導するやり方を、誘導ページの例に挙げています。
自費メニューのページの作成
自費メニューのページには、ガイドラインが掲載を求める次の3つを書きます。
- 施術の内容と通常必要な費用
- 主なリスクと副作用
- 問い合わせ先
標準的な費用が決まっていない施術は、最低額から最高額までの範囲で示します。回数券を売るときは、内容と契約の条件も書きます。ガイドラインは、これらを別のページに回したり、極端に小さな文字で書いたりすることも控えるよう求めています。
毎月の報告と見直しで見る数字
整骨院のSEOの効果は、ページを公開したり直したりしてから、数週間以上たって確かめます。Googleは、変更が検索結果に反映されるまでに数時間から数か月かかるとして、数週間待ってから確かめるよう勧めています。
毎月見る数字は、次の3つの記録で確かめます。
見る記録 | 分かること |
|---|---|
Search Consoleの検索パフォーマンス | 検索語句ごとの表示回数、クリック数、平均掲載順位 |
Googleビジネスプロフィールのパフォーマンス | 院が表示された検索語句、通話ボタンが押された回数、Webサイトへのクリック数 |
予約と問い合わせの記録 | 初めて来た人が院を知ったきっかけ |
ビジネスプロフィールの数字は、オーナー確認を済ませたプロフィールでだけ見られます。
毎月、1か月目と同じ検索で上位10件を記録し直します。表示回数があるのにクリックが少ない検索は、ページのタイトルと説明文を直します。順位が上がらない症状ページは、上位の症状ページと載せている情報を比べ、足りない情報を書き足します。
整骨院のSEOでよくある質問
整骨院のSEOについて、予約サイト、交通事故の検索、自院で進めるかどうかの3つの質問に答えます。
予約サイトに載っていれば自院のサイトは要らない?
自院のサイトは要ります。地名の入った検索で上位の多くを占めるのは院のサイトで、予約サイトの地域のページには他院も並びます。予約サイトのページの作りと載せられる内容は、運営会社が決めます。
交通事故の検索を狙ってもいい?
交通事故によるけがの施術を説明するページは、院のサイトに置けると私たちは考えます。ガイドラインがサイトに掲載すべきでないとする例に、交通事故の施術の説明そのものは入っていないためです。ただし、リスティング広告とその広告からつなぐページでは、「交通事故取扱い」とは書けません。「交通事故無料」のような、ガイドラインが品位を損ねる例に挙げる表現は、サイトでも避けます。
自院だけでSEOを進められる?
整骨院のSEOは、自院だけでも進められます。1か月目と毎月の記録に時間を割けるかが分かれ目です。地名と症状の組み合わせが増えるほど、記録する検索結果と、照らし合わせるページも増えます。
まとめ|症状ページより先に確かめる検索結果と表現
整骨院のSEOで先にすることは、症状ページを増やすことではなく、院のある地域の検索結果と今のサイトの表現を確かめることです。1か月目に、地名の入った検索の上位10件と、ガイドラインが掲載すべきでないとする表現を記録し、作るページの順番を決めます。2か月目からは、ビジネスプロフィールを整え、症状ごとのページと自費メニューのページを作り、毎月同じ検索で効果を確かめます。
私たち合同会社Writers-hubの「滋賀のSEO対策」は、1か月目に現状の分析と設計、2か月目から実行、毎月の報告と見直しの順に進め、オンラインで全国に対応しています。料金は月額20万円〜(税別・6か月〜)で、彦根市とその周辺は訪問もできます。







