「順位が落ちてきた記事は、更新日を今日に変えれば新しい記事として見てもらえる」。公開済みの記事を抱えるWeb担当者の方から、この前提で相談をいただくことがあります。CMSの管理画面では公開日を数クリックで書き換えられ、記事一覧もその日付順に並び替わります。画面の上では日付を変えた瞬間に記事が先頭へ動くため、検索結果でも同じことが起きるはずだという感覚が残りやすいのでしょう。
しかし、公開後の記事に手を入れる仕事を多く引き受けてきた弊社の立場から言えるのは、日付だけを動かして順位が戻った例をほとんど見ていないということ。Googleが公開している文書を読み直すと、日付は順位を決める設定項目としてではなく、検索結果に何を表示するかを判断するための材料として説明されています。日付でできるのは、中身を変えた事実を正しく伝えることだけです。
本記事では、検索結果に出る日付の正体から、Googleが日付を読み取る材料、意図と違う日付が出たときの直し方、更新日を書き換えてよい更新の線引きまで、記事を書き直す側の視点で順を追ってお伝えします。
- 日付が検索順位そのものには効かないと言える根拠
- Googleが日付を決めるときに見ている材料と、サイト側で指定できる範囲
- ページの日付を正しく伝える5つの手順
- 検索結果に意図と違う日付が出る3つの原因と直し方
- 更新日を書き換えてよい更新と、動かすべきでない更新の線引き
検索結果に出る日付の正体
検索結果のタイトル下に日付が出ているページと、何も出ていないページがあります。この違いは、サイト側の設定だけで決まるものではありません。まずは、似ているようで役割の違う日付を分けて整理します。
公開日と更新日の違い
公開日はそのページを最初に世に出した日、更新日は中身に手を入れた日を指します。ブログやコラムでは両方を並べて表示しているサイトが多く、「2024年5月10日公開・2026年3月4日更新」のような書き方を見かけます。
この2つを混同したまま運用すると、後々ややこしくなります。よくあるのが、記事を書き直すたびに公開日そのものを上書きしてしまう運用でしょう。その記事がいつ世に出たのかを誰も追えなくなり、社内で「これは何年前の情報をもとに書いた記事か」を確かめる手段も失われます。公開日は履歴、更新日は現在の鮮度と役割を分けて持たせるほうが、運用は続くはずです。
検索結果の日付はGoogleが決めている
ここで押さえておきたいのは、ページに日付を書いたからといって、検索結果に必ず出るわけではないという点でしょう。Googleは自社のブログで、ニュースなど時間が重要なページについて、自動化システムが適切と判断した場合に日付を表示すると説明しています。表示の可否は、サイト側の設定ではなくGoogle側の判断に委ねられているわけです。
同じブログには、ページで指定した日付や構造化データが必ず使用される保証はない、とも書かれています。日付が出ないこと自体は不具合ではありません。日付まわりの作業とは、出させる作業ではなく、出るときに正しい日付が選ばれる確率を上げる作業だと捉えるほうが実態に近いところです。

日付がSEOに与える影響の範囲
影響があるのかないのか、という聞かれ方をよくします。ここは答えを2つに分けると話がすっきりするでしょう。順位の計算に直接入る要素ではない一方で、検索結果で開いてもらえるかどうかの場面では確かに働いています。
順位を直接動かす設定ではない
Googleは検索結果の並び順を決める要素を網羅的に公開していませんが、日付を新しくすれば順位が上がるという説明は、公式の文書のどこにも見当たりません。むしろGoogleニュース向けのガイドラインでは、やむを得ない理由がないのに重要な情報を追加せず記事を人為的に更新することは避けるよう明記されています。
実務の感覚とも合います。日付だけを書き換えた記事が一時的に上がったように見えることはあっても、数週間で元の位置へ戻るのが通例でした。検索した人の疑問に対して答えが増えていないのですから、当然の結果と言えるでしょう。
更新日の書き換えだけを繰り返す運用は、順位が上がらないだけでなく、社内の判断まで鈍らせます。どの記事にいつ実質的な手を入れたのかが記録から消えるため、翌年に「この記事はもう直したはず」と誤認して古い情報を放置する事故が起きやすくなります。
更新日を動かすなら、何をどう書き換えたのかを別に残してください。表計算ソフトの1行で足ります。
効くのはクリックされるかどうかの場面
では、日付はどこで働くのか。検索結果に並んだリンクのうち、どれを開くかを人が決める場面です。
制度や料金、ツールの操作手順のように、情報が古いと使えなくなるテーマでは、日付の有無が選ばれ方を左右します。同じような見出しが並んでいれば、新しい日付が付いているほうへ手が伸びる。逆に、3年前の日付が見えているページは、中身が正しくても後回しにされます。日付は順位の材料ではなく、クリックの材料です。
ただし、クリックが増えれば順位も上がる、とまでは言えません。クリックされた割合が順位を押し上げるという説明は公式には確認できないためです。日付を整える効果は、順位が同じままでも訪問者が増える形で現れると見ておくほうが、期待の持ち方として安全でしょう。
更新日を新しくしても順位が上がらないなら、日付を整える作業には意味がないのでしょうか。
編集部
順位を目的にすると意味が薄く見えますが、見るべき数字が違います。効くのは、検索結果に表示された回数に対してどれだけクリックされたか、のほうです。順位が10位のまま変わらなくても、日付が入ることで訪問者が増える場面はあります。ただし中身を直さずに日付だけ新しくした場合、その効果は続きません。
新しさが求められるのは一部の検索だけ
すべてのテーマで新しさが求められるわけではありません。ここを取り違えると、直す必要のない記事に工数を使ってしまいます。
確定申告の期限のように毎年変わるもの、AI検索への対応のように状況が動いているものでは、新しい情報が優先されます。一方、文章の書き方や敬語の使い分けのように答えが年単位で変わらないテーマなら、公開から何年経っていても読まれ続けるでしょう。自社の記事がどちらに属するかを先に決めておくと、日付を表示するかどうかの判断も早くなります。
Googleが日付を読み取る材料
Googleの説明を整理すると、日付は1つの要素だけで決まるものではないとされています。どの要素も問題の原因になり得るため単独では頼らず、複数を見比べたうえで、公開された時点または大きく更新された時点として最も確からしい日付を推定する、という書き方です。

材料を並べると、サイト側で指定できるものとできないものに分かれます。
材料 | サイト側で指定できるか | 押さえておきたいこと |
|---|---|---|
ページに表示されている日付 | できる | 読者に見える位置に置く。目立たない場所では材料になりにくい |
構造化データのdatePublished | できる | ISO 8601形式で書き、タイムゾーンまで含めるのが推奨 |
構造化データのdateModified | できる | 実際に中身を変えたときだけ動かす |
ページ内にある他の日付 | 減らせる | 関連記事の横の日付などが誤って拾われることがある |
サイトマップの最終更新日時 | できる | 値が一貫して正確だとGoogleが確かめられる場合にのみ使われる |
上記以外の要素 | できない | Googleは1つの要素だけに頼ることはないと説明している |
※ datePublishedとdateModifiedは、GoogleのArticle構造化データの文書で推奨プロパティとして案内されているもので、必須項目ではありません。リッチリザルトテストでも未設定の警告は出ない扱いです。
構造化データを入れさえすれば日付が出る、と書いている解説を見かけます。しかし先のブログには、指定した日付が必ず使用される保証はないと明記されています。構造化データの役割は、日付を機械が読み取れる形で渡すことであって、表示を約束させることではありません。
time要素を入れれば検索結果に日付が出る、という説明も広く流通しています。time要素はHTMLの仕様として日付を機械が読める形で書くためのもので、使うこと自体に問題はありません。ただしGoogleが日付の指定方法として案内しているのは、読者に見える形での表示と、datePublishedとdateModifiedによる構造化データの2つです。time要素だけを入れて構造化データを省けば、渡す材料が1つ少ない状態になります。
ページに日付を正しく伝える手順
ここまでの整理を、実際の作業に落とし込みます。順番に意味があり、上から進めると手戻りが出にくくなります。
公開日だけを出すのか、公開日と更新日の両方を出すのかを、サイト全体で統一します。Googleは両方を表示する形も認めたうえで、その場合は読者にはっきり見えるようにすることと、datePublishedとdateModifiedの両方を使うことをすすめています。記事ごとに方針が違う状態は避けてください。
タイトルの直下など、本文を読み始める前に目に入る位置が基本です。フッターやサイドバーの隅に小さく置くだけでは、読者にとっても検索エンジンにとっても材料になりにくくなります。
datePublishedとdateModifiedをISO 8601形式で記述し、タイムゾーンまで含めます。主要なCMSではテーマやプラグインが自動で出力している場合が多いため、まず現状を確認してから、追加するのか直すのかを決めてください。
Googleは、ページ内では構造化データと表示部分で正確に同じ日付を使うよう案内しています。時刻やタイムゾーンまで出しているなら、そこも揃えます。ここがずれていると、どちらが拾われるか読めなくなります。
公開から数週間が過ぎたら、検索結果に実際どの日付が出ているかを見ます。サイト名と記事タイトルで検索すれば確認できます。意図と違う日付が出ていたら、次の章の3つを順に当たってください。
検索結果の日付がずれる3つの原因
正しく設定したつもりなのに、意図と違う日付が出る。この相談は実際によくいただきます。原因はおおむね3つに絞られ、上から順に確認すると早く片付きます。
ページ内に本文と関係のない日付が並んでいる
もっとも多いのがこれです。サイドバーの新着記事一覧、記事下の関連記事、著者プロフィールの更新履歴、コメント欄の投稿日時。本文の日付より目立つ位置にこれらが並んでいると、そちらが拾われることがあります。
Googleも、正しい方法を実践しても間違った日付が選ばれる場合は、関連記事の横の日付などページに表示されている他の日付を削除するか、表示を最小限にすることを検討するよう案内しています。記事を多く抱えるサイトほど、この種の日付が増えやすい作りになっている点には注意が必要でしょう。

表示している日付と構造化データが食い違っている
記事を書き直したときに本文横の表示だけを直し、構造化データ側は元の値のまま、という状態は珍しくありません。テーマの表示部分とプラグインの構造化データが別々に日付を管理していると起こります。
Googleは、ページ内では構造化データと表示部分で正確に同じ日付と時刻を使うよう求めています。どちらが正しいかを機械が判定してくれるわけではないため、揃えない限り結果は読めないままです。
本文中の年月がページの日付と紛れている
記事の中で「2024年の改正で」「2025年4月時点の料金は」といった年月に何度も触れていると、それがページの日付として扱われる場合があります。
Googleは、そのページで取り上げている出来事に関連する日付ではなく、ページ自体が公開または更新された時点の日付を使うよう明記しています。本文中の年月表記をなくす必要はありません。ページの日付だけは表示と構造化データではっきり示し、区別できる状態にしておいてください。
- 本文の日付が、サイドバーや関連記事の日付より目立つ位置にある
- 表示している日付と構造化データの日付が、時刻まで含めて同じ
- 記事の公開日や更新日と、本文で扱っている出来事の年月が混ざっていない
更新日を書き換えてよい更新の線引き
最後に残るのが、いちばん判断に迷うところです。どこまで手を入れたら更新日を動かしてよいのか。社内にこの基準がないと、誤字修正でも日付が変わる運用か、大幅に書き直しても日付が古いままの運用か、どちらかに振れてしまいます。
基準は分量ではなく答えが変わったかどうか
更新日を動かす基準は分量ではなく、答えが変わったかどうかです。その記事を読みにきた人にとって、得られる答えが前と違うものになったかを見ます。
- 法改正や料金改定で、書いてある数値や条件が変わった
- 手順が変わり、記事のとおりに進めると失敗するようになっていた
- 読者の疑問に答える章を新しく足した
- 古くなった説明を削り、現行の内容に差し替えた
- 誤字脱字や表記ゆれを直した
- 内部リンクを数本足した
- 画像を差し替えた、見出しの言い回しを整えた
- 文章を短く言い換えただけで、伝えている内容は同じ
この線引きには、Googleの文書に手がかりがあります。サイトマップの説明では、最終更新日時はページに対する最後の重要な更新を反映すべきだとしたうえで、メインコンテンツや構造化データ、リンクの変更は一般に重要な更新と見なされる一方、著作権表記の日付の変更は重要な更新とは見なされないと例示されている点が参考になるでしょう。ニュース向けのガイドラインにある、大きな変更を加えた記事の日時更新は妥当だという記述とも揃います。判断の線は、この考え方を借りると引きやすくなるはずです。
CMSの自動更新を先に止める
もう1つ、実務で先に潰しておきたいのがCMS側の挙動です。多くのCMSは記事を保存した時点で更新日時を自動で書き換えます。誤字を1文字直して保存しただけで、その日が更新日になる。この状態のままでは、せっかく基準を決めても効きません。
管理画面で更新日を手で指定できるか、軽微な修正時に日付を据え置く設定があるかを、運用を始める前に確かめてください。ここを押さえていないサイトでは、更新日が「最後に誰かが管理画面を開いた日」を意味することになります。
直すべき記事は見えていても、書き直す手が回っていませんか
答えが変わった記事を洗い出すところまでは進んでも、実際に本文を書き直す時間が取れないまま数か月が過ぎることは珍しくありません。数多くのSEO記事を制作してきた体制で、既存記事の書き直しから新規の制作までお引き受けします。現在の記事一覧をお見せいただければ、どこから着手すべきかの見立てからお伝えできます。
日付を表示するか消すかの判断
日付を消してしまえば古く見られずに済むのではないか。古い記事を多く抱えるサイトでは、この相談もよく出ます。答えは、記事のテーマによって変わります。

記事の種類ごとに整理すると、次のように分かれます。
記事の種類 | すすめられる扱い | 理由 |
|---|---|---|
制度や法令、料金の解説 | 公開日と更新日の両方 | いつ時点の情報かが、内容の正しさに直結する |
ツールや管理画面の操作手順 | 更新日を目立たせる | 画面が変わると手順どおりに進められなくなる |
調査結果や集計のまとめ | 公開日を明示 | いつ調べた数字かが読み手の判断材料になる |
考え方や書き方などのノウハウ | 公開日のみ、または非表示 | 答えが年単位で変わらず、古さが欠点になりにくい |
用語の意味を説明する記事 | 公開日のみ | 定義が動きにくく、更新日を追う意味が薄い |
古い記事が多いので、いっそサイト全体で日付を非表示にしようかと考えています。
編集部
一度にサイト全体で切るのは待ってください。日付が見えなくなると、読者が古さを判断できなくなる代わりに、新しく直した記事の鮮度も伝えられなくなります。テーマによって効き方が違うので、記事の種類ごとに分けて決めるほうが損は少なく済みます。制度や料金のように時点が意味を持つ記事は、むしろ日付を出したほうが読まれます。
日付を消す判断そのものは、Googleのガイドラインに反するものではありません。ただ、記事を作ってきた立場から本音を言えば、消して解決する場面はそれほど多くないところです。日付が古いことが問題なのではなく、古い内容のまま置かれていることが問題だからでしょう。隠して見えなくするより、直して日付を動かすほうが、結局のところ手数は少なく済みます。
どの記事から直すか、順番が決まらないままですか
記事の本数が増えるほど、書き直す順番を決めること自体に時間がかかります。検索結果での見え方と流入の数字を一緒に確認し、更新日を動かす価値のある記事から並べ直すところからご相談いただけます。
よくある質問
日付の扱いについて、実際にご相談をいただくことの多い質問をまとめました。
上がりません。Googleは重要な情報を追加せず記事を人為的に更新することを避けるよう案内しており、日付の書き換えだけで評価が変わる仕組みは公開されていません。一時的に順位が動いたように見えても、中身が同じであれば元の位置へ戻るのが通例です。
情報が古くなるテーマなら両方出すほうが親切です。Googleも両方の表示を認めたうえで、その場合は読者にはっきり見える形にすることと、datePublishedとdateModifiedの両方を使うことをすすめています。答えが年単位で変わらないテーマであれば、公開日だけでも問題ありません。
出るとは限りません。Googleは、ページで指定した日付や構造化データが必ず使用される保証はないと明記しています。表示するかどうかはGoogle側の判断で決まるため、構造化データは正しい日付が選ばれる確率を上げる材料と捉えてください。
日付を直接指定する手段はありません。ページ側で表示と構造化データを揃え、ページ内の他の日付を減らしたうえで、サーチコンソールのURL検査ツールから再クロールを申請するのが現実的な進め方です。反映までには時間がかかります。
おすすめしません。公開日はその記事がいつ世に出たかの記録で、書き換えると社内で情報の古さを追えなくなります。中身を新しくしたことを示したいなら、公開日はそのままに更新日を動かしてください。
どの質問も、行き着く先は同じところです。日付の設定を直すこと自体は半日で終わり、その後に残るのは中身をどう直すかという作業になります。
日付の整理まではできても、その先で止まっていませんか
日付の扱いを決めたあとに必要になるのは、どの記事の中身を、どの順番で直すかの判断です。今ある記事の一覧と検索からの流入を見ながら、次の3か月で何に手を付けるかを一緒に整理するところからご相談いただけます。
まとめ|日付は順位ではなくクリックに効く
Webページの公開日と更新日は、検索順位を決める設定項目ではありません。効いているのは、検索結果に並んだときに開いてもらえるかどうかの場面です。そのうえ、日付を表示するかどうかの最終判断はGoogle側にあり、こちらにできるのは正しい日付が選ばれる確率を上げることだけになります。
やることは多くありません。読者に見える位置へ日付を置き、構造化データと値を揃え、ページ内の他の日付を減らす。そして、答えが変わったときにだけ更新日を動かす。この4つが守られていれば、日付まわりで困る場面はほとんどなくなります。
私たち合同会社Writers-hubは、数多くの企業のSEO記事を制作し、公開後の書き直しまで並走してきました。更新日を動かすべき記事の見極めから、その先の書き直しまでまとめてお引き受けしています。日付を変えても順位が戻らないという状態が続いているなら、一度ご相談ください。








