「タグさえ正しく書けば、検索順位は上がるはずだ」。サイトの改修に取りかかった担当の方から、この前提でご相談をいただくことがあります。制作会社から渡る仕様書には、titleは何文字以内、h1は1ページに1つ、画像のalt属性は必ず記入、といった項目が並びます。書いたか書いていないかで合否が決まる形式のため、埋めれば順位も付いてくる条件のように見えるのは自然でしょう。ところが指示どおりに全項目を直したあと、検索結果の並びが改修前とまったく変わらない。そこで初めて、直す対象を選び間違えていたと気づくことになります。
弊社はこれまで、企業サイトやオウンドメディアの数多くの記事を、執筆から入稿まで一貫して手がけてきました。仕様書を受け取る側と、HTMLを実際に書いて直す側の両方に立ってきた経験から言えるのは、タグの役割は順位を上げることではなく、内容を誤解なく読み取ってもらうことだという点です。読み取りを妨げる書き方をしていれば、そもそも評価の対象から外れます。とはいえ、正しく書けているページは同じ語を狙う何十社にも並んでいるため、そこで差が付くわけでもありません。
本記事では、SEOで確認したいHTMLタグ14種を、検索結果での見え方を決めるもの、ページの中身を伝えるもの、収集と重複を制御するものの3つの層に分けて並べ、どこから手をつけるかの判断まで、記事制作会社の視点でお伝えします。
- HTMLタグが検索エンジンに対して果たしている役割
- タグを3つの層に分け、直す順番を決める考え方
- 14種それぞれの書き方と、間違えやすい点
- 正しく書いても順位が動かず、間違えても落ちにくい理由
- 記事ごとに直すタグと、テンプレートで直すタグの切り分け方
SEOにおけるHTMLタグの役割
HTMLタグは、文章のどこが見出しで、どこが本文で、どこが引用なのかを機械に伝える記述です。人間は画面に表示された文字の大きさや余白から「ここは見出しだ」と判断します。検索エンジンにはそれができません。判断の材料になるのは、ソースに書かれたタグそのものです。
ここに、実務でいちばん誤解が生まれる点があります。文字を大きく太くしただけの段落は、画面上では見出しに見えても、機械にとっては本文の一部でしかありません。逆に見た目が目立たなくても、h2で囲まれていればそこは見出しとして扱われます。タグは装飾の指定ではなく、この部分が何であるかの表明だと捉えると、判断に迷う場面がぐっと減るでしょう。
HTMLタグを「検索エンジン向けの記述」だと捉えると、読者と無関係な作業のように感じられます。実際には逆で、見出しタグやリストタグを正しく使ったページは、読み上げソフトでも順番どおりに読まれます。機械が読み取りやすい形は、そのまま多くの読者にとって読み取りやすい形です。
Googleが公開している案内でも、タグの書き方はページの内容を伝える手段として説明されていて、順位を上げるための記号としては扱われていません。
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HTMLタグを直す順番を決める3つの層
タグの一覧を並べた記事は数多くありますが、並んだ順に上から直していくと、たいてい時間が足りなくなります。一覧は重要度順ではなく、head内から本文へという記述の順で組まれていることが多いためです。
そこで弊社では、タグを役割ごとに3つの層へ分けて考えています。分ける基準は「間違えたときに何が起きるか」です。
| 第1層:見え方 | 第2層:伝わり方 | 第3層:制御 | |
|---|---|---|---|
| 含まれるタグ | title、meta description、OGP | 見出し、p、リスト、table、a、alt、strong、blockquote | canonical、meta robots、rel属性 |
| 決まるもの | 検索結果に出たときの文言 | ページの内容の読み取られ方 | 検索結果に出るかどうか |
| 直すと動くもの | クリック率 | 内容の理解と読みやすさ | 掲載の可否 |
| 間違えたときに起きること | クリックされにくくなる | 内容が正しく伝わらない | ページが検索結果から消える |
| 直す単位 | ページごと | ページごと | テンプレートごと |
3つを並べてみると、影響の性質がまるで違うとわかります。第1層と第2層なら、間違えても順位が伸び悩む程度で済むでしょう。第3層だけは違い、canonicalの指定先を誤れば評価は別のURLへ渡り、noindexが残っていればページは検索結果から消えます。
だからこそ、直す順番は効きそうな順ではなく、壊れると流入が消える順で決めるのが実務では合理的です。着手の順番は次のようになります。
canonicalとnoindexが意図どおりに出力されているかを、主要なページで確かめます。数十ページ規模なら30分ほどで一巡できます。
検索結果に出ている文言を見直します。狙う語が入っていないページ、他ページと同じ文言のページから手をつけてください。
見出しの階層やalt属性は、公開後にまとめて直すより、書く段階で型にしてしまうほうが手が軽くなります。
第3層を最初に置いたのは、重要度が高いからではありません。確認が短時間で終わるうえ、見落としたときの損失が最も大きいためです。優先順位は、効果の大きさだけでなく、確認にかかる時間との組み合わせで決まります。

層を分けておくと、担当の割り振りも決めやすくなります。第3層は開発担当かサイトの管理者、第1層は編集の担当者、第2層は書き手。この対応が決まらないまま一覧だけ配ると、誰も自分の担当だと思わない項目が残ります。
関連記事:HTMLタグとは?目的別の一覧と選び方を記事制作会社が解説
検索結果の見え方を決める3つのタグ
第1層は、head要素の中に書く3種類です。どれも本文には表示されず、検索結果や共有された先での見え方を決めます。まずは実際の記述から見ていきましょう。
<head>
<meta charset="utf-8">
<title>SEOに効くHTMLタグの書き方|直す順番は3つの層で決まる</title>
<meta name="description" content="SEOで確認したいHTMLタグを、検索結果の見え方、中身の伝わり方、収集の制御という3つの層に分けて解説します。">
<meta property="og:title" content="SEOに効くHTMLタグの書き方">
<meta property="og:description" content="タグを直す順番を3つの層で決める考え方を解説します。">
<meta property="og:image" content="https://example.com/img/seo-html.png">
</head>1行目のcharsetは文字コードの宣言で、日本語のページではutf-8を指定します。抜けていたり実際のファイルと食い違っていたりすると文字化けが起きる、内容が読めない状態を避けるための記述です。
titleタグ
ページの主題を示す記述で、検索結果の見出しとして表示されます。第1層の中では最も影響が大きく、書き換えればクリック率が動くでしょう。要点は3つです。狙う語を前方に置くこと、30字前後に収めること、サイト内の他ページと同じ文言にしないこと。
ただし、書いたtitleがそのまま検索結果に出るとは限りません。Googleはページの内容と合っていないと判断した場合、本文中の見出しなどから表示用の文言を組み立て直します。書き換えられたくないなら、titleとh1を大きくずらさず、中身を正直に表した文言にしておくのが近道でしょう。

※ 出典:Google 検索セントラル「Google 検索結果のタイトルリンクを管理する方法」
meta descriptionタグ
検索結果でタイトルの下に表示される説明文です。ここに書いた文言が順位の計算に使われるわけではありません。効くのはクリック率で、同じ順位でも説明文次第で流入は変わります。
文字数は120字前後が目安ですが、表示される長さは端末や検索の状況で変わるため、厳密に合わせる意味はありません。それより、前半だけ読んでも記事の答えに触れているかを確認してください。書かないまま公開すると本文から抜き出した文章が自動で表示され、一覧ページや事例ページでは意図と離れた箇所が拾われがちです。
※ 検索結果に表示される文字数は、端末の画面幅や検索結果の表示形式によって変わります。
OGPタグ
og:titleやog:imageなどの記述で、SNSやチャットツールでURLが共有されたときの見え方を決めます。検索順位には関係しません。それでもこの層に含めているのは、指定がないと共有時にページ内の関係のない画像が拾われ、流入の入口としての見え方が崩れるためです。テンプレートで一度組めば、記事ごとの設定は不要になります。
関連記事:OGPとは?記事制作会社が教えるタグの書き方と公開前の確認手順
ページの中身を伝える8つのタグ
第2層は本文の構造を示すタグです。種類が最も多く、記事を1本書くたびに触ることになります。8種類を順に見ていきましょう。
見出しタグ(h1からh6)
文章の階層を示すタグで、h1が最上位、h6が最下層です。SEOの文脈では、本文タグに次いで内容の理解に使われる部分だと考えてよいでしょう。
守る点は2つあります。h1はページの主題を示すもので、1ページに1つにそろえること。そして階層を飛ばさないことです。
<!-- 避けたい書き方 -->
<h1>SEOに効くHTMLタグ</h1>
<h2>titleタグ</h2>
<h4>文字数の目安</h4>
<!-- 整えた書き方 -->
<h1>SEOに効くHTMLタグ</h1>
<h2>titleタグ</h2>
<h3>文字数の目安</h3>h1を1つにそろえるのは、規格上の制約というより運用上の理由からです。仕様としては複数許される書き方もあり、Googleも複数あること自体を問題視してはいません。それでもそろえておけば、テンプレートでロゴをh1にしてしまう事故を見つけやすくなります。

見た目の大きさで見出しを選ぶのも避けたいところです。h3の文字を大きく見せたいなら、タグを変えるのではなくCSSで調整します。
デザイン上、h2よりh3のほうを目立たせたい箇所があります。タグを入れ替えてはいけないのでしょうか。
編集部
見た目だけの理由なら、入れ替えずにCSSで調整してください。タグを入れ替えると、機械が読み取る階層と読者が画面から受け取る階層がずれます。ずれても順位が急落することはまずありませんが、記事が増えると目次の自動生成が崩れ、引き継いだ担当者にも基準が伝わりません。見た目はCSS、構造はタグ、という分担を崩さないほうが後々楽です。
pタグ
本文の段落を示すタグです。地味ですが、本文がどこからどこまでかを示す役割を持ちます。
気をつけたいのは、改行タグを連ねて段落の見た目を作る書き方です。画面上は段落が分かれて見えても、記述の上では1つの長い塊のままになります。CMSでは改行キーと段落の区切りが別の操作になっていることが多いため、公開前にソースを一度確認しておくとよいでしょう。
リストタグ(ul、ol、li)
箇条書きを示すタグです。ulが順序のない並列、olが順序のある手順、liがその一項目にあたります。
段落の先頭に中黒を打って箇条書きの見た目を作っているページは、いまも珍しくありません。機械にとってそれは単なる文章で、項目の区切りは伝わりません。検索結果に手順が抜き出して表示される形式も、リストタグで書かれたページから拾われることが多いと感じています。
tableタグ
表を示すタグです。比較や料金の一覧など、行と列で意味が決まる情報に使います。見出しにあたるセルはtdではなくthで書くと、どの列が何を表しているかが伝わるでしょう。
かつてはレイアウトを組むためにtableが使われた時代があり、古いサイトの改修ではいまも遭遇します。内容としての表とレイアウトの枠が混在すると機械が読み取りを誤るため、改修の機会があれば外してしまうのが望ましいところです。
aタグ
リンクを示すタグです。href属性にリンク先のURLを書きます。SEOの観点で効くのは、リンクに添える文言のほうでしょう。
「こちら」「詳しくはこちら」だけの文言は、リンク先に何があるのかを伝えません。「SEO記事の外注費用の相場」のように、押した先の内容がわかる文言にしてください。なお、aタグのtitle属性は順位への影響がほとんど期待できず、SEOのために書き足す必要はないと見ています。
alt属性
画像が何を表しているかを説明する属性で、imgタグの中に書きます。画像が表示できない環境や、読み上げソフトを使う読者にとって、その画像の代わりになる文章です。
<img src="/img/seo-html-layers.png" alt="HTMLタグを3つの層に分けた図">よく間違われるのが、装飾目的の画像の扱いです。区切り線や背景の飾りなど内容と関係のない画像には、空のalt属性を書きます。属性ごと省略するのとは意味が違い、空にしておけば「説明の必要がない画像」だと伝わるでしょう。狙う語をすべての画像のaltへ入れる書き方も避けてください。画像と合っていないaltは、読み上げソフトの利用者に意味の通らない文章として届きます。
strongタグ
重要な箇所を示すタグです。太字で表示されるのが一般的ですが、太字にするためのタグではありません。見た目だけを太字にしたいならbタグかCSSで指定します。emタグとiタグも同じ関係にあります。
強調は数が増えるほど価値が下がります。1つの段落で3箇所も4箇所も囲んでいるページは、どこが重要なのかが伝わりません。1つの見出しの下で1箇所から2箇所が実務の目安です。
blockquoteタグ
他の文書から引用した部分を示すタグです。cite属性に引用元のURLを書き添えられます。
引用部分を通常の段落で書くと、その文章は自社が書いたものとして扱われます。範囲の明示は著作権上の手続きであると同時に、どこまでが自社の見解かを示す記述でもあります。
meta keywordsを今も書く必要はありません。Googleはこのタグを順位の判断に使っておらず、その旨を公式に説明しています。それでもCMSの入力欄が残っているために記入を続けている現場があります。書いても害はないものの、狙う語の一覧を外部から見える形で公開していることにはなるため、運用から外してかまいません。
収集と重複を制御する3つのタグ
第3層は、検索エンジンへの指示にあたる記述です。ここまでのタグが「内容の説明」だったのに対し、この3つは「こう扱ってほしい」という命令として読まれます。canonicalとnoindexだけは、書き方の誤りがそのまま流入を消します。
canonicalタグ
同じ内容が複数のURLで開ける場合に、どれを正規のURLとするかを示す記述です。パラメータ付きのURL、印刷用ページ、wwwのありなしなど、意図せず重複が生まれる場面は多くあります。
要点は、head要素の中に書くこと、絶対URLで書くこと、1ページに1つだけにすることの3つです。正規ページ自身にも自分を指すcanonicalを入れておくと、パラメータ付きでアクセスされた場合にも正しいURLを伝えられます。
事故として多いのは、テンプレートの設定ミスで全ページがトップページを指すパターンです。個別ページの評価がすべてトップへ集約され、記事は検索結果に出てこなくなります。

※ 出典:Google 検索セントラル「重複した URL を統合する」
meta robotsタグ(noindex)
そのページを検索結果に出さないよう指示する記述です。テスト環境や会員限定ページ、印刷用ページなど、公開しても検索に出したくないページに使います。
危険なのは、テスト環境で全ページに入れた指定が本番へ残ってしまうケースです。規模が大きいほど確認が抜けやすく、数週間後に流入の減少で気づくことになります。公開直後にトップページと主要な記事のソースを開き、noindexが残っていないかを目で確かめてください。
もう1つ、見落とされやすい仕組みがあります。robots.txtでクロールを止めているページは、noindexを書いても読み取ってもらえません。指示を読む前の段階で訪問が止まるためです。検索結果から確実に外したいなら、クロールを許可したうえでnoindexを指定します。
第3層の確認は、ブラウザだけで完結します。ページのソースを表示し、canonicalの行とrobotsの行を目で読むだけです。主要なページを5本から10本ほど見れば、テンプレート側の誤りはたいてい見つかります。記事を公開するたびに全項目を点検する必要はありませんが、テンプレートを更新した直後だけは必ず確認してください。
rel属性(nofollow、sponsored、ugc)
aタグに添えて、リンクの性質を示す属性です。sponsoredは広告や有料のリンク、ugcは投稿欄など利用者が書き込んだリンク、nofollowはそれ以外で保証したくないリンクに使います。
かつては、サイト内のリンクにnofollowを付けて評価の流れを調整する手法が語られていました。現在この使い方は推奨されておらず、内部リンクに付ける理由はほとんどないでしょう。外部への広告リンクだけ、忘れずに指定しておけば足ります。
正しく書いても順位が動かない理由
ここまで14種類を見てきました。すべて正しく直したとして、順位はどうなるか。正直にお伝えすると、多くの場合はほとんど動きません。同じ語を狙う他社のページも、その大半を満たしているからです。
もう一歩踏み込むと、タグの性質そのものに理由があります。タグは中身の要約であって、要約を書き換えても中身は変わりません。h2の文言を整えても、そのセクションの情報が増えるわけではない。altを丁寧に書いても、画像そのものが有益になるわけではない。検索エンジンが比べているのは中身のほうです。
例外はtitleとmeta descriptionです。この2つは検索結果の画面に直接出る文言のため、書き換えればクリック率が動きます。順位が同じでも流入は変わり、手を入れた効果が数字に出やすい部分だと言えるでしょう。
ここで視点を反転させましょう。HTMLの記述に文法上の誤りがあった場合、順位は落ちるのか。基本的には落ちません。閉じ忘れたタグや入れ子の乱れがあっても、ブラウザも検索エンジンも解釈を補正して読みます。検証ツールでエラーが数十件出るページが上位に表示され続けている例は、いくらでもあります。
そのため、エラー件数をゼロにすることを改善の目的にすると、時間の使い方を誤ります。手を入れるべきなのは補正のしようがない箇所、つまり第3層の指示系タグです。
社内の報告で「HTMLタグの改修が終わった」と伝えたのですが、上から効果を聞かれて答えに困りました。何を成果として示せばよいのでしょうか。
編集部
第3層なら、検索結果に登録されているページ数の変化が示せます。第1層なら、表示された回数に対するクリック率です。どちらもSearch Consoleで前後の比較が取れます。第2層は単体で数字に出る性質のものではないため、記事の制作手順に組み込んだという工程の話として報告するほうが正確でしょう。タグの改修を順位の変化で説明しようとすると、無関係な変動まで背負うことになります。
では、順位を動かすのはどこか。狙う語の選び方と、その語に対する答えの中身です。タグの改修は、この2つを比べてもらう前提を整える作業にあたります。
タグを直し終えたあと、次に何をするか決まっていますか
第3層の事故を消し、titleを整え終えると、残るのは本文の中身を作る作業です。読者の疑問が最後まで尽きる記事を、狙う語ごとに何本用意できるか。手順化しても時間が短くならない部分のため、書き手が別業務と兼務していると後回しになりがちです。弊社では狙う語の確認から執筆、公開前のタグの点検までを含めて記事を制作しています。何本までを自社で回すかの線引きから、ご相談いただけます。
テンプレート単位で直すという考え方
タグの改修で成果が積み上がらないもう1つの原因は、直す単位の取り違えにあります。CMSで作られたサイトのHTMLは、テンプレートと記事データの2つが組み合わさって出力されるため、タグの出所もその2つに分かれます。
記事データ側から出るのは、titleやmeta description、本文の見出し、画像のalt、本文中のリンクです。テンプレート側から出るのは、canonical、OGP、h1の出力位置、パンくずリスト、ヘッダーとフッターのリンクにあたります。
この切り分けができていないと、記事を1本ずつ開いてタグを直す作業に入ってしまいます。記事データ側の項目ならその作業で直りますが、テンプレート側の誤りは何本直しても残り、次に公開する記事にも同じ形で出力されます。

切り分けの方法は単純です。同じテンプレートの別の記事を2本開き、同じ症状が出るかを確かめます。同じ症状が別の記事でも出るなら、直す場所はテンプレート側です。1本にしか出ないなら、その記事の入力内容を直せば済みます。
- 同じテンプレートの記事を2本から3本開き、ソースを見比べる
- 全記事で同じ誤りが出ているものを、テンプレートの修正依頼としてまとめる
- 記事ごとにばらついている項目を、入稿時の確認項目に加える
- テンプレートを更新した直後は、記事を1本開いて出力を確かめる
テンプレート側の修正は、1回の作業で全ページに反映されます。数百ページのサイトでcanonicalの出力を直した結果、翌月に登録済みページ数が大きく戻るという展開も珍しくありません。一方、記事データ側の項目は本数分の作業になります。だからこそ、あとから直すのではなく、書く段階の手順に組み込むほうが合理的でしょう。
どこがテンプレート由来の誤りなのか、社内で切り分けられていますか
テンプレート側の誤りは、1ページずつ見ていても全体像がつかめません。サイト全体のHTMLを一度に取得し、canonicalの指定先、noindexの有無、titleの重複を一覧にすると、修正依頼としてまとめられる形になります。弊社では現状の洗い出しから、開発担当へ渡す修正内容の整理、公開後の確認までをお引き受けしています。何が壊れているかを知りたい段階からでもご相談ください。
HTMLを確かめる手順と使えるツール
タグの確認は、専用のツールを揃えなくても始められます。手順を順に追っていきましょう。
右クリックからソースの表示を選ぶか、WindowsならCtrlキーとU、MacならCommandとOptionとUで開きます。head要素の中から、title、description、canonical、robotsの4行を確認します。
ブラウザの検証機能で見出し要素をたどり、h2とh3の入れ子が意図どおりか、ロゴがh1になっていないかを確かめてください。
Googleが実際に取得したHTMLを確認します。JavaScriptで内容を組み立てているページでは、ブラウザで見えている内容と食い違う場合があります。
W3Cが公開しているMarkup Validation Serviceで記述の誤りを、Googleのリッチリザルトテストで構造化データの読み取り結果を確かめます。どちらも無料です。
3つ目のURL検査は、見落とされやすい工程です。ブラウザで見えているHTMLと、Googleが取得したHTMLは同じとは限りません。フレームワークで組まれたサイトでは本文がJavaScriptで後から挿入され、取得の時点では空に近い状態のこともあります。タグを丁寧に直したのに何も変わらないというご相談の背景に、この食い違いが隠れていた例が実際にありました。
確認にかける時間の目安は、第3層の点検が主要ページ10本で30分ほど、第1層の見直しが記事1本あたり5分ほどです。第2層は書く手順に入れてしまえば追加の時間はかかりません。まとまった時間が取れないなら、第3層の30分だけ先に確保してください。
SEOのHTMLでやりがちな失敗
最後に、実際に見てきた失敗を挙げておきます。どれも知識の不足というより、判断の順番から生まれるものです。
- 見た目をそろえるために、見出しの階層を入れ替える
- すべての画像のalt属性に、狙う語を書き込む
- 強調したい箇所を、段落ごとにstrongで囲む
- CMSの入力欄が残っているため、meta keywordsを書き続ける
- テスト環境のnoindexを外し忘れたまま本番へ反映する
- 検証ツールのエラー件数をゼロにすることを、改善の目標にする
とりわけ影響が大きいのは5つ目です。noindexの外し忘れは、順位が徐々に下がるのではなく、ページが検索結果から消えます。気づくきっかけが流入の減少しかないため、発覚まで数週間かかることも多い。本番環境へ反映する作業とソースの確認をひと続きの手順にしてしまうと、抜けにくくなります。
2つ目のalt属性への語の詰め込みも根強く残っていますが、画像の内容と合っていないaltが評価を押し上げることはありません。文章だけを受け取る読者に、意味の通らない説明が届くだけです。
よくある質問
ご相談の場で実際に受ける質問のうち、HTMLの扱いに関わるものをまとめました。
できます。14種のうち記事を書く人が触るのは、title、meta description、見出し、alt属性の4つ程度で、CMSを使っていればどれも入力欄から設定できます。ソースを直接書く必要が出るのはcanonicalやOGPをテンプレートで調整する場面に限られます。
規格上は複数あってもかまいません。Googleも複数のh1を問題にしていないと説明しています。ただ実務では1つにそろえておくほうが、テンプレートの事故に気づきやすくなります。
不要です。Googleは順位の判断に使っていません。CMSに入力欄が残っている場合も、空欄のままで問題ありません。
ほとんど効きません。マウスを乗せたときの補足表示としては機能しますが、順位のために書き足す必要はないでしょう。リンクの内容を伝えたいなら、リンクの文言そのものを具体的にしてください。
基本的には落ちません。ブラウザも検索エンジンも、記述の乱れを補正して読みます。ただしcanonicalやnoindexのように指示として読まれる記述の誤りは補正されず、そのまま実行されます。
必須ではありません。入れると検索結果での表示形式が変わる場合がある、という位置づけです。始めるならパンくずリストとよくある質問から。本文が整わないうちに構造化データだけ足しても、読まれる理由は増えません。
まとめ|HTMLタグは加点ではなく前提
SEOのHTMLタグは、順位を押し上げるための記号ではありません。ページの内容を誤解なく読み取ってもらい、検索結果で意図した文言を出すための前提条件です。ここを取り違えると、一覧を上から潰す作業に時間を使い切ったあとで、順位が動かないまま次の手が見えなくなります。
進め方を整理します。まずcanonicalとnoindexが意図どおりに出ているかを、主要なページで確認する。次にtitleとmeta descriptionを、検索結果での見え方という観点から見直す。本文側の8種類は、記事を書く手順の中に組み込む。そして誤りを見つけたら、記事1本の問題かテンプレートの問題かを切り分けてから直す。
私たち合同会社Writers-hubは、狙う語の選定から記事の制作、公開前のタグの点検までを担う制作会社です。タグの改修は自社で進めながら、本文を書く手が足りない部分だけを外に出すというご相談もよくいただきます。どこまでを社内で回すかの線引きから、一緒に考えさせてください。
タグを直したのに順位が動かない状態が続いていませんか
同じ「順位が上がらない」でも、テンプレートの誤りでページが登録されていない場合と、登録はされているが内容で負けている場合では、次にやることがまるで違います。今の症状をお聞かせいただければ、第3層の点検から始めるべきか、本文の作り直しから入るべきかをお伝えします。ご相談の時点で費用は発生しません。








