「Referralという行の数字は、外部サイトのリンクから来た人の数だろう」。集客のレポートで流入の内訳を開いたとき、そう読み取る方は多いはずです。ほかの行がOrganic SearchやDirectと経路の名前で並んでいるため、Referralも一つの経路を表す名前に見えてしまいます。
しかし、弊社はこれまで多くのサイトで流入の内訳を読み解いてきました。その経験から申し上げると、Referralは経路の名前ではなく、ほかに当てはまらない訪問の受け皿です。参照元の欄に「referral」と書かれていても、チャネルのReferralには入っていない訪問があります。
本記事では、referralが指す範囲から、参照元やメディアとの関係、GA4での確認手順、数字が動いたときの読み方まで、検索流入を扱う立場から順にお伝えします。
- referralが指す訪問の範囲と、referrerとの言葉の違い
- 参照元・メディア・チャネルの3語がどうつながっているか
- GA4で参照元サイトと参照元ページを確認する手順
- 参照元がreferralと表示されてもReferralに入らない理由
- 数字が動いたときに、施策の結果と分類の変更を切り分ける見方
アナリティクスのreferralが指すもの
referralは英語で「紹介」や「差し向け」を意味し、カタカナでは「リファラル」と読みます。アクセス解析では、ほかのサイトに置かれたリンクをたどって訪れた訪問を指す分類名です。取引先のサイトからリンクが張られた、まとめ記事に自社が載った、ニュースサイトで取り上げられた。そうした経路の訪問がここに集まります。
検索結果から来た訪問はOrganic Search、URLの直接入力やブックマークからはDirectと、GA4は訪問を経路ごとに振り分けています。referralはそのうち、ほかのサイトのリンク経由の枠に当たると理解しておけば十分でしょう。
referral(リファラル)とreferrer(リファラー)は別の言葉です。referrerは「リンクが置かれていた参照元のページそのもの」を指し、referralは「そこから来た訪問の分類名」を指します。「リファラーが空白になる」といえば参照元のページ情報が取れていない状態、「referralが増えた」といえばほかのサイト経由の訪問が増えた状態を表します。
表記は「リファーラル」「リファラ」と揺れますが、指しているものは変わりません。社内で呼び方が分かれているときは、GA4の画面表記に合わせておくと確認が早く済みます。
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参照元とメディアとチャネルの関係
referralを読み違えないためには、GA4が並べて表示する3つの言葉の関係を先に押さえたほうが早く済みます。混同されやすいのは、この3語がそれぞれ別の階層を指している点です。
用語 | GA4での表示例 | 何を表すか |
|---|---|---|
参照元(source) | google、yahoo、note.com | 訪問の直前にいたサイトやサービスの名前 |
メディア(medium) | organic、referral、cpc | どういう種類のリンクをたどってきたか |
チャネル | Organic Search、Referral | 参照元とメディアからGA4が自動で付ける分類 |
参照元とメディアは、訪問ごとに記録される生の値です。対してチャネルは、その2つを条件に照らし合わせてGA4が自動で振り分けた結果であり、担当者が手で決められるものではありません。

Googleが公開している分類の条件では、Referralに入る要件はメディアが「referral」「app」「link」のいずれかであることです。ここで注目したいのは、条件が「参照元がどこか」ではなく「メディアが何か」から書かれている点です。だからこそ、参照元のドメイン名だけを見てチャネルを推測すると、実際の集計とずれます。
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GA4でreferralを確認する3つの手順
GA4でreferralを見る場所は決まっています。知りたいことが「件数」「参照元サイト」「参照元ページ」のどれかによって、開く画面が変わります。
左メニューの「レポート」から「集客」の下にある「トラフィック獲得」を開きます。表の先頭のディメンションが「セッションのデフォルトチャネルグループ」になっていれば、Referralの行にセッション数が並びます。期間を前月や前年同月と比較しておくと、増減の意味を取り違えにくいでしょう。
表の上のプルダウンから「セッションの参照元」または「セッションの参照元 / メディア」に変えます。note.com / referralのように、どのサイトから来たかがドメイン単位で並びます。表の検索ボックスに「referral」と入れて絞り込むと、ほかのサイト経由の行だけが残るはずです。
ドメインではなくページ単位で知りたい場合は、左メニューの「探索」から自由形式のレポートを作り、ディメンションに「ページの参照URL」を加えます。標準のレポートには出てこない項目のため、ここだけは探索を使う必要があります。
参照元のページのURLは、掲載された記事の中身まで確認したいときに効いてきます。どのサイトから来たかが分かっても、どの記事で紹介されたかが分からなければ、追加の依頼や訂正の相談には進めません。
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Referralに入らない参照元がある理由
ここまで、referralはほかのサイト経由の訪問だと整理してきました。ところが実際のデータを開くと、明らかにほかのサイトから来ているのにReferralの行に入っていない訪問が出てきます。
代表的なのは次のような参照元です。
- t.co(Xの短縮リンク)からの訪問はOrganic Socialに入る
- l.instagram.comやm.facebook.comからの訪問もOrganic Socialに入る
- 規模の小さい検索エンジンでも、Googleが持つ一覧に載っていればOrganic Searchに入る
- 自社が出した広告のリンクに計測用のパラメータが付いていれば、有料系のチャネルに入る
参照元とメディアの欄には、たしかに「t.co / referral」と表示されます。それでもチャネルはReferralになりません。Organic Socialの条件が「参照元がソーシャルサイトの一覧に一致すること」であり、どちらの条件にも当てはまる訪問はソーシャル側へ集計されるためです。

参照元とメディアに出るreferralと、チャネルのReferralは別物です。前者はブラウザが参照元の情報を渡したという記録であり、後者はGoogleの一覧と照らし合わせたあとの分類です。この区別が付いていないと、SNSの投稿が伸びた月にReferralがまったく動かない理由を説明できません。
とりわけ見落とされがちなのが、SNS経由の訪問がReferralに含まれないという点です。解説記事でもあまり触れられませんが、SNSの反応を数字で追う場面ではここが分かれ目になります。
参照元の一覧にl.instagram.com / referralという行があります。Instagramからの訪問ということでしょうか。
編集部
そのとおりです。l.instagram.comはInstagramのアプリが外部リンクを開くときに通す中継用のドメインで、投稿やプロフィール欄のリンクをたどった訪問がここに記録されます。ただしチャネルはOrganic Socialに入るため、Referralの数字を追ってもInstagram経由の増減は見えません。SNSの反応を追いたいときは、チャネルではなく参照元ドメイン別の表で見てください。
生成AI経由の訪問が抜けた2026年の変更
referralを前年と比べる場面では、2026年をまたぐ期間に注意が必要です。Googleがデフォルトのチャネルグループに「AI Assistant」を追加したためです。
生成AI経由の訪問は2026年5月からAI Assistantに分かれます。ChatGPTやGemini、Copilot、Deepseek、Grokといったサービスのリンクが参照元だと判定されると、GA4はメディアに「ai-assistant」を自動で付け、AI Assistantのチャネルへ振り分けます。
それ以前は、生成AI経由の訪問の多くがReferralやDirectに散っていました。裏を返せば、この変更をはさんだ月でReferralが減っていても、ほかのサイトからの訪問が減ったとは限らないということになります。
前年同月と比べてReferralが不自然に落ちているときは、先にAI Assistantのチャネルにセッションが立っていないかを確認してください。両方を足したうえで前年と並べると、実際の増減が見えてきます。分類の変更を施策の失敗と読み違えると、打ち手の判断ごとずれていきます。
チャネルの条件は随時更新されるため、比較の前に定義そのものを確認する順番を崩さないほうが安全です。各チャネルの条件は、Googleのヘルプに一覧で載っています。

※ チャネルの条件およびAI Assistantの判定方法は、Google アナリティクス ヘルプ「デフォルトのチャネルグループ」の記載に基づいています。
生成AI経由の訪問が増えているのか、判断が付かない状態ですか
AI Assistantのチャネルに数字が立ち始めても、次に何を書けばその訪問が伸びるのかは別の問題として残ります。弊社では現在のGA4の画面を拝見し、生成AIに取り上げられているページと、これから手を入れるページの候補をお伝えしています。
自社サイトが参照元に並ぶ原因
参照元の一覧を開くと、自社のドメインが並んでいることがあります。自分のサイトから自分のサイトへの訪問として記録されている状態で、セルフリファラルと呼ばれます。
原因はほぼ次の5つに絞られます。
- 決済や予約で外部サービスへ移動し、完了後に自社サイトへ戻ってきている
- サブドメインや別ドメインをまたぐ設定(クロスドメイン測定)が入っていない
- 一部のページに計測タグが入っていない
- リダイレクトの途中で参照元の情報が入れ替わっている
- ページ内にiframeで別ドメインの画面を埋め込んでいる
見分け方は単純で、参照元が自社ドメインになっている訪問のランディングページを確認します。決済完了ページや会員登録の完了ページばかりが並んでいれば、外部サービスからの戻りが原因です。特定のページ群だけに偏っていれば、そのページのタグかリダイレクトを疑ってください。

対処は、GA4の管理画面でデータストリームの設定を開き、「除外する参照のリスト」に決済サービスのドメインを登録します。登録した参照元からの訪問は新しい訪問として数えられなくなり、購入までの経路が途切れずにつながります。

※ 除外する参照の設定手順は、Google アナリティクス ヘルプ「除外する参照を指定する」の記載に基づいています。
身に覚えのない参照元とリファラースパム
参照元の一覧に、心当たりのない海外のドメインが並ぶことがあります。実際には訪問していないのに、計測データだけを送り込んでくる手口で、リファラースパムと呼ばれています。
リファラースパムのドメインをブラウザで開かないでください。不審なサイトへ誘導することが目的の場合があります。数字の異常として扱い、URLは開かずに除外の対象へ回すのが安全です。
GA4は測定IDとともに送られたデータを受け取る仕組みのため、外部から作られたデータをすべて防ぐことはできません。実務では、探索レポートでそのドメインを除外する条件を作り、報告用の数字から外す形で処理しています。1回だけ跳ねて消えるものが大半で、毎月続いていなければ様子を見ても構わないでしょう。
referralの数字から打ち手を決める視点
Referralの合計セッション数が先月より増えた、あるいは減った。それだけでは次に何をすればよいか決まりません。見るのは件数の合計ではなく、参照元ドメイン別の内訳です。3つの視点を順に説明します。
紹介してくれているサイトの数と顔ぶれ
まず、参照元のドメインを数えます。1つのサイトから大量に来ている状態と、20のサイトから少しずつ来ている状態は、同じ件数でも意味がまったく違います。前者は掲載が終われば訪問も止まり、後者は掲載が続く限り積み上がったまま残るのです。
参照元ごとの着地ページとその後の行動
次に、参照元ドメイン別にランディングページと申し込み数を並べます。件数が少なくても申し込みまで進む参照元があるなら、そのサイトと同種の媒体に取り上げられる動きに価値が出てきます。件数だけで順位を付けてしまうと、この判断を落としかねません。
掲載された記事の中身
最後に、ページの参照URLから実際の掲載記事を開きます。どんな文脈で紹介されたかが分かると、次に何を書けば取り上げられるかの見当が付くはずです。
3つのうち、多くのサイトで手つかずのまま残っているのは3つ目です。数字は毎月見ていても、リンク元の記事そのものを読む工程は後回しにされがちです。
紹介されるページが自社にまだ足りていない状態ですか
ほかのサイトからリンクが張られる記事には、引用しやすい数字や手順、独自の整理が入っています。弊社では、どのテーマなら取り上げられる余地があるかを検索結果と合わせて確認し、構成の設計から記事の制作までお引き受けしています。
referralのよくある質問
相談を受けるなかで質問の多い4点をまとめました。
参照元の手がかりが取れたかどうかの違いです。referralはほかのサイトのリンクという手がかりが残っていた訪問、directは手がかりが残らなかった訪問が入ります。directには、URLの直接入力やブックマークだけでなく、アプリ内のブラウザ経由や参照元を送らない設定での訪問も混ざります。
参照元の顔ぶれ次第です。同業の媒体や取引先から複数入っているなら、外部で言及されている状態として評価できます。1つのドメインに偏っていたり、心当たりのない海外のドメインで膨らんでいる場合は、件数が増えても実際の訪問が増えたとは言えません。
すでに記録された過去のデータは消せません。今後の分については、管理画面の「除外する参照のリスト」に登録すれば新しい訪問として数えられなくなります。記録済みの分は、探索レポートで除外の条件を作り、報告用の数字から外してください。
入りません。メールのアプリから開いた場合は参照元が渡らずdirectになることが多く、QRコードも読み取ったアプリ次第でdirectへ落ちます。経路を分けて数えたいなら、リンクに計測用のパラメータを付けてメディアを自分で指定してください。
まとめ|referralは経路名ではなく受け皿
referralは、ほかのサイトのリンクをたどってきた訪問の分類名です。ただしGA4の画面では、参照元とメディアに「referral」と出ていてもチャネルがReferralにならない訪問があり、Referralの行には分類しきれなかった訪問も入ります。経路の名前として読むと、数字の動きを説明できなくなります。
2026年に生成AI経由の訪問がAI Assistantへ分かれたように、分類の条件そのものが更新されることもあります。前年と比べる前に定義を確認する、という順番は崩さないでください。
そして、referralを見る目的は件数の増減ではありません。増やす対象はReferralの件数ではなく、紹介してくれるサイトの数です。参照元ドメイン別の内訳と掲載記事の中身まで下りれば、次に何を書くかが決まります。
私たち合同会社Writers-hubは、検索結果での並びと外部で言及されている状況を照らし合わせ、どのテーマから記事を作るかを決めたうえで制作までお引き受けしています。数字の読み方から迷っている段階でもご相談いただけます。
どの数字を見て何を決めるか、一度整理しておきたいですか
GA4の参照元とチャネルの画面をご用意いただければ、分類の変更による増減と実際の訪問の増減を切り分けたうえで、次に手を入れるページと狙うテーマの候補をお伝えします。費用のご相談はそのあとで構いません。








