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自社でSEOはできる?社内の情報を生かす手順と外注との分け方

自社でSEOを進めるかは、知識の量より、担当者が週に何時間使えるかと、問い合わせの履歴や見積もりの内訳といった社内の情報を記事に出せるかで決めると、始めたあとに計画を組み直す手間が減ります。記事1本に10時間前後かかるため、兼務の担当者1人なら月2〜4本が続けやすい範囲でしょう。時間が足りない場合は、社内の情報の提供と公開の判断を自社に残し、執筆など作業量の多い工程を外に出す分け方もあります。

社内の問い合わせ履歴、見積書、現場の写真が机に並び、担当者がそれを材料に記事の構成を組み立てている様子を描いた図。机の端には、外部の書き手へ渡す執筆作業の束が分けて置かれている。

「SEOは自社でやれば、外注の費用をかけずに済むはず」。SEO会社から届いた見積もりに毎月の費用が並んでいるのを見て、社内で進める方法を調べ始めた方もいらっしゃるでしょう。見積もりの金額ははっきり書面に出る一方、社内の担当者が使う時間は請求書に載らないため、自社で進めるほうが安く見えがちです。

しかし弊社は、記事の制作をお引き受けするだけでなく、これまで多くの会社で、社内の書き手が記事を作れるようになるまでの支援にも関わってきました。両方の立場から見て言えるのは、自社でSEOを進める利点は、費用よりも社内の情報を記事に使えることにあるという点です。外注に払うはずだった費用は、社内で進めれば担当者の人件費として発生するためです。

本記事では、自社でSEOを進められるかの見極めから、社内の情報の使い方、進める手順、自社サイトの点検項目、費用と時間の目安、外部と分担するときの線の引き方まで、記事の制作と内製化の支援を両方手がける立場から順に整理します。

この記事でわかること
  • 自社でSEOを進められるかを分ける3つの条件
  • 外部の書き手が持っていない5つの社内の情報
  • 自社でSEOを進める6つの手順と、自社サイトで先に点検する8項目
  • 記事1本あたりの作業時間と、月の本数の決め方
  • 自社に残す作業と外に出しやすい作業の分け方

自社でSEOはできるのか

自社でSEOを進めることは可能です。Googleが公開している「SEO業者の利用を検討する」のページにも、小規模なローカルビジネスの経営者は作業の多くを自分で行える可能性が高いと書かれており、最初の手がかりとしてSEOスターターガイドを読むことが勧められています。

SEO 業者の利用を検討するSEO 業者に依頼する際のヒント | Google 検索セントラル | Documentation | Google for Developers
SEO サービスの利用を決断する前に、Google の公式なヒントを参考に、SEO 専門家の評価方法、信用照会先の確認方法、よくある落とし穴の回避方法をご確認ください。
🌐 developers.google.com
外部リンク

ここでいう自社でのSEOとは、外部の業者に任せず、社内の人員で狙うキーワードの選定から記事の作成、サイトの修正、効果の測定までを進める取り組みのことで、インハウスSEOとも呼ばれます。

ただ、できるかどうかを分けるのはSEOの知識の量ではありません。知識は公式の資料と実際の作業を通じて後から身につきます。始める前に確かめておきたいのは、次の3つの条件です。

1つ目は、担当者が週に5時間以上を、数か月にわたって続けて使えること。2つ目は、書いた記事を公開してよいかを、担当者か近い立場の上長がその場で決められること。3つ目は、成果を半年ほどの単位で待てることです。3つとも満たせるなら、社内だけで始めて差し支えないでしょう。1つでも欠ける場合は、始める前に社内で調整するか、一部を外部に任せる前提で計画を組むほうが途中で止まりにくくなります。

自社で進める利点
  • 問い合わせの内容や作業の記録など、社内の情報を記事に入れやすい
  • 記事の修正や公開を社内の判断ですぐに行える
  • 試した施策と結果、判断の理由が社内に残る
自社で進める弱点
  • 担当者の作業時間を継続して確保する必要がある
  • キーワードの選び方などの誤りに、社内だけでは気づきにくい
  • 成果が数字に表れるまでに数か月かかる

弱点のうち、作業時間の不足と判断の誤りは、外部との分担で補えます。分け方は、後半の「自社で持つ作業と外に任せる作業の分け方」の章をご覧ください。

自社SEOの強みは費用より社内の情報

自社で進める理由として最もよく挙がるのは費用です。ただ、費用だけで比べると、社内で進める選択はそれほど有利になりません。外注費の代わりに担当者の人件費がかかるためで、具体的な時間は後の章で示します。

では、自社で進める利点はどこにあるのか。記事の材料として、社内にしかない情報を使えることです。

外部の書き手が持っていない5つの情報

外部の書き手が記事を書くとき、材料になるのは公開されている情報と、依頼元への聞き取りで得た情報に限られます。一方、社内の担当者は、次のような情報に日常の業務で触れています。

社内の情報

社内のある場所

記事での使い方

問い合わせで繰り返し聞かれる質問

問い合わせフォームの履歴、電話の記録

記事のテーマ、よくある質問への回答

商談で比べられる点と失注の理由

営業の商談記録

比較記事での判断の基準

見積もりの内訳と金額が変わる条件

見積書、料金表

費用の記事での目安と注意点

作業の手順と現場の写真

作業報告書、社内の手順書

手順の説明と自前の写真

社内で決めている判断の基準

ベテラン社員の経験、社内の決まり

どちらを選ぶべきかという問いへの答え

社内の問い合わせ履歴・商談記録・見積書・作業記録が記事の材料になる流れを示した図

表の左の列は、どれも社外に出ていない情報です。外部の書き手も取材をすれば集められますが、取材の日程を組み、聞き取った内容を社内で確認してもらう時間がかかります。社内の担当者なら、問い合わせの履歴を開いた当日のうちに材料がそろうはずです。

材料を記事に使い続けるには、集める仕組みを先に用意しておきます。営業や問い合わせ窓口の担当者に、顧客から聞かれた質問を1行ずつ書き足してもらう共有の表を1枚作るだけでも、記事のテーマ探しに困る場面が減ります。質問の横に、回答に使った資料と答えた担当者の名前を残しておけば、記事を書く段階で誰に確認すればよいかも迷わずに済むでしょう。

Googleが自己点検の質問に挙げる実体験

社内の情報が記事の中身を左右することは、Googleの公式の資料からも読み取れます。「有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成」には、サイト運営者が自分のコンテンツを見直すための質問が並んでおり、「コンテンツは、独自の情報、レポート、研究または分析の結果を提示しているものですか」「コンテンツは、実体験や深い知識(たとえば、実際に商品やサービスを使用したり、ある場所を訪れたりした経験に基づく特別な知識)を明確に示していますか」という項目が挙げられています。

有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成 | Google 検索セントラル | Documentation | Google for Developers
Google のランキング システムは、ユーザーにメリットをもたらすことを目的として作成された有用で信頼できる情報をユーザーに提示できるように設計されています。自己評価のための質問を通じてご自身のコンテンツを評価する方法をご確認ください。
🌐 developers.google.com
外部リンク

公開情報だけを集めて書いた記事は、上位の記事と同じ内容の並べ替えになりやすく、2つの質問に「はい」と答えにくいのです。問い合わせで実際に聞かれた質問や、自社の見積もりで金額が変わる条件は、他社の記事には書かれていない内容にあたります。

Web担当者Web担当者

外注の記事のほうが文章は整っているのに、社内の担当者が書く意味はあるのでしょうか。

Writers-hub編集部Writers-hub
編集部

文章の整い方では、外部の書き手に分があることが多いでしょう。ただ、検索した人が記事に求めているのは文章の上手さではなく、自分の疑問への答えです。見積もりのどの項目で金額が上下するのか、どういう条件なら別の方法を選んだほうがよいのか。どちらの答えも社内の情報からしか書けません。社内の担当者が材料と下書きを出し、文章の手直しだけを外部に頼む分け方もあります。

目的をどこに置くかで、続け方も変わります。目的を費用の削減に置くと、担当者の時間が足りなくなった時点で止まります。社内の情報を記事に出すことを目的にしておけば、時間が足りない工程だけを外に出すという判断ができるはずです。

自社でSEOを進める6つの手順

社内で進める場合の手順を、作業の順番に並べます。最初の3か月で手順1から5までを一巡させ、4か月目から手順6の見直しに入る進め方を想定しています。

1
STEP
目的と見る数字を決める

問い合わせを増やしたいのか、採用の応募を増やしたいのか、会社名での検索を増やしたいのか。目的によって狙うキーワードも、記事から案内するページも変わります。あわせて、毎月確認する数字を2〜3個に絞ります。問い合わせが目的なら、検索からの訪問数と、そこから生まれた問い合わせの件数です。

2
STEP
Search Consoleで今の状態を確かめる

Google Search Consoleにサイトを登録し、検索パフォーマンスのレポートで、どの検索語で何回表示され、何位にいるかを確認します。表示回数はあるのに順位が11〜20位にとどまっている語は、既存のページを直すだけで上がる余地がある候補です。

3
STEP
狙うキーワードを選ぶ

問い合わせや商談で顧客が実際に使った言葉を書き出し、書き出した言葉で検索して上位のページを確かめます。上位が大手の比較サイトや公的機関で埋まっている語は後回しにし、自社と同じくらいの規模の会社が上位にいる語から着手してください。

4
STEP
既存ページの基本を整える

サービスページや会社案内のタイトル、説明文、見出しに、狙う語が入っているかを確かめます。新しい記事より先に既存ページを直すのは、すでに検索結果に表示されているページのほうが、修正の結果を早く確かめやすいためです。

5
STEP
社内の情報を入れて記事を作る

1本の記事で答える疑問を1つに決め、疑問に対する社内の情報を集めてから書きます。営業や現場の担当者に15〜30分ほど話を聞けば、公開情報だけでは書けない判断の基準や具体例が集まるはずです。

6
STEP
月に1回数字を見て書き直す

公開から2〜3か月たった記事について、Search Consoleで表示回数、クリック数、順位を確かめます。表示はされているのにクリックが少ない記事はタイトルと説明文を、順位が伸びない記事は足りない内容を見直します。

6つのうち、社内だけで進めると手が止まりやすいのは3つ目のキーワード選びです。どの語を選ぶかで、後に作る記事の本数と順番がすべて決まります。検索結果の見方に慣れていないうちは、上位を取れる見込みの低い語を選んでしまうことも珍しくありません。反対に、5つ目の記事づくりは、社内の情報を持つ担当者のほうが進めやすい工程です。

狙うキーワードの選び方で、手が止まっていませんか

社内の情報を記事にする準備が整っていても、どの検索語から書くかが決まらないと、記事づくりの手順には進めません。弊社は、今のサイトの検索順位と競合の状況を確かめたうえで、狙うキーワードと着手する順番を一覧にまとめています。一覧ができれば、以降の記事づくりは社内で進められます。顧客から実際に聞かれる質問を書き出したメモが1枚あれば、一覧づくりの材料としては十分です。

自社サイトのSEOで先に点検する8項目

新しい記事を書き始める前に、今あるサイトの状態を確かめておきます。サイトの設定や構造に問題があると、記事を増やしても検索結果に表示されない、あるいは表示されてもサービスのページまで読者が進まない、という状態が続くためです。

  • 重要なページがGoogleのインデックスに登録されている
  • 各ページのタイトルに、そのページで狙う語が入っている
  • 同じ語を狙うページがサイト内に2つ以上ない
  • スマートフォンで見たときに文字や表が読める大きさで表示される
  • PageSpeed Insightsで、スマートフォンの表示速度に大きな問題が出ていない
  • 記事からサービスや問い合わせのページへリンクがつながっている
  • 会社概要、所在地、問い合わせ先がサイト内で確認できる
  • 記事に書いた料金や手順が、現在の内容と一致している

8項目は上から順に確かめてください。インデックスに登録されていないページは、タイトルをどれだけ整えても検索結果に出てきません。順番を逆にすると、検索結果に出ないページの文言を直す作業に時間を使うことになります。

とりわけ見落とされがちなのが、3つ目の、同じ語を狙うページの重複です。担当者が入れ替わりながら何年もブログを書いていると、同じ疑問に答える記事が別々の時期に作られていることがあります。検索結果にどちらを出すかが定まらず、順位が入れ替わり続ける原因になるため、内容の近い記事は1本にまとめます。

ℹ

Search Consoleで最初に見るレポートは2つで十分です。どの検索語で何回表示され何位にいるかがわかる検索パフォーマンスのレポートと、登録済みと未登録のページ数がわかるページのインデックス登録のレポートです。未登録のページには理由が表示されるため、直す箇所の見当が付きます。

自社でSEOを進めるときに避けたいやり方

自社で進めていると、早く結果を出そうとして、検索エンジン向けの小手先の作業に手が伸びる場面があります。次のやり方は、手間をかけたわりに順位につながらないか、Googleのスパムに関するポリシーに触れて評価を落とすおそれがあるものです。

  • 狙う語を本文や見出しに不自然なほど繰り返す
  • 上位の記事の見出しと文章をなぞって書く
  • 生成AIが出した文章を、事実を確かめずにそのまま公開する
  • お金を払ってリンクを貼ってもらう、相互リンクを大量に頼む
  • 公開した記事を放置し、料金や手順が古いまま残す

2つ目と3つ目は、社内の情報を使えるという自社SEOの利点を、自分から手放すやり方でもあります。上位の記事をなぞれば、社内の情報が入る余地はなくなります。生成AIも、社内の情報を渡さずに書かせれば、公開情報の並べ替えにとどまるでしょう。生成AIは下書きや見出し案づくりに使い、事実の確認と社内の情報の追加は人が受け持つ。分担をこう決めておけば、作業時間を減らしながら、他社の記事にない内容を記事に残せます。

自社SEOにかかる費用と時間

自社で進めても、費用がなくなるわけではありません。ツールの多くは無料で始められる一方、費用の中心は担当者の作業時間に移ります。

項目

目安

補足

Google Search Console

無料

検索での表示回数、クリック数、順位を確認する

Googleアナリティクス

無料

サイト内での行動と問い合わせの数を計測する

有料のSEOツール

月額制が中心

順位の追跡や競合の調査を数十語以上で行う段階から検討する

記事1本の作成

10時間前後

キーワード選び、構成、執筆、社内確認、入稿の合計

既存ページの見直し

月に数時間

タイトルの修正と記事の書き直し

※ 作業時間は、4,000字前後の記事を、SEOの作業に慣れ始めた担当者が作る場合の弊社の実感値です。題材への慣れ、社内確認に関わる人数、写真を用意する手間によって大きく変わります。有料ツールの料金は機能と調べる語の数で幅があり、改定もあるため、各社の公式ページでご確認ください。

では、記事1本に10時間かかるとして、月に何本書けるのか。月4本なら40時間、週に直すと10時間です。週40時間勤務の担当者にとっては、勤務時間の4分の1にあたります。兼務の担当者が毎週10時間を確保し続けるのは、簡単ではないはずです。

記事1本を作る5つの工程と、社内確認で待ち時間が生じやすいことを示した流れ図

外注の見積もりと比べるときは、記事1本あたりの作業時間に担当者の人件費を掛けた金額を横に並べてください。社内で進めるほうが割高になる場合でも、社内の情報を記事に入れられる利点を取るか、作業の一部を外に出すかを比べて選べます。月の本数は、先に確保できた時間から逆算して決めます。

自社SEOが止まりやすい3つの場面

自社でのSEOが成果の出る前に止まる原因は、知識の不足よりも社内の段取りにあることが多いと見ています。ご相談の場でよく伺う3つの場面と、それぞれの防ぎ方を順に見ていきましょう。

兼務による作業時間の不足

SEOの担当者は、広報やWebサイトの管理、営業資料の作成と兼ねていることが多く、期限のある仕事から先に片付けることになります。記事の作成には社外から決められた締め切りがないため、後回しにされやすい仕事です。

防ぐには、作業する曜日と時間帯を先に予定表へ入れ、月の本数は確保した時間で作れる数に合わせます。本数を先に決めて時間を後から探す順番では、数か月のうちに予定が崩れがちです。

社内確認での公開の遅れ

書き上げた記事が、上長、現場の責任者、場合によっては法務の確認を順に回り、公開まで数週間かかる。記事づくりの工程の中で、時間の読みが最も外れやすいのが社内確認です。確認する人が増えるほど、事実の確認とは別に言い回しの好みによる修正が重なり、同じ記事が何度も戻ってきます。

⚠

確認の観点は、書き始める前に決めておいてください。事実や数字に誤りがないか、社外に出せない情報が含まれていないか。確認者が見るのは上の2点に絞り、言い回しの修正は担当者の判断に任せます。確認の期限も記事ごとに日付で決めておくと、止まっている記事が誰の手元にあるかがわかります。

成果が出る前の打ち切り判断

始めて2〜3か月の時点で「問い合わせが増えていない」という理由から、取り組みそのものが見直される場面も珍しくありません。公開した記事の順位が落ち着くまでには、弊社の実感で早くて3か月、多くは半年ほどかかります。2〜3か月目に問い合わせの数で判断すると、成果が出る前の段階で止める結論になりやすいのです。

防ぐには、時期ごとに見る数字を、始める前に社内で合意しておきます。

時期

見る数字

1〜3か月目

公開した本数、検索結果での表示回数

4〜6か月目

検索からのクリック数、狙った語の順位

7か月目以降

検索から生まれた問い合わせの件数

時期ごとの数字を決めておけば、3か月目に表示回数が伸びていない場合は狙う語の選び方を、6か月目にクリックが伸びていない場合はタイトルを見直す、という判断に進めます。

自社で持つ作業と外に任せる作業の分け方

自社で進めるか外注するかは、二択で決める必要はありません。作業ごとに、社内に残すものと外に出すものを分けられます。3つの進め方の違いを表にまとめました。

全部を自社で自社と外部で分担全部を外注
社内の情報の反映◎◎△
記事が公開され始めるまでの速さ△○◎
社内の担当者の作業時間の少なさ×○○
判断の経験が社内に残るか◎○△
毎月の外部への支払いの少なさ◎○△

※ 記号は各進め方の一般的な傾向を示したもので、担当者の経験や外注先の体制によって変わります。

分担する場合に社内に残したいのは、目的と見る数字の決定、社内の情報の提供と事実の確認、公開してよいかの判断の3つです。どれも社内の人にしか判断できない作業で、外に出すと確認の往復が増えます。反対に外に出しやすいのは、狙うキーワードの一覧づくり、構成と執筆のうち作業量の多い部分、表示速度やサイトの構造といった技術的な修正です。

自社に残す作業と外部に任せやすい作業を左右に分けた分担図

外部に作業を渡すときは、社内の情報を先にそろえてから依頼します。問い合わせで聞かれた質問の一覧、見積もりの内訳の例、現場の写真、確認者と確認の観点。依頼の時点で4点を渡しておけば、外部の書き手が公開情報だけで記事を組み立てることはなくなり、確認の往復も減ります。

外部に頼む時期について、Googleは先に挙げた「SEO業者の利用を検討する」のページで、サイトの作り直しや新しいサイトの開設を計画しているときを最適なタイミングとしています。サイトを作る段階から検索のことを考えて設計できるためです。同じページには、外部の業者からSEOの診断の提案を受けた段階では、Search Consoleの権限を読み取りのみにして渡すよう書かれています。

社内の情報と公開の判断は自社に残し、作業量の多い工程を外に出します。分担の線をここに引いておけば、外注した記事でも中身が公開情報だけで作られる事態は避けられます。

社内の情報はあるのに、記事にする流れが決まっていませんか

分担の線を引いても、社内に残した工程の進め方が決まっていないと、確認の段階で記事が止まりがちです。弊社は、狙うキーワードの設計から、書き手と確認者の役割分担、表記と確認の基準づくり、品質を確かめる流れまでを、御社の体制に合わせて組み立てています。社内でどこまでを担い、どこからを外に出すかの線引きからご一緒できますので、今の担当者の人数と月に使える時間をお知らせください。

自社SEOについてよくある質問

自社でSEOを始める前に、ご相談の場でよくいただく質問をまとめました。

SEOの知識がない社員でも担当できますか

できます。GoogleのSEOスターターガイドで基本を押さえ、最初の3か月は既存ページの点検と月2本程度の記事づくりに絞れば、作業しながら覚えられます。知識より、週に作業できる時間を確保できるかを先に確かめてください。

最低限そろえるツールは何ですか

Google Search ConsoleとGoogleアナリティクスの2つです。どちらも無料で使えます。有料のSEOツールは、数十語以上の順位を毎日追う段階や、競合の流入キーワードをまとめて調べる段階になってから検討しても遅くありません。

記事は月に何本書けばよいですか

確保できる時間から決めてください。記事1本に10時間前後かかるとすると、兼務の担当者1人なら月2〜4本が続けやすい範囲です。本数を増やしたい場合は、執筆の工程だけを外部に任せる方法があります。

成果が出るまでどのくらいかかりますか

半年を1つの区切りとして見てください。公開した記事の順位が落ち着くまでに3か月から半年ほどかかることが多く、問い合わせの増加として表れるのは順位が落ち着いた後です。途中の時期は、表示回数とクリック数の伸びで進み具合を確かめます。

一部だけを外注することはできますか

できます。キーワードの一覧づくりだけ、執筆だけ、サイトの技術的な修正だけ、といった頼み方が可能です。社内の情報の提供と公開の判断を自社に残しておけば、分担しても記事の中身は社内の情報にもとづいたものになります。

どこから始めるか、どこまでを任せるかの答えは、今のサイトの記事数と担当者の時間によって変わります。

自社で始めるか、一部を任せるかで迷っていますか

記事が数本しかないサイトと、すでに100本以上あるサイトでは、最初に手を付ける作業が同じではありません。前者なら狙うキーワードの一覧づくりから、後者なら既存記事の点検と書き直しから始めるのが基本です。どこから始めるかの判断だけでもご相談いただけますので、サイトのURLと、担当者が月に使える時間をお知らせください。

まとめ|自社SEOは費用より社内の情報で選ぶ

自社でSEOは進められます。分かれ目は知識の量ではなく、担当者が週に使える時間、公開をその場で決められる体制、半年単位で待てるかどうかの3つです。

自社で進める利点は、外注費が浮くことよりも、問い合わせの履歴や見積もりの内訳、作業の記録といった社内の情報を記事に使えることにあります。外注費の代わりに担当者の時間がかかる以上、費用だけを理由に始めると、時間が足りなくなった時点で止まってしまいます。手順は目的と見る数字を決めるところから始め、Search Consoleでの現状の確認、キーワード選び、既存ページの点検、記事づくり、月1回の見直しへと進めてください。自社SEOは費用を浮かす手段ではなく、社内の情報を検索に出す手段です。

私たち合同会社Writers-hubは、記事の制作に加え、社内で記事を作る体制づくりの支援もお引き受けしています。全部を社内で抱えるか、作業量の多い工程だけを任せるか。今の担当者の時間から逆算して、分け方を一緒に決めるところから始めましょう。

この記事を書いた人

米山拓真

米山拓真

合同会社Writers-hub 代表社員

滋賀県立大学工学研究科の修士課程を修了後、大手制作会社の編集部を経て2019年にWebライターとして独立。2020年に記事制作を手順化した「ハブ式SEOライティングメソッド」を開発し、これまでに200人以上のライターを育成しました。2022年3月に合同会社Writers-hubを設立し、会社として累計8,000記事以上のSEO記事制作に携わっています。2024年にAIライティングシステム「一気通貫Pro」、2025年から書き手の文体を再現するAI編集者「Edico」を開発。このブログでは、クライアント案件と自社サイトで実際に試したことを書いています。

読んで終わりにしないために

記事の内容を自社に当てはめるとどうなるか、オンライン30分で一緒に整理します。費用はかかりません。