「コンテンツマップは、サイトマップのようにページを階層に並べた図のことだろう」。名前が似ているうえに、どちらもサイトのページを1枚にまとめる資料なので、同じものだと受け取られがちです。ところが、コンテンツマップに書くのは、ページの階層ではなく、読者がどのページから読み始め、どのページへ進んで申し込みに至るかです。
本記事では、コンテンツマップの意味とサイトマップとの違いから、表で作る5つの手順とテンプレート、完成した後に探すページまで、自社と取引先のサイトで記事を毎日公開している制作会社の視点で順を追ってお伝えします。
- コンテンツマップには、ページを置く読者の段階とテーマのマスと、ページ同士の内部リンクを表す線を書き込む
- サイトマップはURLの一覧や階層で、キーワードマップはキーワードと記事の対応でページを並べる点が違う
- 今あるページを表に1行ずつ書き出してから作ると、ページの無いマスが次に作るページになる
- 線が1本も来ていないページと、ゴールまで線が続かないページから先にリンクを直す
コンテンツマップとは
コンテンツマップとは、サイトのページを読者の検討の段階とテーマで並べ、ページから次に読ませるページへの内部リンクを線で書き込んだ図や表です。並べるページは記事に限らず、サービスページや導入事例、資料のダウンロードページなども含めます。
線1本は、ページの本文に置く内部リンクか、CTAのボタン1つにあたります。
段階の分け方に決まりはなく、社内にカスタマージャーニーマップがあれば、マップの段階をそのまま使えます。無ければ、次の4つの段階で足ります。
- 課題に気づく:困りごとの原因や、言葉の意味を調べています。
- 解決策を調べる:困りごとを解決する方法を探しています。
- 比べる:方法やサービス、費用を見比べています。
- 申し込み先を決める:申し込む会社やサービスを1つに絞っています。

コンテンツマップは、今あるサイトを見直すときにも、新しくサイトを立ち上げるときにも作れます。見直すときは公開中のページから、立ち上げるときは読者の疑問から書き始め、でき上がる表の形は同じです。
コンテンツマップとサイトマップの違い
コンテンツマップとサイトマップの違いは、ページを並べる基準です。サイトマップはURLの一覧や階層で、コンテンツマップは読者の進む順で並べます。Webの制作やSEOで使う似た名前の資料を含めて5つを比べると、並べるものと使う場面は次のとおりです。
資料 | 並べるもの | 主に使う場面 |
|---|---|---|
コンテンツマップ | 読者の段階とテーマのマスに置いたページと、ページの間の線 | 次に作るページと、ページの間のリンクを決める |
XMLサイトマップ | 検索エンジンに知らせたいページのURLと更新日 | Googleなどの検索エンジンに、ページがあることを伝える |
設計用のサイトマップ(ディレクトリマップ) | URLやメニューの階層に並べたページ | サイトの制作やリニューアルで、作るページとURLを決める |
キーワードマップ | 検索キーワードのグループと、グループごとに担当する記事 | どのキーワードをどの記事で狙うかを決める |
カスタマージャーニーマップ | 顧客が商品を知ってから買うまでの行動、思考、感情 | 顧客の体験と、企業との接点を見直す |
「コンテンツマップを作ってほしい」と社内や取引先から頼まれたら、何を決めるための資料かを先に確かめます。記事で狙うキーワードを決めたいだけならキーワードマップで足り、作るページとURLを決めたいならディレクトリマップが合います。コンテンツマップが要るのは、記事からサービスページや問い合わせまで、ページの間の案内も合わせて決めたいときです。

XMLサイトマップの書き方や送信の手順は、サイトマップとは?sitemap.xmlの作り方と送信方法を解説で解説しています。
コンテンツマップの作り方5ステップ
コンテンツマップは、ゴールのページを決めてから、ページを表に1行ずつ書き、最後に線を書き込む5つの手順で作ります。
読者に最後に着いてほしいページを1つ決めます。問い合わせのフォームや資料請求のページ、サービスページのように、申し込みにつながるページを選びます。あわせて、ゴールのページで申し込む読者が、どんな立場で何に困っている人かを1〜2文で書きます。
公開しているページを、1行に1ページずつ表に書き出します。WordPressなどのCMSなら投稿と固定ページの一覧から、CMSを使っていないサイトでもXMLサイトマップに載っているURLから書き写せます。新しく立ち上げるサイトでは、書き出すページが無いので次の手順へ進みます。
各行に、読者の段階とテーマを1つずつ書きます。テーマの単位は、サービスに関わる話題です。記事制作の会社なら「SEOの基本」「記事の外注」「AIでの記事作成」のように分けると、テーマごとのページの数を比べられます。
段階とテーマのマスのうち、ページが1つも無いマスに、作るページを書き足します。何を作るかは、マスにいる読者が持つ疑問から決めます。疑問は、営業が商談で受けた質問や、Search Consoleの検索パフォーマンスに出ている検索クエリから拾えます。
各行のページを読み終えた人に、次に読ませるページを書き、図では矢印でつなぎます。次に読ませるページは、同じテーマで1つ先の段階にあるページを基本にします。行をたどってゴールのページまで着けば、線は完成です。
公開中の記事が100本を超えるサイトで、記事の一覧を作って分ける手順は、既存コンテンツの棚卸し方法で解説しています。
コンテンツマップのテンプレート
コンテンツマップのテンプレートは、1行に1ページを書き、次の7つの列を並べた表です。ExcelでもGoogleスプレッドシートでも作れます。
列 | 書くこと | 例 |
|---|---|---|
ページ名 | 記事のタイトルやページの名前 | 記事の外注費用の相場 |
URL | 公開中のページのURL | 作るまでは空欄 |
形式 | 記事、サービスページ、導入事例、資料のダウンロードページなど | 記事 |
テーマ | ページが扱う話題 | 記事の外注 |
段階 | 課題に気づく、解決策を調べる、比べる、申し込み先を決めるのどれか | 比べる |
次に読ませるページ | ページを読み終えた人を、リンクやボタンで案内するページ | サービスページ |
状態 | 公開中、作る、直す、まとめるのどれか | 作る |
社内の会議で見せるときは、表をもとに図を描きます。横に段階、縦にテーマのマスを描いてページの札を置き、「次に読ませるページ」の列のとおりに矢印を引けば図になります。図を描く道具は、PowerPointやGoogleスライド、Miroのようなオンラインのホワイトボードで構いません。
ページを足したときは、先に表へ1行足し、図は会議の前に描き直します。図だけを直していくと、表と図で中身が食い違うためです。
公開している記事が200本以上あります。全部のページを1枚の図に載せないといけませんか?
編集部
全部を載せなくて大丈夫です。すべてのページは表に1行ずつ残し、図にはマスごとのページの本数と、ゴールのページへつながる主なページだけを描きます。図は、どのマスが空いているかと、読者がどの順に進むかを会議で見せるために使います。
コンテンツマップで探す3種類のページ
完成したコンテンツマップでは、線と置き場所を見て、直すページを次の3種類から探します。
線が1本も来ていないページ
線が1本も来ていないページは、ほかのページの本文やボタンから案内されていないページです。メニューやカテゴリの一覧から行けても、本文で案内されていないページは、記事を読み進める読者の目に入りにくくなります。Googleも「Google のリンクに関するベスト プラクティス」で、関心のあるすべてのページに、同じサイトの別のページから1つ以上のリンクがあることを勧めています。

とりわけ見落とされがちなのが、サービスページや導入事例のような、記事ではないページです。記事を書く担当者とサービスページを作る担当者が分かれていると、記事からサービスページへの線が引かれないまま公開が続くことがあります。直すときは、同じテーマで1つ前の段階にあるページの本文に、リンクを1つ置きます。
ゴールまで線が続かないページ
ゴールまで線が続かないページは、線をたどっても問い合わせや資料請求のページに着かないページです。読み終えた読者は、次に読むページを自分で探すか、サイトを離れます。
直すときは、同じテーマで1つ先の段階にあるページへのリンクを、本文の終わりに置きます。課題に気づいたばかりの読者向けのページで、読者の次の疑問に合うのは、問い合わせのボタンより、解決策を調べる段階のページへの案内です。

同じマスで重なるページ
同じマスで重なるページは、同じテーマと段階のマスに置かれ、同じ疑問に答えているページです。重なった2本は同じ検索キーワードで入れ替わって表示され、どちらの順位も安定しないことがあります。見つけたら1本にまとめ、残さないページのURLから残すページへ301リダイレクトを設定します。重なりの見つけ方と直し方は、記事のカニバリゼーション診断と解消方法で解説しています。
弊社が記事を毎日公開しているサイトでは、記事を1本書く前に、狙う語を含む既存の記事を下書きまで含めて探し、タイトルと見出しを読んでから書く内容を決めています。表に行を足す時点で重なりを見つければ、公開した後のリダイレクトの設定は要らず、順位の入れ替わりも起きません。
線の来ていないページや重なったページを、自社のサイトで洗い出せていますか
記事コンテンツの制作支援では、事業とターゲットの聞き取りと、競合と現状の調査から始め、KWマップの作成とコンテンツの計画、KPIの設計までを一緒に進めます。編集者・ライター・監修者のチーム編成から品質管理の流れまでを整え、計画に沿って記事を出し続けられる体制をつくります。
コンテンツマップのよくある質問
コンテンツマップについて、作り始める前に出やすい3つの質問に答えます。
ページが少なくても作る?
ページが少ないサイトでも、コンテンツマップは作っておく意味があります。段階とテーマのマスを先に決めておくと、次に作るページを空いたマスから選べます。ページが少ないうちは、図にせず表だけで足ります。
トピッククラスターとの違いは?
トピッククラスターは、1つの大きなテーマをまとめて扱うページ(ピラーページ)と、細かい話題を扱う複数のページを内部リンクでつなぐ、サイトの構造の型です。コンテンツマップの1つのテーマの行を、トピッククラスターの形でつなぐこともできます。コンテンツマップは段階もあわせて並べるので、テーマの中で読者がどの順に進むかまで書けます。
コンテンツマップはいつ更新する?
コンテンツマップは、ページを作る前と、月に1回の2つの時点で更新します。作る前には表に1行足し、月に1回はGA4の経路データ探索で、各ページを読んだ人が次に開いたページを確かめます。線と違うページへ進む人が多ければ、読者が実際に進んだページを線に書き足します。
まとめ|コンテンツマップはページの間の線で見る
コンテンツマップは、ページをURLの一覧や階層で並べるサイトマップとは違い、ページを読者の段階とテーマで並べ、ページ同士の内部リンクを線で書いた図や表です。今あるページを表に1行ずつ書き出してから、空いたマスと、線の来ていないページを探すと、次に作るページと直すリンクが決まります。
まずは公開中のページを表に並べ、線の来ていないページを1つ探してください。
私たち合同会社Writers-hubは、自社と取引先のサイトで記事を毎日公開しながら、キーワードの設計から制作の体制づくりまでを企業の担当者と一緒に進めています。
自社のサイトのページを並べたら、どのマスが空いているでしょうか
無料相談(オンラインで30分程度)のフォームに、サイトのURLを添えてお送りください。公開中のページを段階とテーマで並べたときに、ページの無いマスと、ほかのページからリンクが来ていないページを一緒に確かめます。







