「学習塾のSEOは、勉強法のブログを毎週書いていけば、検索から生徒が集まりそう」。大手の塾のサイトには、苦手科目の克服法や内申点の上げ方のコラムが数多く並んでいるため、同じように書けば生徒が集まると思われがちです。ところが、2026年10月に検索結果を調べると、塾のページが上位に並んだのは、「塾 町田」のような地域名の検索と、「浦和高校 内申 目安」のような地元の学校名が入った検索でした。ブログより先に教室ページを整え、記事は地元の学校の名前で書きます。
本記事では、上位に入る検索の種類から、教室ページの作り方、ブログの題材、効果の確かめ方まで、検索結果を調べて記事を設計してきた制作会社の視点で順を追ってお伝えします。
- 「地域名と塾」の検索の上位には、塾の教室ごとのページと、塾の比較サイトが並びます
- 教室ページのタイトルには、市や駅の名前と、個別指導や中学受験のような塾の種類を入れます
- ブログは、勉強法より、教室に通える生徒の中学校のテストや、近くの高校の入試を題材にします
- 効果は、教室ページの表示回数と、体験授業を申し込んだ家庭の数で確かめます
学習塾のSEOで上位を狙える検索と狙いにくい検索
学習塾のSEOで上位を狙えるのは、「地域名と塾」の検索と、地元の中学校や高校を指した検索です。勉強法の悩みの検索では、教材の会社と、多くの教室を持つ塾のページが上位を占めていました。2026年10月6日に、3種類の検索を合わせて13通り調べ、それぞれ上位10件に入ったページを数えた結果です。検索結果は、検索する場所や日によって入れ替わります。

地域名と塾の検索
「塾 町田」「個別指導 浦和」など、地域名と塾を組み合わせた6つの検索では、上位60件のうち37件が塾のページでした。残りは、塾ナビのような塾の比較サイトが22件、Instagramの投稿が1件です。
塾のページ37件のうち30件は、多くの教室を持つ塾が教室や地域ごとに作ったページで、7件は地元の塾のサイトのトップページでした。塾のページ37件は、どれも表示されたタイトルに市か駅の名前が入っていました。
地元の塾の7件には、ホームページ作成サービスのJimdoやWordPress.comが割り当てるURLのまま公開しているサイトも2件ありました。地域名の検索で上位に入るかは、サイトにかけた費用より、タイトルとページに書いた中身で決まる部分が大きいと見ています。
地元の中学校や高校の検索
「町田市 中学校 定期テスト」「浦和高校 内申 目安」など、地元の中学校や高校を指した4つの検索では、上位40件のうち19件が塾のページでした。19件のうち12件は、検索した地域かその近くに教室を持つ塾のページで、中学校の定期テストや高校の入試の目安が書かれています。
「町田市 中学校 定期テスト」では、上位10件のうち5件が、町田市内にある4つの塾の教室のページでした。地元の中学校や高校の名前で検索するのは、その学校に通う生徒と保護者や、受験を考える家庭です。記事を読んだ人の多くが、教室に通える範囲に住んでいると見ています。
勉強法の悩みの検索
「中学生 数学 苦手 克服」「内申点 上げ方」「中学受験 塾 いつから」の3つの検索では、上位30件のうち塾のページは12件で、どれも多くの教室を持つ塾のコラムでした。残りは、ベネッセや学研、Z会のような教材や通信教育の会社のページと、Yahoo!知恵袋、YouTubeなどです。
勉強法の悩みは全国の生徒と保護者が検索するので、教室が1つか2つの塾の記事が上位に入っても、読者の多くは通えない地域に住んでいます。オンラインの授業で全国から生徒を受け入れる塾にとっては、全国の読者も入塾の候補になります。
地域名と塾の検索で上位に出る4つの手順
地域名と塾の検索で上位に出る手順は4つで、Googleマップへの教室の登録から始めます。

Googleマップに出る教室の情報と、検索結果に出る教室ページは、同じ教室名と住所でそろえます。
Googleビジネスプロフィールは、Google検索とGoogleマップに出る教室の情報を、塾が自分で登録して直せる無料の仕組みです。教室ごとに、住所と電話番号、授業のある曜日と時間をサイトと同じ表記で入れ、運営者であることを示すオーナー確認を済ませます。
Googleビジネスプロフィールのヘルプによると、近くの場所を探す人への検索結果は主に関連性・距離・知名度で決まり、情報が充実して正確なほど表示されやすく、知名度の判断にはクチコミの数も使われます。クチコミの集め方は、口コミはSEO対策になるのか?地図とサイトで違う効き方と集め方で解説しています。
教室が2つ以上ある塾は、教室ごとにページを作り、その教室の住所・時間割・料金・講師を書きます。地域名と塾の検索で上位に入った、多くの教室を持つ塾のページは、どれも教室や地域ごとのページで、塾のトップページは1件もありませんでした。教室が1つの塾は、トップページを教室ページとして書きます。
検索結果に表示されるページの題名(タイトル)には、塾の名前に加えて、市や駅の名前と、「個別指導」「中学受験」のような塾の種類を入れます。「個別指導 浦和」で上位に入った塾のページ7件のうち6件は、表示されたタイトルに「個別指導」が入っていました。Googleも、タイトルに含めるとよい情報の例に、会社の住所などを挙げています。
保護者が体験授業に申し込む前に塾どうしを比べる情報を、教室ページに書きます。
教室ページに書く7つの項目と、保護者が確かめることは次のとおりです。
書く項目 | 保護者が確かめること |
|---|---|
対象の学年とコース | 子どもの学年と目指す受験に合うコースがあるか |
授業の形式 | 個別指導なら講師1人に生徒が何人か、集団授業なら1クラスの人数 |
月謝 | 学年と週の回数ごとの金額、税込みかどうか、教材費や講習費が別にかかるか |
時間割 | 部活や習い事の後に通える時間に授業があるか |
通っている生徒の学校 | 同じ中学校の生徒が通っていて、その学校のテストに合わせた対策があるか |
合格実績 | 何年度の、何人の生徒の結果か |
体験授業と面談 | 申し込みの方法と、無料かどうか |
「学習塾 豊中」で上位に入った豊中市の個別指導塾は、検索結果に出るページの説明文に、近くの2つの中学校の名前を書いていました。
教室の無い市や駅の名前で、中身の同じページをいくつも作らないでください。Googleのスパムに関するポリシーは、特定の地域や都市を対象としたページを複数持ち、そこから1つのページへ誘導することを、「誘導ページ」の例に挙げています。「対応エリア」として市や町の名前を並べた文の塊も、同じポリシーで「キーワードの乱用」の例に挙げられています。
教室の無い市から通う生徒が多い塾は、市の名前を並べる代わりに、教室ページのアクセスの欄に、その市から来るときの電車やバスの経路を書きます。
学習塾のブログに書く地元の学校の記事
学習塾のブログに書くのは、教室に通える生徒の中学校のテストや、近くの高校の入試を題材にした記事です。3つの題材と、題材ごとの検索の言葉の例、記事に書くことは次のとおりです。
題材 | 検索の言葉の例 | 記事に書くこと |
|---|---|---|
中学校ごとの定期テスト | 町田市 中学校 定期テスト | テストの時期と教科、前回のテストで点を落とした生徒が多かった単元 |
高校ごとの入試の目安 | 浦和高校 内申 目安 | 都道府県が公表した入試の結果と、その高校に合格した塾生の内申点の範囲 |
公立高校入試の仕組み | 埼玉県 公立高校入試 内申 計算 | 内申点の計算のしかたと、当日の試験の点数と合わせた合否の決め方 |
テストの日程と範囲は、学校が配った予定表か学校のサイトで確かめてから書き、日程が変わったら同じ記事を直します。入試の数字は、都道府県の教育委員会などが公表した資料から引き、資料の名前とリンクを添えます。

記事の最後には、記事で扱った学校の生徒が通いやすい教室のページへの案内を置きます。
勉強法のブログを毎週書いてきましたが、問い合わせにつながっていません。書くのをやめたほうがいいでしょうか?
編集部
やめる必要はありません。題材を、教室に通う生徒の中学校のテストや、近くの高校の入試に寄せてください。数学の解き方の記事も、生徒の中学校の次の定期テストの範囲に合わせて書けば、その学校の生徒と保護者が検索で見つけやすい記事になります。
学校ごとの記事の書き手には、その学校の生徒を教えている講師が向いています。前回のテストの出題や、生徒がつまずいた問題を知っているのは、教室で教えている講師です。
学校ごとの記事を、授業の合間に書き続けられますか
対象の中学校や高校が増えるほど、テストや入試の時期ごとに書く記事も増えます。弊社の記事コンテンツの制作支援では、どの学校名で書くかを決めるキーワード戦略から、講師が書き手になる制作の体制、公開前に記事を確かめる流れまでを組みます。
学習塾のSEOの効果が出る時期と確かめ方
学習塾のSEOの効果は、ページを公開したり直したりした日から、数週間以上待って確かめます。Googleは、変更が検索結果に反映されるまでに数時間から数か月かかるとし、数週間待ってから効果を確かめるよう勧めています。同じページには、変更すれば必ず目に見える変化が出るわけではない、とも書かれています。
講習の案内ページは、募集を始める前にその年の日程と料金に直します。春期講習や夏期講習の募集を始める日に合わせてページを作ると、検索結果に反映される前に募集の期間が始まってしまうことがあります。
講習の案内ページは、毎年同じURLのページを書き換えて使います。年ごとに新しいURLで作ると、前の年のページに付いた他のサイトからのリンクや、ブックマークから来る人を、新しいページに引き継げません。
Search Consoleは、サイトがGoogle検索で表示された回数とクリックされた回数を、検索の言葉ごと・ページごとに見られるGoogleの無料のツールです。効果は、1つの検索の順位より、次の3つの数字で確かめます。
見る数字 | 見る場所 | わかること |
|---|---|---|
教室ページの表示回数とクリック数 | Search Consoleの検索パフォーマンスのレポート | 地域名と塾の検索で、教室ページが見られ始めたか |
表示された検索の言葉 | 同じレポートの「クエリ」の一覧 | 市や駅の名前、学校の名前で表示されているか |
体験授業の申し込みと問い合わせの数 | 申し込みフォームの送信数と、面談で聞く教室を知ったきっかけ | 検索で教室を知った家庭が、申し込みに進んだか |
電話で問い合わせる保護者が多い塾では、フォームの送信数だけでは、検索から来た家庭を数えきれません。体験授業の面談で、教室を知ったきっかけを「Googleで検索」「Googleマップ」「比較サイト」「チラシ」「知人の紹介」から選んでもらうと、検索から来た家庭の数を月ごとに数えられます。
学習塾のSEOでよくある質問
学習塾のSEOについて、よく聞かれる質問は2つあります。
ポータルサイトに載っていれば十分?
塾の比較サイトに載せるだけでは足りません。地域名と塾の6つの検索で、比較サイトが上位10件に入ったのは2件から5件で、残りのほとんどは塾のページでした。比較サイトに載せている料金や時間割は、自分のサイトとGoogleビジネスプロフィールの表記と合わせておきます。
教室の日記のようなブログでも効果はある?
授業の様子だけを書いた日記は、保護者が検索する言葉が入りにくいので、検索からの読者は見込みにくい記事です。同じ日記でも、中学校の名前とテストの名前を入れ、テストの結果や次のテストまでの予定を書けば、学校の名前で検索する家庭に届きます。「豊中 十五中 定期テスト」の上位にも、豊中市の教室のブログに書かれた、定期テストの返却についての記事が入っていました。
まとめ|学習塾のSEOは勉強法より教室と学校の名前
学習塾のSEOは、勉強法のブログを増やす前に、「地域名と塾」の検索に合わせて教室ごとのページを整え、ブログは教室に通える生徒の学校のテストや入試を題材にします。教室と学校の名前で探す地元の家庭に向けて、ページを作ります。
私たち合同会社Writers-hubは、記事コンテンツの制作支援で、キーワードの設計から記事の制作体制づくりまでを手がけています。学校ごとの記事をどの順番で書くかや、講師が書いた原稿を確かめる流れづくりをご相談いただけます。
教室ページと学校ごとの記事、どちらから手を付けますか
教室のある市や駅の名前と、生徒が通う中学校の名前をお知らせください。「地域名と塾」と学校の名前の検索で、いま上位に何が出ていて、教室のページが何番目にあるかを一緒に確かめます。確かめた結果から、先に作るページと、書く記事の順番を決められます。







