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内部リンクを可視化したら何を直すか|大規模サイトの構造とインデックス

内部リンクを可視化した図は、眺めて終わりにせず、直す箇所を選ぶ材料に使うことをおすすめします。数千ページを超えるサイトでは、結果をページの種類ごとに数え直し、先に検索に出すURLと出さないURLを分けます。そのうえで、出すURLへのリンクをテンプレートの単位で直します。

サイトのページを点と線で描いた内部リンクの図の横に、ページの種類ごとに数字を並べた表があり、表の数か所の行に直す印が付いている様子。

「内部リンクを可視化すれば、図を見るだけで直すところが分かりそう」。可視化の図には、リンクが集まるページと少ないページの偏りが点の大きさや色で描かれるため、図ができた時点で直す箇所も決まると思われがちです。ところが、図を描くクロールツールの公式の解説にも、図はクロールで集めたデータ以上の情報を持たないと書かれています。内部リンクの可視化は、結果を見て直す箇所を選ぶところまでやって意味が出ます。

本記事では、可視化の図でわかることから、数千〜数万ページのサイトで構造の最適化とインデックスの制御に分けて直す箇所を選ぶ手順、自社で直すか相談するかの線引きまで、データベース型サイトのSEOを支援する会社の視点で順を追ってお伝えします。

この記事でわかること
  • 可視化の図は既定では各ページへの最短の道筋だけを描くので、直す箇所はクロールの結果の表に戻って選ぶ
  • 数千〜数万ページのサイトでは、結果をページの種類ごとに数え直すと、直す場所をテンプレートに絞れる
  • リンクを足す前に、検索に出すURLと出さないURLを分ける
  • 出さないURLはインデックスの制御で扱い、出すURLへのリンクは構造の最適化で直す
  • テンプレートやサーバーの設定を変える修正は、変更の前後をクロールで比べられる体制で進める

内部リンクの可視化の図でわかること

内部リンクの可視化の図でわかるのは、トップページから各ページまでの道筋と、リンクがサイトのどの区画に偏っているかです。クロールツールのScreaming Frog SEO Spiderの公式の解説では、図は既定で、開始URLから各ページへの最短の道筋を1本だけ描き、すべての内部リンクは描かないと説明されています(右クリックの「Show Inlinks」で、1つのページへのリンクは全部出せます)。

同じ解説には、図はクロールのデータ以上の情報を持たず、問題の診断には最適な方法でないことが多いとも書かれています。図の役目は、表では見つけにくい偏りを見せることです。

ページ数の多いサイトでは、図に全部のページが一度に出るとも限りません。Screaming Frog SEO Spiderの平面の図がブラウザに一度に出すのは1万URLまでで、超えた区画は右クリックで広げて表示します。立体の図は、10万URLまで描けます。

内部リンクの可視化の図が既定では最短の道筋だけを描き、ほかのリンクはクロールの結果の表に残ることを示した図

内部リンクを調べるツールと、リンク切れや孤立ページを確かめる手順は、内部リンクのチェック方法の記事にまとめています。

大規模サイトでページの種類ごとに数え直す理由

数千〜数万ページのサイトで結果をページの種類ごとに数え直すのは、同じ種類のページが同じテンプレートから作られ、リンクの抜けもテンプレートの単位で起きるからです。たとえば求人一覧のテンプレートが2ページ目以降へのリンクを出していないと、2ページ目以降に並ぶ求人詳細ページには、その一覧からたどり着けません。1ページずつ直せば数千回かかる問題も、テンプレートを1つ直せば片づきます。

ページの種類は、URLのディレクトリを使うと速く分けられます。Screaming Frog SEO Spiderの解説でも、同じディレクトリのURLは同じテンプレートを使っていることが多いとされています。有料版の「Segmentation」で種類を分けておくと、図の点の色も種類ごとに変えられます。

数え直すときは、ページの種類ごとに次の5つの数字を並べます。列の名前は、Screaming Frog SEO Spiderの表示です。

数字

出し方

直す候補になる状態

ページ数

クロールで見つかったURLを種類ごとに数える

サイトマップに載せた件数より多い

トップページからのクリック数

Crawl Depthの列の中央値

重要な種類だけ数が大きい

内部リンクの数

Unique Inlinksの列の中央値

重要な種類がほかの種類より少ない

サイトマップにだけあるURLの数

Orphan URLsの一覧を種類ごとに数える

検索に出したい種類で0件でない

正規URL以外へのリンクの数

転送や404を返すURL、別のURLを正規に指定したURLへのリンクを数える

同じテンプレートから同じリンクが出ている

Orphan URLsの一覧は、設定の「Crawl Linked XML Sitemaps」を有効にしてクロールし、終わった後に「Crawl Analysis」を実行すると埋まります。

クロールの結果をページの種類ごとに分けて数え直し、数字が偏った種類のテンプレートに印を付ける流れの図

直す箇所を選ぶ3つの手順

直す箇所を選ぶ手順は、リンクを足す前に、検索に出すURLと出さないURLを分けるところから始まります。可視化の結果には、絞り込みや並べ替えの条件が付いたURLまで、クロールで見つかったURLがすべて入っているからです。Googleは、指示が無ければサイトで認識しているURLのほとんどをクロールしようとするため、出さないURLにリンクを足すとクロールの対象が増えるだけになります。

1
STEP
検索に出すURLの仕分け

クロールの結果とサイトマップのURLを1つの表にまとめ、ページの種類ごとに「検索に出す」「出さない」を決めます。並べ替えの条件だけが違うURLは、一覧の中身が同じなので「出さない」側に入れます。

2
STEP
出さないURLの扱いの決定

「出さない」と決めたURLは、リンクを足す対象から外します。そのうえで、クロールを止めるか、404を返すか、正規URLにまとめるかを、URLの種類ごとに決めます。

3
STEP
出すURLへのリンクの見直し

「出す」と決めた種類のうち、クリック数や内部リンクの数が偏っている種類から、テンプレートのリンクを直します。

仕分けの表に今のクリック数と内部リンクの数も並べておくと、直した後に同じ表で前後を比べられます。

Web担当者Web担当者

サイトマップにはあるのにクロールでたどれないURLが、数千件出ました。全部にリンクを張ったほうがいいでしょうか。

Writers-hub編集部Writers-hub
編集部

先に、その数千件がどの種類のページかを数えます。掲載を終えた求人のように、もう検索に出さないページなら、リンクは足さずにサイトマップから外します。検索に出したい種類のページが残っていたら、その種類の一覧ページのテンプレートからリンクを出します。

インデックスの制御で直す箇所

インデックスの制御で直すのは、検索に出さないと決めたURLへのクロールと、正規URLの伝え方です。Googleのクロールバジェットのガイドは、主な対象を次の3つのサイトとしています。

  • 1万ページ以上で、毎日更新されるサイト
  • 100万ページ以上で、週1回ほど更新されるサイト
  • Search Consoleで、URLの大部分が「検出 - インデックス未登録」になっているサイト

ガイドは、ページ数と更新の頻度の数値を大まかな目安としています。頻繁に更新するページが多くないサイトについては、サイトマップを最新に保ち、ページのインデックス登録レポートを定期的に確かめれば十分としています。数千ページで更新の少ないサイトでは、クロールの量よりも、検索に出すURLが1つにまとまっているかを先に見ます。

絞り込みと並べ替えのURL

絞り込みと並べ替えのURLは、検索に出す必要が無ければ、robots.txtでクロールを止めます。Googleのファセットナビゲーションのガイドは、条件の組み合わせごとにURLが増え、クロールが増えすぎたり、新しいURLの発見が遅れたりすると説明しています。

同じガイドでは、canonicalやnofollowで優先度を伝える方法は、robots.txtやURLフラグメントで条件を指定する方法より、長い目で見て効果が低いとされています。絞り込みのURLを検索に出すときは、URLのパスに入れる条件の順番をいつも同じにし、結果が0件の組み合わせには404を返します。

⚠

noindexでは、クロールの量は減りません。Googleはnoindexのページも引き続きリクエストし、noindexを確かめた時点で対象外にするため、クロールの時間がかかったままになります。

掲載を終えたページ

掲載を終えた求人や販売を終えた商品のページは、代わりのページが無ければ404か410を返します。Googleのクロールバジェットのガイドでは、404は再びクロールしないよう強く求めるシグナルとされています。移動先があるページは、301で新しいURLへ転送します。

「見つかりませんでした」と表示しながら404を返さないページは、ソフト404として扱われ、クロールされ続けます。掲載を終えたページは、サイトマップと一覧ページのリンクからも外します。

サイトマップに載せるURL

サイトマップには、検索に出すと決めた正規URLだけを載せます。Googleのサイトマップの作り方によると、1つのサイトマップに載せられるのは5万URLまでで、ファイルの大きさは圧縮しない状態で50MBまでです。超えるときは、複数に分けるか、サイトマップインデックスファイルを送ります。ページの種類ごとにサイトマップを分けると、Search Consoleでサイトマップごとの検索パフォーマンスを追えます。

lastmodには、ページの最後の重要な更新の日時を入れます。サイトマップの作り方のページでは、本文や構造化データに加えて、リンクの変更も重要な更新の例に挙がっています。テンプレートの内部リンクを直したページは、lastmodを更新する対象になります。

ページごとのcanonical

canonicalは、正規URLのページ自身にも、自分を指す形で入れます。Googleの正規URLの指定方法では、サイトマップとcanonicalで同じページに別々のURLを指定しないよう求め、正規化の目的でrobots.txtを使わないよう書いています。

ページ分けの一覧では、2ページ目以降のcanonicalを1ページ目に向けず、各ページに固有の正規URLを付けます。Googleのページ分けのガイドも、1ページ目を一連のページの正規ページにしないよう書いています。

絞り込みのURLとサイトマップの扱いを、ページの種類ごとに決めきれていますか

Writers-hubのデータベースSEOは、数千〜数万ページ規模のデータベース型サイト向けのSEOです。クロールバジェットの配分、sitemap、canonicalといったインデックスの制御を、内部リンクとURLの設計とあわせて見直します。

構造の最適化で直す箇所

構造の最適化で直すのは、検索に出すと決めたページへのリンクの出し方と、リンク先のURLです。Googleのeコマースサイトの構造のガイドによると、Googleはページに着くまでに経由するリンクの数や、ページを指すリンクの数から、サイトの中でのページの重要度を推測します。

カテゴリから一覧、一覧から詳細ページへリンクがつながり、一覧のページ分けが次のページへのリンクでつながっている構造の図

カテゴリから詳細ページへのリンク

詳細ページのクリック数が大きいときは、カテゴリや一覧のページから、詳細ページへ直接のリンクが出ているかを確かめます。Googleは通常、検索ボックスに語を入れてページを探しません。Googleのeコマースサイトの構造のガイドは、カテゴリのページに全商品への直接のリンクが無いと、クロールだけでは全商品を見つけられない可能性があるとしています。

リンクを出せない詳細ページは、サイトマップで伝えます。ただし、詳細ページが奥にあること自体は問題とは限りません。Screaming Frog SEO Spiderの表の項目の解説にも、大規模なサイトのページは問題なく深い位置に置かれることが多いと書かれています。クリック数を減らす対象は、検索で上位に出したい種類のページから選びます。

ページ分けの次のページへのリンク

ページ分けの一覧は、各ページから次のページへhref属性を持つaタグでリンクを張り、ページごとに別のURLを付けます。Googleのページ分けのガイドによると、Googleのクローラーはボタンを押さず、操作で続きを読み込むJavaScriptも通常は動かしません。

「さらに読み込む」ボタンを押したときだけ続きを出す一覧では、続きに並ぶ詳細ページへのリンクがクロールで見つかりません。ページ番号をURLの「#」の後ろに付ける作りも、Googleが「#」以降を無視するので避けます。

重要なページの種類へのリンク

重要な種類のページへの内部リンクが少ないときは、トップページや記事など、ほかのページからのリンクを足します。Googleのeコマースサイトの構造のガイドも、よく売れる商品には、ホームページやブログ記事からもリンクを張ることを検討するよう書いています。

足したリンクの効果は、Link Scoreの列で前後を比べて確かめます。Link Scoreは、内部リンクをもとにページの相対的な価値を0〜100で表した値で、クロール後に「Crawl Analysis」を実行すると埋まります。

正規URL以外へのリンク

テンプレートのリンクが、転送されるURLや、別のURLを正規に指定したURLを指しているときは、リンク先を正規URLに書き換えます。Googleは、サイト内のリンクを重複URLでなく正規URLに張るよう勧めています。転送を何度も経由するリンクは、クロールに悪い影響がある長いリダイレクトチェーンにもなります。

Screaming Frog SEO Spiderのクリック数は、転送も1段として数えます。リンク先を書き換えると、表の詳細ページのクリック数も小さくなります。

自社で直すか相談するかの線引き

自社で直すか相談するかは、修正が1ページずつで済むか、テンプレートやサーバーの設定を変えるかで分けます。記事の本文にリンクを足す修正や、リンク切れの張り替えは、1ページずつ確かめながら進められます。テンプレートやサーバーの設定を変える修正は、その種類の全ページに一度に反映されるため、間違えたときの影響も全ページに及びます。

テンプレートや設定を変える修正は、変更の前後をクロールで比べて進めます。この記事で挙げた修正のうち、次の6つが当たります。

  • 一覧ページから詳細ページへのリンクの出し方
  • ページ分けのリンクとURLの作り
  • テンプレートのリンク先のURL
  • robots.txtでのクロールの停止
  • 掲載を終えたページが返す応答コード
  • canonicalとサイトマップの出し方

robots.txtの書き方を誤ると、検索に出したい種類のページまでクロールされなくなります。テンプレートを変更でき、変更の前後でページの種類ごとのクリック数や内部リンクの数を比べられる人が社内にいないことが、相談先を探す目安になります。

内部リンクの可視化のよくある質問

内部リンクの可視化でよく出る質問は、次の3つです。

無料のツールで数万ページを可視化できる?

数万ページのサイトは、Screaming Frog SEO Spiderの無料版では全体を可視化できません。料金のページによると、無料版でたどれるのは500URLまでで、それを超えるには1年ごとのライセンスを買います。Search Consoleのリンクレポートは無料ですが、表示されるのは内部リンクの見本で、表は1,000行までです。

URLの階層を変えれば構造は良くなる?

URLの階層を変えるだけでは、Googleが読み取るサイトの構造は変わりません。Googleのeコマースサイトの構造のガイドには、Googleは通常、URLの構造からサイトの構造を把握せず、ページ間のリンクを分析すると書かれています。

直した後はいつ可視化し直せばいい?

直した後の可視化は、テンプレートを変えて公開した後に、変更前と同じ設定でクロールし直して行います。Screaming Frog SEO Spiderの有料版には2回のクロールを比べる機能があり、クリック数や内部リンクの数が変わったページを一覧にできます。Search Consoleのクロールの統計情報レポートでは、「クロールの目的」の「検出」で、初めてクロールされたURLの数が増えたかを見ます。

まとめ|内部リンクの可視化は直す箇所を選ぶまでやる

内部リンクの可視化は、図を作った後に、直す箇所を選ぶところまでやって意味が出ます。数千〜数万ページのサイトでは、結果をページの種類ごとに数え直し、先に検索に出すURLを決めます。出さないURLはインデックスの制御で扱い、出すURLへのリンクは構造の最適化で直します。

私たち合同会社Writers-hubは、データベースSEOで、数千〜数万ページ規模のデータベース型サイトの内部リンクとURLの設計、インデックスの制御を支援しています。

可視化した結果を前に、どのテンプレートから直すか決めかねていませんか

Writers-hubのデータベースSEOは、内部リンクとURLの設計に加えて、title・meta description・構造化データをページの種類ごとに整えるテンプレートの最適化も行います。

この記事を書いた人

米山拓真

米山拓真

合同会社Writers-hub 代表社員

滋賀県立大学工学研究科の修士課程を修了後、大手制作会社の編集部を経て2019年にWebライターとして独立。2020年に記事制作を手順化した「ハブ式SEOライティングメソッド」を開発し、これまでに200人以上のライターを育成しました。2022年3月に合同会社Writers-hubを設立し、会社として累計8,000記事以上のSEO記事制作に携わっています。2024年にAIライティングシステム「一気通貫Pro」、2025年から書き手の文体を再現するAI編集者「Edico」を開発。このブログでは、クライアント案件と自社サイトで実際に試したことを書いています。

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