「被リンク数が多いほど検索順位は上がるはずなので、まず数を調べて増やせばよい」。SEOツールでもSearch Consoleでも被リンクは本数で表示されるため、数がそのまま評価の点数のように見えがちです。ところが、Googleが品質を判断する材料の1つとして説明しているのは、ほかの著名なサイトがリンクしているかどうかです。被リンク数は、どのページにどのサイトからリンクが集まっているかを見る数字です。
本記事では、Search Consoleでの被リンク数の調べ方から、数と質の関係、数千ページ規模のサイトで内部リンクとURLの設計を使って評価を配る考え方まで、データベース型サイトのSEOを手がける会社の視点で順を追ってお伝えします。
- 自社サイトの被リンク数はSearch Consoleのリンクレポートで、他社のサイトはAhrefsのような外部のツールで調べる
- リンクレポートの数はGoogleが見つけたリンクの一部で、すべてのリンクの合計ではない
- Googleはリンク元がどんなサイトかを見ており、本数だけでは順位は決まらない
- 大規模サイトでは、被リンクが集まったページから内部リンクを張り、ほかのページへ評価を渡す
- 同じ中身のURLが複数あると被リンクが分かれるので、canonicalやリダイレクトで1つにまとめる
被リンク数とリンク元のサイトの数
被リンク数は、ほかのサイトのページから自分のサイトのページへ張られたリンクの本数です。Search Consoleのリンクレポートでは、リンクの本数と、リンク元のサイトの数を分けて見られます。
2つを分けて見るのは、1つのサイトから大量のリンクが張られることがあるためです。リンクレポートは、同じリンク元のページから同じページへのリンクを1本にまとめますが、リンク元のページが違えば別々に数えます。取引先のサイトのフッターに自社へのリンクが載ると、フッターが表示されるページごとに1本と数えられ、1社からのリンクで被リンク数が大きく増えます。
数字 | 数え方 | 読み取れること |
|---|---|---|
被リンク数 | リンク元のページごとに1本 | リンクの量。フッターや一覧のリンクで大きく増える |
リンク元のサイトの数 | ルートドメインごとに1つ。wwwなどのサブドメインはまとめる | いくつのサイトが紹介しているか |

サーチコンソールで被リンク数を調べる4つの手順
自社サイトの被リンク数は、Search Consoleのリンクレポートの「外部リンク」で調べます。見られるのは、所有権を確認したサイトか、所有者から権限を付与されたサイトだけです。
「外部リンク」の「上位のリンクされているページ」で、ほかのサイトから多くリンクされている自社のページと、その数を確かめます。最もリンクされているページが、紹介してほしいページと同じかを見ます。
「上位のリンク元サイト」には、自社へのリンクが多いサイトが、リンクの数の多い順に並びます。サイトを選ぶと、そのサイトからリンクされている自社のページが出ます。
エクスポートのボタンから、リンクのデータをCSVやGoogleスプレッドシートに書き出せます。「最新のリンク」と「その他のサンプルリンク」は最大100,000行、1つの表のページは最大1,000行まで書き出せます。
他社のサイトの被リンク数は、Search Consoleでは見られません。Ahrefsのような外部のツールで調べます。Ahrefsは独自のクローラーで集めたリンクのデータベースから数を出すため、Search Consoleの数とはそろいません。Ahrefsでの調べ方と無料で見られる範囲は、Ahrefsで被リンクを調べる方法にまとめています。
リンクレポートの数と実際のリンクの違い
リンクレポートに出る被リンク数は、Googleが見つけたリンクのサンプルで、サイトへのすべてのリンクの合計ではありません。リンクレポートのヘルプは、数の扱いについて次のような注意を挙げています。
レポートの扱い | 数の読み方 |
|---|---|
インデックスに登録されていないページのリンクなどが省かれることがある | 実際のリンクより少なく出る |
削除されたリンクや、もう無いページのリンクが残ることがある | 実際のリンクより多く出ることがある |
表は1,000行までで切れる | 大規模なサイトでは、リンクの少ないページが表に出ない |
ページは正規URLでまとめて数える | 一部のパラメータ付きのURLへのリンクは、正規URLへのリンクとして出る |
nofollowが付いているかは表示されない | 数の中のnofollowのリンクを見分けられない |
被リンク数は、月ごとの増減を細かく追うより、どのページとどのサイトが表の上位に出ているかを見るほうが、次に直す場所を決める材料になります。
被リンクの数と質の関係
被リンクの数と質のうち、Googleが品質の判断に使う要素の1つに、どのサイトがリンクしているかがあります。Google検索の仕組みの説明は、品質を判断する要素の1つに、ほかの著名なサイトがそのページにリンクしたり取り上げたりしているかを挙げています。著名なサイトからのリンクが、一般に情報の信頼性の高さを示すためです。
リンクを使うPageRankは、SEOスターターガイドで、多数のランキングシグナルの1つにすぎないと書かれています。被リンク数を増やしても、それだけで順位は決まりません。
ランキングを上げる目的のリンクの売買や、自動のプログラムで作るリンクは、スパムに関するポリシーでリンクスパムに当たります。リンクレポートのヘルプにも、既知のスパムサイトからのリンクは通常Googleが無視すると書かれています。
競合のサイトより被リンク数が少ないと、上位には出られないのでは?
編集部
被リンク数の差だけでは、順位の差は説明できません。数を比べる前に、自社と競合で、同じ分野のサイトからリンクされているページがどこかを見比べます。
質を見るときは、「上位のリンク元サイト」で、リンク元が自社と同じ分野のサイトか、取引先や業界団体のように実際に関係のあるサイトかを確かめます。紹介されるページの作り方は、バックリンクとは?SEO効果と引用される記事の作り方で紹介しています。
大規模サイトで見る被リンクの集まり方
数千ページを超えるサイトでは、被リンクの総数より、リンクがどのページに集まっているかを先に見ます。ほかのサイトの書き手は、社名を紹介するトップページや、まとまった情報のある記事にリンクを張ることが多いためです。求人や物件、店舗のような1件ずつの詳細ページには、外部からのリンクがほとんど付かないと見ています。
被リンクの付かない詳細ページは、内部リンクをたどってGoogleに見つけてもらいます。サイトマップでURLを知らせる方法もあります。Googleはクロールバジェットのガイドで、インターネット上で人気の高いURLほど頻繁にクロールされる傾向があると説明しています。被リンクの集まるページはよくクロールされることが多いと私たちは見ており、そこから一覧や詳細ページへリンクを張ると、詳細ページまでたどれるようになります。
集まり方は、「上位のリンクされているページ」の表を書き出し、URLのディレクトリごとにリンクの数を足すと分かります。
被リンクの集まり方 | 内部リンクとURLで行うこと |
|---|---|
トップページに集中している | トップページから主要なカテゴリの一覧ページへリンクする |
一部の記事や調査のページに集中している | その記事から、話題の近い一覧ページと詳細ページへリンクする |
移転前の古いURLに集まっている | 古いURLから今のページへ301リダイレクトする |
同じ中身の複数のURLに分かれている | canonicalで1つの正規URLにまとめる |

評価を配る内部リンクの3つの置き場所
被リンクで受けた評価をほかのページへ渡す内部リンクは、被リンクの多いページから詳細ページへ向かって、3つの置き場所に順に置きます。Googleはリンクに関するベスト プラクティスで、リンクをページの関連性の判断と新しいページの発見に使うと説明しています。同じページのnofollowの説明も、リンクがリンク先にランキングの評価を与えることを前提にしています。
被リンクの多いページ
「上位のリンクされているページ」に出たトップページや記事には、話題の近いカテゴリの一覧ページへのリンクを本文の中に置きます。リンクの文字は「こちら」とせず、一覧ページに何が載っているかを書きます。Googleのガイドも、アンカーテキストはリンク先の内容が具体的に分かる文字にするよう勧めています。
カテゴリの一覧ページ
一覧ページからは、そのカテゴリのすべての詳細ページへリンクします。Googleは、関心のあるすべてのページに、同じサイトの少なくとも1つの別のページからリンクを張るよう勧めています。件数が多くページ送りで分かれる一覧では、ページ送りのリンクもhref属性を持つaタグで書き、Googleがたどれる形にします。
詳細ページの関連リンク欄
詳細ページには、同じ地域や同じ条件のほかの詳細ページと、1つ上の一覧ページへのリンクを置きます。詳細ページ同士がつながると、被リンクの無いページにも、ほかの詳細ページを経由してたどり着けます。1ページに置くリンクの数に理想の値は無いとGoogleは書いており、数より、読者が次に見たいページかで選びます。
内部リンクが主要なページに届いているかは、リンクレポートの「内部リンク」で確かめられます。確かめる項目と毎月の見直しの手順は、内部リンクのチェック方法にまとめています。
評価を分けないURLの設計
同じ中身のページに複数のURLがあると、被リンクがURLごとに分かれます。Googleは正規URLを指定する理由の1つに、URLごとに得たリンクなどのシグナルを、1つの正規URLにまとめることを挙げています。
データベース型のサイトでは、絞り込みや並べ替えの条件をパラメータで付けると、同じ一覧を表すURLが増えます。URL構造のガイドも、複数のフィルタを組み合わせられるサイトではURLの数が急増し、クロールの問題が起きることがあると書いています。
URLが分かれる原因 | まとめ方 |
|---|---|
中身を変えない計測用や並べ替えのパラメータ | URLに付けないか、パラメータの無いURLをcanonicalで正規URLに指定する |
URLの変更やサイトの移転 | 古いURLから新しいURLへ301リダイレクトする |
大文字と小文字だけが違うURL | どちらかにそろえる |

URLを1つにまとめると、分かれていた被リンクをGoogleが正規URLへのリンクとしてまとめられるようになります。永続的なリダイレクトも、リダイレクトのガイドでリダイレクト先が正規版であることを示すシグナルとして使われると書かれています。
数千以上のURLがあるサイトについて、SEOスターターガイドは、サイトの構造がクロールとインデックス登録に影響すると書いています。似た話題のページをディレクトリにまとめると、ディレクトリごとの更新の頻度をGoogleが学習しやすくなります。一覧と詳細ページの親子に合わせてディレクトリを切ると、被リンクの数もディレクトリごとに数えやすくなります。

被リンクが集まるページから、詳細ページまで内部リンクでたどれますか
Writers-hubのデータベースSEOは、数千〜数万ページ規模のデータベース型サイト向けに、内部リンクとURLの設計から、sitemapやcanonicalによるインデックスの制御までを行います。
被リンクの分析を自社で進める目安
被リンクの分析と内部リンクの直しを自社で進められるかは、リンクレポートを見る権限と、テンプレートやURLの設定を直す人手があるかで決まります。次の3つがそろっていれば、自社で進められます。
- Search Consoleのリンクレポートを見られる
- 一覧ページと詳細ページのテンプレートに、内部リンクの欄を足せる
- canonicalとリダイレクトの設定を、開発の担当者に頼める
どれかが欠けているときや、どのページを起点に内部リンクを張るかが決まらないときは、サイトの構造とテンプレートをまとめて見られる会社に相談すると、直す順番から決められます。
被リンク数でよくある質問
被リンク数でよくある質問は、目安の本数、nofollowのリンク、知らないサイトからのリンクの3つです。
被リンク数の目安はある?
被リンク数に、何本あればよいという決まった目安はありません。Googleは品質を判断する要素の1つに、ほかの著名なサイトからリンクされているかを挙げているので、同じキーワードの上位のページと、リンク元のサイトの分野を見比べます。
nofollowのリンクも被リンク数に入る?
Search Consoleのリンクレポートは、リンクにnofollowが付いているかを表示しないため、数から見分けることはできません。見分けたいときは、リンク元のページを開き、リンクのrel属性を確かめます。
知らないサイトからリンクされていたら?
知らないサイトからのリンクは、まずリンク元のページを開いて確かめます。既知のスパムサイトからのリンクは通常Googleが無視しますが、リンクレポートのヘルプは、スパムの可能性があるサイトにはリンクの削除を頼むほうが安全としています。リンクの否認のヘルプによると、否認が要るのは、スパム行為のあるリンク、人為的なリンク、品質が低いリンクが数多くあり、手動による対策の原因になっているか、なりそうな場合です。
まとめ|被リンク数は集まり方を見て内部リンクで配る
被リンク数は、Search Consoleのリンクレポートで確かめられる、Googleが見つけたリンクのサンプルです。本数を増やすことより、どのページにどのサイトからリンクが集まっているかを見て、そのページから内部リンクを張り、同じ中身のURLを1つにまとめます。今日から始めることは次の3つです。
- リンクレポートの「上位のリンクされているページ」を書き出し、ディレクトリごとにリンクの数を足す
- 被リンクの多いページから、話題の近い一覧ページへの内部リンクがあるかを確かめる
- 被リンクを受けているURLに、パラメータ違いや移転前の古いURLが無いかを確かめる
私たち合同会社Writers-hubは、数千〜数万ページ規模のデータベース型サイトのSEOを行っています。内部リンクとURLの設計、ページの種類ごとのテンプレートの最適化、クロールバジェットの配分やsitemap・canonicalによるインデックスの制御を扱います。
被リンクの集まり方を、サイト全体の内部リンクとURLの設計に生かせていますか
被リンクが集まるページから詳細ページまでの内部リンクと、評価が分かれないURLの設計を、ページの種類ごとに整えます。







