「AI検索が広まったから、外壁塗装のSEOにもAI向けの新しい対策を足さないといけなさそう」。AEOやGEOのようなAI検索向けの呼び名が広まり、検索で上位を狙う作業とは別の仕事に見えるため、そう思われがちです。ところが、Google検索セントラルの「AI機能とウェブサイト」のページには、AIによる概要やAIモードに表示されるために特別な最適化を行う必要はないと明記されています。AIの回答の材料になりうるのも、サイトに文字で書いた会社の情報です。
本記事では、上位を狙える検索の見分け方から、1か月目の分析と設計、2か月目からのページづくり、効果の確かめ方まで、記事制作会社の視点で順を追ってお伝えします。
- 6つの地名と「外壁塗装」の検索では、上位10件の6割近くが塗装会社のサイトでした
- AI向けの特別な作業は要らず、Googleビジネスプロフィールとサイトに文字で書いた会社の情報が、AIの回答の材料になることがあります
- 1か月目は、狙う検索の上位とAIの回答を記録し、会社の情報の食い違いを洗い出して、作るページの順番を決めます
- 2か月目からは、施工事例に市町村・建物・塗料・工期・費用を文字で書き、施工事例のある市町村ごとにページを作ります
- 効果は数週間以上たってから、Search Consoleとビジネスプロフィールの数字と、AIへの同じ質問で毎月確かめます
外壁塗装の会社が上位を狙える検索
外壁塗装の会社が上位を狙いやすいのは、「外壁塗装 町田」のように市町村名が入った検索です。2026年10月に、町田や船橋など6つの地名と「外壁塗装」を組み合わせて検索すると、6つのうち5つで1位が塗装会社のサイトでした。上位10件の計60件で数えても、6割近くを塗装会社のサイトと、その店舗や支店のページが占めていました。
残りの枠の多くには、外壁塗装の会社を口コミや費用で比べるポータルサイトが並びます。同じ1つのポータルサイトが、6つの検索のすべてで上位10件に入っていました。市町村名の検索で塗装会社が競う相手は、主に同じ地域の塗装会社です。
上位に入った塗装会社のページは、トップページだけではありません。複数の市で営業する会社は、市ごとの店舗や地域のページと、市ごとに分けた施工事例の一覧で上位に入っていました。検索結果に表示された説明文には、一級塗装技能士の資格や保証の年数、施工実績の件数を書いたものがありました。
一方、「外壁 チョーキング」「外壁塗装 時期」のような地名の無い検索では、上位3件をポータルサイトや塗料メーカー、多くの店舗を持つ塗装会社のページが占めていました。地名の無い悩みの検索で上位を狙うと、全国のポータルサイトや大きな会社と同じ枠を争うことになります。

AIの回答に外壁塗装の会社が出る条件
AIの回答に外壁塗装の会社が出るために、AI向けの特別な作業は要りません。Googleが挙げる条件は、ページが検索の対象に登録(インデックス登録)されて検索結果に説明文を出せること、検索の技術的な要件を満たすこと、Search Consoleの「検索の生成AI」の設定でサイトを含めていることの3つです。満たしても表示が約束されるわけではありません。
Googleの生成AI検索向けの最適化のガイドによると、AIの回答は、検索の順位を決める仕組みを使って検索の対象のページから情報を取り出し、根拠のページへのリンクを添えて作られます。同じガイドは、AIの回答に地域の会社の情報が含まれる場合があり、Googleビジネスプロフィールを使うとAIの回答と検索結果の両方で表示されやすくなるとしています。Googleビジネスプロフィールは、Google検索とGoogleマップに出る会社の情報を、会社が自分で登録して直せる無料の仕組みです。

AIの回答の準備になるページづくり
市町村名の検索で上位を狙うページづくりは、そのままAIの回答の準備になります。Googleは、AIの回答に表示されるための基本として、重要な内容を文字で示すことや、ビジネスプロフィールの情報を最新にしておくことなどを挙げています。
AIの回答に出るように、AIに聞かれそうな質問ごとにページを作ったほうがいいでしょうか?
編集部
質問の言い回しごとにページを増やす必要はありません。Googleは、順位やAIの回答を操作する目的で検索の言い回しごとにページを量産することを、スパムに関するポリシーの違反にあたるとしています。施工した市町村や塗料、費用を、写真の中ではなくページの文字で書くほうが先です。
ChatGPTの検索の回答に出る前提
ChatGPTの検索機能の回答に出るには、サイトのrobots.txtで、OpenAIの検索用の巡回プログラム「OAI-SearchBot」を拒否していないことが前提です。OpenAIは、OAI-SearchBotを拒否したサイトはChatGPTの検索の回答に表示されないと説明しています。ただし、サイトへの案内のリンクとしては出ることがあります。robots.txtは巡回プログラムに読んでよいページを伝えるファイルで、設定はサイトを作った会社に確かめてもらえます。
1か月目に行う現状の分析と設計
1か月目の現状の分析と設計では、ページを作る前に、狙う検索の上位とAIの回答の今の状態を調べ、2か月目から作るページの順番を決めます。調べずに書き始めると、全国の会社が上位を占める検索の記事や、直さなくてよいページに時間を使うことになります。

1か月目に行う作業は、次の5つの手順です。
施工したことがあり、これからも工事を受けたい市町村の名前を書き出します。市町村ごとに「外壁塗装」「費用」「助成金」などの語を組み合わせ、狙う検索の一覧を作ります。
検索ごとに、上位10件のうち塗装会社のサイトとポータルサイトが何件ずつあるかと、塗装会社がどの種類のページで出ているかを記録します。Googleマップの欄に出る会社の名前も書き留めます。
Googleの検索やAIモード、ChatGPTなどで「〇〇市で外壁塗装を頼むならどの会社がよいか」と聞き、自社の名前が出るかと、根拠のリンクにどのサイトが並ぶかを記録します。Search Consoleでは、「設定」の「検索の生成AI」で、サイトをAIの機能に含める設定になっているかも確かめます。
自社サイトとGoogleビジネスプロフィール、掲載しているポータルサイトで、会社名や住所、電話番号、対応地域などの書き方がそろっているかを照らし合わせます。施工事例の件数と、事例に市町村や塗料が文字で書かれているかも数えます。
上位の塗装会社にあって自社に無いページを検索ごとに書き出し、差の大きい市町村から順に、2か月目以降の月ごとの予定に割り振ります。
1か月目の作業の量は、対応する市町村の数で決まります。10の市町村に4つの語を組み合わせると、検索は40通りになり、記録する上位10件は400件になります。AIへの質問も、市町村の数だけ記録が増えます。
対応する市町村の検索結果を、1つずつ記録する時間を取れますか
Writers-hubのSEO対策の支援では、1か月目に、狙う検索の上位と御社のサイトの差を調べ、作るページの順番を決めます。2か月目から実行に移り、毎月の報告で次の月にやることを見直します。オンラインで全国の会社に対応しています。
2か月目から進める5つの手順
2か月目からの実行は、Googleビジネスプロフィールの整備から始め、サイトのページ、記事の順に進めます。ビジネスプロフィールはページを作るより短い時間で直せるうえ、Googleは、ビジネスプロフィールを使うとAIの回答と検索結果の両方で表示されやすくなるとしているためです。
Googleビジネスプロフィールの整備
Googleビジネスプロフィールの整備では、まず登録の種類を確かめます。外壁塗装の会社は客先に出向いて工事をするため、事務所で接客していなければ、住所を表示しない「非店舗型ビジネス」として登録し、工事を受ける地域をサービス提供地域に設定します。
Googleのヘルプによると、サービス提供地域は市区町村や郵便番号で最大20か所まで指定でき、全体を事務所から車で約2時間以内に収めるよう案内されています。会社名の欄には看板や名刺と同じ名前だけを入れ、「外壁塗装・屋根塗装」のようなサービス名や地名を足しません。Googleは、名前に不要な情報を入れるとプロフィールが停止される場合があるとしています。
運営者であることを示すオーナー確認を済ませ、営業時間と施工の写真を入れ、クチコミには返信します。Googleのローカル検索のヘルプは、クチコミの数と評価の高さが、地図の欄の順位を上げる助けになるとしています。クチコミの集め方は、口コミはSEO対策になるのか?地図とサイトで違う効き方と集め方で解説しています。
対応地域のページの作成
対応地域のページは、施工事例がある市町村ごとに1ページ作り、その市町村で施工した事例と、事務所から現場までの移動時間を書きます。ページのタイトルには、市町村の名前と「外壁塗装」を入れます。6つの地名の検索で上位に入った塗装会社のページは、どれも表示されたタイトルに市区町村か県の名前が入っていました。
市町村の名前だけを差し替えた同じ文面のページは作りません。Googleのスパムに関するポリシーは、特定の地域や都市を対象にしたページを複数作り、1つのページへ誘導するやり方を、誘導ページの例に挙げています。
施工事例がまだ無い市町村は、ページを作らず、サービス提供地域と会社概要の対応地域に名前を書くだけにします。検索で上位に出すために都市名や地域名を並べた文章も、Googleのポリシーではキーワードの乱用の例に入っています。
施工事例の書き直し
施工事例は、写真に加えて、次の6つを文字で書き直します。Googleが、AIの回答に表示されるための基本として、重要な内容を文字で示すことを挙げているためです。
- 施工した市町村と町名
- 建物の構造と築年数
- 外壁材と劣化の症状
- 使った塗料のメーカーと製品名
- 工期
- 税込か税抜かを添えた費用
町名まで書くときは、施主の了承を得てから書きます。書き直した事例は、施工した市町村の対応地域のページに一覧で載せます。
費用と保証のページの作成
費用のページには、自社で施工した家の大きさごとの費用の幅と、その金額に含まれる工事を書きます。足場や高圧洗浄、付帯部の塗装などが含まれるかと、税込か税抜かが書かれていないと、相見積もりを取る施主は他社の金額と並べて比べられません。「外壁塗装 費用 町田市」の検索では、地元の塗装会社の費用の記事と料金のページも上位10件に入っていました。
保証のページには、保証の年数と、保証の対象になる箇所を書きます。定期点検をしているなら、点検の時期も書きます。
地域名を入れた記事の追加
地域名を入れた記事は、「〇〇市の外壁塗装の助成金」「〇〇市の外壁塗装の費用」のように、対応する市町村の名前を入れた題材から書きます。「外壁塗装 助成金 船橋市」の検索では、1位の市の公式ページに続き、4位から7位に塗装会社の記事が並んでいました。4位から7位の記事のうち3件は、船橋市には外壁塗装に使える助成金が無いと答える記事です。
助成金の記事は、年度ごとに市の公式ページで制度の有無と条件を確かめてから書き、年度が変わったら書き直します。地名の無い悩みの記事は、全国のポータルサイトと同じ枠を争うため、対応地域の記事を書いた後に回します。
効果を確かめる時期と毎月見る数字
外壁塗装の会社のSEOの効果は、ページを公開したり直したりしてから、数週間以上たって確かめます。Googleは、変更が検索結果に反映されるまでに数時間から数か月かかるとして、数週間待ってから確かめるよう勧めています。同じページには、変更しても必ず目に見える変化が出るわけではないとも書かれています。
毎月見る数字は、次の4つの記録で確かめます。
見る記録 | 分かること |
|---|---|
Search Consoleの検索パフォーマンス | 市町村名の入った検索ごとの表示回数、クリック数、平均掲載順位。AIによる概要とAIモードからの分も含まれます |
Search Consoleの生成AIパフォーマンスレポート | AIによる概要とAIモードで自社のページへのリンクが表示された回数と、表示されたページ |
Googleビジネスプロフィールのパフォーマンス | 会社が表示された検索語句、通話ボタンが押された回数、Webサイトへのクリック数、ルートを検索した人の数 |
問い合わせの記録 | 問い合わせた人が会社を知ったきっかけ |
生成AIパフォーマンスレポートは、AIの機能での表示回数が少ないサイトでは表示されないことがあります。1か月目と同じ文の質問をAIに毎月聞き直し、自社の名前が出たかを記録します。AIの回答は同じ質問でも変わることがあるため、1回の結果で判断せず、数か月の記録で見ます。
外壁塗装のSEOでよくある質問
外壁塗装のSEOについて、ポータルサイトへの掲載とllms.txtに関する2つの質問に答えます。
ポータルサイトに載っていれば自社サイトは要らない?
自社サイトは要ります。ポータルサイトの会社紹介のページは、作りや載せられる内容を運営会社が決めるうえ、同じページにほかの塗装会社も並びます。施工事例と費用を自社サイトに文字で書いておくと、市町村名の検索やAIの回答で、自社のページそのものがリンク先として出る機会ができます。
llms.txtを置けばAIの回答に出る?
Google検索のAIの回答には、llms.txtは使われません。llms.txtはAI向けにサイトの案内を書くテキストファイルです。Googleは、AIによる概要やAIモードに表示されるためにAI向けのファイルを作る必要は無いとしています。
Google検索では、llms.txtの有無で表示や順位は変わりません。ほかのAIのサービスのために置くのは構いません。
まとめ|AI向けの対策より文字で書いた会社の情報
外壁塗装の会社のSEOで先にすることは、AI向けの特別な対策ではなく、市町村名の検索で選ばれる会社の情報を、サイトとGoogleビジネスプロフィールに文字で書くことです。1か月目に、狙う検索の上位とAIの回答を記録し、会社の情報の食い違いと足りないページを洗い出します。2か月目からは、ビジネスプロフィールを直してからサイトのページと記事を作り、毎月同じ記録と同じ質問で効果を確かめます。
私たち合同会社Writers-hubは、1か月目に現状の分析と設計を行い、2か月目から実行するSEO対策の支援を、オンラインで全国の会社に提供しています。料金は月額20万円〜(税別・6か月〜)で、彦根市とその周辺は訪問もできます。
施工事例と対応地域を、どの市町村から書き足すか決まっていますか
1か月目に、対応している市町村ごとに検索結果の上位と御社のサイトの差を確かめ、2か月目から作るページの順番を決めます。まずは、対応している市町村と今のサイトのURLをお知らせください。







