「Googleで上位に出すには、SEO対策の項目を全部こなさないといけなさそう」。Googleが公開するSEOスターターガイドにも、URLの付け方から画像の代替テキストまで細かな項目が並ぶため、上から順に済ませる作業と受け取られがちです。ところが、同じガイドにも、サイトマップの送信は必須ではなく、ほかのどの方法よりも有効なのは役立つコンテンツを作ることだと明記されています。
本記事では、Googleが公式に勧める対策から、自社のページが止まっている段階の確かめ方、Googleが重要でないとする項目まで、企業の記事を作ってきた制作会社の視点で順を追ってお伝えします。
- Googleが最も有効とするSEO対策は、検索した人に役立つページを作ること
- 対策の前に、自社のページがインデックスに登録されているかをsite:検索とSearch Consoleで確かめる
- 登録済みのページは、検索した人の疑問に本文で1つずつ答えているかで直す
- メタキーワードや文字数の調節は、Googleが重要でないとしている
- 直した結果は、数週間おいてSearch Consoleの検索パフォーマンスで確かめる
Googleが公式に勧めるSEO対策
Googleが公式に勧めるSEO対策が書かれているのは、「Google検索の基本事項」と「SEOスターターガイド」の2つの文書です。Google検索の基本事項は、検索結果に表示されるための条件を次の3つに分けています。
- 技術要件:検索結果に表示されるために、ページが最低限満たす条件
- スパムに関するポリシー:掲載順位が下がる、または検索結果から外れる原因になる行為
- 主なベストプラクティス:検索結果での表示を良くするための主な方法
掲載順位に最も影響が大きい対策として、主なベストプラクティスの1つ目に挙がっているのは、有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成です。
SEOスターターガイドは、サイトの改善方法から一般的で効果の高いものを選び、作業ごとに説明した文書です。どちらの文書も、すべてを満たしても検索結果への掲載は保証されないと書いており、スターターガイドには「Googleでのランキングがトップになるような秘訣はありません」とあります。

Google検索に表示されるまでの3段階
Googleの検索結果にページが表示されるまでには3つの段階があり、すべてのページが3段階目まで進むわけではありません。各段階でGoogleがすることと、ページが止まる主な原因は次のとおりです。
段階 | Googleがすること | ページが止まる主な原因 |
|---|---|---|
クロール | クローラーと呼ぶプログラムがページを見つけ、内容を読み込む | robots.txtでの拒否、ログインが要る、どのページからもリンクされていない |
インデックス登録 | ページの内容を解析し、インデックスと呼ぶデータベースに保存する | noindexの指定、内容の品質が低い、同じ内容の別のURLが代表に選ばれた |
検索結果への表示 | 検索語に関連し、品質が高いと判断したページを並べる | 検索語とページの内容が合っていない、内容の品質が低い |
※ 出典:Google検索の仕組み(Google検索セントラル)
インデックスに登録されていないページは、本文をどれだけ直しても検索結果に並ばないため、SEO対策はページが止まっている段階を確かめてから選びます。

Googleへの登録状況を確かめる3つの手順
自社のページがGoogleのインデックスに登録されているかを確かめる手順は、次の3つです。
Googleの検索窓に「site:自社のドメイン」と入れて検索します。自社のページが並べば、そのページはインデックスに登録済みです。site:検索は登録済みのURLをすべて表示するわけではないため、ページごとの確認はSearch Consoleで行います。
Search Consoleは、Googleが提供するサイト運営者向けのツールです。サイトを追加して所有者であることを確認すると、URL検査ツールでページごとに、登録済みか、登録されていない理由は何かを見られます。
登録されていないページは、検索結果に出さない指定のnoindexと、クローラーの巡回を断るrobots.txtの記述を確かめます。サイトの公開前に入れたnoindexが、公開後も残っている例は珍しくありません。直した後は、URL検査ツールからインデックス登録をリクエストできます。
多くのサイトは手を加えなくても技術要件を満たしている、というのがGoogleの説明です。site:検索で自社のページが並ぶなら、技術の確認は一度で済み、残りの時間はページの中身に使えます。登録されない原因を状態ごとに切り分ける手順は、Googleにインデックスされない原因|状態別の切り分けと対処法にまとめました。
もう一度検索させない本文の作り方
インデックスに登録済みのページで最初に見直すのは、読み終えた人がもう一度検索せずに済む本文になっているかです。Googleはコンテンツの自己評価の質問に、読み終わった人が再び検索する必要を感じるかを挙げています。
記事の制作では、書く前に、検索した人が持つ疑問を書き出します。「GoogleのSEO対策」なら、「Googleは何を勧めているか」「自社のページは登録されているか」「何をすると順位が下がるか」のような疑問です。

書き終えたら、それぞれの疑問に答える文を本文から1つずつ指せるかを確かめます。指せない疑問には段落を足し、どの疑問にも答えていない段落は消します。
上位の記事にある見出しを全部入れれば、同じくらいの順位に並べるのではないでしょうか。
編集部
上位の記事と同じ見出しを並べただけでは、Googleが自己評価で問う「検索結果のほかのページと比べて実質的な価値があるか」に答えられません。自社が実際に扱った手順や条件のうち、上位の記事に書かれていないものを1つ足すほうが、読者がもう一度検索する理由を減らせます。
書き出した疑問の一覧は、記事ごとに残しておきます。数か月後に記事を更新するとき、答えが古くなった疑問から直せるためです。
記事を書く前に、検索した人の疑問を書き出せていますか
記事コンテンツの制作支援では、検索意図から狙うキーワードを決める設計と、担当者が替わっても品質が落ちない制作体制づくりをお手伝いします。弊社が毎日の記事の公開で使っている制作の型も、御社で使える形でお渡しします。
Googleにページの中身を伝える4つの作業
Googleと検索した人にページの中身を伝える作業は、次の4つです。
検索する人が使う言葉の配置
Googleは、検索する人が使いそうな言葉を、ページのタイトルやメインの見出しなど目立つ場所に置くよう勧めています。画像の代替テキストやリンクの文字にも、同じ言葉を使えます。
ただし、言い回しの違いをすべて書き分ける必要はありません。Googleの言語マッチングの仕組みは、ページにそのままの語句が無くても、さまざまな検索語との関連を把握できるためです。
関連するページからのリンク
Googleは、新しいページの多くを、すでにクロールしたページのリンクをたどって見つけています。新しい記事を公開したら、同じテーマを扱う既存の記事から、その記事へリンクを張ります。
リンクの文字に使うのは、リンク先に何が書かれているかが分かる言葉です。
タイトルと説明文の作成
Googleは、検索結果に出るタイトルを、主にページのtitle要素や見出しから作ります。Googleが良いタイトルとする条件は、次の3つです。
- ページごとに違う
- 明確で簡潔である
- ページの中身を正確に表している
全ページに同じ定型文を付けたタイトルや、同じ語句を繰り返したタイトルは避けてください。
タイトルの下に出る説明文はスニペットと呼ばれ、主にページの本文から作られます。ページの要約として書いたメタディスクリプションが使われることもあり、長さに制限は無いものの、検索結果では端末の幅に合わせて切り詰められます。
書き手と作り方の明示
Googleが見直しを勧めているのは、コンテンツを「誰が、どのように、なぜ」作ったかです。誰が書いたかを示すのは、著者名と、経歴や専門分野が分かる著者のページへのリンクです。
Googleは、作業の大部分にAIなどの自動化を使った記事では、使ったことと使い方を読者に説明するのが有益だとしています。AIの使用を明かすのが特に有益なのは、読者が「どのように作られたのか」と思うような記事です。
Googleが重要でないとする6つの項目
Googleが重要でないとする項目は、SEOスターターガイドの「Googleが重要でないと考えること」にまとめられています。そのうち、記事やページを作るときに関わり、気にしなくてよいものは次の6つです。
項目 | SEOスターターガイドの説明 |
|---|---|
メタキーワード | Google検索はキーワードのメタタグを使わない |
文字数 | 長さだけを調節しても上位表示には意味が無く、決まった最小や最大の文字数も無い |
見出しの数や順序 | 順序どおりでなくても問題が無く、理想の見出し数も無い |
URLやドメイン名のキーワード | 検索結果に階層として表示される以上の効果はほとんど無い |
重複コンテンツ | 複数のURLで同じ内容を表示してもペナルティにはならない。他人のコンテンツのコピーは別の問題 |
E-E-A-T | 経験・専門性・権威性・信頼性を指す語で、それ自体はランキング要因ではない |
とりわけ見落とされがちなのが、文字数です。Googleは、特定の文字数に合わせて記事を書くことを見直すべき兆候として挙げています。
E-E-A-Tがランキング要因でなくても、Googleは、複数の要素を組み合わせて、E-E-A-Tの優れたコンテンツを見分けるとしています。Googleが、E-E-A-Tの優れたコンテンツを特に重視するのは、健康やお金など、人の生活に大きく関わるテーマです。
順位を下げるGoogleのスパム行為
Googleのスパムに関するポリシーに違反したページやサイトは、掲載順位が下がったり、検索結果に表示されなくなったりすることがあります。企業のサイトで起こりうる違反の例は、次のとおりです。
- 順位を上げるためのリンクの売買
- 同じ語句の不自然な繰り返し
- 白い背景に白い文字を置く隠しテキスト
- 読者への価値を加えないページの大量生成
- 期限切れドメインの買い取りと転用
スパムに関するポリシーが違反とするのは、検索順位を操作する目的で行う場合で、ページの大量生成は作り方を問わず対象になります。
外部の業者に任せた施策でも、結果を負うのはサイトです。Googleは、SEO業者が人を欺くコンテンツを作った場合、依頼したサイトがインデックスから完全に削除される可能性があると説明しています。
Googleの担当者が審査して手動による対策を取ったときは、Search Consoleの「手動による対策」レポートとメッセージで知らされます。
対策の効果を確かめる4つの数字
SEO対策の効果を確かめる数字は、Search Consoleの検索パフォーマンスレポートに出る4つです。レポートを開くと、過去3か月の数字が表示されます。
数字 | 意味 | 低いときに見直すこと |
|---|---|---|
表示回数 | 検索結果にサイトが表示された回数 | 狙う検索語がタイトルや見出しにあるか、ページが登録されているか |
クリック数 | 検索結果からサイトがクリックされた回数 | 表示回数とCTRのどちらが低いか |
CTR | クリック数を表示回数で割ったクリック率 | 検索結果に出るタイトルと説明文が、検索した人の疑問に合っているか |
平均掲載順位 | 検索結果でのサイトの最上位の掲載順位の平均 | 本文が検索した人の疑問に答え切っているか |
レポートの「クエリ」のタブを開くと、どの検索語で表示されたかが分かります。表示回数が多いのにCTRが低い検索語なら、直す場所はタイトルと説明文です。表示回数がほとんど無い検索語なら、見直す場所は、狙う検索語がタイトルや見出しにあるかと、ページの登録状況です。

直した日を記録しておき、数週間後に、直す前と同じ長さの期間で数字を比べます。
自社で進めるか外部に頼むかの判断
自社で進めるか外部に頼むかを分けるのは、サイトの作り直しが近いかと、記事を書く時間を社内で取れるかです。Googleは、小規模な地域の事業者なら、作業の多くを自分で行える見込みがあるとしています。
SEO業者に頼むのに最適な時期として、Googleが挙げるのは、サイトの作り直しや新しいサイトの立ち上げを計画しているときです。最初から検索エンジンとの相性を考えてサイトを設計できるからだと、Googleは説明しています。
作り直しの予定が無く、ページが登録されているなら、残る作業の多くは記事の中身を直すことです。疑問を書き出して記事を書く人と時間が社内にあれば自社で進められ、毎月の本数を書き切れないなら、記事の制作を外部に頼む方法があります。
外部に頼むときに避けたいのは、Googleが注意を促す次の3つの業者です。
- 掲載順位を保証すると言う業者
- Googleとの特別な関係を強調する業者
- Googleへの優先登録を宣伝する業者
SEO業者から監査の提案を受けたときは、Search Consoleの権限を読み取りだけに絞って渡すよう、Googleは勧めています。
GoogleのSEO対策のよくある質問
GoogleのSEO対策でよくある質問は、次の6つです。
効果が出るまでどのくらいかかる?
変更がGoogleの検索結果に反映されるまでの時間は、変更の内容によって数時間から数か月までさまざまです。Googleは、数週間待ってから検索結果への影響を確かめるよう勧めており、変更しても目に見える変化が出ないこともあると書いています。新しく立ち上げたサイトは、Googleが気付くまでに数週間かかる場合があります。
AIで書いた記事でも上位に出る?
AIで書いた記事も、読者に役立つオリジナルの内容なら評価の対象です。Googleは、コンテンツの作り方ではなく品質を評価すると説明しています。一方で、検索順位の操作を主な目的としてAIで記事を作ることは、スパムに関するポリシーへの違反と見なされます。
AIによる概要に出る特別な対策は要る?
「AIによる概要」や「AIモード」に出るための特別な対策は要りません。Googleは、表示されるための追加の要件も、特別な最適化も無いと説明しています。表示の対象になるのは、インデックスに登録され、検索結果にスニペット付きで表示できるページです。条件を満たしても、表示は保証されません。
AI向けの専用のファイルや、特別な構造化データも要りません。AIによる概要に表示された分のクリックは、検索パフォーマンスレポートの検索タイプ「ウェブ」に含まれます。
※ 出典:AI機能とWebサイト(Google検索セントラル)
スマホ対応や表示速度も見られる?
スマートフォンでの表示や表示速度も、Googleが評価するページエクスペリエンス(ページの使いやすさ)の一部です。Googleのランキングの仕組みは、優れたページエクスペリエンスを高く評価するように作られています。
自己評価の質問に挙がっているのは、表示の速さや操作への反応を測るCore Web Vitalsが良好か、HTTPSで配信しているか、スマートフォンで適切に表示されるかなどです。
同時にGoogleは、限られた要素だけにとらわれないよう求めています。Search Consoleで表示速度やHTTPSの問題が報告されていなければ、本文の見直しを先に進めます。
被リンクは増やしたほうがいい?
被リンクは、買って増やすものではなく、サイトを知ってもらう活動の結果として得るものです。Googleは、リンクを使ってページを評価するPageRankを、多くのランキングシグナルの1つにすぎないと説明しています。
他のサイトからのリンクは時間がたてば自然に現れ、SNSや名刺などでサイトを知らせると見つけてもらいやすくなる、とGoogleは書いています。リンクの売買は、スパムに関するポリシーへの違反です。
Google広告を出すと順位は上がる?
Google広告を出しても、通常の検索結果での順位は上がりません。Googleは、検索結果での表示や掲載順位のために金銭を受け取ることは無く、通常の検索結果への掲載は無料だと説明しています。
まとめ|SEO対策は項目の数でなく止まる段階で選ぶ
GoogleのSEO対策は、公式文書の項目を上から全部こなすのでなく、ページが止まっている段階を確かめてから選びます。インデックスに登録済みのページなら、時間の多くを使う先は、検索した人の疑問に本文で答え切る見直しです。
私たち合同会社Writers-hubは、企業のオウンドメディアの記事制作と、記事を社内で作り続けるための制作体制づくりを支援しています。
表示回数はあるのにクリックされないページが、どれか分かっていますか
Search Consoleの検索パフォーマンスレポートの画面と、検索結果に出てほしいページのURLをお送りいただければ、ページがインデックスに登録されているかと、表示回数とCTRのどちらが低いかを一緒に確かめ、直す順番を決めます。







