「インプレッション数が1万を超えたから、1万人に見てもらえた」。X(旧Twitter)の投稿やSNS広告の報告で、インプレッション数を見た人の数として受け取ってしまうことがあります。Xではポストの下に、いいねの数と並んで表示回数が出るため、人数と同じ種類の数字に見えやすいのでしょう。
しかし、SEO記事の制作と書き直しでSearch Consoleの表示回数を毎月見てきた弊社の立場から言えるのは、インプレッション数は見た人数ではなく、画面に表示された回数だということです。同じ人に2回表示されれば2回と数え、何を1回と数えるかも媒体ごとに違います。インプレッション数だけでは、多いか少ないかを決められません。
本記事では、インプレッション数の意味とリーチ・PVとの違い、X・Google検索・Google広告での数え方から、目安の決め方と、表示回数が多いのにクリックされない記事の見直し方まで、SEO記事を作ってきた立場で順を追ってお伝えします。
- インプレッション数は、広告や投稿、検索結果が画面に表示された回数で、同じ人に2回表示されれば2回と数える
- 表示された人の数はリーチ、自社サイトのページが開かれた回数はPVで、インプレッション数とは数える対象が違う
- Xはログインした人の画面に表示されるたび、Search Consoleはスクロールされなくても検索結果のページに載れば1回と数える
- 目安は他社の数字ではなく、自分の過去の投稿や、狙う検索語の月間検索数と比べて決める
- 表示回数が多いのにクリックされない記事は、検索語ごとの掲載順位とクリック率で直す場所を決める
インプレッション数の意味と数え方
インプレッション数とは、広告やSNSの投稿、検索結果のリンクが、利用者の画面に表示された回数です。表示されること自体をインプレッション、その回数をインプレッション数と呼び、「インプ」「imp」と略すこともあります。
同じ人に同じ投稿が2回表示されれば、インプレッション数は2回です。表示された人が内容を読んだかどうかまでは、通常のインプレッション数では区別しません。

リーチ・PV・クリック数との違い
インプレッション数とリーチ、PV、クリック数、エンゲージメントは、何を1回と数えるかが違い、同じ人が2回見ても1回と数えるのはリーチだけです。
指標 | 数えるもの | 同じ人に2回表示されたとき | 主に確かめる画面 |
|---|---|---|---|
インプレッション数 | 画面に表示された回数 | 2回 | SNS、広告の管理画面、Search Console |
リーチ | 表示された人の数 | 1人 | SNS広告の管理画面など |
PV(ページビュー) | 自社サイトのページが開かれた回数 | 開かれた回数 | GA4などのアクセス解析 |
クリック数 | 表示されたリンクや広告を押した回数 | 押した回数 | 広告の管理画面、Search Console |
エンゲージメント | いいね、リポスト、返信、リンクのクリックなどの反応の回数 | 反応した回数 | Xのポストのアナリティクスなど |
インプレッション数をリーチで割った値はフリークエンシーと呼ばれ、1人に平均何回表示されたかを表します。広告で同じ人に何度も表示されていないかを確かめるときに使います。
インプレッション数はSNSや検索結果など自社サイトの外で数え、PVは自社サイトの中で数えます。検索結果に何度表示されても、クリックされなければPVは増えません。PVの数え方はPV数とは?数え方とセッション数との違いを記事制作会社が解説で詳しく扱っています。

インプレッション数を分母にする割合は、クリック率とエンゲージメント率です。クリック率はクリック数をインプレッション数で割って100を掛けた値で、Xのエンゲージメント率は、エンゲージメント数をインプレッション数で割った値です。
媒体ごとの数え方と確認する場所
インプレッション数の数え方は、X、Google検索(Search Console)、Google広告の3つで違い、同じ1回でも表示の条件がそろっていません。
X(旧Twitter)のインプレッション数
Xのインプレッション数は、Xにログインしている人の画面にポストが表示されるたびに1回と数えます。表示された場所がホームのタイムラインでも検索結果でもプロフィールでも数え、見た人が投稿者をフォローしているかは問いません。1人がWebで見た後に、スマートフォンで同じポストを見れば2回です。ブログなどに埋め込んだポストの表示は数えません。
Xでは、ポストの下に出る表示回数がインプレッション数にあたります。タイムラインでは各ポストのアナリティクスアイコンの隣に、ポストを開いた画面では投稿日時の隣に表示回数が出ます。自分のポストは、アナリティクスアイコンを押すとエンゲージメントの内訳も確かめられます。
※ 出典:X ヘルプセンター「表示回数」
Search Consoleの表示回数
Search Consoleの表示回数は、自社サイトへのリンクが、利用者の開いている検索結果のページに載った時点で1回と数えます。リンクが画面に入るまでスクロールされたかは関係なく、1ページ目の下のほうに載ったページも数えます。
ただし、検索結果の中で横にスクロールするカルーセルや、クリックで開く「よくある質問」の表示に載ったリンクは、スクロールで画面に入るか、開かれるまで数えません。モバイルの画像検索や、Googleアプリでおすすめの記事が並ぶDiscoverのように、ページを切り替えずに下へ読み込み続ける画面でも、スクロールで表示されて初めて数えます。
Search Consoleの「検索パフォーマンス」を開くと、グラフの上に「合計表示回数」が出ます。グラフの下の表の「クエリ」タブで検索語ごとの、「ページ」タブで記事ごとの表示回数を確かめられます。

Google広告の表示回数
Google広告の表示回数は、広告が検索結果のページやGoogleのネットワークに含まれるサイトに表示されるたびに1回と数えます。管理画面では、キャンペーンや広告の表にある「表示回数」の列で確かめます。

ディスプレイ広告と動画広告には、実際に見える状態だったかを条件にした「視認範囲のインプレッション」という別の指標があります。広告の面積の50%以上が、ディスプレイ広告では1秒以上画面に表示されたとき、動画広告では2秒以上再生されたときに1回と数えます。面積が242,500ピクセル以上の大きなディスプレイ広告は、30%以上が1秒以上表示されれば数えます。
インプレッション数の目安の決め方
インプレッション数には、どのアカウントやサイトにも当てはまる目安の数字はありません。Xならフォロワー数やリポストのされ方で、検索なら狙う検索語が月に何回検索されるかで、表示される回数の上限が変わるからです。
媒体 | 比べる相手 | 目安の作り方 |
|---|---|---|
X | 自分の直近のポスト | 直近20〜30本のインプレッション数の中央値を基準にする |
Google検索 | 検索語の月間検索数 | 検索語ごとの表示回数を、月間検索数と比べる |
Google広告 | 広告が表示される可能性があった回数 | インプレッションシェアを見る |
Xで平均でなく中央値を使うのは、1本だけ大きく拡散したポストがあると、平均が拡散した1本に引っ張られ、ほかのポストがすべて基準を下回って見えるためです。
1ページ目に載り続けている検索語なら、Search Consoleの月の表示回数は月間検索数に近づきます。表示回数が月間検索数より大幅に少なければ、1ページ目に載らない日が多いと考えられます。キーワードツールの月間検索数は推計値で、国で絞り込まなければSearch Consoleの表示回数には日本以外からの検索も含まれるため、2つの数字は一致しません。
Google広告のインプレッションシェアは、広告が表示された回数を、表示される可能性があった回数の推計で割った割合です。管理画面の表に列を追加して確かめます。
媒体ごとに1回と数える条件が違うため、別の媒体のインプレッション数どうしは比べられません。他社が公開している数字も、フォロワー数や狙う検索語が違えば、自社の基準にはなりません。
インプレッション数を増やす方法
インプレッション数を増やす方法は、Xではフォロワー以外の画面にもポストを載せること、検索では1ページ目に載る検索語を増やすこと、Google広告では表示されなかった回数を減らすことです。
媒体 | 動かすもの | 手がかりにする数字 |
|---|---|---|
X | リポストや返信が付く話題、Xの検索で使われる言葉 | インプレッション数が中央値を大きく上回ったポスト |
Google検索 | 検索語ごとの記事の追加、2ページ目にある記事の書き直し | 検索語ごとの表示回数と平均掲載順位 |
Google広告 | 予算、入札単価、広告の品質 | インプレッションシェアの損失率 |
Xで増やすときは、過去のポストのうち、インプレッション数が中央値を大きく上回ったものを並べます。投稿した時間帯、話題、画像の有無に共通点があれば、次のポストで同じ条件を試せます。
Google広告では、「検索広告のインプレッション シェア損失率(予算)」が高ければ予算の不足で、「検索広告のインプレッション シェア損失率(ランク)」が高ければ、広告の掲載順位を決める広告ランクの低さで、表示の機会を逃しています。ランクが原因の損失は、予算を上げても減りません。
検索では、月に数十回しか検索されない語で1位になっても、表示回数は月に数十回にとどまります。表示回数を増やすには、検索される回数と、自社の記事で答えられる内容の両方から、1ページ目を狙う検索語を選びます。
どの検索語で表示回数を増やすか、決めきれていませんか
弊社のSEOキーワード戦略設計では、御社の商品やサービスを探す人が検索する語を集め、月間検索数と上位の記事の内容から、記事を作る順番を決めます。表示回数を増やす検索語と、問い合わせにつながる検索語を分けて計画を立てるところからお手伝いします。
表示回数が多いのにクリックされない記事の見直し方
表示回数が多いのにクリックされない記事は、Search Consoleで検索語ごとの掲載順位とクリック率を並べると、直す場所がタイトルか本文か、直さなくてよいかに分かれます。記事全体のクリック率が低く見えても、上位でクリックされている検索語と、下位で表示だけされている検索語が1本の記事に混ざっていることが多いと見ています。
Search Consoleで書き直す記事を選ぶには、「検索パフォーマンス」で期間を過去3か月にし、「平均CTR」と「平均掲載順位」のカードを押して表に列を出します。「ページ」タブで、表示回数が多くクリック率の低い記事を選びます。
記事が表示された検索語を並べるには、表示回数が多くクリック率の低い記事の行を押して記事で絞り込み、「クエリ」タブに切り替えます。検索語ごとの表示回数、クリック率、平均掲載順位が並びます。
検索語は、上位なのにクリック率が低いもの、1ページ目の下のほうに載るもの、記事の主題と関係の薄いものの3つの型に分けられ、型によって直す場所が変わります。
3つの型で起きていることと直す場所は、次のとおりです。
検索語の型 | 起きていること | 直す場所 |
|---|---|---|
1ページ目の上位なのにクリック率が低い | 検索結果に出るタイトルと説明文が、検索した人の目的と合っていない | タイトルと、検索結果に出る説明文(メタディスクリプション) |
1ページ目の下のほうに載っている | 上位のページより下にあり、クリックされにくい | 本文のうち、検索した人の疑問に答えていない節 |
記事の主題と関係の薄い検索語 | 別の目的の検索で表示されている | 直さない。検索する人が多ければ別の記事を作る |
とりわけ見落とされがちなのが、1ページ目の下のほうに載った検索語です。Search Consoleはスクロールされていないリンクも数えるため、見られないまま表示回数だけが増えます。記事のクリック率は、検索語ごとに分けてから判断します。

順位ごとのクリック率の見方は、SEOのクリック率は順位でどう変わる?平均値に頼らない改善手順で詳しく扱っています。
Search Consoleの表示回数が先月より増えました。SEOの成果が出てきたと報告してよいでしょうか。
編集部
表示回数が増えたのは、記事が載る検索語が増えたか、順位が上がったか、検索語が検索される回数そのものが増えたかのどれかで、どれも報告に入れてよい変化です。ただ、報告の前に「クエリ」タブで、表示回数と一緒にクリック数も増えた検索語を確かめてください。1ページ目の下のほうに載った検索語が増えただけなら、クリックはほとんど増えません。
クリック数も増えた検索語と、表示回数だけが増えた検索語を分けて報告すると、翌月に書き直す記事をそのまま決められます。
表示回数は増えたのに、記事がクリックされていませんか
弊社のSEO・AI検索対策では、Search Consoleの検索語ごとの数字から、タイトルを直す記事、本文を直す記事、新しく作る記事を分けて改善の計画を立てます。表示回数をクリックと問い合わせにつなげる見直しを、記事ごとにお手伝いします。
インプレッション数のよくある質問
インプレッション数について、よく聞かれる3つの質問に答えます。
Xでは入ります。Xのヘルプセンターは、作成者が自分のポストを見た場合も1回の表示として数えると説明しています。フォロワーが少ないうちは、自分で見直した回数が表示回数に占める割合が大きくなります。
同じ指標を指します。Search ConsoleやGoogle広告の日本語の画面では、インプレッション数を「表示回数」と表記しています。
コミュニティのポスト、サークルのポスト、古いポストには、表示回数が出ません。投稿した直後は、表示回数が出るまで1分ほどかかることがあります。
まとめ|インプレッション数は人数でなく表示の回数
インプレッション数は、投稿や広告、検索結果が画面に表示された回数で、見た人の数ではありません。何を1回と数えるかがX、Search Console、Google広告で違うため、目安は同じ媒体の過去の数字や、狙う検索語の月間検索数と比べて決めます。表示回数が多いのにクリックされない記事は、検索語ごとに掲載順位とクリック率を分けると、直す場所がタイトルか本文かに分かれます。
私たち合同会社Writers-hubは、SEO記事の制作と、Search Consoleの数字をもとにした記事の書き直しを手がけています。表示回数を見ても、次にどの記事を直せばよいか決められない段階でもご相談いただけます。
表示回数を見ても、次に直す記事を決められずにいませんか
Search Consoleの表示回数とクリック率を伺い、書き直す記事と新しく作る記事の候補をご提案します。どの数字から見ればよいか分からない段階でもお受けします。







