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インハウスSEOのブログ運営|兼務でも続けられる体制と公開後の直し方

インハウスSEOでブログを運営するなら、月の作業時間をすべて新しい記事に使わず、公開から3か月たった記事の書き直しと社内確認の時間を先に予定へ入れることをおすすめします。兼務の担当者1人なら新しい記事は月2本前後が続けやすい範囲で、足りない本数は執筆だけを外に任せ、狙うキーワードと書き直しの判断は社内に残す分け方もあります。

1か月分の作業時間を表す棒グラフが、新しい記事を書く時間と公開した記事を書き直す時間の2色に分かれ、社内の担当者がその配分を見ながら公開の予定表を組んでいる図。

「インハウスSEOでブログを始めるなら、まずは毎月の公開本数を決めて書き続ければいい」。公開本数は上司への報告で進み具合を示しやすい数字のため、社内でSEOを始めるときの最初の目標に置かれやすいものです。

しかし、これまで多くの企業のブログ記事を制作し、公開後の書き直しまで手がけてきた弊社の立場から言えるのは、社内で回すブログは書き直しと社内確認の時間を先に予定へ入れたほうが止まりにくいということです。本数だけを目標にすると、検索結果の2ページ目で止まった記事が手つかずのまま残り、社内確認で遅れた記事の分だけ翌月の予定が崩れていきます。

本記事では、インハウスSEOのブログ運営で社内が持つ仕事と体制から、公開までの手順、公開した記事の直し方、外に任せる範囲の決め方まで、記事の制作と内製化の支援を手がける立場で順を追ってお伝えします。

この記事でわかること
  • インハウスSEOのブログ運営で社内が持つのは、狙うキーワード、社内の情報、公開と書き直しの判断
  • 兼務の担当者1人なら、新しい記事は月2本前後にして、残りの時間を書き直しに回す
  • 社内確認は、書き上げた原稿ではなく構成の段階で入れると差し戻しが減る
  • 書き直しは、公開から3か月たち、平均掲載順位が11〜20位の記事から始める
  • 手が足りないときは執筆を外に任せ、キーワードと書き直しの判断は社内に残す

インハウスSEOのブログ運営で社内が持つ仕事

インハウスSEOのブログ運営とは、自社ブログで狙うキーワードの選定から公開後の書き直しまでを、社内の担当者が決めて進めることです。執筆を外部のライターに頼んでいても、どのキーワードを狙い、いつ公開し、どの記事を直すかを社内で決めていれば、インハウスSEOの運営と言えます。

インハウスで運営するときに社内が持つ仕事は、次の4つです。

  • 狙うキーワードと公開の順番を決める
  • 問い合わせで多い質問や見積もりの内訳など、社内の情報を記事に入れる
  • 公開前に、事実と表現が社内の認識と合っているかを確かめる
  • 公開後にGoogleのSearch Consoleで検索での表示回数や順位を見て、書き直す記事を決める

ブログでは公開した記事が積み上がっていくため、書き直す記事を決める時間も毎月増えていきます。インハウスSEOの向き不向きや外注との比較は、自社でSEOはできる?社内の情報を生かす手順と外注との分け方で詳しく扱っています。

インハウスSEOのブログを兼務で回す体制と時間

兼務の担当者でブログのインハウスSEOを回すときは、決める人、書く人、確認する人の3つの役割を先に割り当て、月に使える時間から公開本数を決めます。本数から先に決めると、1本にかかる時間が見えないまま予定が組まれ、他の業務が立て込んだ月に公開が止まるのです。

ブログのインハウスSEOで、決める人・書く人・確認する人の3つの役割が記事の公開までにどう関わるかを示した図

3つの役割が持つ仕事と、担う人の例は次のとおりです。

役割

持つ仕事

担う人の例

決める人

狙うキーワード、公開の順番、書き直す記事を決める

マーケティングの責任者か、ブログの担当者本人

書く人

構成を作り、社内の情報を集めて本文を書く

ブログの担当者、または外部のライター

確認する人

事実と表現が社内の認識と合っているかを見る

営業や現場の責任者、商品の担当者

小さな会社では、決める人と書く人を1人が兼ねることが多いはずです。確認する人だけは別の人にしておくと、製品の仕様や料金の誤りを公開前に見つけられます。

時間の目安は、新しい記事1本につき、キーワードの調査から公開まで8〜12時間ほどです。書き直しは1本2〜4時間ほどで済むことが多いと見ています。たとえば月に30時間使えるなら、新しい記事2本に約20時間、書き直し3本に約9時間を割り当てると、公開した記事を放置せずに済みます。

※ 時間は、記事の文字数、社内の情報を集める手間、確認する人の人数によって変わります。

Web担当者Web担当者

上司からは、月に8本公開するように言われています。兼務でも、書く時間を作ればなんとかなるでしょうか。

Writers-hub編集部Writers-hub
編集部

本数の目標があると、進み具合を社内に示しやすくなります。ただ、1本に8時間かかるとすると月8本で64時間になり、他の業務と両立しにくい本数です。先に月に使える時間を上司と確かめ、新しい記事と書き直しの本数を分けた計画を出すほうが、途中で止まらずに済むと見ています。本数を増やしたいなら、執筆だけを外に任せる方法もあります。

インハウスSEOでブログ記事を公開する手順

インハウスSEOでブログ記事を公開するまでの手順は、キーワードの選定、構成の作成、構成の社内確認、執筆、公開前の点検の5つです。社内確認を執筆の前に置くと、書き上げた原稿の差し戻しが減ります。

1
STEP
1. 狙うキーワードを月の本数分選ぶ

問い合わせや商談で受けた質問を書き出し、同じ疑問を持つ人が検索窓に打つ言葉をキーワードにします。月に公開する本数分だけ選び、公開の順番を決めておきます。

2
STEP
2. 構成を作る

狙うキーワードで検索し、上位に並ぶページから検索した人が知りたい疑問を洗い出します。疑問に答える順に見出しを並べ、各見出しで書く事実を1行ずつ添えます。

3
STEP
3. 構成の段階で社内確認に回す

確認する人には、見出しと各見出しで書く事実の一覧だけを見せます。製品の仕様、料金、対応できる範囲など、誤ると問い合わせで食い違う事実をここで確かめてもらいます。

4
STEP
4. 本文を書く

確認済みの構成に沿って書き、社内の情報を具体的な数字や手順として入れます。構成で確かめた事実から外れる内容を足したときだけ、確認する人にもう一度見せます。

5
STEP
5. 公開前に点検して公開する

タイトル、見出し、自社の他の記事へのリンク、画像の説明文を点検してから公開します。公開日と狙ったキーワードは、書き直す記事を選ぶときのために一覧に残しておきます。

書き上げた原稿を確認に回すと、確認する人は事実だけでなく言い回しまで直し始めます。構成の段階で確認に回せば、確認にかかる日数も読めるようになります。

公開したブログ記事の書き直しに時間を回す理由

公開したブログ記事の書き直しに時間を回すのは、検索した人の疑問と記事の中身のずれが、公開後の数字を見て初めて分かるからです。狙ったキーワードとは別の検索語での表示回数が多い記事は、表示されている検索語の疑問に答える節が足りていないということです。

書き直しの速さは、社内で運営するブログが外注より有利な点です。社内の担当者はSearch Consoleと記事の編集画面の両方を触れるので、ずれを見つけた日に直せます。外注している場合は、依頼と見積もりのやり取りが入るぶん、直すまでに日数がかかるのです。

書き直す記事の選び方

書き直す記事は、公開から3か月以上たった記事の中から、Search Consoleの検索パフォーマンスのレポートでページごとの数字を見て選びます。公開から3か月未満の記事は順位が動いている途中のことが多いため、弊社では書き直しの対象に入れていません。

Search Consoleで見える状態

すること

表示回数があり、平均掲載順位が11〜20位

表示されている検索語の疑問に答える節を足す

平均掲載順位は1〜10位だが、クリック率が低い

タイトルと説明文を、表示されている検索語に合わせて書き直す

表示回数がほとんどない

狙うキーワードを選び直すか、内容の近い記事にまとめる

11〜20位の記事を先に選ぶのは、検索結果の2ページ目にあり、足りない節を加えると1ページ目に届くことがあるからです。

Search Consoleの数字から、先に書き直す記事を選ぶ図

書き直しの具体的な進め方は、ブログのリライトのやり方|直す記事の選び方と、順位が下がったときの対処で扱っています。

月の時間を新しい記事と書き直しに分ける

新しい記事と書き直しの時間の割合を決めるのは、公開から3か月たった記事の本数です。最初の3か月は書き直す記事がまだ無いので、使える時間をすべて新しい記事に充てます。4か月目からは3か月前に公開した記事が書き直しの対象に入ってくるため、月の時間の3割ほどを書き直しに移していきます。

月の作業時間のうち、書き直しに使う時間が運営の月数とともに増えていく様子

書き直しの対象が増えても、新しい記事を0本にはしません。まだ記事の無いキーワードで検索する人を呼ぶには、新しい記事を書くしかないからです。

どの記事から直すかの基準が、社内でまだ決まっていませんか

弊社の内製化支援では、狙うキーワードの優先順位、記事の書き方の決まり、公開前の点検の流れを文書にし、御社の担当者の方が回せる形でお渡しします。公開後は月ごとの数字から、書き直す記事のご提案も行います。

インハウスSEOのブログが止まる3つの場面

インハウスSEOのブログが止まる場面は、担当者の異動、テーマが社内の告知に寄ること、成果の判断が早すぎることの3つです。

担当者の異動で進め方が引き継がれない

兼務の担当者1人で回しているブログは、担当者が異動すると、どのキーワードを狙い、どの記事をいつ直したかが分からなくなります。次の4つを1つの共有シートに残しておけば、後任の担当者は翌月から同じ手順で続けられます。

  • 狙うキーワードと、公開した記事のURLと公開日
  • 構成の型と、社内確認に回す相手
  • 書き直した記事と、直した内容と日付
  • 月に使える時間と、新しい記事と書き直しの本数

社内の告知ばかりでブログが検索されない

社内で書くブログは、新商品の発売や展示会への出展といった告知の記事に寄りやすくなります。告知の記事は社名や商品名を知っている人にしか検索されないため、まだ自社を知らない人を検索から呼べません。問い合わせや商談で受けた質問をテーマの候補として書きためておくと、検索される記事のテーマが尽きにくくなります。

成果を判断する時期が早すぎる

ブログの成果を公開から1〜2か月の問い合わせの数で判断すると、成果が出る前に打ち切ることになりかねません。弊社が見てきた範囲では、公開した記事の順位が落ち着くまでに3か月ほどかかることが多く、問い合わせにつながるのはさらに後になると見ています。最初の半年は、問い合わせの数に加えて、表示回数の増え方と書き直した記事の順位の動きを月ごとに報告すると、成果が出る途中かどうかを社内で判断できます。

インハウスSEOの担当者が最新情報を追う先

インハウスSEOの担当者が最新情報を追う先は、Googleの公式の発表と、自社サイトのSearch Consoleの数字の2つで足ります。SEOの解説記事やSNSの投稿だけを見て記事を書き換えると、順位が動いた本当の原因を見誤るおそれがあります。

検索の仕様変更やガイドラインの更新を発表しているのは、Google検索セントラルのブログです。

Google 検索セントラル ブログ | Google 検索セントラル | Google Search Central Blog | Google for Developers
Google 検索セントラル ブログでは、Google 検索の公式最新情報、新機能、SEO のベスト プラクティスをご紹介しています。
🌐 developers.google.com
外部リンク

コアアップデート(Googleが検索順位の決め方を広く見直す更新)など、順位に影響する更新の開始日と終了日は、Google検索ステータスダッシュボードで確かめられます。自社の記事の順位が大きく動いたら、Search Consoleで順位が動き始めた日を確かめ、ダッシュボードに載っている更新の期間と重なるかを見てください。重なっていなければ、URLの変更や記事の削除、noindexの設定など、自社サイトで最近変えたことから原因を探します。

インハウスSEOで社内に残す仕事と外に任せる仕事

手が足りないときに外に任せるのは執筆のように作業量の多い工程で、狙うキーワード、社内の情報、公開と書き直しの判断は社内に残します。判断まで外に出すと、ずれを見つけた日に直せなくなるためです。

社内だけで回す執筆を外に任せる内製化支援を受ける
社内で持つ仕事すべての工程キーワード、社内確認、公開、書き直しの判断支援を受けながらすべての工程
外に任せる仕事なし構成と執筆書き方の決まりと点検の流れの設計、書き手の育成
向いている状況SEOの経験がある担当者が月に30時間以上使える兼務で時間が足りず、公開本数を増やしたい今は外注していて、社内で書ける体制に切り替えたい
気をつける点担当者の異動で止まりやすい外部の書き手に社内の情報を渡す手間がかかる社内で書けるようになるまで、支援の費用と社内の時間の両方がかかる

兼務の担当者1人で始めるなら、まずは執筆を外に任せる形から入り、書き直しの判断に慣れてから執筆を社内へ移すと、公開本数を落とさずに進められます。外注していた工程を社内へ移す順番は、SEOの内製化は工程ごとに進める|移す順番と費用の見落としで詳しく扱っています。

執筆に時間を取られて、書き直しまで手が回っていませんか

狙うキーワードと社内の情報を伺い、弊社が構成と本文を書いてお渡しします。社内の担当者の方は、キーワードの判断と公開後の書き直しに時間を使えるようになります。

インハウスSEOのブログ運営でよくある質問

SEOの知識がない社員でもブログのインハウスSEOを始められますか

SEOの知識がない社員でも、ブログのインハウスSEOは始められます。Googleが公開しているSEOスターターガイドに、検索結果に表示されるまでの仕組みやページの作り方の基本がまとまっています。最初の3か月は新しい記事を書き、4か月目からSearch Consoleの数字を見て書き直すと、手を動かしながら判断の仕方を覚えられます。

外注で作った記事を社内で書き直しても問題ありませんか

契約で記事の著作権が自社に譲渡され、著作者人格権を行使しない取り決めもあれば、社内で書き直せます。譲渡の条項に「著作権法第27条及び第28条の権利を含む」と書かれていない場合、内容を作り変える権利は制作会社やライターに残ると推定されるため、書き直す前に許可を取ってください。まずは発注したときの契約書で、著作権の扱いを確かめます。

インハウスSEOのブログに有料のツールは必要ですか

始めたばかりの段階では、無料で使えるSearch ConsoleとGoogleアナリティクスで足ります。狙うキーワードが数十個に増え、順位を毎日追いたくなった段階で、有料の順位計測ツールを検討すれば間に合います。

まとめ|ブログのインハウスSEOは直す時間から決める

インハウスSEOのブログ運営で社内が持つのは、狙うキーワード、社内の情報、公開と書き直しの判断です。兼務の担当者で回すなら、月に使える時間から公開本数を決め、社内確認は構成の段階で入れます。

公開から3か月たった記事が出てきたら、Search Consoleで平均掲載順位が11〜20位の記事から書き直し、月の時間の一部を書き直しに移していきます。手が足りない分は執筆を外に任せ、判断を社内に残すと、公開本数を落とさずに続けられます。

私たち合同会社Writers-hubは、企業のブログ記事の制作と、社内で記事を書いて直していく体制づくりの支援を手がけています。どこまでを社内で持ち、どこから外に任せるかを決めきれない段階でもご相談いただけます。

社内で持つ仕事と外に任せる仕事の線引きに迷っていませんか

担当者の方が月に使える時間と、今公開している記事の本数を伺い、新しい記事と書き直しの配分と、外に任せる工程をご提案します。

この記事を書いた人

米山拓真

米山拓真

合同会社Writers-hub 代表社員

滋賀県立大学工学研究科の修士課程を修了後、大手制作会社の編集部を経て2019年にWebライターとして独立。2020年に記事制作を手順化した「ハブ式SEOライティングメソッド」を開発し、これまでに200人以上のライターを育成しました。2022年3月に合同会社Writers-hubを設立し、会社として累計8,000記事以上のSEO記事制作に携わっています。2024年にAIライティングシステム「一気通貫Pro」、2025年から書き手の文体を再現するAI編集者「Edico」を開発。このブログでは、クライアント案件と自社サイトで実際に試したことを書いています。

読んで終わりにしないために

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