「オンページSEOは、記事ごとにタイトルとメタディスクリプションを入力し、見出しタグを正しく付ければ終わる」。WordPressのSEOプラグインの多くは、記事の編集画面にタイトルやメタディスクリプションの入力欄を加えます。入力欄がそのまま作業の一覧に見えるため、欄を埋め終えた時点でオンページSEOも済んだと考えるのは自然なことです。
しかし、これまで多くのSEO記事を制作し、公開後に順位が伸びない記事の書き直しも引き受けてきた弊社の立場から言えるのは、オンページSEOで順位を分けるのは、入力欄の埋まり具合より要素同士のそろい方だということです。タイトルで約束した答えが本文の後半まで出てこない記事や、同じキーワードを狙う記事がサイト内に2本ある状態では、入力欄をすべて埋めていても順位は伸びにくいと見ています。
本記事では、オンページSEOの意味から、整える7つの要素、要素同士のずれの見つけ方、既存ページを見直す手順まで、記事の書き直しを請け負ってきた立場で順を追ってお伝えします。
- オンページSEOは、ページの本文やタイトル、見出しを運営者が書き換えて整える施策で、日本では内部対策とほぼ同じ意味で使われる
- テクニカルSEOはサイト全体の設定を、オフページSEOはサイトの外で得るリンクや紹介を扱う
- 整える要素は、狙うキーワード、本文、タイトルタグ、見出しタグ、メタディスクリプション、alt属性、内部リンクの7つ
- 要素をすべて設定しても順位が伸びないときは、タイトルと本文、ページ同士、内部リンクの文字列のずれを探す
- 既存ページは、サーチコンソールでページごとに表示されているクエリを確かめてから直す
オンページSEOとはページの中を整える施策
オンページSEOとは、検索結果に出したいページの本文やタイトル、見出しを、サイトの運営者が自分で書き換えて整える施策のことです。英語の「On-Page SEO」をカタカナにした呼び方で、日本では「内部対策」「内部SEO」とほぼ同じ意味の言葉です。
Googleは、ページに書かれた言葉から、ページが何について書かれているかを判断します。検索結果に出る見出しと説明文も、主にページのタイトルタグや見出し、本文から作られます。オンページSEOは、他のサイトからのリンクを増やす施策と違い、相手の判断を待たずに今日から手を付けられます。
オフページSEOとテクニカルSEOとの違い
オンページSEO、テクニカルSEO、オフページSEOの違いは、手を入れる場所が1つ1つのページの中か、サイト全体の設定か、自社サイトの外かという点です。

3つの施策の主な作業と、主に手を動かす人は次のように分かれます。
| オンページSEO | テクニカルSEO | オフページSEO | |
|---|---|---|---|
| 手を入れる場所 | 1つ1つのページの中 | サイト全体の設定 | 自社サイトの外 |
| 主な作業 | 狙うキーワードの決定、本文、タイトル、見出し、内部リンクの修正 | XMLサイトマップ、robots.txt、HTTPS化、表示速度、URLの正規化 | 他のサイトからのリンクや紹介、報道やSNSでの言及を得る |
| 主に手を動かす人 | 記事の担当者、編集者 | 開発部門、サイトの制作会社 | 広報、取材や寄稿を受ける担当者 |
| 作業が発生する時期 | ページの公開時と書き直すとき | サイトの構築時と改修時 | 相手の判断で決まる |
日本では、テクニカルSEOも含めた内部対策全体をオンページSEOと呼ぶ解説もあります。英語圏の解説では、オンページSEOとテクニカルSEOを分けるのが一般的です。ここから先は、ページごとに書き換える作業をオンページSEOと呼びます。
SEO会社の提案書に「オンページSEO」と「内部対策」が別の項目で並んでいました。2つは何が違うのでしょうか。
編集部
どちらもサイトの中で行う施策を指す言葉で、範囲の切り方は会社によって違います。別の項目になっているなら、オンページSEOは記事ごとの修正を、内部対策はサイトマップやサーバーの設定を指しているのかもしれません。見積もりを比べる前に、項目ごとにどのページの何を直すのかを一覧で出してもらうと、作業の重なりや抜けが見つかります。
オンページSEOで整える7つの要素
オンページSEOで整える要素は、狙うキーワード、本文、タイトルタグ、見出しタグ、メタディスクリプション、画像のalt属性、内部リンクの7つです。狙うキーワードを先に決め、残りの6つをそのキーワードに合わせて書きます。

ページで答えるキーワード
ページで答えるキーワードは、ほかの6つの要素を書く前に、1ページにつき主なものを1つ決めます。「SEO 内部対策」と「内部SEO」のように、検索する人の知りたいことが同じキーワードなら、答えるページは1つで十分です。知りたいことが違うキーワードには、ページを分けて答えます。
言い回しの違うキーワードを、すべて本文に書き込む必要はありません。Googleの検索エンジン最適化(SEO)スターターガイドにも、Googleはページとさまざまな検索語句との関連性を把握できるため、そのとおりの語句をページで使う必要はないと書かれています。キーワードとページの対応を一覧にする方法は、サイトのSEO対策をキーワードとページの対応表から始める進め方を参考にしてください。
本文に書く答え
本文には、キーワードで検索した人の疑問への答えを、ページの前半と各見出しのすぐ下に書きます。検索してきた人は目次から目当ての節へ飛び、見出しの下の1文目で答えを探すためです。
Googleのスターターガイドでは、検索結果での存在感を高めるうえで、魅力的で役立つコンテンツを作ることがガイド内のほかのどの方法よりも有効と考えられるとされています。7つの要素のうち、時間を最も多く割く先は本文です。
タイトルタグ
タイトルタグはHTMLの要素で、検索結果に出る見出し(タイトルリンク)の元になります。タイトルタグには、ページで答えるキーワードと、ページを開くと分かることを書きます。Googleのスターターガイドが挙げる良いタイトルの条件は、そのページに固有で、明確かつ簡潔で、内容を正確に説明していることです。
全ページで同じ定型文を使うタイトルや、同じ語句を繰り返すタイトルは、Googleのタイトルリンクの解説で避ける例に挙げられています。文字数の目安と書き方の手順は、SEOタイトルの付け方で詳しく扱っています。
見出しタグ
見出しタグ(h1〜h3)は、ページの答えをどの順に書いているかを示す要素です。h1にはタイトルタグと同じキーワードを使い、h2には各節の答えが目次で分かる言葉を入れます。
h1とタイトルタグのキーワードをそろえるのは、Googleが検索結果の見出しを作るとき、タイトルタグに加えてh1などの見出しの言葉も参考にするためです。
メタディスクリプション
メタディスクリプションは、ページごとに内容の要約を書く要素です。書いた要約は、検索結果でタイトルの下に出る説明文(スニペット)の候補になります。Googleはスニペットを主にページの本文から作り、メタディスクリプションのほうがページを正確に表すと判断したときにメタディスクリプションの文を使います。
書いた文が必ず表示されるわけではありません。表示されたときは、検索した人がクリックするかを決める材料になります。キーワードを並べただけの説明文は、Googleの解説が挙げる悪い例の1つです。
画像のalt属性
画像のalt属性は、画像が何を示しているかを文字で説明する要素で、図解やグラフのように内容を伝える画像に書きます。Googleにとって代替テキストは、画像の内容と、画像とページとの関係を理解する手がかりです。
画像をリンクにしている場合、Googleはalt属性の文をリンクの文字列として扱います。説明が要る画像と、altを空にしてよい飾りの画像の見分け方は、alt属性の書き方で解説しました。
内部リンク
内部リンクは、同じサイトの関連するページへのリンクで、リンクの文字列(アンカーテキスト)にはリンク先のページが答える内容を具体的に書きます。Googleのリンクに関する解説では「こちら」のような文字列が悪い例とされ、文字列だけを読んでリンク先の内容が分かるかを確かめる方法が勧められています。
同じ解説が推奨しているのは、検索結果に出したいページすべてに、サイト内の別のページから少なくとも1つリンクがある状態です。リンクを張る場所の決め方は、記事の内部リンク設計でまとめました。
オンページSEOで起きやすい3つのずれ
オンページSEOの7つの要素を設定しても順位が伸びないページを調べると、タイトル、本文、内部リンクがそれぞれ違う答えやキーワードを向いていることがよくあります。順位が伸びないときは、7つの要素が同じキーワードを向いているかを確かめます。ずれが起きやすい場所は、次の3つです。

タイトルと本文の答えのずれ
タイトルと本文のずれは、タイトルで約束した答えが本文の前半になく、後半まで読まないと出てこない状態です。たとえばタイトルに「書き方」とあるのに本文の前半が言葉の定義と歴史で埋まっていると、検索した人は答えを見つけられないまま検索結果へ戻ることがあります。
Googleのタイトルリンクの解説には、タイトルタグがページの内容を反映していないと判断した場合、検索結果のタイトルを変更することがあると明記されています。自社のページのタイトルが検索結果で別の文言に置き換わっていたら、まずタイトルと本文のずれを疑ってください。

※ 出典:Google 検索セントラル「Google 検索結果のタイトルリンク(見出し)の変更」
同じキーワードを狙うページの重なり
ページの重なりは、同じサイトの2つ以上のページが同じキーワードに答えている状態です。同じキーワードに答えるページが2つあると、検索結果に出るページが時期によって入れ替わり、どちらの順位も伸びにくくなると見ています。
重なりを見つけるのに使うのは、サーチコンソールの検索パフォーマンスのレポートです。狙うキーワードのクエリ(検索された語句)で絞り込み、ページのタブに自社のURLが2つ以上並んでいれば、重なりが起きている可能性があります。1つのページにまとめるか、キーワードを分けて書き分けるかの判断は、SEOの評価が分散する原因と統合の判断基準で解説しています。
内部リンクの文字列とリンク先のずれ
内部リンクのずれは、リンクの文字列がリンク先のページとは別のキーワードになっている状態です。メタディスクリプションを解説した記事へ「タイトルの付け方」という文字列でリンクしている場合などが当てはまります。
Googleは検索結果の見出しを作るとき、そのページへ向けられたリンクの文字列も参考にします。リンクの文字列は、リンク先のページが答えるキーワードを含む自然な文にしてください。
サイト内で同じキーワードを狙うページがどれだけあるか、まとめて確かめたい段階でしょうか
弊社では、サーチコンソールのデータからページごとに表示されているキーワードと重なっているページを洗い出し、どのページで何を狙うかの対応表と、直す順番をまとめます。今のサイトのURLと、検索から増やしたい問い合わせや資料請求をお聞かせください。
既存ページのオンページSEOを見直す手順
既存ページのオンページSEOは、サーチコンソールでページに表示されているクエリ(検索された語句)を確かめ、狙うキーワードを決めてから、タイトル、見出し、本文、内部リンクの順に直します。手順は次の5つです。
サーチコンソールの検索パフォーマンスのレポートを、見直すページのURLで絞り込みます。クエリのタブを表示回数の多い順に並べたものが、ページが今検索結果に出ているキーワードの一覧です。
表示回数の多いクエリのうち、ページの内容で答えられるものを1つ選びます。同じクエリで自社の別のページも表示されているときは、どちらのページで答えるかもこの段階で決めてください。
タイトルタグとh1に、狙うキーワードとページを開くと分かることを入れます。h2は、各節の答えが目次だけで分かる言葉にするのが目安です。
検索した人への答えを、本文の前半と各見出しのすぐ下の1文目に書きます。答えに関係のない前置きの段落は、削ってかまいません。
関連するページから、狙うキーワードを含む文字列でリンクを張ります。最後に修正した日付を記録し、URL検査ツールからインデックス登録をリクエストしてください。
修正の結果は、修正前と修正後で同じ長さの期間を取り、表示回数、クリック数、平均掲載順位を比べます。Googleのスターターガイドでは、変更が反映されるまでに数時間から数か月かかることがあり、数週間待ってから結果を確かめることが勧められています。
表示回数の多いクエリが、狙っていたキーワードと違っていました。タイトルを表示回数の多いクエリに合わせて変えるべきでしょうか。
編集部
本文がそのクエリで検索した人の疑問に答えているなら、タイトルを合わせて変えてかまいません。答えていないのにタイトルだけを変えると、タイトルと本文のずれが新しく生まれます。本文が答えていない場合は、本文に答えを書き足すか、そのクエリに答える別のページを作るかを先に決めてください。
Googleが重視しないオンページSEOの項目
オンページSEOのチェック項目の中には、Googleが検索順位にほとんど影響しないと公式に説明しているものがあります。スターターガイドの「Google が重要でないと考えること」のうち、オンページSEOに関わるのは次の4つです。
- メタキーワード(keywordsのメタタグ)を設定する
- 見出しの数や順番を規則どおりにそろえて順位を上げようとする
- 上位ページに合わせて本文の文字数を増やす
- URLやドメイン名にキーワードを入れて順位を上げようとする
同じガイドには、Google検索はキーワードのメタタグを使わず、見出しが順番どおりでなくても検索にとっては問題がないと書かれています。上位に表示されるための最小や最大の文字数も存在しないとされています。URLやドメイン名の中のキーワードは、検索結果のパンくずリストに表示される以上の効果はほとんどありません。
見出しを階層どおりに付ける意味がなくなるわけではありません。同じガイドでは、見出しを意味の順に並べることはスクリーンリーダー(画面の文字を読み上げるソフト)の利用者に役立つとされています。
同じキーワードを本文に何度も繰り返す書き方は、避けてください。スターターガイドには、読む人を疲れさせるうえ、Googleのスパムに関するポリシーへの違反にもなると明記されています。

※ 出典:Google 検索セントラル「検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド」
オンページSEOのよくある質問
オンページSEOについてよくある質問は3つあります。
オンページSEOだけで上位に入れるキーワードもあります。上位のページがどれも、検索した人の疑問に答え切れていない場合です。ただし、ページがインデックス(Googleが検索結果に出す候補のデータベース)に登録されていなければ、どれだけ整えても検索結果には出ません。まずサーチコンソールのURL検査で、登録されているかを確かめてください。上位のページが他のサイトから多く紹介されているキーワードでは、オフページSEOにも時間を割く必要が出てきます。
SEOプラグインだけでは済みません。プラグインが担うのは、タイトルタグやメタディスクリプションの入力欄を用意し、HTMLに出力するところまでです。どのページでどのキーワードを狙うか、入力欄に何を書くか、どのページへ内部リンクを張るかは、担当者が決める必要があります。
表示回数が多く、平均掲載順位が11位から20位にとどまっているページから手を付けます。検索結果の1ページ目に届く手前にあるため、タイトルと本文をそろえた結果がクリック数に表れやすいと見ています。次に、検索結果のタイトルが別の文言に置き換わっているページを直します。
まとめ|オンページSEOは埋めるよりそろえる
オンページSEOの7つの要素は、ページごとに決めた1つのキーワードにそろえて書きます。入力欄をすべて埋めても順位が伸びないときは、タイトルと本文の答え、同じキーワードを狙うページの重なり、内部リンクの文字列の3か所を確かめてください。既存ページは、サーチコンソールでページごとのクエリを確かめてから直します。
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