「検索結果に警告は出ていないし、Googleから連絡も来ていないから、ペナルティではないだろう」。順位が急に下がっても、検索結果に並ぶ自社のページの見た目は普段と変わらず、届いたメールにもそれらしい件名が見当たらないため、手動ペナルティの心配を打ち消してしまいがちです。ところが、Googleの手動による対策(いわゆる手動ペナルティ)は検索結果に目印が出ず、知らせもSearch Consoleのレポートとメッセージに届くので、Search Consoleで確かめるまで、あるかないかは分かりません。
本記事では、手動による対策レポートでのチェックの手順から、確認の後に進めるSEO対策の順番まで、SEO対策を分析から実行まで手がける会社の視点で順を追ってお伝えします。
- 手動ペナルティは検索結果に目印が出ないので、Search Console(サーチコンソール)の手動による対策レポートで確かめる
- チェックは所有者かフルユーザーの権限で行い、メッセージ パネルの過去1年分の知らせも見る
- 対策が見つかったら、影響を受けたすべてのページを直してから審査をリクエストする
- 対策が出ていなくても、自動のシステムが見つけた違反や技術的な問題で順位が下がることがある
- どちらの結果でも、ページを直す前に、下がったページと今の数字を書き出すところから始める
手動ペナルティに気づきにくい3つの理由
手動ペナルティに気づきにくいのは、順位が下がること以外に、検索結果にもサイトにも変化が出ないからです。手動による対策は、Googleの担当者がページを目視で審査し、スパムに関するポリシーに沿っていないと判断したサイトに行う措置です。対策を受けたページやサイトは、掲載順位が下がるか、検索結果に表示されなくなります。
検索結果に目印が出ないから
手動による対策を受けても、検索結果のページに警告や印は付きません。Googleの手動による対策レポートのヘルプにも、掲載順位が下がる原因にはなるものの、ユーザーが見て分かる表示はしないと書かれています。
サイトの改ざんやマルウェアのようなセキュリティの問題なら、検索結果に警告のラベルが付いたり、ブラウザに警告のページが出たりすることがあります。警告が出ていないことは、手動による対策がない証拠になりません。
知らせがサーチコンソールに届くから
Googleが手動による対策を知らせる先は、Search Consoleの手動による対策レポートとメッセージです。メッセージはメールでも送られますが、メールの受け取りは人ごとの設定で止められ、止めた人には届きません。
プロパティ(Search Consoleに登録したサイトの単位)に、所有権を確認した所有者がいなければ、メッセージの履歴も残りません。社内の誰もSearch Consoleの権限を持っていないサイトでは、知らせを社内の誰も見ないまま、順位だけが下がることになります。
自分でしていない違反でも受けるから
手動による対策は、サイトの運営者が自分でした違反だけに行われるわけではありません。Googleのスパムに関するポリシーは、訪問者がコメント欄やフォーラムに書き込むスパムについて、多くの場合サイトの所有者は気づいていないとしています。ほかの会社から買い取ったサイトでは、前の運営者のときの違反が対策の理由になっていることもあります。
自分でしていなくても違反に当たる場合は、SEOスパムの種類と判定基準で詳しく取り上げています。

手動による対策レポートでチェックする4つの手順
手動による対策が出ているかは、Search Consoleの手動による対策レポートの一番上の表示で分かります。チェックは次の4つの手順で進めます。
Search Consoleの「設定」を開き、「所有権の確認」の行で自分の権限を確かめます。所有者とフルユーザーはすべてのデータを見られますが、制限付きユーザーが受け取るメッセージは、自分に関わるものだけです。権限が足りなければ、プロパティの所有者にフルユーザー以上の権限を付けてもらいます。
Search Consoleで確かめたいサイトのプロパティを選び、手動による対策レポートを開きます。対策が出ていなければ緑色のチェックマークが、出ていれば対策の件数が、レポートの一番上に表示されます。
対策が出ていたら、対策の説明を展開し、影響を受けるページのパターンを見ます。「すべてのページに影響があります」と書かれていればサイト全体が対象です。「https://example.com/blog/*」のようにディレクトリで示されていれば、その下の一部かすべてのページが対象になります。
画面の上にあるベルのアイコンを押し、メッセージ パネルを開きます。過去1年間にプロパティへ送られたメッセージは、その間に自分に権限がなかったものも含めてここに残っています。あわせて、セキュリティの問題レポートに改ざんなどの指摘が出ていないかも見ます。
手動による対策の有無は、検索トラフィック(クリック数)のグラフの形からは見分けられません。Googleの検索トラフィックの減少の調べ方でも、アルゴリズムの更新と、サイト全体のスパムの問題による減少は、同じ形の大きな落ち込みとして並べられています。

手動による対策が見つかったときの直し方
手動による対策が見つかったら、影響を受けたすべてのページで問題を直してから、同じレポートで審査をリクエストします。一部のページだけ直しても、検索結果は変わりません。対策の種類ごとの直し方は、対策の説明にある「詳細」のリンクから開けます。
審査をリクエストする前に、次の4つがそろっているかを確かめます。
- 影響を受けたすべてのページで、問題を直した
- 対策が複数出ていたときは、すべての対策の問題を直した
- ログインや有料の登録なしで、影響を受けたページを開ける
- robots.txtやnoindexで、影響を受けたページを止めていない
Googleがページを開けるかは、URL検査ツールで確かめられます。再審査リクエストには、次の3つを書きます。
- サイトの問題の内容
- 問題を直すために行った手順
- 直した結果
審査の多くは数日から数週間で終わりますが、リンクに関する対策はさらに長くかかることがあります。結果の知らせが届くまで、リクエストを送り直さないでください。
サイトへの不自然なリンクの対策では、Search Consoleからリンクの一覧を書き出し、その中からスパムに関するポリシーに違反するリンクを選んで、リンクの削除か、nofollowなどの属性を付けることを、リンク元のサイトの運営者に頼みます。リンクの否認ツールで否認するのは、削除できなかったリンクだけです。Googleは、削除を試みずにすべてのリンクを否認するだけでは、リクエストが通らない場合があるとしています。
ほかの会社から買い取ったサイトなら、最近取得したことと、今はポリシーに違反していないことを、リクエストに書き添えます。

手動による対策がなかったときに開く画面
手動による対策が出ていなければ、順位が下がった原因は手動による対策以外にあります。ページを直す前に、Search Consoleのほかのレポートで原因を絞りましょう。ただし、Googleは自動のシステムでもスパムに関するポリシーへの違反を見つけ、掲載順位を下げることがあります。
原因を絞るときに開く画面と、それぞれで分かることは次のとおりです。
開く画面 | 分かること |
|---|---|
検索パフォーマンス レポートの過去16か月 | 毎年同じ時期に下がっていないか |
検索パフォーマンス レポートの期間の比較 | どのクエリ、ページ、デバイスで下がったか |
ページのインデックス登録レポート | 登録されないページが急に増えていないか |
クロールの統計情報レポート | Googleのクロールで問題が急に増えていないか |
Google トレンド | 検索される回数そのものが減っていないか |
アルゴリズムの更新で下がったと見られるときは、下がり方の大きさでも、次にすることは変わります。2位から4位のような小さな下落は手を加えなくても戻ることがあり、Googleは成果の出ているページに根本的な変更を加えないよう勧めています。4位から29位のように大きく下がったときは、個々のページだけでなく、サイト全体が利用者に役立つ内容になっているかを見直します。
順位が下がった原因を4つに分けて調べる手順は、Googleペナルティとは?原因の切り分け方と解除手順にまとめています。
手動による対策は出ていないのに、順位が下がった原因を絞りきれずにいませんか
滋賀のSEO対策は、オンラインで全国のサイトに対応しています。1か月目に現状の分析と設計を行い、2か月目から実行に移ります。
確認の後に進めるSEO対策の3つの段階
確認の後のSEO対策は、手動による対策の有無にかかわらず、ページを直す前の現状の分析から始めます。Googleによると、サイトを変えてから効果が出るまでには数日のことも数か月のこともあります。直す前の数字を書き出しておくと、直した効果を同じ条件で比べられます。

私たちがSEO対策を支援するときも、1か月目を現状の分析と設計に充て、2か月目から実行に移り、その後は毎月の報告で結果を見て計画を見直します。
現状の分析
現状の分析では、検索パフォーマンス レポートで下がる前と後の期間を比べ、クリック数が減ったページとクエリを書き出します。「ページ」の表を「クリック数の違い」で並べ替えると、減り方の大きいページから順に並びます。手動による対策を受けたサイトなら、対策の影響を受けたページと、それ以外で下がったページを分けて書き出します。
対策の設計
対策の設計では、書き出したページに直す順番を付け、ページごとに直す中身と、直した後に比べる数字を決めます。直す順番は、クリック数の減り方が大きく、問い合わせや申し込みにつながるページを先にします。比べる数字は、ページごとのクリック数と平均掲載順位にします。
実行と毎月の見直し
実行に移ったら、直した日とページを記録し、毎月、直す前の数字と比べます。Googleは、サイトを変えてから数週間待ち、Search Consoleで分析し直すよう勧めています。直した後も数字が下がり続けるページは、設計の段階に戻り、直す中身を変えます。
手動による対策は出ていなかったので、しばらく様子を見ようと思っています。
編集部
対策が出ていないと分かれば、解除の手続きは要りません。ただ、順位が下がった原因はまだ分かっていません。様子を見るなら、下がったページとクエリ、今の数字を書き出してからにしてください。数週間後に比べ直すときの基準になります。
手動ペナルティのチェックでよくある質問
手動ペナルティのチェックで出てくる、3つの質問に答えます。
前の担当者の時期の対策も分かる?
前の担当者の時期に出た対策も、手動による対策レポートの履歴に残っていれば確かめられます。レポートは、今出ている対策のほかに、過去の対策の履歴も表示するからです。メッセージ パネルの過去1年分の知らせと合わせると、審査の結果の知らせが届いていたかも確かめられます。
外部のツールでもチェックできる?
手動による対策が出ているかは、Search Consoleの手動による対策レポートで確かめます。Googleが手動による対策の知らせ先として挙げているのは、このレポートとSearch Consoleのメッセージだからです。外部のツールで調べるインデックスの数や被リンクの一覧は、確認の後の現状の分析で使います。
対策が解除されたら順位は戻る?
対策が解除されると、影響を受けていたページが、手動による対策で順位を下げられることはなくなります。ただ、ポリシーに反するリンクやページに支えられていた分の順位は、それを外した後は戻らないと見ています。解除の後も、現状の分析から対策を進めます。
まとめ|手動ペナルティはレポートで確かめ、対策は分析から
手動ペナルティは検索結果に目印が出ず、知らせもSearch Consoleの中に届くため、順位の動きを見ているだけでは気づけません。所有者かフルユーザーの権限で手動による対策レポートを開き、対策の有無と影響を受けるページ、メッセージ パネルの知らせを確かめます。
対策が見つかれば、影響を受けたすべてのページを直してから審査をリクエストし、見つからなければほかのレポートで原因を絞ります。どちらの結果でも、ページを直す前に、現状の分析から始めます。
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