「セッション数は、サイトに来た人の数のこと」。セッション数もユーザー数もサイトに来た人の多さを表す数字に見え、まとめて「アクセス数」と呼ばれることもあるため、同じものと思われがちです。ところが、セッションが数えるのは人ではなく訪問の回数です。同じ人が同じスマホの同じブラウザから、Cookieを消さずに朝と夜に来れば、ユーザーは1人、セッションは2回と数えます。
本記事では、セッションという言葉の意味から、セッションが切れる条件、ユーザー数・ページビュー数との違いまで、記事制作会社の視点で順を追ってお伝えします。
- アクセス解析のセッションは、1人の訪問者がサイトを使った訪問1回分の行動のまとまり
- GA4の初期設定では30分間操作がなければセッションが終わり、午前0時やキャンペーンの切り替わりでは切れない
- ユーザー数は人、セッション数は訪問、ページビュー数は表示したページを数える
- セッション数をユーザー数で割ると1人が来た回数、ページビュー数をセッション数で割ると1回で見たページ数が分かる
- ログインの「セッション切れ」は、アクセス解析のセッションとは別の仕組み
セッションとは訪問1回分の行動のまとまり
アクセス解析でいうセッションは、1人の訪問者がサイトを使った一連の行動を、訪問1回分にまとめたものです。サイトに来て記事を3ページ読んで離れれば、3ページ分の行動全体が1セッションで、セッション数は訪問のまとまりがいくつあったかを数えた値になります。
GA4(Googleアナリティクス4)でも、セッションはユーザーがWebサイトやアプリを操作している時間のまとまりを指します。アクセス解析のセッションは、人でもページでもなく訪問を数える単位です。
セッション(session)という英語は、もともと会議の会期や集まりを指す言葉で、主な4つの分野で指すものが違います。
使われる分野 | セッションが指すもの |
|---|---|
会議・学会 | 会期や、テーマごとに区切った集まりの時間 |
音楽 | 演奏者が集まって一緒に合わせる演奏 |
IT(通信・ログイン) | 接続やログインをしてから、切断やログアウトするまでの一連のやり取り |
アクセス解析 | 訪問者がサイトを使った、訪問1回分の行動のまとまり |
セッションが切れる条件とUAとの違い
GA4のセッションは、初期設定では30分間操作がなければ切れます。前の版のユニバーサルアナリティクス(UA)では午前0時やキャンペーンの切り替わりでも切れましたが、GA4ではどちらでも切れません。
GA4でセッションが切れる条件
GA4のセッションは、有効なセッションがない状態で訪問者がページを表示したときに始まり、初期設定では30分間操作がなければ切れます。30分間操作がなかった後の訪問は、新しいセッションとして数えます。1つのセッションの長さに上限はなく、操作が続いている間は何時間でも1つのセッションのままです。

30分は初期設定の値で、Webサイトの場合は、GA4の管理画面のデータストリームにあるタグ設定から、時間と分の単位で変えられます。
(参考:アナリティクスのセッションについて(アナリティクス ヘルプ))
UAのセッションとの違い
UAのセッションは、30分の無操作に加えて、午前0時とキャンペーンの切り替わりでも切れていました。UAは、2023年7月1日に標準のプロパティでデータの処理を止めた、GA4の前の版のGoogleアナリティクスです。古い解説記事に「午前0時でセッションが切れる」と書かれているのは、UAの決まりです。
訪問中に起きた3つのことで、セッションが切れるかをGA4とUAで比べると次のとおりです。
訪問中に起きたこと | GA4 | UA |
|---|---|---|
初期設定の30分間、操作がなかった | 切れる | 切れる |
午前0時をまたいだ | 切れない | 切れる |
別のキャンペーンのパラメータが付いたURLから入り直した | 切れない | 切れる |
UAの時代のセッション数とGA4のセッション数を並べると、同じサイトでも数え方の違いで差が出ます。年をまたいで数字を比べるときは、GA4に切り替えた月を境に数え方が変わったことを前提にします。
(参考:指標の比較: Google アナリティクス とユニバーサル アナリティクス(アナリティクス ヘルプ))
セッションとユーザー数・ページビュー数の違い
セッション数、ユーザー数、ページビュー数は、同じ訪問者の行動を、訪問・人・ページという別の単位で数えた値です。ログインのないサイトで、Cookieを消さずに同じブラウザを使う1人の行動を2日間で集計すると、3つの数字は次の表のように増えます。表の数字は、その行までの合計です。
訪問者の行動 | ユーザー数 | セッション数 | ページビュー数 |
|---|---|---|---|
1日目の朝、スマホで記事Aと記事Bを読む | 1 | 1 | 2 |
1日目の夜、同じスマホで記事Aをもう一度読む | 1 | 2 | 3 |
2日目、会社のパソコンで記事Aを読む | 2 | 3 | 4 |
表の行ごとに増えた数字を見ると、端末が変わって別のクライアントIDとして認識されるとユーザー数が増え、初期設定では30分間操作のない時間をはさむとセッション数が増えます。ページビュー数は、ページを開くたびに増えます。

ユーザー数との違い
ユーザー数は、期間中にサイトに来た人を、同じ人を重ねずに数えた値です。Webサイトでは、ブラウザのCookieに保存されたID(クライアントID)で訪問者を見分けるため、同じ人でもスマホとパソコンから来れば2人と数えます。会員サイトなどでログインした人のID(User-ID)をGA4に送っていれば、端末が違っても1人として数えられます。レポート用識別子の設定を「デバイスベース」にしていると、User-IDを送っていても端末ごとに数えます。
GA4のレポートで「ユーザー」と表示される数は、期間中にサイトを利用したアクティブユーザーの数です。
同じ人が何回も来たら、ユーザー数とセッション数のどちらが増えますか?
編集部
期間の中で増えるのはセッション数だけです。3日続けて同じスマホの同じブラウザから、Cookieを消さずに来た人は、3日間で集計するとユーザー1人、セッション3回です。ただし、1日ごとのユーザー数を3日分足すと、同じ人を毎日1人ずつ数えるので3人になります。
ページビュー数との違い
ページビュー数は、ページが表示された回数です。GA4ではページが読み込まれるたびに記録され、同じページを繰り返し表示した分も数えます。GA4のレポートでは「表示回数」という名前で、アプリの画面の表示回数と合わせて表示されます。
1回の訪問で読むページが増えると、セッション数は変わらずに、ページビュー数だけが増えます。記事Aを読んだ後に内部リンクから記事Bへ進んだ訪問者は、1セッションで2ページビューです。
セッション数を割り算で読む2つの比率
セッション数をユーザー数やページビュー数と割り算で組み合わせると、訪問者が何回来て、1回で何ページ見たかが分かります。
ユーザー数・セッション数・ページビュー数のうち1つだけが増えた月は、2つの比率を並べると、増えたのが人なのか、来た回数なのか、1回で読んだページなのかを分けて見られます。
アクティブユーザーあたりのセッション数
アクティブユーザーあたりのセッション数は、セッション数をアクティブユーザー数で割った値で、1人が期間中に平均で何回来たかを表します。スマホで2回、パソコンで1回来た2日間の例なら、セッション3回をユーザー2人で割って1.5回です。
ユーザー数が横ばいのままアクティブユーザーあたりのセッション数が上がった月は、1人あたりの平均の来訪回数が増えたことまでは分かります。新しく来た人と以前から来ている人の内訳は、新規ユーザー数とリピーターの数で確かめます。メールマガジンの配信のように、一度来た人を呼び戻す施策の結果は、ユーザー数ではなく1人あたりのセッション数に表れます。
セッションあたりのページビュー数
セッションあたりのページビュー数は、ページビュー数をセッション数で割った値で、1回の訪問で平均何回ページが表示されたかを表します。同じ2日間の例なら、ページビュー4回をセッション3回で割って約1.3回です。
記事どうしの内部リンクを増やした後にセッションあたりのページビュー数が上がったときは、内部リンクから次の記事へ進んだ表示が増えたかを、GA4の経路データ探索で確かめます。セッション数が増えたのに1回あたりのページ数が下がったときは、検索や広告などの流入元ごとのセッション数で、どこから来た訪問が増えたのかを見ます。
セッション数が増えた理由を、数字から説明できていますか
GA4の直近3か月のユーザー数、セッション数、表示回数と、データストリームのタグ設定にあるセッションのタイムアウトの値を、相談フォームに書いてください。ご相談は無料で、オンラインで30分程度です。
アクセス解析とログインのセッションの違い
アクセス解析のセッションと、Webサービスのログインで使われるセッションは、同じ言葉でも別の仕組みです。ネットバンキングや会員サイトで、しばらく操作しないと「セッションの有効期限が切れました」と表示されるのは、ログインのほうのセッションです。
ログインのセッションは、ログインした状態をサーバーが覚えておく仕組みです。サーバーがブラウザにセッションIDを渡し、ブラウザがページを移るたびにそのIDを送り返すので、ページごとにログインし直さずに済みます。

ログインのセッションが切れても、GA4のセッションの数え方は変わりません。
セッションのよくある質問
セッションのよくある質問は、次の3つです。
セッション数と訪問数は同じ?
アクセス解析で「訪問数」というときは、多くの場合セッション数を指します。ただし、セッションが切れる条件はツールごとに違うため、別のツールの訪問数とGA4のセッション数は一致するとは限りません。
ユーザー数とセッション数はどちらを見る?
何人に届いたかを知りたいときはユーザー数、どの流入元から何回来たかを知りたいときはセッション数を見ます。GA4は、検索や広告などの流入元をアトリビューションの規則でセッションごとに割り当て、流入元ごとのセッション数を出すからです。3つの数字の使い分けと目安の決め方は、アクセス数はユーザー数・セッション数・PV数の3種類|見方と目安の決め方にまとめています。
30分の設定は変えたほうがいい?
GA4のセッションの切れる時間は、長い記事や動画、クリックせずに見続けるWebアプリなどで、操作の記録(イベント)の間隔が30分を超えるサイトでなければ、初期設定の30分のままで構いません。間隔が30分を超えるサイトは、分析の目的に合わせて変更を検討します。読んでいる間に操作の記録がないと、30分を過ぎてから次のページへ進んだ時点で、別のセッションとして数えられます。
設定を変えると、変えた日の前と後でセッションの数え方が変わり、月ごとのセッション数をそのまま比べられなくなります。変える手順とGA4の画面でのセッション数の見方は、GA4のセッションとは?数え方と確認方法をユーザー数との違いから解説にまとめています。
GA4のセッション数と、社内で報告している数字は合っていますか
社内の報告で使っているアクセス数の定義と、GA4のデータストリームのタグ設定にあるセッションのタイムアウトの値を、相談フォームに書いてください。ご相談は無料で、オンラインで30分程度です。
まとめ|セッションは人でもページでもなく訪問の数
セッションは、1人の訪問者がサイトを使った一連の行動を、訪問1回分にまとめた単位です。GA4の初期設定では30分間操作がなければセッションが終わり、午前0時やキャンペーンの切り替わりでは切れません。
ユーザー数は人、セッション数は訪問、ページビュー数はページを数えます。3つの数字を割り算で組み合わせると、1人が何回来て、1回で何ページ見たかが分かります。
私たち合同会社Writers-hubは、累計8,000記事以上を制作してきた記事制作会社です。







