「コンテンツ作成は、まず1本書き始めてみれば形になりそう」。記事の出来は文章で決まるように見えるため、作業の中心は執筆だと考えられがちです。
ところが、読者と答える疑問を決めないまま書くと、確認する人がそれぞれ別の読者を思い浮かべて読み、指摘が割れて書き直しになります。コンテンツ作成は、工程ごとに決めることを決めてから次へ進みます。
本記事では、5つの工程で決めることから1本目のテーマの選び方まで、自社と取引先のサイトで毎日記事を公開している制作会社の視点で順を追ってお伝えします。
- コンテンツ作成は、企画、構成、執筆、確認、公開の5つの工程で進める
- 企画では、読者、読者の疑問、狙うKW、読み終えた後の行動の4つを書いてから書き始める
- 構成案には、見出しの並びに加えて、見出しごとの答えと材料を書く
- 確認は書いた人とは別の人が、事実と数字、企画とのずれ、表記と誤字の3つを見る
- 1本目のテーマは、お客様が問い合わせの前に調べる疑問から選ぶ
コンテンツ作成の5つの工程
コンテンツ作成は、読者に届ける記事などを1本作る作業で、企画・構成・執筆・確認・公開の5つの工程で進めます。工程ごとに決めることと、決めた内容を書き残す物は次の表のとおりです。
工程 | 決めること | 書き残す物 |
|---|---|---|
企画 | 読者、読者の疑問、狙うKW、読み終えた後の行動 | 企画メモ |
構成 | 見出しの並び、見出しごとの答え、答えの材料 | 構成案 |
執筆 | 書き手の立場、言葉の表記 | 原稿 |
確認 | 事実と数字、企画とのずれ、表記と誤字、公開してよいか | 確認を終えた原稿 |
公開 | タイトル、メタディスクリプション、URL、内部リンク、公開日 | 公開したページ |

工程ごとに決めることを決めずに次へ進むと、後の工程で決め直すことになります。確認の段階で読者を決め直すと、構成案と原稿の両方を作り直すことになります。決めた内容を書き残すと、確認する人も同じ基準で読めます。
公開した後に記事を直す工程や、月に何本作るかに合わせた体制の組み方は、コンテンツ制作の流れ|企画から公開・改善までの6工程と体制の組み方で扱っています。
企画で決める4つの項目
企画で決める項目は、読者、読者の疑問、狙うKW、読み終えた後の行動の4つで、4つとも書き始める前に企画メモへ1行ずつ書きます。
- 読者:誰がどんな状況で検索するかを、「初めてWeb担当になり、上司から記事を1本頼まれた人」のように状況まで書く
- 読者の疑問:検索窓に入れた言葉の裏にある問いを、「何から始めればよいか」のように1つの問いの形で書く
- 狙うKW:読者が検索窓に入れる言葉を、実際に検索して上位に記事が並ぶと確かめてから決める
- 読み終えた後の行動:問い合わせる、資料を請求する、次の記事を読む、のうちから1つを選ぶ
とりわけ見落とされがちなのが、読み終えた後の行動です。行動を決めておくと、構成の段階で、最後の見出しにその行動へつながる答えを置けます。
上司から「まずは1本書いてみて」と言われました。企画メモまで作るのは大げさではないですか?
編集部
早く書き始めたくなりますよね。ただ、企画メモは4つの項目を1行ずつ書けば足ります。1行で書けない項目があれば、その項目はまだ決まっていません。書く前に上司と決めておくと、確認で差し戻されにくくなります。
構成案に書く見出しと答え
構成案には、見出しの並びと、見出しごとに答える内容の1文と、答えの材料の3つを書きます。見出しの並びだけを書いた構成案では、見出しの下に何を書くかを執筆の段階で決めることになり、企画とのずれが確認の段階まで見つかりません。
入れる内容を決める材料になるのが、狙うKWで検索したときに上位に並ぶページの見出しです。上位のページが共通して扱う内容は、読者が期待している内容として構成に入れます。
上位のページが共通して扱う内容に、自社の経験や社内の資料で書ける内容を足します。Googleの「有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成」にも、他のソースを参考にしたコンテンツが、単なるコピーや書き換えではなく、付加価値とオリジナリティを十分に示しているかを問う質問が挙げられています。

材料の欄が埋まらない見出しは、構成の段階で削るか、社内の誰に聞くかを決めておきます。

執筆で決める書き手の立場と表記
執筆で決めるのは、記事に書く経験を誰のものとして書くかという書き手の立場と、言葉の表記の2つです。見出しごとの答えと材料は構成案で決めてあるので、執筆では答えを見出しのすぐ下の1文目に置き、材料で裏づける文を続けます。
書き手の立場は、記事を会社の名前で書くか、担当者や監修者の名前で書くかで決まります。「当社では」と書く経験は、社内の誰の経験かを確かめ、本人に中身を聞いてから書きます。同じGoogleの文書でも、誰がコンテンツを作成したのかが明確であれば、経験・専門性・権威性・信頼性を表すE-E-A-Tが直感的に理解されやすくなると書かれています。
「Web」と「ウェブ」、「問い合わせ」と「お問合せ」のように揺れやすい言葉を、1本目を書きながら表にしておくと、2本目からは表を見て書けます。
書いている途中で構成案と違う答えを書きたくなったら、原稿より先に構成案を直し、確認する人に伝えます。確認する人は、構成案と照らして原稿を読むためです。
確認で見る3つの項目
確認で見る項目は、事実と数字、企画とのずれ、表記と誤字の3つで、3つを見たうえで公開してよいかを決めます。確認は、書いた人とは別の人が担います。書いた人は、書こうとした内容を頭の中で補って読むため、原稿に書いていない説明の抜けに気づきにくいからです。
- 事実と数字:数字、固有名詞、制度の説明を、出典の原文と1つずつ見比べる
- 企画とのずれ:企画メモの読者になったつもりで読み、読者の疑問に答えているかを見る
- 表記と誤字:表記の決まりと照らし、誤字と言葉の揺れを直す
企画とのずれを見るときは、同じGoogleの文書にある次の質問を、企画メモの読者の疑問に当てはめて使えます。
コンテンツを読み終わったユーザーは、あるトピックについて、目的を果たすのに十分な情報を得たと感じることができますか。
公開してよいかを最後に決める人は、企画の段階で1人に決めておきます。決める人がいないと、確認した人どうしの意見が割れたときに、原稿が公開されないまま止まります。
確認で見る項目を、記事ごとに一から考えていませんか
確認で見る項目や表記の決まりを書き残しておくと、確認する人が変わっても同じ基準で原稿を読めます。記事コンテンツの制作支援のうち、制作体制の構築では、編集者・ライター・監修者のチームを編成し、レギュレーションを策定して、品質管理フローを作ります。
公開の前に決める5つの項目
公開の前に決める項目は、タイトル、メタディスクリプション、URL、内部リンク、公開日の5つです。
- タイトル:狙うKWを入れ、記事で答える内容が分かる言葉にする
- メタディスクリプション:記事の答えを短くまとめた説明文を書く
- URL:記事の中身を表す英単語を、ハイフンでつないで付ける
- 内部リンク:自社サイトのどの記事からこの記事へ案内し、この記事からどこへ案内するかを決める
- 公開日:公開する日と、公開した後に検索順位や問い合わせを見る日を決める
タイトルについて、Google 検索セントラルのドキュメントは、title要素に具体的でわかりやすいテキストを書くことと、キーワードの乱用を避けることを挙げています。Googleは、title要素のほか、ページの大見出しや見出し要素などから、検索結果に出すタイトルリンクを自動で決めます。タイトルと記事の大見出しの中身は、そろえておきます。
メタディスクリプションは、必ず検索結果に表示されるわけではありません。Googleは、ページ上の内容よりもページの概要を正確に説明できると判断したときに、メタディスクリプションをスニペットに使うことがあります。
※ 出典:Google 検索セントラル「Google 検索結果のタイトルリンク(見出し)の変更」、「検索結果のスニペットを管理する」
URLは、公開した後に変えない前提で決めます。変えるときは、古いURLから新しいURLへの転送の設定が要ります。
1本目のテーマの選び方
1本目のテーマは、お客様が問い合わせの前に調べる疑問から選びます。問い合わせに近い疑問なら、読み終えた後の行動に問い合わせを置けて、1本目の成果を問い合わせの数で確かめられるからです。
問い合わせに近い疑問の材料は、社内に残っています。営業の担当者に、商談の前にお客様から聞かれた質問と、そのときの答えを挙げてもらうと、テーマと材料が同時にそろいます。営業が受けた質問と答えが、1本目のテーマと材料になります。

候補の疑問は、検索窓に入れる言葉に直して実際に検索し、上位に記事が並ぶかを確かめます。上位に商品ページや店舗の地図ばかりが並ぶ言葉は、検索した人が記事ではなく商品やお店を探している言葉なので、記事の1本目には向きません。
1本目では、5つの工程それぞれにかかった時間を記録しておきます。2本目以降の日程を、記録した時間から組めます。
2本目からは、どのKWの順に書きますか
1本目のテーマが決まっても、2本目以降に書くKWの順番が決まっていないと、記事ごとに企画の工程でテーマ探しから始めることになります。記事コンテンツの制作支援のうち、KW戦略設計では、検索意図を読み、勝てるKWから優先して攻めるロードマップを作ります。
コンテンツ作成のよくある質問
コンテンツ作成について、よくある3つの質問に答えます。
構成案は毎回作る?
構成案は、短い記事でも毎回作ります。見出しの並びと見出しごとの答えの1文があれば、書く前に上司に見せて企画とのずれを直せるため、原稿ではなく構成案の1文を書き直せば済みます。
AIを使って書いてもいい?
AIを使って書いた記事も、使い方が適切であれば公開してかまいません。Googleは2023年2月のガイダンスで、AIや自動化は、適切に使用している限りはGoogleのガイドラインの違反にならないとしています。一方で、検索ランキングを操作することを主な目的にAI生成などの自動化を使ってコンテンツを作成する行為は、スパムに関するポリシーに違反すると見なされます。
※ 出典:Google 検索セントラル ブログ「AI 生成コンテンツに関する Google 検索のガイダンス」
AIを使うときも、企画メモの読者の疑問に答えているかと、事実と数字が正しいかは、確認の工程で人が読んで確かめます。私たちは、AIが書いたかどうかより、検索した人の知りたいことに答えているかが問われると考えています。
確認する人が社内にいないときは?
確認する人が社内にいないときは、書き終えた翌日に、企画メモの読者になったつもりで頭から読み直します。表記と誤字は、表記の決まりの表と照らしながら読みます。
事実と数字は、日を置いて読んでも見落としが減るとは限りません。出典の原文と1つずつ見比べます。
まとめ|コンテンツ作成は工程ごとに決めてから進める
コンテンツ作成は、企画・構成・執筆・確認・公開の順に、工程ごとに決めることを決めてから進めます。決めた内容を企画メモや構成案に書き残すと、確認する人も同じ基準で原稿を読め、書き直しが減ります。1本目のテーマは、お客様が問い合わせの前に調べる疑問から選びます。
まずは、1本目の企画メモに4つの項目を1行ずつ書いてください。
私たち合同会社Writers-hubは、累計8,000記事以上を制作し、自社と取引先のサイトで記事を毎日公開しています。
2本目以降も、5つの工程を同じ手順で回せますか
1本目で決めた項目や表記の決まりを、2本目以降も同じ手順で使えて初めて、記事を作るたびに決め直す手間が減ります。弊社が自社と取引先のサイトで毎日の公開に使っている、記事の指示文を作るツールを、御社で回せる形でお渡しすることもできます。公開前の確認は御社で行っていただきます。料金は公開しておらず、無料相談(オンライン30分)でお見積もりします。







