「順位が落ちたのは、Googleの仕様変更のせいかもしれない」。Googleの利用規約が2026年7月30日に改定されたばかりなので、順位の変化も規約の改定と結び付けて考えがちです。ところが、利用規約はGoogleのサービスを使う人とGoogleとの契約で、検索順位を決めるルールではありません。仕様変更を種類で分け、日付を照らし合わせると原因を絞り込めます。
本記事では、Googleの仕様変更の3つの種類から、2026年の更新の日付、順位の変化と照らし合わせる手順まで、企業サイトのSEO対策の分析と設計を手がける立場で順を追ってお伝えします。
- Googleの仕様変更は、順位の付け方の更新、検索のルールや表示の変更、利用規約の改定の3種類で、告知される場所が違います
- 2026年の順位の付け方の更新は、3月と5月のコアアップデートと、3月、6月、8月、9月のスパムアップデートなどです
- 2026年7月30日発効の利用規約の改定は、サイトの検索順位を決めるルールの変更ではありません
- 順位が動いたら、下がり始めた日がダッシュボードの更新の期間に入るかを確かめ、入らなければ自社サイトの変更から調べます
Googleの仕様変更を分ける3つの種類
Googleの仕様変更は3種類に分かれ、サイトの検索順位に関わるのは、順位の付け方の更新と、検索のルールや表示の変更の2つです。3種類の告知される場所と、順位への関わり方は次のとおりです。
種類 | 主な例 | 告知される場所 | 順位への関わり方 |
|---|---|---|---|
順位の付け方の更新 | コアアップデート、スパムアップデート | Google 検索ステータス ダッシュボード | 多くのサイトの順位が同じ期間に動く |
検索のルールや表示の変更 | スパムに関するポリシーの追加、リッチリザルトの終了 | 検索セントラルの「ドキュメントの最新の更新内容」 | ルールに反したページの順位や、検索結果での見え方が変わる |
Googleの利用規約の改定 | 2026年7月30日発効の改定 | Google 利用規約のページ | サイトの順位を決めるルールではない |
順位の付け方の更新と検索のルールの変更は、Googleが日付を付けて公開しています。公開された日付を、自社の順位が下がり始めた日と並べて比べます。

コアアップデートとスパムアップデートの最新の履歴
Google 検索ステータス ダッシュボードのランキングの履歴には、2025年12月から2026年10月18日までに、次の8件の更新が載っています。
更新の名前 | 開始日 | 完了日 |
|---|---|---|
2026年9月のスパムアップデート | 2026年9月24日 | 2026年10月8日 |
2026年8月のスパムアップデート | 2026年8月18日 | 2026年8月21日 |
2026年6月のスパムアップデート | 2026年6月24日 | 2026年6月26日 |
2026年5月のコアアップデート | 2026年5月21日 | 2026年6月2日 |
2026年3月のコアアップデート | 2026年3月27日 | 2026年4月8日 |
2026年3月のスパムアップデート | 2026年3月24日 | 2026年3月25日 |
2026年2月のDiscoverのアップデート | 2026年2月5日 | 2026年2月27日 |
2025年12月のコアアップデート | 2025年12月11日 | 2025年12月29日 |
表の日付は、ダッシュボードの表示のとおり米国太平洋時間です。完了日は、ダッシュボードで更新の展開が終わったと告知された日です。2026年の4回のスパムアップデートは、いずれも全世界のすべての言語が対象でした。
2026年2月のDiscoverのアップデートは、Discoverに記事を表示する仕組みの更新で、ウェブ検索の順位の更新ではありません。対象は米国の英語のユーザーです。
検索セントラルの「ランキングの更新情報」のページは、2026年10月時点でダッシュボードのランキングの履歴に転送されます。履歴は5年間残るので、過去の下落も同じ画面で確かめられます。

※ 出典:Google 検索ステータス ダッシュボードのランキングの履歴。2026年10月18日に確認した内容です。
2026年に変わった検索のルールと表示
検索のルールと表示の変更は、検索セントラルの「ドキュメントの最新の更新内容」に日付つきで載ります。2026年の変更から、日本のサイトの順位やクリック数に関わりやすいものを4件挙げます。
更新内容に載った日 | 変わったこと | サイトへの関わり |
|---|---|---|
2026年4月13日 | スパムに関するポリシーの「悪意のある行為」に、「戻る」ボタンのハイジャックを追加 | ブラウザの「戻る」で元のページに戻れなくするページが対象になる |
2026年4月14日 | スパムレポートの内容をもとに、手動による対策を行う場合があると明記 | 第三者の報告がきっかけで、手動による対策を受けることがある |
2026年5月8日 | よくある質問のリッチリザルトの終了を告知 | 5月7日以降は検索結果に表示されない |
2026年5月15日 | スパムに関するポリシーが、検索の生成AIの回答にも適用されると明記 | 生成AIの回答を操作する試みもスパムになる |
ルールの変更と表示の変更では、Search Consoleに表れる変化が違います。ルールに反したと判定されたページは、掲載順位が下がったり、検索結果に表示されなくなったりすることがあります。手動による対策を受けた場合は、「手動による対策」レポートに通知が届きます。
表示の変更では、平均掲載順位が変わらないまま、クリック数やクリック率だけが動くことがあります。

※ 出典:Google 検索セントラル「ドキュメントの最新の更新内容」、「Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー」
Googleの利用規約の改定と検索順位の関係
Googleの利用規約の改定は、Googleのサービスを使う人とGoogleとの契約の変更で、サイトの検索順位を決めるルールの変更ではありません。現在の利用規約は2026年7月30日に発効した版で、1つ前の版は2024年5月22日に発効しています。
Google検索の結果に表示されるために守るルールは、利用規約とは別に、Google検索の全体的なポリシーとスパムに関するポリシーに書かれています。
7月に利用規約が変わったと聞きました。うちのサイトの順位が下がったのも、規約の改定のせいでしょうか。
編集部
時期が重なると、結び付けたくなりますね。ただ、順位の原因を探すときに読むのは、利用規約ではなく、ダッシュボードとスパムに関するポリシーです。下がり始めた日が、どの更新の期間に入るかから確かめてください。
利用規約の中身を確かめたいときは、Google 利用規約のページの「旧版」から、過去の版を開いて読み比べられます。

※ 出典:Google「Google 利用規約」
順位の変化をGoogleの更新と照らし合わせる手順
順位の変化がGoogleの更新によるものかは、次の4つの手順で、下がり始めた日と下がった範囲を確かめて判断します。
Search Consoleの検索パフォーマンスで期間を3か月にし、クリック数と平均掲載順位のグラフから、数字が下がり始めた日を読み取ります。1日だけの上下ではなく、数日続けて下がった最初の日を探します。
ダッシュボードのランキングの履歴を開き、下がり始めた日が、どれかの更新の開始日から完了日までの期間に入るかを見ます。
ページとクエリのタブで、サイト全体が下がったのか、一部のページやクエリだけが下がったのかを見分けます。検索タイプも、ウェブ、画像、動画、ニュースを1つずつ切り替えて見ます。
「手動による対策」レポートで、通知が届いていないかを見ます。順位が変わらずにクリック率だけが下がっていたら、ドキュメントの更新内容で表示の変更を探します。
下がった範囲と一緒に、下がった幅も記録しておきます。幅が分かると、手を入れるページを大きく下がったページに絞れます。

コアアップデートの後の下落について、Googleは、2位から4位のような小さな下落なら抜本的な対策は要らず、4位から29位のような大きな下落なら詳しく評価するよう勧めています。

※ 出典:Google 検索セントラル「Google 検索のコア アップデートとウェブサイト」
照らし合わせた結果ごとの次の作業
照らし合わせた結果は次の4つに分かれ、結果ごとに次にする作業が変わります。
照らし合わせた結果 | 考えられる原因 | 次にする作業 |
|---|---|---|
コアアップデートの期間に入り、多くのページが下がった | コアアップデートによる評価の変化 | 完了から1週間以上待ってから、大きく下がったページを見直す |
スパムアップデートの期間に入った、または手動による対策の通知がある | スパムに関するポリシーへの違反 | ポリシーを読み、違反している箇所を直す |
どの更新の期間にも入らない | 自社サイトの変更、競合の記事の更新、発表されない小規模な更新 | 自社サイトの変更の記録と、検索結果の顔ぶれを確かめる |
順位は同じで、クリック率だけが下がった | 検索結果の表示の変更 | ドキュメントの更新内容で、表示の変更を探す |
スパムアップデートの後にサイトを直した場合、Googleの自動システムがポリシーの順守を学習するまでに数か月かかることがあります。リンクスパムで上がっていた順位は、スパムのリンクの効果が取り除かれると、サイトを直しても戻りません。
更新と重ならない下落は、自社サイトの変更の記録から調べます。コアアップデートで下がったページの見直し方は、コアアップデートの仕組みと影響の記事で扱っています。更新と重ならない順位の動きの見分け方は、検索順位が下がった原因の切り分け方の記事にまとめました。
更新と重ならない下落を、現状の分析から見直しませんか
Googleの更新と日付が重ならない下落を調べるときは、サイトの記事や設定、検索結果の顔ぶれを1つずつ確かめていくことになります。Writers-hubの「滋賀のSEO対策」は、1か月目に現状の分析と設計を行い、2か月目から実行に移ります。オンラインで全国に対応しています。
照らし合わせで見落としやすい3つのポイント
順位の変化と更新の日付を照らし合わせるときに、読み違えやすいポイントは次の3つです。
太平洋時間と日本時間の日付のずれ
ダッシュボードの日時は米国太平洋時間で表示され、日本時間は太平洋時間より16〜17時間進んでいます。2026年5月のコアアップデートは、ダッシュボードでは5月21日の開始ですが、日本時間では5月22日の午前0時40分に始まりました。開始日や完了日の前後1日に下がり始めたときは、日本時間に直してから比べます。

ロールアウト中の順位の揺れ
2026年の2回のコアアップデートは、ロールアウト(更新を検索結果全体に行き渡らせる作業)の完了までに、どちらも12日前後かかりました。ロールアウトの途中で前後を比べると、まだ動いている途中の順位を結果として読んでしまいます。Googleは、完了から1週間以上待ち、ロールアウト開始前の1週間と直近の1週間を比べるよう勧めています。
同じ時期に行った自社サイトの変更
更新の期間中に自社でも記事の書き直しやURLの変更をしていると、下落の原因がどちらにあるかを日付だけでは見分けられません。記事の公開や書き直し、URLの変更などを日付つきで記録しておくと、更新の期間と並べて比べられます。
Googleの仕様変更でよくある質問
Googleの仕様変更を調べるときに出てくる3つの質問に答えます。
次のコアアップデートはいつ来る?
コアアップデートは、Googleが開始した日にダッシュボードへ載せるので、開始の知らせで時期を知ることになります。Googleは、コアアップデートを年に数回行うと説明しています。2026年は、3月27日と5月21日に始まりました。
ダッシュボードに載らない更新もある?
ダッシュボードに載らない更新もあります。Googleは、小規模なコアアップデートを、広く認識されるものではないとして発表していません。ダッシュボードのヘルプでも、載っていない問題は、自分のサイトに限った問題か、影響が限られた問題の可能性があると説明されています。
更新の知らせを自動で受け取るには?
ダッシュボードとドキュメントの更新内容は、どちらもRSSフィードで受け取れます。フィードのURLは、ダッシュボードのフィードとドキュメントの更新内容のフィードの2つです。フィードリーダーに2つとも登録しておくと、順位が動いたときに更新の日付をさかのぼって探さずに済みます。
まとめ|Googleの仕様変更は種類と日付で切り分ける
Googleの仕様変更のうち、順位が動いたときに確かめるのは、ダッシュボードに載る順位の付け方の更新と、ドキュメントの更新内容に載る検索のルールや表示の変更の2つです。利用規約の改定はサイトの順位を決めるルールではないので、原因を探す対象から外せます。
下がり始めた日を更新の期間と比べ、重ならなければ自社サイトから調べます。比べるときは日付を日本時間に直し、コアアップデートなら完了から1週間以上たってから前後を見ます。
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