「ホームページのリニューアルは、制作会社に相談すれば、進め方も向こうで決めてもらえそう」。制作会社の見積書や工程表に並ぶのは、打ち合わせから公開日までの作業なので、公開した日がリニューアルの終わりだと思われがちです。ところが、作り直したサイトの営業時間や料金が1年後も実際と合っているかは、公開した後に誰がどの情報を直すかを、依頼の前に決めたかで変わります。
本記事では、リニューアルを決めるタイミングから、依頼の前の準備、制作と公開の手順、公開後にお店で更新を続ける段取りまで、小さなお店のホームページを作る制作会社の視点で順を追ってお伝えします。
- 作り直しが要るのは、スマートフォンでの表示やお店での更新が、今のサイトのままでは直せないときです
- 依頼の前に、公開後に直す情報ごとに、直す人と頻度と直し方を表にします
- 年に1回以上変わる情報と、その日に出したい知らせは、お店が管理画面で直せる欄にしてもらいます
- URLが変わるページは、旧URLから新しいURLへ301リダイレクトで転送し、転送は1年以上残します
- 公開後は、情報が変わった日の差し替えと月に1回の見直しを、お店の予定に入れて続けます
ホームページのリニューアルを決めるタイミング
ホームページのリニューアルを決めるのは、今のサイトに手を加えるだけでは直せない問題があるときです。よく当てはまるのは次の4つで、1つでも当てはまれば作り直しを考えます。
- スマートフォンで開くと、文字が小さいか、画面の横にはみ出す
- 営業時間や料金を変えるたびに、制作会社に頼まないと直せない
- 管理画面に入るIDやパスワードが分からず、誰も更新できない
- 扱うサービスが変わり、ページの並びから組み直す
どれにも当たらず、困りごとが一部のページの古い情報にとどまるなら、そのページを直すだけで足ります。作り直すと、今のページのURLの引き継ぎのように、直すだけなら要らない作業が増えるためです。
制作会社に頼まないと直せない、誰もログインできない、という2つは、見た目より更新の仕組みの問題です。作り直すなら、同じ問題が公開後にまた起きないよう、依頼の前に更新の分担を決めます。
ホームページのリニューアルを進める6つの手順
ホームページのリニューアルは、次の6つの手順で進めます。制作の手順だけを並べた進め方との違いは、公開後の更新の分担を、制作会社に相談する前に決めておくことです。
予約や問い合わせのように、リニューアルで増やしたいものと、今のサイトで困っていることを書き出します。制作会社に相談する前に、自社で済ませます。
公開した後に直す情報ごとに、直す人と頻度、管理画面で直すか制作会社に頼むかを、1枚の表にします。表も、制作会社に相談する前に作ります。
今のサイトにあるページのURLを一覧にし、新しいサイトで残すページ、まとめるページ、削るページに分けます。
更新の分担の表を依頼先に渡し、お店が管理画面で直せる欄と、頼む作業の料金が分かる見積をもらいます。
原稿と写真を、制作会社と決めた分担のとおりに用意し、デザインとページの中身を確かめます。
公開の前に、お店の担当者が管理画面で1回差し替えてみます。公開した後は、表の分担のとおりに更新を始めます。
6つの手順のうち、制作会社が中心になるのは、デザインとページの制作、公開の作業です。リニューアルの目的と更新の分担、どのページを残すかは、制作会社に頼む場合も自社で決めます。

公開後の更新の分担の決め方
公開後の更新の分担は、公開した後に直す情報ごとに、直す人と頻度と直し方を1枚の表に書いて決めます。小さなお店なら、たとえば次の表になります。
直す情報 | 変わる頻度の例 | 直す人 | 直し方 |
|---|---|---|---|
営業時間と定休日 | 季節の変わり目、年末年始 | お店の担当者 | 管理画面 |
臨時休業のお知らせ | 休むと決めた日 | お店の担当者 | 管理画面 |
メニューと料金 | 値上げ、季節の入れ替え | お店の担当者 | 管理画面 |
スタッフの紹介と写真 | 人が入れ替わったとき | お店の担当者 | 管理画面 |
ページの追加と並び替え | 扱うサービスが変わったとき | 制作会社 | 依頼 |
トップページのデザイン | 数年に一度 | 制作会社 | 依頼 |
直し方の列は、変わる頻度で決めます。年に1回以上変わる情報は、お店が管理画面で直す欄にします。臨時休業のように、決めたその日に出したい知らせも同じです。年に1回も変わらず、ページの並びやデザインに関わるものは、制作会社に頼む作業にします。
直す人の列には、担当者の名前と、代わりにログインできる人の名前を書きます。管理画面のIDとパスワードを知る人が1人だけだと、その人が休んだり辞めたりしたときに、誰も更新できなくなるためです。

更新の分担を依頼の前に決める理由
更新の分担を依頼の前に決めるのは、お店が管理画面で直せる欄が、制作会社がページを作る中で決まるからです。デザインが決まった後で「この欄も自分で直したい」と頼むと、ページの作りを組み直す作業と、追加の費用がかかることがあります。
表を先に渡すと、お店で直せる欄の範囲と、頼む作業1回ごとの料金と載るまでの日数を、依頼先ごとに同じ表で比べられます。
写真の欄は、縦長と横長のどちらの写真を入れる欄かまで、表に書き添えます。欄の縦横の比率と撮った写真の比率が違うと、お店がスマートフォンで撮った料理や人の顔が、切れて表示されることがあるためです。
更新は制作会社に全部お願いするつもりでした。それでも、分担の表は要るのでしょうか。
編集部
全部を頼む場合も、表は役に立ちます。表があれば、頼む回数が年に何回になるかを数えられ、1回ごとに料金がかかる契約と、月額に含まれる契約を比べられます。臨時休業の知らせのように、頼んでから載るまで待てない情報があるかも、表を見れば分かります。
検索順位を守るURLの引き継ぎ
今のサイトで検索から人が来ているページは、URLが変わるなら、旧URLから新しいURLへ転送して引き継ぎます。Googleは、URLを変える移転の進め方を、Google 検索セントラルの「サイトを移転する方法」で案内しています。小さなお店のサイトで押さえるのは、次の4つです。
- 旧URLと新しいURLを1行ずつ並べた対応表を作る
- 旧URLから新しいURLへ、301などの恒久的な転送を設定する
- 新しいサイトに移さないページは、トップページへまとめて転送せず、404か410のエラーを返す
- 転送は公開後もできるだけ長く、一般的には1年以上残す
Googleは、多くの旧URLを関連の薄い1つのURLへ転送すると、ソフト404というエラーとみなす場合があるとしています。URLを変えないページには、転送は要りません。
移転の間は、検索での掲載順位が一時的に上下することがあり、Googleはこれを通常のことだとしています。Googleの目安では、小規模から中規模のサイトで大半のページの移転が反映されるまでに数週間かかります。反映の速さは、URLの数とサーバーの速度で変わります。
旧URLと新しいURLの対応表の作り方と、残すページの選び方は、ホームページのリニューアルの進め方|検索順位を落とさない手順で詳しく紹介しています。

※ 出典:Google 検索セントラル「サイトを移転する方法」
依頼先に渡す5つの情報
依頼先に相談するときは、次の5つの情報を渡すと、更新の分担まで含めた見積をもらえます。
- 今のサイトのURLと困りごと:リニューアルの目的と一緒に、書き出したものを渡します
- 更新の分担の表:お店が直す情報と、変わる頻度が伝わります
- 作りたいページ:トップ、メニュー、アクセスのように、ページの名前で並べます
- 原稿と写真の分担:どちらが用意するかで、制作の期間と費用が変わります
- 公開したい時期と予算:一括払いか月額払いかの希望も添えます
相談では、管理画面を見せてもらいます。表でお店が直すことにした情報を1つ選び、差し替える手順を一緒にたどると、お店で直せる範囲が分かります。管理画面で直せない変更があれば、頼むときの料金と、載るまでの日数を聞きます。
依頼先ごとの費用と更新のしやすさの比べ方は、お店のホームページの選び方|事例より費用と作ったあとの更新で比べるで紹介しています。
作り直した後の更新を、お店の管理画面で続けたい方へ
Writers-hubの「滋賀のホームページ制作」は、小さなお店向けのホームページ制作で、今あるサイトの作り直しにも使えます。公開した後の文章や写真はお店が管理画面で差し替え、毎月30分までの打ち合わせがあります。
公開前に行う更新の引き継ぎ
公開前に行う更新の引き継ぎでは、お店の担当者が、テスト環境の管理画面で実際に1回差し替えます。テスト環境は、公開前の新しいサイトを、お店と制作会社だけが見られる形で置いておく場所です。公開前に操作しておけば、分からない点を制作の打ち合わせのうちに聞けます。引き継ぎが済んだかは、次の5つで確かめます。
- 管理画面に入るIDとパスワードを、お店の担当者が受け取っている
- 担当者が、営業時間かメニューを1つ自分で差し替えた
- 差し替えた写真の見え方を、スマートフォンで確かめた
- 誤って消したときの戻し方と、問い合わせ先を聞いている
- 担当者のほかに、ログインできる人がもう1人いる
新しいサイトの開発中に、検索に出さない設定(noindex)をページに付けていた場合は、公開の日に外します。Googleも「サイトを移転する方法」で、開発中に付けたnoindexは、移転を始めるときに削除するよう案内しています。
公開後にお店が続ける更新の段取り
公開後の更新は、直す日をお店の予定に入れて続けます。更新の日を決めないまま数か月たつと、営業時間や料金が実際と食い違ったページが残ることがあります。段取りは次の3つです。

情報が変わった日の差し替え
営業時間や定休日、臨時休業のように、お客さんが来店を決めるときに見る情報は、変わると決めたその日のうちに差し替えます。差し替えは、直すページを管理画面で開き、文章か写真を入れ替えて保存し、スマートフォンで公開後のページを確かめる流れです。
Googleマップに店の情報を載せているなら、同じ日にGoogleビジネスプロフィールの営業時間も直します。ホームページとGoogleマップで営業時間が違うと、お客さんはどちらが正しいかを判断できません。
月に1回の見直し
月に1回の見直しでは、メニューと料金、スタッフの紹介、写真が今のお店と合っているかを確かめます。見直す日は、月末や定休日のように、毎月同じ日に決めておきます。
Search Console(Googleが無料で出している、検索結果での表示回数やクリック数をページごとに見られるツール)を入れているなら、検索からのクリックが多いページから先に開きます。検索から来た人が最初に読むのは、検索結果からクリックしたページだからです。
見直しで見つけた直しのうち、管理画面で直せないものは、制作会社に頼む作業として書き出しておきます。
毎月の打ち合わせの使い方
毎月の打ち合わせは、制作会社と定例の打ち合わせがある契約なら、操作の質問と頼む作業の確認に使います。打ち合わせの前に、次の3つを書き出しておきます。
- その月に直した情報
- 管理画面で直せなかった変更
- 翌月に変わる予定の営業時間やメニュー
書き出しがあれば、30分ほどの打ち合わせでも、直したことを思い出す時間を取られずに済みます。弊社の小さなお店向けのホームページ制作でも、公開した後の文章や写真はお店が管理画面で差し替え、弊社とは毎月30分までの打ち合わせを持つ形にしています。
ホームページのリニューアルのよくある質問
ホームページのリニューアルの進め方について、よく聞かれる質問は次の3つです。
リニューアルにかかる期間はどれくらい?
リニューアルにかかる期間は、ページの数と、原稿と写真の用意、社内での確認の回数で変わります。原稿と写真を自社で用意する場合は、そろうまで制作会社はページを組めません。今のページのURLを変えるなら、洗い出しと転送の作業のぶん延びます。期間の見積もり方は、ホームページのリニューアル期間の見積もり方|順位を守るための分析も含めてで紹介しています。
今の文章や写真はそのまま使える?
今の文章や写真は、新しいサイトでも使えます。文章は、営業時間や料金などを今のお店と照らし合わせて直してから使います。検索から人が来ているページは、どの段落が検索語に答えているかを確かめ、その段落の中身を新しいページにも残します。答えている段落を削ると、URLを転送でつないでも、新しいページはその検索語に答えられなくなるためです。
自分で作り直すこともできる?
ホームページ作成ツールを使えば、お店で作り直すこともできます。その場合は、更新の分担の表で制作会社に頼むことにした作業も、お店が受け持ちます。今のサイトのURLを変えるなら、旧URLからの転送の設定もお店で行います。作成ツールによっては転送を設定できないことがあるため、使う前にツールのヘルプで確かめます。
まとめ|リニューアルは公開後の更新まで決めてから頼む
ホームページのリニューアルを進めるときは、制作の手順だけでなく、公開後にお店が自分で更新する運用まで決めてから依頼します。公開した後に直す情報ごとに、直す人と頻度と直し方を表にして依頼先に渡すと、お店が管理画面で直せる欄を、制作の中で作ってもらえます。
公開した後は、情報が変わった日の差し替えと月に1回の見直しを続け、URLを変えたページの転送は1年以上残します。
私たち合同会社Writers-hubは、小さなお店向けのホームページ制作で、今あるサイトの作り直しもお受けしています。
作り直しの制作費を、最初にまとめて払わずに進めたい方へ
Writers-hubの「滋賀のホームページ制作」は、初期費用0円・月額19,800円(税別・最低2年)で、10ページまでのサイトを作ります。ブログやお知らせの個別ページは、10ページに数えません。2年後にサイトとドメインはお客様のものになり、運用を続ける場合は月額5,000円(税別)、年払いなら年5万円(税別)です。2年の途中で解約するときは、制作費の残りをお支払いいただきます。







