「ホームページを自分で更新できるようになれば、制作会社に頼まずに済みそう」。管理画面に入ると、お知らせの欄もメニューの設定も更新のボタンも同じ画面に並ぶので、操作を覚えれば全部自分でできると思われがちです。ところが、同じ管理画面の操作でも、お知らせの追加とプラグインの更新では、失敗したときに戻せるかと影響が及ぶ範囲がまるで違うのです。ホームページを自分で更新するかは、操作を覚える前に、自分で更新する範囲と任せる範囲の線を作業ごとに引いて決めます。
本記事では、線を引く3つの基準から、作業ごとの分担、権限と契約での分け方まで、お店が自分で更新するホームページを作る制作会社の視点でお伝えします。
- 自分で更新するのは、元に戻せて、影響が直したページで止まり、正しさをお店で確かめられる作業です
- お知らせの追加と、ページの中の文章と写真の差し替えは、お店で更新できます
- メニューやURLの変更、WordPressの本体とプラグインの更新は、制作会社に任せます
- 決めた線は、スタッフのアカウントの権限と保守の契約に書いて分けます
自分で更新する範囲を決める3つの基準
自分で更新する範囲は、作業ごとに次の3つの基準に当てはめて決めます。お店で更新するのは、3つとも満たす作業だけです。1つでも外れる作業は、制作会社に任せます。

直す前の状態に自分で戻せること
WordPressで作ったサイトでは、投稿や固定ページを保存するたびに履歴(リビジョン)が残ります。編集画面の右側の設定でリビジョンの数を押すと、保存した版を選べる画面が開き、戻したい版を復元できます。
ページの履歴で戻せるのは、ページのタイトルや本文などの中身だけです。メニューやプラグインの変更は、ページの履歴からは戻せません。履歴は設定で残さないようにもできるので、自分のサイトの編集画面にリビジョンの数が出るかを一度確かめておきます。
影響が直したページの中で止まること
影響が直したページの中で止まる作業なら、確かめるのは直したページ1枚で済みます。料金のページの文章を差し替えても、変わるのは料金のページだけです。トップページに新着の一覧があるサイトでは、お知らせの記事を足すと一覧にも出ますが、一覧の並び方を決めているのはサイトの作りです。
一方で、メニューやページの上下に出る共通の部分は、全ページに表示されます。ページのURLを変えたり消したりすると、検索結果やSNSに載ったリンクの先が、ページが見つからない画面に変わります。影響がサイト全体やサイトの外に及ぶ作業は、制作会社に任せます。
正しさをお店で確かめられること
直した結果が正しいかをお店で確かめられる作業は、お店が更新したほうが間違いが少なくなります。営業時間や料金が合っているかを知っているのはお店の人で、制作会社は頼まれた文字が正しいかを確かめられないためです。
反対に、プラグインを更新したあとに、問い合わせフォームや予約の受付が今までどおり動くかは、お店では確かめきれません。どのプラグインがどの機能を動かしているかを知っているのは、サイトを作った制作会社です。お店が確かめきれない作業は、動くかの確認まで含めて任せます。
3つの基準で分けた更新作業の分担
主な更新作業を3つの基準に当てはめると、お店が自分で更新するのは、記事の追加と、ページの中の文章と写真の差し替えまでです。作業ごとの担当は次の表のとおりです。
作業 | 外れる基準 | 担当 |
|---|---|---|
お知らせやブログの記事の追加 | なし | お店 |
営業時間や料金の文章の差し替え | なし | お店 |
ページの中の写真の差し替え | なし | お店 |
メニューや全ページに出る部分の変更 | 影響が全ページに及ぶ | 制作会社 |
ページのURLの変更や削除 | 影響が検索結果やリンクに及ぶ | 制作会社 |
WordPressの本体やプラグインの更新 | 3つとも外れる | 制作会社 |
写真を差し替えるときは、差し替える前の写真をメディアライブラリから消さずに残します。残しておけば、ページを前の版に戻したときに元の写真も表示されます。
新しいコースの案内のページを1枚足したいだけなら、自分で作ってもかまいませんか。
編集部
ページの文章と写真を下書きで作るところまでは、お店で進められます。ただ、メニューにページを足すと全ページの表示が変わるので、メニューへの掲載は制作会社に頼みます。下書きを渡せば、制作会社に頼む作業はメニューへの掲載と表示の確認だけです。
WordPressや作成ツール、HTMLなど、サイトの作りごとの直し方は、ホームページの内容を変更する3つの方法|直す人の選び方と頼み方にまとめています。
管理画面に出る更新の通知の扱い
管理画面に出る更新の通知は、ページの内容ではなく、WordPressの本体やプラグイン、テーマといったサイトを動かすソフトの新しい版を知らせるものです。更新の通知が出たら、ボタンを押さずに制作会社に伝えます。

ソフトの更新は、3つの基準のどれも満たしません。サイト全体の動きが変わり、ページの履歴では戻せず、ほかの機能が今までどおり動くかをお店では確かめきれないためです。WordPressの公式の案内も、更新の前にサイトのバックアップを取り、問題が起きたらバックアップから戻すよう勧めています。

公式の案内では、WordPress 3.7以降、多くのサイトで小さな修正とセキュリティの修正が裏で自動で適用されます。WordPress 5.6以降に新しく入れたサイトでは、大きな版の更新も初めから自動で適用される設定です。5.6より前から使っているサイトで設定を変えていなければ、大きな版の更新は管理画面で更新のボタンを押す必要があります。
大きな版の更新を自動に任せるか、誰がボタンを押すかは、保守の契約で決めておきます。自分で作ったサイトで任せる相手がいないときに押すのは、更新の前にバックアップを取り、戻し方を確かめてからです。
任せる範囲を権限で分ける方法
自分で更新する範囲と任せる範囲を管理画面の上で分ける手段が、スタッフが使うアカウントの権限です。WordPressでは利用する人ごとに権限グループを割り当てられ、「編集者」は投稿と固定ページの作成、編集、公開や、画像の追加などができます。

編集者は、本体やプラグイン、テーマの更新と、メニューやサイト全体の設定の変更などができません。スタッフには、編集者のアカウントを1人ずつ渡します。

管理者のアカウントを制作会社と店主だけが持てば、制作会社に任せると決めた作業に、スタッフが触れずに済みます。ただし、ページのURLの変更や削除は、編集者でもできる作業です。URLを変えないことと、ページを消さないことは、権限とは別にお店の決まりにします。
編集者のアカウントは、管理者のアカウントでログインして、次の3つの手順で作ります。
管理画面の左のメニューの「ユーザー」から、新しいユーザーを追加する画面を開きます。
ユーザー名と、スタッフ本人が受け取れるメールアドレスを入れます。
権限グループで「編集者」を選び、ユーザーを追加します。
お店に管理者のアカウントが無いときは、制作会社に編集者のアカウントの追加を頼みます。管理者のログイン情報が手元に無くなったときの取り戻し方は、ホームページを自分で更新できない4つの原因|直すか作り直すかの決め方にまとめています。WordPress以外の作成ツールで作ったサイトは、ツールの案内で、担当者ごとに権限を分けられるかを確かめます。
任せる範囲を頼むときに契約で決める4つの項目
お店が任せる範囲を制作会社に頼むときは、お店が更新する作業と任せる作業の分け方を、保守の契約書か申込書に次の4つの項目で書いてもらいます。
- お店が管理画面で直す範囲
- 制作会社が受け持つソフトの更新とバックアップ
- お店が直した箇所が崩れたとき、制作会社に直しを頼む料金
- 管理者のアカウントを持つ人
4つのうち見落とされがちなのが、お店が直した箇所が崩れたとき、制作会社に直しを頼む料金です。お店が直した箇所の直しを保守の対象から外している契約では、直しを頼むたびに料金がかかります。依頼先は、月額の安さより、4つの項目を契約に書けるかで選びます。
契約が終わったあとのサイトとドメインの持ち主の決め方は、ホームページの月額管理費の内訳|契約終了後のサイトとドメインの持ち主にまとめています。
お店が管理画面で差し替える月額制の例
弊社のホームページ制作は、作ったあとの文章や写真をお店が管理画面で差し替える作りで、今あるサイトの作り直しにも使えます。料金と条件は次の表のとおりです。
項目 | 内容 |
|---|---|
初期費用 | 0円 |
月額 | 19,800円(税別・最低2年) |
ページの数 | 10ページまで、ブログやお知らせの個別ページは数えない |
打ち合わせ | 毎月30分まで |
2年たったあとのサイトとドメイン | お客様のものになる |
2年たったあとも運用を頼む場合 | 月額5,000円(税別)、年払いなら年5万円(税別) |
2年の途中で解約するときに払うのは、制作費の残りです。
今のサイトは、お店で文章と写真を差し替えられる作りですか
お店が管理画面で文章や写真を差し替える作りなら、営業時間や料金の差し替えを、変えると決めた日に載せられます。サービスのページは滋賀のお店向けの案内で、県外のお店にはオンラインで対応しています。
自分で更新するときのよくある質問
ホームページを自分で更新する範囲を決めるときの質問に、2つ答えます。
更新の回数を増やすと検索順位は上がる?
サイトを新しく見せるために記事を大量に足したり消したりしても、検索順位は上がりません。Googleの「有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成」に、そう書かれています。
同じページには、内容を実質的に変えずに日付だけを変えることも、作り方を見直すべき例として挙げられています。お店が更新するのは、営業時間や料金のように、来る人が見て行動を決める情報が変わったときです。

スタッフで同じログイン情報を使ってもいい?
スタッフで同じログイン情報を使うと、1人が辞めたときに、共有のパスワードを変えて残る全員に知らせ直すことになります。スタッフごとに編集者のアカウントを作っておけば、消すのは辞めた人のアカウントだけです。
まとめ|自分で更新するかは操作より線引きで決める
ホームページを自分で更新するかは、操作を覚える前に、自分で更新する範囲と任せる範囲の線を作業ごとに引いて決めます。直す前に戻せて、影響が直したページで止まり、正しさをお店で確かめられる作業はお店で更新し、1つでも外れる作業は制作会社に任せます。
お店の側に入るのは、記事の追加と、ページの中の文章と写真の差し替えです。メニューやURLの変更、本体とプラグインの更新は制作会社の側に入ります。決めた線は、スタッフの権限と保守の契約に書いて守ります。
私たち合同会社Writers-hubは、お店が管理画面で文章や写真を差し替えるホームページを、今あるサイトの作り直しも含めて、初期費用0円の月額制で作っています。
お店で更新する作業を、決めた日に載せられる形にしませんか
月額19,800円(税別・最低2年)で10ページまでのサイトを作り、毎月30分までの打ち合わせがあります。2年たつと、サイトとドメインはお客様のものになります。サービスのページは滋賀のお店向けの案内で、県外のお店にもオンラインで対応しています。







