「UU数は、サイトに来た人の数」。多くの方がそう理解していますし、その理解は大きく外れてはいません。解析ツールの画面には「ユーザー」と表示され、広告の媒体資料でも「月間UU」が読者の人数として紹介されているからです。
しかし、弊社はこれまで自社と多くの支援先のオウンドメディアで毎月の数字を集計し、記事の改善計画に落とし込んできました。その経験から言えるのは、UU数は人ではなくブラウザを数えた、期間つきの目安だということ。この前提を知らないまま月ごとのUU数を足して「年間の読者数」と報告すると、同じ人を何度も数えた数字が社内に残ってしまいます。
本記事では、UU数の意味と数え方から、PV数やセッション数との違い、GA4での確認手順、施策の判断に使う割り算まで、記事の改善計画を立てる側の視点で順にお伝えします。
- UU数は、決めた期間に訪れたユーザーの数で、期間を変えると数え直しになる
- 同じ人でもスマートフォンとパソコンから見れば2人と数えられ、実際の人数とずれる
- 月ごとのUU数を足すと、再訪した人が重なって数えられる
- GA4のレポートに出る「ユーザー」はアクティブユーザー数で、合計ユーザー数は探索で確認できる
- セッション数をUU数で割ると、来た人が期間中に何回訪れているかが分かる
UU数とは何を数えた数字か
UU数(ユニークユーザー数)とは、決めた期間にWebサイトを訪れたユーザーの数です。UUはUnique Userの頭文字で、期間中に同じ人が何度訪れても1と数えます。
たとえば、ある人が月曜と木曜に1回ずつサイトを訪れたとします。1週間で集計すればUU数は1ですが、1日ごとに集計すれば月曜に1、木曜に1と別々に数えられます。
UU数は、集計期間を決めて初めて意味を持つ数字です。「月間UU」「週間UU」と期間を付けて呼ぶのはそのためで、期間を書かずにUU数だけを並べた資料は、比べる相手を選べません。
UU数とPV数・セッション数の違い
UU数と一緒に語られるのが、PV数とセッション数です。3つの違いは、同じ訪問を題材にして数え比べると見えてきます。
| 数えているもの | 1人が2回訪れ、計5ページ見たとき | |
|---|---|---|
| UU数 | 訪れたユーザーの数 | 1 |
| セッション数 | 訪問の回数 | 2 |
| PV数 | ページが表示された回数 | 5 |
同じ行動でも、UU数は1、セッション数は2、PV数は5と数字が動きます。人数を知りたいならUU数、訪問の回数ならセッション数、閲覧の量ならPV数と、知りたいことに合わせて指標を選ぶ必要があります。
PV数の数え方はPV数とは?数え方とセッション数との違いで、GA4で訪問の区切りが決まる条件はGA4のセッションとは?で詳しく整理しています。
UU数の数え方と実際の人数とのずれ
では、解析ツールはどうやって「同じ人」を見分けているのでしょうか。ここを押さえると、UU数が実際の人数とずれる理由が分かります。
人を見分ける3つの手がかり
UUの数え方として、昔からIPアドレス、ホスト名、Cookieの3つが知られてきました。ただ、IPアドレスとホスト名は、同じ会社の回線から見た複数の人を1人と数えてしまいます。
現在の主流はCookieです。GA4では、ブラウザに保存された識別子(クライアントID)をもとに同じユーザーかどうかを判定します。会員ログインがあるサイトなら、自社で割り当てたユーザーIDを送り、端末をまたいで同じ人とみなす設定もできます。

UU数が実際の人数より多くなる場面
Cookieで数える以上、識別子が変わればGA4は別のユーザーと判定します。次の場面では、1人が2人以上に数えられます。
- 同じ人がスマートフォンとパソコンの両方からサイトを見る
- 同じ端末でも、別のブラウザで開く
- ブラウザの履歴やCookieを消してから、もう一度訪れる
- シークレットモードで開く
とりわけ見落とされがちなのが、iPhoneなどで使われるSafariの仕様です。Safariでは、JavaScriptで書き込まれたCookieの有効期限が7日に制限されています。8日以上空けて訪れた人は、同じ人でも新しいユーザーとして数えられる可能性があります。
※ 出典:Intelligent Tracking Prevention 2.1|WebKit

逆に、Cookieの利用を拒否した人は、設定によっては数えられないか、似た行動のユーザーから推計した数字で補われます。UU数は実際の人数と一致しないものとして、前月や前年同月との比較に使うのが現実的でしょう。
UU数を合算してはいけない理由
UU数でいちばん多い間違いが、期間ごとの数字を足すことです。ここを誤ると、報告の数字そのものが事実と合わなくなります。
たとえば、1月・2月・3月のUU数がそれぞれ1,000だったとします。3つを足すと3,000ですが、毎月読みに来る常連の読者は、足し算のたびに重ねて数えられています。集計期間を1月から3月に設定し直すと、UU数は3,000より少ない数字になるはずです。
月次レポートのUU数を足して、四半期の読者数として報告していました。どこが違うのでしょうか。
編集部
月ごとの数字は、その月の中で重複を除いた人数です。月をまたいで訪れた人は、それぞれの月で1と数えられています。四半期の人数が必要なら、足し算をせず、集計期間を3か月にしてGA4で数え直してください。
同じことは、ページごとのUU数にも当てはまります。1人が記事Aと記事Bを読めば、ページ別の表ではそれぞれに1が入ります。UU数は足さず、知りたい期間と範囲で数え直すのが原則です。
サイト全体のUU数を知りたいときに、ページ別のUU数を合計してはいけません。複数のページを読んだ人の数だけ、合計は実際より大きくなります。
GA4でUU数を確認する手順
GA4には「UU数」という名前の指標はありません。代わりに、ユーザーの数え方が違う複数の指標が用意されています。
合計ユーザー数とアクティブユーザー数
UU数に近い指標は2つあります。合計ユーザー数は、期間中にイベントが記録されたユーザーの数です。アクティブユーザー数は、そのうちサイトを利用したと判定されたユーザーの数です。
注意したいのは、標準のレポートに並ぶ「ユーザー」がアクティブユーザー数を指す点です。Googleのヘルプにも、レポートにはアクティブユーザーのみが表示されると明記されています。社内でUU数として報告するなら、どちらの指標を使うかを決めて毎月そろえてください。

サイト全体とページごとのUU数を見る
確認の手順は次のとおりです。メニューの並びはプロパティの設定によって異なることがあります。
画面右上の日付から、知りたい期間を選びます。3か月の人数が必要なら、3か月をひとつの期間として指定します。
「レポート」の「集客」にある「ユーザー獲得」を開くと、期間中のユーザー数を流入元ごとに確認できます。
「エンゲージメント」の「ページとスクリーン」を開くと、ページごとのアクティブユーザー数が表示回数と並んで表示されます。
「探索」で空白のデータ探索を作り、指標に「合計ユーザー数」と「アクティブ ユーザー数」を追加すると、2つを並べて比べられます。
GA4の画面の見方そのものに慣れていない方は、GA4の使い方|画面の見方から最初に見る3つの数字までも参考にしてください。
UU数を判断に使う2つの割り算
UU数そのものの増減だけを見ても、打ち手は決まりません。ここが本記事でいちばん伝えたいところです。UU数は、他の指標を割る分母として使うと判断の材料になります。

セッション数÷UU数で再訪を見る
セッション数をUU数で割ると、1人が期間中に何回訪れたかが分かります。GA4では「ユーザーあたりのセッション数」という指標で表示されます。
この数字が1に近い月は、来た人のほとんどが1回きりで離れています。記事の更新を知らせる手段がない、次に読む記事が用意されていないなど、戻ってくる理由が不足していると考えられます。
PV数÷UU数で1人あたりの閲覧量を見る
PV数をUU数で割ると、1人が期間中に何ページ見たかが分かります。GA4の指標名は「ユーザーあたりのビュー」です。
記事中心のメディアでは、1本で答えが完結する記事ほど、この数字は低く出ます。低いこと自体は問題ではなく、問い合わせにつなげたい記事から次のページへ進まれているかを確かめる材料として使うのが実務的でしょう。
UU数の増減は分かっても、どの記事に手を入れるかで止まっていませんか
再訪の少なさと閲覧量の少なさでは、手を入れる場所が違います。弊社では、ユーザーあたりのセッション数とページごとの数字を分けて見たうえで、既存記事の書き直しと内部リンクの張り直しのどちらから着手するかを整理し、検索からの集客づくりを支援しています。
UU数が伸びないときに見る内訳
UU数が伸びない原因は、新しく来る人が少ないのか、一度来た人が戻ってこないのかのどちらかです。GA4の「新規ユーザー数」と「リピーター」を並べると、どちらが足りないかが分かります。
新規ユーザーが少ない場合は、流入元ごとの内訳を見ます。検索からの新規ユーザーが少なければ、狙っているキーワードに検索需要がない、または検索結果で上位に表示されていない可能性があります。この場合、サイト内の改善よりも先に、どのキーワードで何を書くかを見直す必要があります。
- 月ごとのUU数を足して、年間の読者数として報告する
- ページ別のUU数を合計して、サイト全体の人数とみなす
- 他社の媒体資料にある月間UUを、自社の目標値の根拠にする
いずれも、UU数の性質を取り違えたまま数字だけが独り歩きする使い方です。比べるなら、自社の前月と前年同月を、同じ指標と同じ期間の長さでそろえてください。
新しく来る人が少ないと分かったら、次は書くテーマの選び直しです
検索からの新規ユーザーが増えないとき、原因の多くはキーワードの選び方にあります。弊社では、検索される量と自社の商材とのつながりを照らし合わせ、どのキーワードで何本の記事をそろえるかを設計するところから支援しています。
よくある質問
UU数について、相談の場で受けることの多い質問に短く答えます。
「人」で数えるのが一般的です。資料では「月間10万UU」のように、UUそのものを単位として書くこともあります。
そのままは比べられません。使っている解析ツール、ユーザーの数え方、集計の対象範囲が媒体ごとに違うためです。比べる前に、どのツールのどの指標かを確認してください。
リーチは、広告や投稿が表示された人の数です。UU数はサイトを実際に訪れた人の数なので、クリックされなければUU数には入りません。
厳密な実数ではありません。GA4はユーザー数を推定の計算方法で数えており、BigQueryで数え直すと小さな差が出ることがあります。詳しくはGoogleの開発者向けブログで説明されています。
まとめ|UU数は足さずに期間を決めて数える
UU数は、決めた期間にサイトを訪れたユーザーの数です。数えているのはブラウザごとの識別子なので、同じ人が複数の端末から見れば2人以上になり、実際の人数とは一致しません。
だからこそ、月ごとのUU数を足さず、知りたい期間を指定して数え直すことが欠かせません。セッション数やPV数をUU数で割れば、再訪が足りないのか、1人あたりの閲覧が少ないのかが見え、手を入れる場所が決まります。
私たち合同会社Writers-hubは、SEO記事の制作と検索からの集客づくりを支援しています。数字の読み方までは社内でそろえられても、そこから記事の追加や書き直しに進む工程で止まってしまうという相談を多くいただきます。
UU数の内訳が見えたら、次に書く記事と直す記事を決める段階です
新規ユーザーが足りないのか、再訪が足りないのかで、そろえるべき記事は変わります。現在のユーザー数とセッション数、記事の本数をお聞かせいただければ、着手する順序をご提案します。







