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コンテンツ化とは?社内の知識を読者の疑問から選んで公開する手順

コンテンツ化は、社内の知識を全部書き出してから始めるより、商談や問い合わせで聞かれる読者の疑問を1つ選び、その答えに要る知識だけを社員から聞き取って進めることをおすすめします。原稿を書く前に、事実を確かめる社員と公開してよい範囲を決める人、確認の期限を決めておくと、確認待ちで公開が止まりにくくなります。

社内の書類やメモ、会話の吹き出しが並ぶ机から、「読者の疑問」と書かれたふるいを通った知識だけが、記事・資料・動画の3つの枠に入って社外へ運ばれていく図。

「まずは社内のノウハウを全部書き出して、それから記事にしよう」。社内でマニュアルや研修資料を作るときは、知っていることを漏れなく書き出すのが基本なので、コンテンツ化も同じ順番で進めたくなります。

ところが、検索してきた読者が読むのは、自分の疑問に答える部分だけです。書き出した知識を全部載せても、疑問に合わない部分は読まれません。コンテンツ化は、読者の疑問に合う知識を選ぶところから始まります。

本記事では、コンテンツ化の意味から、知識の選び方、形式の決め方、確認の流れの作り方、最初の1テーマの決め方まで、累計8,000記事以上を制作してきた記事制作会社の視点で順を追ってお伝えします。

この記事でわかること
  • コンテンツ化では、社内の知識や経験を、社外の読者が使える記事や資料、動画にして公開する
  • 載せる知識は、社内の知識の一覧からではなく、商談や問い合わせで聞かれる読者の疑問から選ぶ
  • 形式は、読者がその疑問をどこで調べ、読んだ後に何をするかで決める
  • 原稿を書く前に、事実を確かめる社員と公開してよい範囲、確認の期限を決めておく
  • 最初の1テーマは、社外秘やお客様の情報を出さずに答えられる疑問から選ぶ

コンテンツ化とは

コンテンツ化とは、社内の人が持つ知識や経験、社内にたまったデータを、社外の読者が読んだり見たりして使える記事や資料、動画などの形にして公開することです。営業が商談で毎回している説明や、技術者が現場で下している判断、問い合わせ窓口が答えてきた回答などが、コンテンツ化の材料になります。

コンテンツは、読者が目的を持って読んだり見たりする中身のことです。言葉の意味や種類は、コンテンツとは?意味・種類・具体例で詳しく紹介しています。

社内に散らばる知識から、読者の疑問に合うものを選び、記事・資料・動画にして公開する流れの図

似た言葉のマニュアル化とは、読む人や載せる範囲など、次の4つの項目が違います。

比べる項目

コンテンツ化

マニュアル化

読む人

社外の読者

社内の担当者

載せる範囲

読者の疑問に答える部分

業務に要る手順のすべて

並べる順番

読者の疑問に答える順

業務を進める順

公開する場所

自社サイトや動画サイトなど

社内の共有フォルダや研修

社内のマニュアルや研修資料は、コンテンツ化の材料として使えます。

企業がコンテンツ化を進める理由

企業がコンテンツ化を進めるのは、社員が商談や問い合わせで答えている内容を、読者が問い合わせの前に自分で読めるようにするためです。社員の説明は、その場で聞いた相手にしか届きません。記事や資料にして公開すると、同じ疑問を持つ読者が検索して読めるようになります。

社内の知識は、ほかの会社には書けない記事の材料にもなります。

Google 検索セントラルの「有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成」に並ぶ自己評価のための質問には、「コンテンツは、独自の情報、レポート、研究、分析を提供していますか。」があります。実体験や深い知識を示しているかを問う質問も並んでいます。Googleが示す質問は、サイトの運営者が自分のコンテンツを見直すためのもので、満たせば順位が上がると約束するものではありません。

有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成 | Google 検索セントラル | Documentation | Google for Developers
Google のランキング システムは、ユーザーにメリットをもたらすことを目的として作成された有用で信頼できる情報をユーザーに提示できるように設計されています。自己評価のための質問を通じてご自身のコンテンツを評価する方法をご確認ください。
🌐 developers.google.com
外部リンク

コンテンツにする知識の選び方

コンテンツにする知識は、社内の知識の一覧からではなく、読者がすでに持っている疑問から選びます。社内の知識を先に一覧にすると、会社が説明したい順に並び、読者が検索する疑問と合わないものが混ざるためです。

読者の疑問は、次の3つの記録から集めます。

  • 商談の記録:営業が商談で受けた質問と、営業が返した答え
  • 問い合わせの記録:フォームやメール、電話で届いた質問
  • 検索の記録:自社サイトが検索結果に表示されたときのクエリ(検索に使われた語句)

自社サイトがあるなら、Search Consoleの検索パフォーマンス レポートで、クエリごとの表示回数やクリック数を確かめられます。

Web担当者Web担当者

社内のノウハウを全部書き出してから、記事にするものを選ぶつもりでした。先に書き出す進め方ではいけませんか?

Writers-hub編集部Writers-hub
編集部

書き出した一覧は、後から材料を探すときに役立ちます。ただ、全部を書き出し終えるまで記事に手を付けないと、1本目の公開が遅れます。先に読者の疑問を1つ選び、その答えに要る知識だけを社員から聞き取るほうが、1本目を早く公開できます。

集めた疑問には、1つずつ、答えを持っている社員の名前を書き添えます。疑問と答えられる社員が組になったものが、コンテンツ化の候補です。

集めた読者の疑問と、答えを持つ社員を線で結び、組になったものをコンテンツ化の候補にする図

答えられる社員がいない疑問は、社内の知識ではなく、公開資料を調べて書く記事の候補として別に分けておきます。

集めた疑問のうち、どれから記事にするか決めかねていませんか

集めた疑問は、検索で使われる言葉に置き換えると、どれから記事にするかを検索の数字で並べられます。記事コンテンツの制作支援のKW戦略設計では、検索意図を読み、勝てるKWから優先して攻めるロードマップを作ります。

知識に合うコンテンツの形式の決め方

コンテンツの形式は、読者がその疑問をどこで調べ、読んだ後に何をするかで決めます。読者の状況ごとに合う形式は、次の4つです。

読者の状況

合う形式

形式を選ぶ理由

検索で疑問を調べている

自社サイトの記事

検索結果から、そのまま答えを読める

上司や社内に説明する材料を集めている

ダウンロードできる資料

社内で回したり、印刷したりできる

操作や作業の様子を目で見て確かめたい

動画

文章では伝えにくい画面や手の動きを、そのまま見せられる

導入した後に使い方を調べている

よくある質問やヘルプのページ

疑問1つに答え1つで、すぐに引ける

形式ごとに要る社内の材料は、コンテンツの種類一覧と具体例にまとめています。

💡

1つの知識から記事や資料、動画をまとめて作るより、最初は1つの形式で公開するほうが早く進みます。形式ごとに原稿の確認が要るためです。記事で公開して読まれた知識から資料や動画を作ると、確認の済んだ内容を使い回せます。

コンテンツ化を進める5つの手順

コンテンツ化は、読者の疑問の収集から公開後の見直しまで、5つの手順で進めます。テーマを決める段階で、確認する人と期限まで決めておく点が、公開資料を調べて書く記事との違いです。

1
STEP
読者の疑問の収集

商談や問い合わせの記録から読者の疑問を集め、同じ意味の疑問を1つにまとめて、届いた回数を書き添えます。届いた回数の多い疑問は、記事にする候補として優先します。

2
STEP
テーマと形式の決定

集めた疑問から1つを選び、形式を決めます。あわせて、事実を確かめる社員と、公開してよいかを決める人、確認の期限を決めます。

3
STEP
知識を持つ社員への聞き取り

社員に原稿を書いてもらうのではなく、書き手が質問して聞き取ります。本業のある社員に原稿を頼むと、書く時間が取れずに止まりやすいためです。聞き取りの前に、読者の疑問と見出しの案を社員に渡し、話してもらう範囲を伝えておきます。

4
STEP
原稿の作成と確認

聞き取りを録音して文字に起こし、読者の疑問への答えを先に置いて原稿を書きます。書いた原稿は、テーマを決めたときに決めた社員と期限で確認に回します。

5
STEP
公開後の見直し

公開した後は、読まれ方の数字と、記事を読んだ読者から届いた質問を見て、書き足す内容を決めます。記事に答えの無かった質問は、次のテーマの候補になります。

確認の流れで決めておく3つの項目

確認の流れで決めておくのは、誰が何を確かめ、どこまで載せてよいかに関わる3つの項目です。社内の知識から作る原稿は、知識を持つ社員の確認を通らないと公開できません。確かめる人と期限を決めずに原稿を回すと、本業を抱えた社員の手元で確認待ちのまま止まります。

原稿が事実の確認と公開の判断を順に通り、公開に至るまでの流れの図

事実を確かめる人と期限

事実を確かめる人は、記事ごとに知識を持つ社員1人に決め、確かめてほしい箇所と返す期限を原稿と一緒に渡します。確かめる人が2人以上いると、意見が食い違ったときに、どちらの判断で直すかが決まらないためです。

確認を頼むときは、直してほしいのは事実の誤りで、書き足したい内容は次の記事の候補として受け取ることを、先に伝えておきます。知識を持つ社員は、確認の途中で関連する説明を足したくなることがあり、足した分だけ原稿が読者の疑問の範囲を超えて長くなります。

公開してよい情報の範囲

公開してよい情報の範囲は、原稿を書く前に、公開を決める人と決めておきます。公開を決める人は、社内で広報や法務を受け持つ担当者や、テーマを担当する部署の上長などです。

範囲を決めておく情報には、お客様の社名や担当者名、取引の金額や条件、発表前の製品やサービスなどがあります。お客様の社名や発言を載せるときは、お客様の了承を取ってから公開します。

⚠

社内向けの資料には、社外秘の数字やお客様の名前が入っていることがあります。材料の資料を外部の書き手に渡すときは、渡してよい範囲を、公開を決める人と先に決めておきます。

社外の資料や写真の使い方

社外の人が作った文章や図表、写真を載せるには、原則として権利者の許諾が要ります。文化庁の他人の著作物を利用したい場合などには、著作物に当たらない場合や保護期間が満了した場合などに当てはまらなければ、「著作物を利用するためには、原則として権利者の許諾を得ることが必要となります」と書かれています。

許諾を取らずに使える場合の1つが引用です。著作権法の第32条は、公表された著作物を引用して利用できるとしたうえで、引用は「公正な慣行に合致するもの」で、「報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内」で行うものとしています。引用するときは、第48条により出所の明示も要ります。

社内の研修資料や営業資料にも、社外の会社が作った図表や写真が入っていることがあります。材料にする資料は、図表や写真ごとに誰が作ったものかを確かめてから使います。社員やお客様が写った写真は、写っている人の了承も取ります。

確認する人と期限を、記事のたびに決め直していませんか

確認の流れは、記事ごとに決め直すより、誰が何を確かめるかを決まりにしておくほうが、2本目から早く進みます。記事コンテンツの制作支援では、制作体制の構築として、編集者・ライター・監修者のチーム編成、レギュレーションの策定、品質管理フローの作成をお手伝いします。

最初の1テーマの決め方

最初の1テーマは、集めた疑問のうち、次の3つの条件をすべて満たすものから選びます。

  • 読者が問い合わせや商談の前に聞いてくる疑問である
  • 答えを話せる社員が、聞き取りの時間を今月中に取れる
  • 社外秘やお客様の情報を出さずに答えられる

問い合わせや商談の前に聞かれる疑問を選ぶと、公開した記事のURLを、同じ質問をしてきた相手に送って説明に使えます。社外秘やお客様の情報を含まないテーマは、公開を決める人の確認が少なく済み、最初の1本を公開するまでの日数が短くなります。

最初の1本は、確認が少なく済むテーマから選びます。1本目を公開すると、確認の流れのどこで原稿が止まったかが分かり、2本目からの期限を決め直せます。

コンテンツ化のよくある質問

コンテンツ化について、よくある3つの質問に答えます。

社内の資料をそのまま公開してもいい?

社内の資料は、そのまま公開せず、社外の読者に向けて書き直してから公開します。社内の資料は社内の担当者が読む前提で作られ、社内でしか通じない言葉や社外秘の情報が残っていることがあるためです。資料の中から読者の疑問に答える部分を選び、答えを先に置く順番に並べ直します。

生成AIでコンテンツ化してもいい?

生成AIは、聞き取りを文字に起こした記録から、原稿の下書きを作る作業に使えます。ただし、生成AIは社内の事情を知りません。生成AIの下書きにある事実は、知識を持つ社員が確かめます。社外秘の情報を生成AIに入力してよいかは、使うサービスの利用条件と社内の決まりで確かめてから決めます。

外部に任せられるのはどこまで?

聞き取りと構成づくり、原稿の作成は、外部の制作会社に任せられます。事実の確認と、公開してよいかの判断は社内に残ります。事実を知っているのは社内の社員で、公開の判断には社内の事情が要るためです。外部に任せるときは、確認する社員と期限を決めてから依頼すると、原稿が届いた後に確認待ちで止まりにくくなります。

まとめ|コンテンツ化は読者の疑問から知識を選ぶ

コンテンツ化は、社内の知識から読者の疑問に合うものを選び、形式を決めて、確認の流れまで作って進める作業です。知識を全部書き出すのを待たずに、商談や問い合わせで集めた疑問から1つを選び、答えを持つ社員から聞き取ります。

確認する人と期限を原稿より先に決めると、確認待ちで止まりにくくなります。

私たち合同会社Writers-hubは、累計8,000記事以上を制作し、自社と取引先のサイトで記事を毎日公開しています。最初の1テーマをどの疑問にするかや、確認の流れをどう組むかに迷ったときは、ご相談ください。

1本目のテーマは決まっても、2本目からの進め方に迷っていませんか

記事コンテンツの制作支援では、KW戦略設計、制作体制の構築、毎日出している型を渡すことの3つでお手伝いします。毎日出している型を渡すのは、Writers-hubが自社と取引先のサイトで毎日記事を公開している運用で使う、記事の指示文を作るツールを、御社で回せる形でお渡しすることです。公開前の確認は御社で行います。料金は公開しておらず、無料相談(オンライン30分)でお見積もりします。

この記事を書いた人

米山拓真

米山拓真

合同会社Writers-hub 代表社員

滋賀県立大学工学研究科の修士課程を修了後、大手制作会社の編集部を経て2019年にWebライターとして独立。2020年に記事制作を手順化した「ハブ式SEOライティングメソッド」を開発し、これまでに200人以上のライターを育成しました。2022年3月に合同会社Writers-hubを設立し、会社として累計8,000記事以上のSEO記事制作に携わっています。2024年にAIライティングシステム「一気通貫Pro」、2025年から書き手の文体を再現するAI編集者「Edico」を開発。このブログでは、クライアント案件と自社サイトで実際に試したことを書いています。

読んで終わりにしないために

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